桜とうさぎ

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ー2年2組ー

色々と話して、3年の教室を後にした。
「ひよりー!良かったじゃない!猫葉先輩とお話できて!し、か、も!頭ポンポンされてたー!」
逢夢は自分の事のようにはしゃいで、ひよりに話しかける。
「は…はわわわわぁぁ…///」
ひよりは顔を真っ赤にし、ぼーっとしている。
「ちょっ…ひより!しっかりしなさいよ!」
「うーん…///」
「ダメだこりゃ…せんせーい!ひよりを保健室に連れていきまーす」

ー保健室ー
「まりあ先生~ひよりがー…っていないじゃん!ま、勝手にベッド使わせてもらおー」
逢夢はぼーっとしているひよりをベッドに寝かせる。
「多分、少ししたらまりあ先生が帰ってくると思うんだけど…」
キーンコーンカーンコーン…
「やっば!チャイム鳴った!教室行くね!落ち着いたら帰ってくるのよ!」
そう言って逢夢は急いで保健室を出ていく。
「……///」
(あー…これって幸せって言うのかなあぁ…
一目惚れとはいえ好きになった人にいきなり頭ポンポンされるのはこの上ない幸せかも…///)

ガラッ
「ここが保健室だよ」
「ふーん…」
(猫葉先輩の声…!)
「ははっさすが保健室、消毒液の匂いするね~」
「ね…猫葉くん…?」
「ん?」
「猫葉くんってさ…どんな女の子が好きなの?」
「んー…そうだなぁ、少なくとも2人きりになったからと言って顔赤くして人のタイプ聞いてくる女の子は嫌いかなー」
「あ…はは…あー…そう…なんだ…」
「うん、さ、次のとこ案内して?」
ガララ…トン
(い…今の猫葉先輩…?なかなかに辛辣なこと言ってたな…ああいう人なのかな)
3年の女子と来人が出ていくと、ひよりは静かに戸を開け、2人が歩いていく背中をじっと見送る。
「…でも、やっぱかっこいいなぁ…」
来人の背中を静かに見送っていると、視線に気がついたのか来人がちらっと振り返り、微笑みながら手を振る。
ひよりは慌てて中に入る。
「!…来人先輩…もしかして私がいるの気がついてた…?」
(じゃないとあの反応はしないよね…)
「不思議な人…」

ある程度落ち着きを取り戻したひよりは、来人のことが気になり、尾行してみることにした。(やってることストーカー)

1日、休み時間や授業の合間を縫って来人の行動を観察するひより。

体育の時間ではバスケットボールを片付ける女子を代わってあげたり、休み時間に委員長の書類運びを手伝ったり、男子でも黒板消しを手伝ったり、絵に描いたような優しさの振る舞いを目の当たりにする。

ー放課後ー
「…」
「どうしたのよひより、元気ないじゃない
保健室から戻ってきてからしばらくは元気だったのに…」
「なんか…来人先輩の振る舞いを見てみたけど、保健室での来人先輩と他の時の来人先輩が違っていてなんか…動揺してる」
「ふーん…なるほどね。最近、仲良くなった功大に聞いてみる?」

逢夢は一人でバスケのシュート練習をしている功大を呼びに行く。
「どうした~?」
「ちょっとひよりが聞きたいことあるの」
「ひよりちゃん、どうしたー?」
「功大先輩…来人先輩って…毒舌なんですか?親切なんですか?どっちなんですか?」
「……あぁ…来人ね、どっちもかな」
「ど…っちも?」
「うん、毒舌なところもあるけど、それだけ性格がはっきりしてるんだよ、まだ出会ってすぐだから俺の中の見解だけどね
でも、優しいやつだよ」
「そう…なんですね…」
「まぁ、悪いやつじゃないことは確かだと言い切れるから!仲良くしてやってよ」
「はい…!」

(どっちもって言うのは正直少し引っかかるところあるけど親切なのは私もこの目でしっかり確認したし)
「ひより、安心した?」
「うん!」
「功大、ありがとう。練習の手、止めさせてごめんね」
「全然!帰るか!」
「そうね!ひよりも帰ろ」
「うん!」

始業式初日の夕方は少しモヤがかかりつつも、不思議と納得のいく日になった。
また、明日以降が楽しみとなったひよりであった。
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