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第2話「遭遇」
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陸地を離れてどのくらい経ったのだろうか。かなりの時が流れたようにも思えるし、あまり時間が経っていないようにも思える。そんな疑問は目を開けてみれば分かった。気づけば僕とメイは眠りに落ちていたらしく気づけば夜であった。常闇の世界、ふと目の前により一層暗い部分がある事に気づく。
「島だ、南セルチネル島だ」
気がつけば僕達は目的地を目前に迫っていたらしい。まだ眠っているメイを揺すり島を指さしてやる。明らかに歓迎されているとは言い難い雰囲気に圧倒されながらも船をすすめていくと闇に包まれた島の様子が伺えてきた。暗やみのせいもあってか島の端が見えないほど横に広く伸びた海岸線。すこし浜辺を進むと今にも浜辺へ進行せんと生い茂る森の木々。まるで別世界に来たような気分になった。
「とりあえず船を浜に寄せて上陸しましょう」
メイの言葉に我に返った僕は同意の言葉を述べて船を寄せ、2人は柔らかく冷たい砂浜に降り立った。久しぶりに踏みしめた大地は力強く足にエネルギーが伝わる。
「とりあえず家となる場所を決めようか。潮の満ち干きも考えてなるべく森の方に構えたいね」
自然のエネルギーを受けて自信を得た僕はそう話しながら先頭を切って森へ近づく。後にメイが続いてきた。無造作に歩いていく訳ではなく海岸線に続く川を見つけたのでその川に沿って歩いた。川の上流の方で丁度良い窪地を見つけたので拠点にしようと決めた。
「飲水を確保できたことはとても大きいね。これで1週間は生き残れる」
僕がそう言うとメイは森の方を眺めながら答えた
「毒蛇に噛まれなければね」
そう言われて僕も森の方へ目を凝らす。そこには派手な色をした蛇が僕達を睨みつけている姿があった。貴重な食料ではある、が、捕まえようにも武器がない。迂闊に危険な生き物に手を出すなということは長老から習っていた。メイも自分の地域で習ったのだろう手頃な石を探していた。石を手に掴み力一杯蛇目掛けて投げつける。石は蛇の僅か左上を掠めて蛇の後ろへ飛んでいく。グシャとまるで濡れた衣服を踏みつけたような音が森に響いた。何かに石が当たったようだ。間もなくして不気味な赤い光が2つこちらを見つめた
「ッ!、」
その赤い2つの光は目であった。ゆっくり近づいくるその生物の全容は徐々に明らかになっていった。不気味に光る赤い目。体全体から垂れ下がった木のツタの様なもの。鋭く尖った爪を持った手。その存在自体が人類僕達へ恐怖を与えた。深い洞窟に風が吹いたような低く響く唸り声を上げたその生物は少なくとも本土で見たことの無い生物であった。
「走れ!」
本能的に危機感を感じた僕はあまりの恐ろしさに硬直したメイの手を引っ張り、川の下流へむかって転げ落ちるように走った。せっかく得ることのできた水場を失い、化け物に出会い、全身を木に引っ掻かれながら走った。不幸中の幸いと言えばその化け物がおって来なかった事だろう。海岸線へ舞い戻った僕達はその場にへたり混んだ。疲れ果てたのかメイから言葉は出なかった。この島は何かがいる。その事実がこれからのサバイバル生活を絶望的なものにするのは間違いないだろうと僕は痛感していた
「島だ、南セルチネル島だ」
気がつけば僕達は目的地を目前に迫っていたらしい。まだ眠っているメイを揺すり島を指さしてやる。明らかに歓迎されているとは言い難い雰囲気に圧倒されながらも船をすすめていくと闇に包まれた島の様子が伺えてきた。暗やみのせいもあってか島の端が見えないほど横に広く伸びた海岸線。すこし浜辺を進むと今にも浜辺へ進行せんと生い茂る森の木々。まるで別世界に来たような気分になった。
「とりあえず船を浜に寄せて上陸しましょう」
メイの言葉に我に返った僕は同意の言葉を述べて船を寄せ、2人は柔らかく冷たい砂浜に降り立った。久しぶりに踏みしめた大地は力強く足にエネルギーが伝わる。
「とりあえず家となる場所を決めようか。潮の満ち干きも考えてなるべく森の方に構えたいね」
自然のエネルギーを受けて自信を得た僕はそう話しながら先頭を切って森へ近づく。後にメイが続いてきた。無造作に歩いていく訳ではなく海岸線に続く川を見つけたのでその川に沿って歩いた。川の上流の方で丁度良い窪地を見つけたので拠点にしようと決めた。
「飲水を確保できたことはとても大きいね。これで1週間は生き残れる」
僕がそう言うとメイは森の方を眺めながら答えた
「毒蛇に噛まれなければね」
そう言われて僕も森の方へ目を凝らす。そこには派手な色をした蛇が僕達を睨みつけている姿があった。貴重な食料ではある、が、捕まえようにも武器がない。迂闊に危険な生き物に手を出すなということは長老から習っていた。メイも自分の地域で習ったのだろう手頃な石を探していた。石を手に掴み力一杯蛇目掛けて投げつける。石は蛇の僅か左上を掠めて蛇の後ろへ飛んでいく。グシャとまるで濡れた衣服を踏みつけたような音が森に響いた。何かに石が当たったようだ。間もなくして不気味な赤い光が2つこちらを見つめた
「ッ!、」
その赤い2つの光は目であった。ゆっくり近づいくるその生物の全容は徐々に明らかになっていった。不気味に光る赤い目。体全体から垂れ下がった木のツタの様なもの。鋭く尖った爪を持った手。その存在自体が人類僕達へ恐怖を与えた。深い洞窟に風が吹いたような低く響く唸り声を上げたその生物は少なくとも本土で見たことの無い生物であった。
「走れ!」
本能的に危機感を感じた僕はあまりの恐ろしさに硬直したメイの手を引っ張り、川の下流へむかって転げ落ちるように走った。せっかく得ることのできた水場を失い、化け物に出会い、全身を木に引っ掻かれながら走った。不幸中の幸いと言えばその化け物がおって来なかった事だろう。海岸線へ舞い戻った僕達はその場にへたり混んだ。疲れ果てたのかメイから言葉は出なかった。この島は何かがいる。その事実がこれからのサバイバル生活を絶望的なものにするのは間違いないだろうと僕は痛感していた
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