~前世の知識を持つ少女、サーラの料理譚~

あおいろ

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2話 四章 手作りクッキー/すみれ茶

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 ふとメローナは、クッキーを一つだけ摘まんで、徐に齧りつくと、
 「…固いですわ。」
 と、囁く様に呟いていた。さらに咀嚼していくと、口の中がもそもそした食感を感じていた。
 やや遅れて、ブランモンも同じく手に取り、味見をしてみると、まるで独り言の様に呟く。
 「あぁ、これは少し力を入れすぎて捏ねたからですね。…あと、他は練るのに時間が掛かった様ですね。」
 「うぅ~。」
 それをメローナは聞いて、やや唸っているようだった。
 「もう一度、作り直しますか?」
 と、ブランモンが再び問いかける。
 すると同時に、キッチンの出入口が音を立てて開いた。さらに扉を潜って大勢の人々が入ってきたようだった。
 この場の全員が気がつくと、すぐさま振り向いた。
 入り口の側には、屋敷のメイド達がいた。
 そのうちの一人、ーー中年程の女性が代表して、話しかけてきた。
 「あら、美味しそうな匂いがしたけど、何か作ってるのかい?」
 「はい。…えっと、メローナ様が菓子作りをしておりまして、…」
 とブランモンが答えだす。
 「あら、そうなのかい?」
 「へぇ、…メローナ様が作ったの?」
 「どれどれ?…少し見せておくれよ。」
 「まぁ、凄い!」「私も。…」「私にも見せてください。」
 メイド達は話を聞いて、続々とキッチンの作業台に集まってくると、皿に盛り付けたクッキーをまじまじと眺めだす。さらには、各々が口々に、感想を述べだした。
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