真夏のサイレント

澄海

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第1章

学校

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のどかな風に桜の花びらが散らされながら新学年になった生徒を温かく包み込むかのように降り注いでいる。


進学校の高校なだけに生徒数も多く校門からのロータリーは沢山の生徒で賑わっている。その中に新学期3学年を迎えた春香も混じっているがその顔に緊張や嬉しさなどの感情は表れていない。

雑踏を颯爽と歩いている春香の容姿は可愛い華奢な女の子という感じだろう。
地毛にもかかわらずウェーブがかかった茶髪はその容姿と共にモデルにいてもおかしくはない。

そんな春香を後方から駆けてくる長身の男子生徒がいた



「はよっ、昨日確認したらクラス同じだったぞ。今年は俺がいるからな 」


挨拶とともに報告されたのはクラス替えの結果だった。春香は去年ずっといじめに遭っていた為今年は自分もついているから大丈夫だという意味も込めているのだろう。

「おはよっ!まな、、、嗄凪人サナト!」

あー、やっぱり慣れないや、と苦笑いのような悲しみのような複雑な笑みを浮かべ挨拶を返したのが春香である。


「始業式くらい髪、黒くしなよ~」


嗄凪人は中学の頃からずっと金髪だった。どんなに先生や周りから注意されても全く変えようとはしなかった。

「それは無理なお願いだな」

と微笑しながら話していればすぐに新しい教室へ着いた。

教室の戸に手をかけ開けるとガラガラっと音が鳴ったがそれよりも教室内の騒がしい声でほとんどの人が春香たちに興味を示していなかった。

まだホームルームまで20分もある上今日は始業式なので気が弾んでいるのだろう。しかし去年春香と同じクラスだったクラスメイトが2人の存在に気づいたようで春香の顔を見るなりすぐさま

いい暇つぶし相手を見つけたと言っているかのような顔でこう言ったのだ



「やだ~!!またと一緒のクラスじゃん!!」



大きな声は一気にクラスに響き渡った

「え?」
「人殺し???」
「どういうことなんだろ、」
「ネタじゃない?」
「俺去年一緒だったんだけどさ……」

など様々な憶測がクラスメイトの間で飛び交ったり去年同じクラスだった生徒はまるで自分の武勇伝を語るかのように自慢げに話し始め教室内は先程とは違う雰囲気のうるささに包まれた


「人殺しだったら何?」


春香は可愛らしい見た目とは正反対に凛とした声でそう言い放ちスタスタと自分の席についたので彼女のことを知らないクラスメイトは驚いたようだった。

そんな春香と非常識なクラスメイトを見ながら嗄凪人は口を開いた


「あのさ、人殺し人殺しって言うけどそれって真人が死んだこと言ってんだろ?それ俺の双子の兄貴なんだよ。春香は幼馴染、んで?兄貴の死について知りたいなら全員おれにきけばいい話なんじゃねぇーの?」


金髪で高身長の嗄凪人からそう言われて怖気付いたのか申し訳なく思ったのかどちらかは分からないが皆黙り込んでしまった。


ホームルームまであと8分ほどだ。

それぞれが自分の席につけば1分も経たないうちにそれぞれが席の近い人同士で話しだす



何かを抱え込むように今にも泣きそうなある人には全く気づかずに…










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