異世界で生きていく。

モネ

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第ニ章の話

閑話 モエが去った後のバー

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モエが部屋に戻った後、レンは1人で飲んでいた。
「レンが珍しいね。女の子連れてるの。何人か噂してたよ。」
「ああ?噂?依頼途中に会っただけだよ。」
「レンが美人を連れて歩いてたって噂。確かに美人で可愛くて。そして、性格もいいよね。モテるだろうね。でも本人はその視線には気づいていない。そこがまた魅力だろうね。」
「まぁ確かに美人だしいい奴だな、モエは。支払いをすると言ってもなかなか受け入れてくれない。だいたいのやつはラッキーだと思って奢られるが。」
「それにさっきの休日の話の時面白かった。労働には休みも大切。確かにその通りだ。」
「あぁ、あんなこと言う奴初めてだ。でもごもっともな意見だな。」
「この国に欠けているものかもな。」
「この国というより全世界だろう。休みなんてないやつだっているくらいだ。」
「そうだね、その思想が広まればいいんだけど。それに笑顔がまた可愛いね。ドキッとしたよ。」
「そうだな。表情豊かだ。」
「レンが世話焼いてるのも珍しくて面白いからしばらく見ていたいけど。でも早くしないとすぐ誰かに取られちゃうよ。」
「取られるってなんだよ。」
「どこの子なの?」
「あぁ?知らん。旅を始めたばかりでゴダからきたらしい。すぐそこの森で会った。」
「そうなんだ、あんな綺麗な子だとすぐ有名になりそうだけどね。出身がゴダってわけではなさそうだね。」
「そうだな。まぁ無理には聞かねぇ。」
「まぁとりあえず、逃したくないなら急がないとね。」
「だからなんだそれは。」

でも確かに魅力的な女だ。
初めて会ったときドキッとした。
意志の強そうな綺麗な目。
赤みのある唇。
艶のある髪。
色が白く綺麗な肌。
ローブを羽織っていたが、女性らしいスタイル。
そして接したり話してみると新鮮だった。
前向きな考えや、テキパキと何事もこなす。
料理もうまいし、手際もいい。
控えめな性格。
笑顔が輝いて見えた。

だから街に着いてじゃあなでは終わらなかった。
俺は元々世話焼きな方ではない。
でもモエは何かとしてやりたくなる。
人を惹きつける魅力があるのか。
だからあぁはいったけど、明日が楽しみだ。
どこに連れて行こうか迷う。

ケイにどこかオススメの場所はあるかと話しながら夜は過ぎて行った。
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