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25)準備
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僕が中等部の時に自作のお弁当を持って行ってたのには、中等部と高等部の制度の違いが原因だ。中等部はほとんどの学生が自宅から通っている。寮に入っている生徒は将来、騎士団志望の人くらいだ。そのため、学食という制度がなく、ほぼ全ての生徒は使用人にランチを持ってきてもらうのである。
そんな使用人を雇うお金なんてうちにあるはずがない。食べていける程度の食材がやっとだ。そのため僕は中等部の間は朝早く起きて自分でご飯を作っていた。「作っていた」と言ってもサンドイッチやスープなど簡単なものばかりだったはずだが…
え、じゃあ高等部でも弁当を用意するのかって?チッチッチ、それは違うんだ。中等部と高等部の違うところは「全寮制」というところだ。高等部では将来外でも活動できるよう社交性を特に重視しながら教育を受ける。そのため、学園では食堂で食事をとるのが”普通”なのだ。
(殿下のように自室にシェフを呼ぶ例外もいるが…)
まあ、殿下の場合は色々注意しなければならないことが多いのだろう。僕とは程遠い世界の人だと改めて感じる。
だから僕はお弁当作りの経験がある。とはいえ上位貴族の方達を満足させる程の料理が作れるかと言われればそこまで自信はない。彼らは普段からプロの料理人の料理を食べているんだろう?僕が勝てるわけないじゃないか。
頭の中でぐるぐると”屋外キャンプ”のことについて考えていると、殿下が横目で「ふふっ」と笑いながらまたクラスメイトの方を向いた。
「よし、これで各チームのリーダーは決定したね。改めて紹介するよ。「謎解きチーム」のリーダーが僕、クラウンで、「食料調達チーム」がレナート。最後に「拠点作りチーム」のリーダーがフィオーレだ」
ああ、決まってしまった。遠い目でクラスの外の空を眺める。ここまできたら諦めてせめて他のチームの迷惑にならない程度に頑張らなくてはならない。
「次に皆がどのチームに入るか考えていきたい。もう一度確認だけど、他のクラスとの対抗になっている「宝探し」に力を入れたいから「謎解きチーム」の人数を増やして8人。他の二つのチームは6人で組んでいきたいと思う。君たちは自分の力をよく理解していると思うから、君たちが自主的にどのチームがいいか意見を出してくれると助かるよ」
さすが殿下だ。スラスラと物事が決まっていく。だが、横暴というわけではなく、あくまで進行役としてクラスをまとめている。これができるのも、このクラスがSクラスだからかもしれないが。
そうしてスムーズにチーム決めが進んでいく。普通であれば殿下やレナート様のチームに入りたいと思うのだろうが、このクラスは少し違った。自分の力量を客観視できていて、それぞれに合ったチームに属していった。なので、僕のチームだけ人が少ないという最悪の事態にはならなかった。このクラスで良かったと心底思う。
ーーー
「うんうん☆君たちやっぱり他のクラスの子達と違って頭がいいね。ほぼ、僕の考えた通りのチーム編成だ。特に「謎解きチーム」の人数を増やしたところは良かったね!きっと君たちの右に出るクラスはいないと思うよ」
チーム決めもほとんど終盤というところで、さっきから姿を消していたナタリー先生が急に現れる。正直心臓に悪いからもう少しゆっくり現れてくれないだろうか。
「まあ、他のクラスはチームすら組まずに全員で行動…とかいう非効率的な動きをするんだろうね。え?じゃあ、なんでチームを組ませるように助言したかって?まあ、助言しなくても君たちは同じように分かれていただろうからそこに至るまでのスピードをちょっと速くしただけのことさ」
(この助言というやつは先生の立場的に許されるのか…?)
じゃあ元から「謎解きチーム」「食料調達チーム」「拠点作りチーム」というものはなかったというわけか。会話が自然すぎて嘘ということすらも気づかなかった。ナタリー先生はかなりのやり手である。
「あっ、そういえば君たちに伝え忘れたことがあったから来たんだった!」
「伝え忘れ…?」
「そう!実は…
そんな使用人を雇うお金なんてうちにあるはずがない。食べていける程度の食材がやっとだ。そのため僕は中等部の間は朝早く起きて自分でご飯を作っていた。「作っていた」と言ってもサンドイッチやスープなど簡単なものばかりだったはずだが…
え、じゃあ高等部でも弁当を用意するのかって?チッチッチ、それは違うんだ。中等部と高等部の違うところは「全寮制」というところだ。高等部では将来外でも活動できるよう社交性を特に重視しながら教育を受ける。そのため、学園では食堂で食事をとるのが”普通”なのだ。
(殿下のように自室にシェフを呼ぶ例外もいるが…)
まあ、殿下の場合は色々注意しなければならないことが多いのだろう。僕とは程遠い世界の人だと改めて感じる。
だから僕はお弁当作りの経験がある。とはいえ上位貴族の方達を満足させる程の料理が作れるかと言われればそこまで自信はない。彼らは普段からプロの料理人の料理を食べているんだろう?僕が勝てるわけないじゃないか。
頭の中でぐるぐると”屋外キャンプ”のことについて考えていると、殿下が横目で「ふふっ」と笑いながらまたクラスメイトの方を向いた。
「よし、これで各チームのリーダーは決定したね。改めて紹介するよ。「謎解きチーム」のリーダーが僕、クラウンで、「食料調達チーム」がレナート。最後に「拠点作りチーム」のリーダーがフィオーレだ」
ああ、決まってしまった。遠い目でクラスの外の空を眺める。ここまできたら諦めてせめて他のチームの迷惑にならない程度に頑張らなくてはならない。
「次に皆がどのチームに入るか考えていきたい。もう一度確認だけど、他のクラスとの対抗になっている「宝探し」に力を入れたいから「謎解きチーム」の人数を増やして8人。他の二つのチームは6人で組んでいきたいと思う。君たちは自分の力をよく理解していると思うから、君たちが自主的にどのチームがいいか意見を出してくれると助かるよ」
さすが殿下だ。スラスラと物事が決まっていく。だが、横暴というわけではなく、あくまで進行役としてクラスをまとめている。これができるのも、このクラスがSクラスだからかもしれないが。
そうしてスムーズにチーム決めが進んでいく。普通であれば殿下やレナート様のチームに入りたいと思うのだろうが、このクラスは少し違った。自分の力量を客観視できていて、それぞれに合ったチームに属していった。なので、僕のチームだけ人が少ないという最悪の事態にはならなかった。このクラスで良かったと心底思う。
ーーー
「うんうん☆君たちやっぱり他のクラスの子達と違って頭がいいね。ほぼ、僕の考えた通りのチーム編成だ。特に「謎解きチーム」の人数を増やしたところは良かったね!きっと君たちの右に出るクラスはいないと思うよ」
チーム決めもほとんど終盤というところで、さっきから姿を消していたナタリー先生が急に現れる。正直心臓に悪いからもう少しゆっくり現れてくれないだろうか。
「まあ、他のクラスはチームすら組まずに全員で行動…とかいう非効率的な動きをするんだろうね。え?じゃあ、なんでチームを組ませるように助言したかって?まあ、助言しなくても君たちは同じように分かれていただろうからそこに至るまでのスピードをちょっと速くしただけのことさ」
(この助言というやつは先生の立場的に許されるのか…?)
じゃあ元から「謎解きチーム」「食料調達チーム」「拠点作りチーム」というものはなかったというわけか。会話が自然すぎて嘘ということすらも気づかなかった。ナタリー先生はかなりのやり手である。
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