社内恋愛はじめました。

柊 いつき

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2.同期の婚活事情

私は予定通り営業に配属された。

配属先は、営業部第一課。
研修中に仲良くなった真央ちゃんと真奈美ちゃんとは別れてしまって心細かったけれど、同じ年の新入社員の女の子がいたので、ホッと一安心する。

「私、長谷川はせがわ美波みなみ。宜しくね!」

「み、三浦みうら優里ゆりです。宜しくお願いします」

彼女とはその女性的な見た目ルックスとは違い、性格はサバサバしていたので、すんなりと打ち解けることができた。

そして、お昼休みになると慣れない仕事から解放された私たちは、社食にてガールズトーク。

「うちの会社ってさあ、男が多いけどいい男って少ないわよねぇ?」

営業に配属されたばかりでそんな周りの環境を見る余裕がなかったけれど、彼女に言われてみれば確かにうちの課には女性社員が少なかった。それに、課外でもあまり女性は見かけない気もする。

「そういわれてみれば...男の人多いかも。でも、うちのチームリーダーの田山たやまさんはカッコいいと思うよ?」

それには美波ちゃんも食い気味に。

「そう!田山さんは素敵よね。あの外見ルックスで、あの歳でチームリーダーなんて、もう完璧!優里は営業回りも一緒なんでしょう?本当、変わってほしい...」


うちの会社の営業部組織は幾つかの課があり、その中でチーム分け編成されていて、そのチームリーダーに当たる役職は、係長クラス。

私のチームのリーダーを務めているのは30歳にも満たないであろう田山さんという男性社員。課内のどのチームリーダーの誰よりも若く見えた。
それに加えて、彼は学生時代に雑誌のモデルをやっていたとも噂される見た目ルックスの持ち主。

そんな彼に対し、美波ちゃんは一般職入社だから事務職。同じチームでも営業職の私のように直接接する機会は少なかったので、羨ましがられるのも無理はなかった。


「...田山さんと仕事でも何でも何かお近づきになれるといいんだけど」

「もしかして美波ちゃんって、田山さん狙い?」

「当然。苦労してこの会社に入ったのだって婚活の一環だし」


...こ、婚活ぅ!?私たち、まだ、会社に入ったばかりだよ!?

自分ではとても考えられない入社動機だったけれど、ここまで断言されると寧ろ清々しい。

「なんか、美波ちゃんなら田山さんと付き合えそう...」

彼女だって平均以上に可愛い外見で、私なんか足元にも及ばない位、女子力は高いと思う。課内でも人気はあるみたいだし。

ただ、その彼女をもってしても社内外の女性から人気の高い田山さんは難攻不落なようで、いつも「お近づきになりたい」とぼやいている。

「それなら、うちのチームの山崎さんと仲良くなってみたら?田山さんと大学が同じで、その時からの知り合いみたいだよ」

「え?そうなの?」


田山さんに関する情報を聞いた途端に、美波ちゃんの目が輝きを増した。
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