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死せる街に咲く
デッド・ストリートに立つ
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「ホント、薄気味悪いなぁ…」
イタズラだろうか、倒壊した建物から露出した鉄骨に人形が吊り下げられている。
その人形は不気味な笑みを浮かべている。
ここはデッド・ストリートと呼ばれる地区だ。
アングラ文化に感化された若者達によって作られたアートだとか。
「あれ?道が塞がれてるんだけど」
また、だ。
瓦礫が城壁の如く聳え立っている。
これもきっと『奴ら』の仕業に違いない。
「───あれ、無線が死んでる?」
もしこんな状況で敵と遭遇してしまったら───。
それも、複数人で襲ってきたら───。
「───アナタ、もう終わりですよねェ」
「ッ!?」
背後から声がする。
咄嗟に振り向く。
振り向くと同時に、視界は『黒』で埋め尽くされた。
そして体が吹っ飛ぶ。
「───ぁがッ!」
どうやら蹴りを受けたらしい。
眼前には全身黒ずくめの女。
足音も立てずに向かってくる。
黒い衣服ではない。何か黒いオーラのようなものをまとった女。
凄まじい威力だ。
「鼻血、出てますよォ」
女は顔を近づけてきた。
逃げようとする。
しかし力が入らず、動けない。
トン、と軽い力で押される。
そのまま、仰向けに倒されしてしまう。
動けない。抵抗など出来ない。
それを理解しているのだろう。
女は鼻血を舐めた。
「───ああ、超能力者の血は美味しいですねェ」
「───、ぐ…ぅ………」
悪寒が走る。
女の吐息が一々顔にかかる。
この女は『少女が鼻血を流している』ことに対して興奮しているのだ。
「性癖に刺さりますねェ、その顔。
男に暴行されて抵抗も出来ず泣き寝入りするか弱い女の子みたいですわァ…」
───この女は危険だ。
フェリアは、それを1000%確信した。
イタズラだろうか、倒壊した建物から露出した鉄骨に人形が吊り下げられている。
その人形は不気味な笑みを浮かべている。
ここはデッド・ストリートと呼ばれる地区だ。
アングラ文化に感化された若者達によって作られたアートだとか。
「あれ?道が塞がれてるんだけど」
また、だ。
瓦礫が城壁の如く聳え立っている。
これもきっと『奴ら』の仕業に違いない。
「───あれ、無線が死んでる?」
もしこんな状況で敵と遭遇してしまったら───。
それも、複数人で襲ってきたら───。
「───アナタ、もう終わりですよねェ」
「ッ!?」
背後から声がする。
咄嗟に振り向く。
振り向くと同時に、視界は『黒』で埋め尽くされた。
そして体が吹っ飛ぶ。
「───ぁがッ!」
どうやら蹴りを受けたらしい。
眼前には全身黒ずくめの女。
足音も立てずに向かってくる。
黒い衣服ではない。何か黒いオーラのようなものをまとった女。
凄まじい威力だ。
「鼻血、出てますよォ」
女は顔を近づけてきた。
逃げようとする。
しかし力が入らず、動けない。
トン、と軽い力で押される。
そのまま、仰向けに倒されしてしまう。
動けない。抵抗など出来ない。
それを理解しているのだろう。
女は鼻血を舐めた。
「───ああ、超能力者の血は美味しいですねェ」
「───、ぐ…ぅ………」
悪寒が走る。
女の吐息が一々顔にかかる。
この女は『少女が鼻血を流している』ことに対して興奮しているのだ。
「性癖に刺さりますねェ、その顔。
男に暴行されて抵抗も出来ず泣き寝入りするか弱い女の子みたいですわァ…」
───この女は危険だ。
フェリアは、それを1000%確信した。
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