俺の価値って0円なのか?〜最強の矛を携え、ステータスにある『最強』のスキルがまさかのチートだったので最弱からダンジョンを蹂躙し無双する〜

カレーハンバーグ

文字の大きさ
37 / 38
出会い

一番不人気のスキル

しおりを挟む


 ✡京子視点


 ─ 京子10歳の誕生日 ──





「私、くノ一になりたい!」

 私は、日本UAFの桂隊員に自分のなりたい職業を伝えた。

「ほぉ~、くノ一ですか。私は『儀式』を任されるようになってまだ日が浅いですが、くノ一になりたいと言われたのは初めてです」

 お父さんとお母さんには相談済み。
 2人とも「京子がなりたい職業にしなさい」って言ってくれたの。

 もし、お爺ちゃんとお婆ちゃんが生きていたら、同じことを言ってくれた筈。

「分かりました。それでは、まずステータスを開示し、その後に『儀式』にて職業を決定しますね」

 桂隊員がそう説明し、一連の流れ通りに事を進めた。

 滞り無く『儀式』が終わって私の職業がくノ一に決定し、全てのステータスが構築されていく。

「桂さん、ありがとうございます!」

「いえいえ、どういたしまして。京子さんの職業がくノ一に決定してので、スキルが1つ付与されています。『情報漏洩』ですね。これは珍しいスキルですよ。私は『鑑定眼』を保有してますが、それよりもレアなスキルです。羨ましいですね~。頑張って使いこなして下さいね」

 桂隊員はそう言った後、お父さんとお母さんとお話をしている。

「ふふっ、私もやっと大人の仲間入り! でも、もう1つスキルを保有出来るのよね? 大人は皆2つ保有してるし……私も早く2つ目のスキル欲しいなぁ……。──そうだ! お爺ちゃんがスキル玉を持ってたって前にお父さんが話してたような……。なんのスキルか知らないけど、持って遊ぶくらいいいよね?」

 私はステータスが構築されたことがあまりにも嬉しくて、気分がハイになったていた。
 その嬉しさとは裏腹に保有スキルに空きがあることが、子供のようでなんだか凄く嫌だった。

 いつもは悪い事はしないんだけど、凄く気分が良く……いや、気分が良すぎて、もう居ないお爺ちゃんの部屋に忍び込んで、スキル玉をちょっと拝借しようと思っちゃったの。

「──なんか泥棒みたいで緊張しちゃう。えっと……スキル玉はどこかな~……あっ! 赤い玉! これね、スキル玉。見ただけでは何のスキルなのかは分からないって聞いてたけど、本当に只の真っ赤な玉なのね。スキル玉を握って集中すればいいんだっけ。──ん~、このスキルが欲しい~! ──えっ? スキル玉が消えちゃった……。あれ? やり方が違ったのかな? 発動すればいいの? 発動! ──あれ? なにも起こらないわ……」

 いきなりスキル玉が消えてパニックになった私は、慌ててお父さんとお母さんの元へ走った。

「お父さ~ん、お母さ~ん」

「ん? どうしたんだい? そんなに慌てて」

「京子、お客様がいるのになんですか、女の子がはしたないですよ」

 いつも優しいお父さんに、少し口うるさいお母さん。でも今は、はしたないとか気にしていられなかった。

「スキル玉が消えちゃった……」

「何を言ってるんだ?」

 お父さんが首を傾げた。

 そこへ、まだ家にいた桂隊員が話に割って入る。

「ちょっと待って下さい。スキル玉が家にあったんですか?」

 桂隊員の質問に、自分が悪い事をしたのが分かっていたから、たどたどしくも頑張って声を出した。

「──はい。お爺ちゃんがスキル玉を持ってたって、前にお父さんが話してたのを思い出して……。だがら、ちょっと遊ぼうと思って……」

 私の話を聞いたお母さんが怒りだす。

「いくらお爺ちゃんがもう居ないからって、人の物を勝手に触るんじゃありません!」

 怒るお母さんの横で、お父さんはずっと笑っている。

「はっはっはっ、まあまあ、そう怒るな母さん。──京子、人の物を勝手に触るのは良くない事だぞ? それくらい京子なら分かるな?」

「うん。ごめんなさい……」

「よし。──スキル玉が消えたということは、そのスキルを保有した証拠だ。なんのスキルだったんだい?」

「なんか難しくて分からないの」

 桂隊員が話し掛けてきた。

「スキルは入れ替えが可能なので、そんなに気にすることはないですよ。私が何のスキルか見てあげましょう」

 桂隊員がスキルを発動する。

『鑑定眼』

「──あれ? 可怪しいですね……」

 儀式の時はスッと浮かび上がった私のステータスが、今は全く見えない。

『鑑定眼』

 桂隊員がもう一度スキルを発動したけど、全く反応がない。

「ステータスが浮かび上がらない……まさか! い、いや、まさかでもない、か……『隠滅』……だな。発動してしまったんだね」

 明らかに同様している桂隊員。

 お父さんもお母さんも顔が真っ青だ。

「え? なになに? なんか悪いスキルなの?」

 お父さんが片手で顔を覆い、言葉した。

「ステータスが開示出来ないスキルといえば……桂さんのおっしゃる通りそれしかないですね。間違いであってほしいが、願っても無駄か。──京子、『隠滅』というスキルは一番不人気のスキルなんだよ。良いことが何一つ無いスキルだ。そして、保持してしまうと解除出来ない……」

「解除出来ないって、違うスキルと入れ替えられないってことなの?」

 私の質問に、桂隊員がお父さんに変わって説明してくれた。

「そういう事です。発動さえしなければ、スキルを1つ無駄にしたと考えればいいのですが……発動するとステータスの開示ができなくなってしまうんですよ。解除出来ないのがまた癖が悪い……。まあ、女の子ですし、冒険者になりたい訳でもないでしょうし……。『情報漏洩』も凄いスキルですしね、1つのスキルでも大丈夫です……よ」

「そ、そうよね。栗山町に住んでる人は皆生活に便利なスキルを保有してるから、『情報漏洩』ならスキルが一つでも問題ないわよ」

 お母さんがそう言って励ましてくれた。

 項垂うなだれている私。


 ── 私、動揺してて発動って確かに言っちゃった……。ステータスが開示出来ないって事は、人とは違うって事よね……。 


「どうしたんですか? 解除出来ないものはしょうがありませんから、気持ちを切り替えないと」

 私は桂隊員の話しに被せ気味で言った。

「お父さん、ステータスが開示出来ないだけのスキルなの?」

「いや……あのな……言い難いんだが……仲間になった人のステータスも開示出来なくなるんだよ……」

 口篭りながら話すお父さん。私のことを心配してるのは分かるんだけど……。

「仲間になった人のステータスも見れなくなるなんて、私からみんな離れてっちゃう……。イジメられちゃうかも……。が、学校行くのやだ~!」

 私の言葉に頭を抱え込む両親。


 ── やっぱり、悪い事なんてするんじゃなかった……え~ん。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~

みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった! 無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。 追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。

処理中です...