~前世の知識を持つ少女、サーラの料理譚~

あおいろ

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間章 波乱の事件と再開

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 暫くして、ーー
 路地裏の少し先の方に、出口が出現した。
 その先には、市場の風景が写り込んでいる。
 やや人々の喧騒らしき声もしていた。
 そこの出口を、トーニャが颯爽と駆け抜けていき、左へと曲がって行ってしまう。
 それに続いて、遅れながらも サーラも走り抜けて行くも、
 「ほよっ!?」
 と、ふと右の方を見た瞬間に、驚きの声をあげて、一瞬だけ立ち止まってしまった。

 ※※※

 一方で、ーー
 犬のクッキーは、走り続けていた。
 その目の前には、見知らぬ大柄な男が必死に逃げている。肩にメローナを担いでおり、落ちそうになると、素早く抱え直していた。
 彼女も必死に踠いていた。しかし、抵抗しているが全く効果はないようだ。
 その様子をクッキーは見ながら、「バウバウ!」と吠えており、さらに走る速度をあげていく。今にも目の前の人物の足に食らいつこうとしている。
 見知らぬ大柄な男も負けじと、さらに足を動かしていた。
 双方の距離は、なかなか縮まらないようである。
 「見つけた!」
 だが背後から、ジュスティーヌが言う声がする。
 彼女は未だ遥かに後ろを走っており、どんどんと速度をあげてきているようだった。
 それに大柄な男も気がつき、右の曲がり角に向かおうとすると、ーー
 「バウバウ!!」
 と、犬のクッキーが一瞬の隙をつき、男の右足に牙をたてようと攻撃しかけてきた。 
 「くそっ!!」と、大柄な男は辛うじて避けていた。しかし、進路を変えざるを得なくなり、左の方へと逃れていきながら、さらに速度をあげて距離を離していくのだった。
 その先は、市場だった。
 さらに、そこを利用する客や、屋台の店主達が異変に気がつき、視線が集まった。
 「な、なんだ?」
 「え!?…人攫い!?」
 「…犬が追ってるぞ!」
 「あの犯人って、まさか?」
 「○✕△(退け!!…退け!!)」
 しかし、大柄な男は全く止まる気配がなく、大声で叫びながら、突き進んで行った。
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