陽のあたる場所3

こたろ

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桜ノ雨

桜ノ雨27

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翌朝、職場の国仲さんに会うなり、昨日会えなかった事を伝えると

彼女はいつもより饒舌に話してきた……。



「はは…っ。

真実は分かりませんけどね(笑)


とにかく昨日は突然休んでしまってすみません……。」



「いえいえ、そんな事は全然大丈夫ですよ♪

でも私、正直これでやっとホッとしましたよ!(笑)


おかげで彼がただの嘘付きだったってことが晴れて証明されたワケじゃないですか!(笑)」


「いや……まだ嘘だったかどうかは……」



「ぇえっ!?

まさかまだ彼の事信じてるワケじゃないですよね!?(笑)

もうさすがに今回の事で目ぇ覚めましたよね!?」


「目が覚めたというか……

さすがに今回は休んで周りも巻き込んでしまったので、今は申し訳ない気持ちでいっぱいですし…

彼も嘘付き呼ばわりされてもしょうがない行動だなと……」


「も~っ!!桜庭さんっ!!!

どうしてそんな冷静でいられるんですかぁ!?

彼の事、ムカつかないんですか!?」


「ムカつくも何も……

もし嘘だったとしたら、騙される方も騙される方なんで……w」



「桜庭さんっ!あなた、どこまで優しくてお人好しなんですかっ!?

そこまで優しい桜庭さんを騙すなんて、私は彼が許せないですよっ!!

私がもし桜庭さんの立場だったら絶対に彼を許せないですし、探偵とか頼んで彼の事見つけ出して慰謝料でも請求しますよっ!!ww

絶対に病気じゃなくて、他に女がいますからっ!!!(笑)」


違う………。


篤史はそんな人じゃない………。



そんな人じゃないって分かってるのに………



『篤史はそんな人じゃありませんっ!』って言いたいのに………


「あはは……w

自ら探偵でもしてみますかねww

または弁護士にでも相談でもしてみるとか?(笑)」



なんで私言い返せないの………?



「そうした方がいいですよっ!

桜庭さん、彼のせいで3年間も無駄にして、離婚までしてるんですからっ!!

見つけ出して、慰謝料取れるだけ取った方がいいですよっ!!!」


国仲さんは私の味方だからこそそう言ってくれてるのは分かるけど……


篤史がそんな人だと思われるのが悔しくて悔しくって………


でもしょうがない……。



「はは…w

それもそうですねww



とりあえず、法律事務所で働いてる友達に相談してみようかな(笑)」



だって……



『篤史はそんな人じゃありません!』って


証拠がないんだものーーーーー。
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