サスケさん!異世界大奮闘記。

野良猫ワンワン

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明日の礎を築いていく -11 

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館の裏口に着くと、部屋に戻り正装に着替えて5人で作戦会議室に行く。
部屋の中は北西辺境地区の領主と見習い子や寄り子で満員状態だ。
僕たちが席に着き、男爵夫妻が入ってくると儀礼が始まる。

今夜の見習い子は男の子20名女の子12名、寄り子は男が8名、女が3名の
43人がマドック家に忠誠を誓い養子?になる。
人数が多いので略式で4~5人づつ前に置かれたフレンズに手を添えて
一緒に誓約する。終わると男爵家から始まる回復薬と麦とアイテム袋の
授与式、新素材の武具は用紙に書いた物だけれど・・

麦の入ったアイテム袋を渡した時にエドガーさんが、寄り子1家に与える物は
破格で本来僕たちの造った耕作地付き市でも余りある…その上価値が金貨
1千500枚以上の品々を与えられる事は好待遇過ぎると言っていた。

マドック男爵の謝辞が済むと、男爵とセシルさんが新食堂まで夕食の案内を
していく。
2回の新食堂には前々回と前回の見習い子や寄り子が着席して待っていたが、
男爵が入ると全員立ち上がり、僕たちが椅子に座ってから腰を下ろした。
3神とイシュタル神と木の精霊に感謝を奉げて食事が始まる。

「食事をしながら儂の話を聞いてくれ!
正直に話すと、見習い子を出す親の気持ちを考えなかった。
今夜の食事は晩餐ではなく、見習い以下の従者が食べる3食を用意した。
パンもスープも肉も同じに出される物で、最後に出るデザートが無いだけだ。

見習い子は下職見習いから始めるが、100日銀貨10枚の小遣いが与えられる。
マドック家は50日分ごと先払いだ。
領兵に下職見習いで入った者は今回の魔物狩りに参加をしているのならば
1人前の報奨分を受けたはずだ。
14才前だが3人が参加している。尋ねるがよい」

末席にいる領主の1人が、イシュタルと来た郷士の見習い子に大きな声で
幾ら受け取ったか尋ねると、1人は小金貨1枚と参加費として銀貨2枚、
2人は銀貨5枚と参加・銀貨2枚受け取ったと答えていた。

驚いていた領主の1人が本当に毎日このような食事をしているのか?
尋ねると30人を超える子供が、頂いていますと答える。

「マドック男爵様!今回魔物狩りに参加した我が家の領兵も1人銀貨2枚と
肉を20リラ与えられ、領地では大喜びしていたが、手伝いの子供を
多く見かけたが彼らも同じ扱いでしょうか?」
「イノース・ミューク殿、魔物狩りの参加者は戦場と同じ扱いです。
冒険者ギルドから多くの見習い冒険者を送り込んで来ましたが、皆1人です」

「今回の魔物狩りの参加者数はご存知でしょうか?」
「6万5千人強と報告されています」

6万5千人!!!
質問した寄子男爵を先頭に寄り子領主さんは絶句していた。

暫くしても他の寄子男爵が
「マドック男爵様!大森林縁の魔物狩りは4万人と聞き及んでいますが、
全員に小金貨3枚与えたのですか?」
「大森林縁の魔物は大型や中型魔物が多くてなっ。後方支援の役務所員や従者も
喜んでいた。商会の買取価格が高かっただけだ。ワッハッハ」

手元の料理を忘れたように手が止まっていた領主の1人が
「マドック男爵様!報奨分配は総て与えたのですか?」
「確か領兵直接分配は50%になっていたかな、、魔物狩りの参加者は多いので
一律50%計算で支給したと聞いている」

「魔物が大量に売られると安くなると思いますが?」
「他所ではそのようだな。わが領地には商会が有る。ワッハッハ」

話は段々領地経営に係る細かい話になり男爵はいつもの様に…>投げて来る。
「サスケ様、南東辺境地区の貴族家は商会から多くの仕事を請け負ったと
聞いていますが、他に仕事は有りませんか?」
「貴族家の仕事の調整はローゼリアが担当です。明日商会の事務所で
皆様のご希望を聞いて対処させます。領主皆様の代わりに寄り子見習いが
要望できるのでしたら、代理にして頂いて構いません」

「新しい市の耕作地はどの家も同じなのですか?」
「9ヤルド市に2家で4ヤルドづつ耕作地を分けます。2千人当たり1ヤルド
耕作地の計算で、6千人を超える家には2ヤルド・8千人を超える家には
4ヤルドの分村を与えます」

「今までの市以外の村の経営は許されるのか?」
「マドック家は寄子家の経営干渉はしませんので自由です。
しかし市の人口が2千人を割り込む様ですと、市の防衛領兵人数に支障が
出ますので、2ヤルド耕作地に限定させて頂き、分村が必要とする家に
2ヤルド渡して頂きます」

「魔法移動石はマドック市行きを何処の市でも設置して頂けるのですか?」
「マドック市側が混乱しますので、北西辺境区の男爵家が入る市を中心として
4市を衛星市にした移動石の設置を考えています」

「移動石料金も無料なのか?」
「移動石は商会の商業活動です。グループ内と市内は1回銅貨1枚、
他市間は銅貨2枚徴収します」

明後日から順次建設していくので移動準備をお願して、細かな質問を
遮るようにして終わらせ、今後役務所員に個別で質問する事になった。

食事が終わり、男爵用お茶室に領主の皆さんは案内されて行き、
僕たちは新お茶室にエスケープ。

エールを飲みながら、果物添えパンケーキを食べていると、
「サスケ、解熱薬じゃが、今日の作り方はもう伝わっていない方法なのじゃ、
新しい治療法か、新しい薬草などが見つかり、廃れたのじゃ。
熱病は無くなったとは聞いておらぬのじゃが、おかしなことじゃ」
「永遠に作れませんので、早く他の方法を見つけて貰います」

「この国では流行り難い様じゃが、薬が無くては難儀な事じゃ」
「熱病や石化の詳しい話がされないので説明できずに申し訳ありません」
「サスケは助けているだけじゃ、気に病む事はないのじゃ」

「魔法で治せないのですか?」
「神殿魔法に有ると思うのじゃが、使える者がいないのか・・
回復術は怪我を直すが、強毒や病気は治せないのじゃ、
回復薬は解毒効果もあるが、病気に直接効果は無いのじゃ」

「毒や病気は薬草で治すの・・・ですか?」
「病気は呪いの様な物じゃ、呪いを避けると良いのじゃ、
毒も呪いも薬が有るのじゃが、今回の熱病の如く消えた薬も多くあるのじゃ」

「呪いを避ける方法は?」
「サスケの様に加護を頂くのじゃ」

加護で呪いの病気を避ける? 本当にファンタジックな世界だ。
領主の1人が王都に安いホテルを商会で開設してほしいなんて申し出たけれど、
寄子領主様に王宮に近い館を改装するか…?王騎士学校の受験者にも
安く開放するか…?

少し考えをまとめ様としたら、部屋で考える様にエメリーさんに言われて、
疲れたので遠慮なく部屋に戻った。

王騎士家はどの家も仕事を欲しがっていたそんなに領地は貧しいのか・・?
グレーテにもう一度聞き直す。
「小子爵家以下は特別な産業や産物、技術を持たないと、経営が安定せずに
借入金が増えます。 一番小さな王騎士家では肥沃な土地は
与えられませんので特に経営が厳しくなります。
大貴族家と領地境が接地している王騎士家は最低規定で与えられた
100ヤルドの土地を大貴族家に侵食されます」

「ローゼリアさん達の南東辺境地区の森林の様に?」
「おそらく初めは共同管理地で相互に権利を与えられていたと思います。
山裾の大森林から下の肥沃な土地は子爵家以上の家ですから、
力で押し出されたのでしょう。
幾ら山頂までの土地が有っても鉱山か特産が無い限り、魔物狩りも木材も
不足して生活は苦しいでしょう」

「国道も抑えられ、物流に支障が出るなぁ」
「商業ギルドから頂いた私設関所が多数有ったと記憶しています」

「きっとそうだね。そうでも無ければローゼリアさんが神殿旗を貰う事など
思いつかなかったでしょう。。今日も領主が移動石のルートを気にしていたから」

開発が終わったら、国道中神殿旗を掲げて人荷車で走り回ろう…
1級国道から5級の狭い国道巡りだ。
男爵外すと怒るから混ぜるかぁ~。

楽しみが出来た。明日からの開発は早く済ませよう。
解熱剤効くといいな。

お風呂に入り、樹の精霊さんにお礼を言って。
ベッドに入り眠ります。
・・・

{お休みなさい、光草さんお休み}
{おやすみ}
・・・
・・

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