スキル【疲れ知らず】を会得した俺は、人々を救う。

あおいろ

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2話 四章 冒険者ランク取得試験 (後編)

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 時を同じくして、背後の森からは、けたたましい雄叫びが聞こえてきた。
 するとギルドの職員達が続々と姿を現し、木々の隙間を通り抜けてきた。全員が武装しており、怒りの形相をしながら、此方へと駆け足で迫ってくる。
 「全員、突撃!…」
 その先頭には、アルフォンスがいる。他の人達を先導していきながら、一直線に魔物の側へと向かって行った。
 やがて彼らは、蛇(サーペンス)達の周りを取り囲む様に横並びになると、手にした武器を構えて狙いを定めだす。
 それは大きめの筒状の武器だ。底面には先端に鍵爪状の矢じりが付いた縄があり、何重にも巻き取った装置に繋がっている。
 「…構え、…射てぇ!!」
 とアルフォンスは指示を飛ばし、武器を作動した。
 やや遅れてギルドの職員達も、次々と一斉に動き出した。
 すると彼らの手持ち武器から、矢じりが発射されていき、ぐんぐんと縄が伸びながら飛んで行く。
 「グシャアァ!」
 と、蛇(サーペンス)の様な魔物ーー右側の頭の方は、抵抗しようとしていた。しかし次々に矢じりが身体に刺さって引っ掛かると、縄も弛まずに張り積めていき、最終的に身動きが出来なくなっていた。
 すかさずアルフォンスは大声を張り上げた。
 「ダフネ先輩!…お願いします!」
 「全く、来るのが遅い!」
 次の瞬間には、ダフネは悪態をつくや否や魔物の頭上へと飛び掛かる。さらに抜刀すると、刀の切っ先を下に向けた。勢いよく急降下していき、目にも止まらぬ速さで右側の頭へと攻撃をしていた。
 真っ赤な飛沫が吹き出した。
 ダフネの攻撃を受けたようだ。
 ガキン!
 「!?…首は落とせなかったか。」
 しかし、ダフネは片方の魔物の頭に着地すると、苦々しい表情をしていた。結局は刀は刃が奥まで通らずに、途中までで突き刺さった状態となっている。
 それから蛇(サーペンス)の様な魔物は、地面に崩れ落ちていき、ようやく大人しくなったようだった。
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