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2)報われない恋はやめた方がいい?
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「直人ももちろん格好良いぞ。会社の中では伊月の次に格好良いと思ってる。それに今日も経理部の子から告白されていなかったか?かなり可愛い子だったじゃん」
「その子はこの前大量の資料を運んでいた時に困っていたから助けただけで…」
イケメンはすることもイケメンらしい。まあ、うちの伊月はそんなことしないと思うけどな。あ、でも可愛い女の子とかだったらしそう。
「…と、いうわけで別に付き合ったりとかはしていないので」
「ん?ああ、そうなのか」
「もう。朝陽さん聞いてなかったでしょう?」
「ごめんごめん。ちょっと考え事してたんだよ」
ぷくーっと頬を膨らませてジト目で俺を睨んでくる。伊月のことを考えていたことがバレたらしい。
「今は僕といるんですから僕のことに集中してくれなきゃ嫌ですよ」
「もーごめんって。ちゃんと直人の話も聞くよ」
まさかそこまで怒っているとは思わなかった。でも確かに目の前にいる人の話を聞かないで別のことを考えるのは失礼だよな。気をつけよう。
「それにしても珍しいですね」
「んー?何が?」
「僕と飲みにきてくれた事がですよ。いつも「伊月の飯作らなきゃいけないからごめんなー」って言ってすぐ帰るじゃないですか」
「あーそれな」
そう。俺は伊月と付き合い始めてから約1年で同棲を始めた。それから4年間、家の掃除、洗濯、食事、風呂を沸かすことなどなど家の家事は全部俺が担当している。家事が好きなのか?と聞かれたらそうでもないんだが、どうしても伊月のそばにいたくて同棲に押し切ったのだ。俺のお願いで同棲してもらっているのだから家事くらいは俺にさせてほしい。
だからいつもは定時で上がったら夜ご飯の素材を買いに行って即帰宅。温かい料理に、お湯の張ってあるお風呂。綺麗な寝室。伊月が先に何したいかによって優先順位は変わっていくので、早く帰って準備する必要があるのだ。だから会社、同僚からの飲み会はできるだけ断るようにしている。
そのことを上司や同僚、後輩の直人などに話していたら皆あまり俺のことを誘わなくなった。直人だけは別だが。今日、珍しく直人との飲みを了承したのには理由がある。
「伊月が今日は営業先のお嬢様とディナーに行くから準備しなくても良いんだってよ。夜も帰ってこないっていうから今日は自由なんだ。ちゃんと連絡できてえらいよなー」
「はあ?堂々とした浮気じゃないですかそれ。朝陽さんこんなに尽くしてるのに意味わかんない」
「でも、大事な営業先のお嬢様なら必要なことじゃないか?」
「ディナーだけであれば普通に帰ってくれば良く無いですか?夜帰ってこないってことはつまりそういうことでしょう」
後輩の鋭い一言がズバッと刺さる。
「その子はこの前大量の資料を運んでいた時に困っていたから助けただけで…」
イケメンはすることもイケメンらしい。まあ、うちの伊月はそんなことしないと思うけどな。あ、でも可愛い女の子とかだったらしそう。
「…と、いうわけで別に付き合ったりとかはしていないので」
「ん?ああ、そうなのか」
「もう。朝陽さん聞いてなかったでしょう?」
「ごめんごめん。ちょっと考え事してたんだよ」
ぷくーっと頬を膨らませてジト目で俺を睨んでくる。伊月のことを考えていたことがバレたらしい。
「今は僕といるんですから僕のことに集中してくれなきゃ嫌ですよ」
「もーごめんって。ちゃんと直人の話も聞くよ」
まさかそこまで怒っているとは思わなかった。でも確かに目の前にいる人の話を聞かないで別のことを考えるのは失礼だよな。気をつけよう。
「それにしても珍しいですね」
「んー?何が?」
「僕と飲みにきてくれた事がですよ。いつも「伊月の飯作らなきゃいけないからごめんなー」って言ってすぐ帰るじゃないですか」
「あーそれな」
そう。俺は伊月と付き合い始めてから約1年で同棲を始めた。それから4年間、家の掃除、洗濯、食事、風呂を沸かすことなどなど家の家事は全部俺が担当している。家事が好きなのか?と聞かれたらそうでもないんだが、どうしても伊月のそばにいたくて同棲に押し切ったのだ。俺のお願いで同棲してもらっているのだから家事くらいは俺にさせてほしい。
だからいつもは定時で上がったら夜ご飯の素材を買いに行って即帰宅。温かい料理に、お湯の張ってあるお風呂。綺麗な寝室。伊月が先に何したいかによって優先順位は変わっていくので、早く帰って準備する必要があるのだ。だから会社、同僚からの飲み会はできるだけ断るようにしている。
そのことを上司や同僚、後輩の直人などに話していたら皆あまり俺のことを誘わなくなった。直人だけは別だが。今日、珍しく直人との飲みを了承したのには理由がある。
「伊月が今日は営業先のお嬢様とディナーに行くから準備しなくても良いんだってよ。夜も帰ってこないっていうから今日は自由なんだ。ちゃんと連絡できてえらいよなー」
「はあ?堂々とした浮気じゃないですかそれ。朝陽さんこんなに尽くしてるのに意味わかんない」
「でも、大事な営業先のお嬢様なら必要なことじゃないか?」
「ディナーだけであれば普通に帰ってくれば良く無いですか?夜帰ってこないってことはつまりそういうことでしょう」
後輩の鋭い一言がズバッと刺さる。
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