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ヨスガ編
038 共に戦うのなら
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一方、翔太郎の方では。
翔太郎は大学に来ており、ケンと一緒にいた。ケンは元気のない翔太郎を心配して言う。
「部長、大丈夫ですか?」
「うん。そう言えば琴爪くんは?」
「あぁ、暫く休むそうです。どうやらあの戦いが響いている様で…。」
「そっか…、心配だな。琴爪くんに許可を取って、今日行けたらお見舞い行こうか。」
「おぉ、名案です!」
そこへ、一人の男性がやって来る。
「やあ、神木間。」
「あ、【羽取(ハトリ)】くん。…あれ?」
どうやら二人は知り合いの様だ。しかし翔太郎は羽取という男性を見ると、目を丸くした。羽取は色のついた眼鏡をかけている。
「羽取くん、眼鏡なんてしてたっけ?」
「あぁ、お洒落を最近始めたんだ。」
「そっか。」
翔太郎は納得した。すると羽取は言う。
「俺さ、最近神木間のサークルに興味持ってさ。入ってもいい?」
「え?でも危険だよ?」
「いいのいいの!俺、意外と霊感あるんだ!」
しかし、翔太郎は首を傾げた。
(霊力…は無さそうなんだけどな。)
「う、うん。そこまで言うなら…。」
「やったぜ!」
喜ぶ羽取。ケンは羽取のテンションについていけない様子で、翔太郎に耳打ちする。
「羽取さん、こんな感じの人でしたっけ?前はもっとこう…しっかりした厳格そうな人でしたけど…。」
「確かに。」
翔太郎は羽取を注意深く見ていると、羽取は振り返ってきて首を傾げた。
「どうした?」
「え、いえなんでも。」
「そっか。」
そう笑みを浮かべる羽取の心の中は、こうだった。
(よし、これで潜入は完了。ここには食べるモンも沢山あるし、次こそ楽勝だろ。)
そして翔太郎達の見えない所でニヤリと笑う。羽取の色眼鏡の下には、翡翠色の瞳。
(コイツらも、まさか夢にも思わないだろうな。昨晩の龍が、大学のお友達になっているとか。)
そう。彼は昨晩翔太郎達を襲った龍、ヨスガだったのだ。
その日の講義が終わり、翔太郎とケンは星夜の家を訪ねていた。シャッターは閉まっていたが一階が修理屋なのを見て、二人は感心している。
「修理屋なんだ…!」
「親御さんが営んでいるんでしょうか?それとも星夜さんも直したりするんですかね。」
そして二階の家を尋ねると、星夜が秒で出てきた。見た目は元気そうである。
「出るの早いですね。」
翔太郎が素直な感想を述べると、星夜は二人を家に入れて言った。
「階段を登る音が聞こえたからな。」
「あの、体調の方は…?」
「体調が良ければ大学へ行っている。」
「そうですよね…。」
ケンは俯いてしまう。星夜は二人を部屋へ招き入れると、二人に茶を出してくれた。翔太郎は聞く。
「あの、力を使うと体調が悪くなるんですか?」
「力が失われると体調が優れなくなるのだ。」
「ん…?でしたら安心ですね、少ししたら力も回復するでしょうし。」
翔太郎は笑顔で話したが、星夜は意味深にも黙り込む。その反応に翔太郎は首を傾げると、星夜は言った。
「翔太郎、弟に韻という高校生がいるだろう。」
「韻を知ってるの!?」
思わず翔太郎は声を上げてしまうと、恥ずかしく思って落ち着きを取り戻す。星夜は続けた。
「奴なら貴様の力になれるはずだ。私はもう暫く動けそうにないのだ、身の危険を感じたら弟を頼るといい。」
「そんな事できません!!」
そう言って翔太郎は立ち上がった。翔太郎な真摯な眼差しを見ても、星夜は冷静に言う。
「奴は常に、貴様の役に立ちたがっている。…案ずるな、韻は強い。私が認めているのだ、信じてはくれぬか。」
「でも…!」
「今、昨晩の龍が街に出てきたらどうする。」
「え?」
「私は戦えない。貴様は手も足も出ない、妹も殆ど戦力にならない、イカは論外。」
星夜がそこまで言うと、ケンは少しカチンと来ている表情。頭が赤く変色しているが、翔太郎の前なのでそこは控える。星夜は続けた。
「貴様達が龍に殺されるような事があったら、貴様が嫌でも韻が龍に立ち向かう。どちらにせよ、韻は立ち向かうのだ。なら、協力して共に生きれる選択を選ぶべきだ。」
翔太郎はそう言われると、言葉を詰まらせた。星夜は鼻で笑うと言う。
「ま、昨晩韻がそこにいたのなら、貴様達よりかは働いていた事だろう。守る事しか出来ない翔太郎に比べ、戦う事が出来るからな。」
そう言われると、翔太郎は喉がつっかえる感覚を覚える。そして韻が、以前大怪我をした事を思い出した。
(そうだ韻は…、あの日も一人で果敢に立ち向かって…。あんな大怪我しても、今朝はあんな強気な発言が出来て…。…韻は、強いな……)
翔太郎はそう思っていると、ケンは話がわからず目を丸くしてポカンとしていた。翔太郎は真摯な表情を見せると思う。
(琴爪くんに言われて気づいた…家族を守るって、家族を危険に晒さない事だけなんだろうか?きっと今の状況だと違う…。共に戦って、傍で守る事だって出来るはず。韻を戦いから遠ざける事が出来ないのなら…傍で守るしかない。だって僕には、盾がある…!)
翔太郎の決心の表情を見ると、星夜は無表情ながらも一つ頷いた。そして次に、話が読めないケンが言う。
「お腹空きました、星夜さん。」
「ん、ちょっと待っていろ。卵焼きでも作ってやる。」
「卵焼き…?なぜ?」
ケンは卵焼きでは不満なのか、表情を歪める。星夜は首を傾げた。
「不服か?」
「はい。」
「出てけ。」
星夜に即答されたが、ケンは居座り続けるつもりか一歩も動かなかった。
翔太郎は大学に来ており、ケンと一緒にいた。ケンは元気のない翔太郎を心配して言う。
「部長、大丈夫ですか?」
「うん。そう言えば琴爪くんは?」
「あぁ、暫く休むそうです。どうやらあの戦いが響いている様で…。」
「そっか…、心配だな。琴爪くんに許可を取って、今日行けたらお見舞い行こうか。」
「おぉ、名案です!」
そこへ、一人の男性がやって来る。
「やあ、神木間。」
「あ、【羽取(ハトリ)】くん。…あれ?」
どうやら二人は知り合いの様だ。しかし翔太郎は羽取という男性を見ると、目を丸くした。羽取は色のついた眼鏡をかけている。
「羽取くん、眼鏡なんてしてたっけ?」
「あぁ、お洒落を最近始めたんだ。」
「そっか。」
翔太郎は納得した。すると羽取は言う。
「俺さ、最近神木間のサークルに興味持ってさ。入ってもいい?」
「え?でも危険だよ?」
「いいのいいの!俺、意外と霊感あるんだ!」
しかし、翔太郎は首を傾げた。
(霊力…は無さそうなんだけどな。)
「う、うん。そこまで言うなら…。」
「やったぜ!」
喜ぶ羽取。ケンは羽取のテンションについていけない様子で、翔太郎に耳打ちする。
「羽取さん、こんな感じの人でしたっけ?前はもっとこう…しっかりした厳格そうな人でしたけど…。」
「確かに。」
翔太郎は羽取を注意深く見ていると、羽取は振り返ってきて首を傾げた。
「どうした?」
「え、いえなんでも。」
「そっか。」
そう笑みを浮かべる羽取の心の中は、こうだった。
(よし、これで潜入は完了。ここには食べるモンも沢山あるし、次こそ楽勝だろ。)
そして翔太郎達の見えない所でニヤリと笑う。羽取の色眼鏡の下には、翡翠色の瞳。
(コイツらも、まさか夢にも思わないだろうな。昨晩の龍が、大学のお友達になっているとか。)
そう。彼は昨晩翔太郎達を襲った龍、ヨスガだったのだ。
その日の講義が終わり、翔太郎とケンは星夜の家を訪ねていた。シャッターは閉まっていたが一階が修理屋なのを見て、二人は感心している。
「修理屋なんだ…!」
「親御さんが営んでいるんでしょうか?それとも星夜さんも直したりするんですかね。」
そして二階の家を尋ねると、星夜が秒で出てきた。見た目は元気そうである。
「出るの早いですね。」
翔太郎が素直な感想を述べると、星夜は二人を家に入れて言った。
「階段を登る音が聞こえたからな。」
「あの、体調の方は…?」
「体調が良ければ大学へ行っている。」
「そうですよね…。」
ケンは俯いてしまう。星夜は二人を部屋へ招き入れると、二人に茶を出してくれた。翔太郎は聞く。
「あの、力を使うと体調が悪くなるんですか?」
「力が失われると体調が優れなくなるのだ。」
「ん…?でしたら安心ですね、少ししたら力も回復するでしょうし。」
翔太郎は笑顔で話したが、星夜は意味深にも黙り込む。その反応に翔太郎は首を傾げると、星夜は言った。
「翔太郎、弟に韻という高校生がいるだろう。」
「韻を知ってるの!?」
思わず翔太郎は声を上げてしまうと、恥ずかしく思って落ち着きを取り戻す。星夜は続けた。
「奴なら貴様の力になれるはずだ。私はもう暫く動けそうにないのだ、身の危険を感じたら弟を頼るといい。」
「そんな事できません!!」
そう言って翔太郎は立ち上がった。翔太郎な真摯な眼差しを見ても、星夜は冷静に言う。
「奴は常に、貴様の役に立ちたがっている。…案ずるな、韻は強い。私が認めているのだ、信じてはくれぬか。」
「でも…!」
「今、昨晩の龍が街に出てきたらどうする。」
「え?」
「私は戦えない。貴様は手も足も出ない、妹も殆ど戦力にならない、イカは論外。」
星夜がそこまで言うと、ケンは少しカチンと来ている表情。頭が赤く変色しているが、翔太郎の前なのでそこは控える。星夜は続けた。
「貴様達が龍に殺されるような事があったら、貴様が嫌でも韻が龍に立ち向かう。どちらにせよ、韻は立ち向かうのだ。なら、協力して共に生きれる選択を選ぶべきだ。」
翔太郎はそう言われると、言葉を詰まらせた。星夜は鼻で笑うと言う。
「ま、昨晩韻がそこにいたのなら、貴様達よりかは働いていた事だろう。守る事しか出来ない翔太郎に比べ、戦う事が出来るからな。」
そう言われると、翔太郎は喉がつっかえる感覚を覚える。そして韻が、以前大怪我をした事を思い出した。
(そうだ韻は…、あの日も一人で果敢に立ち向かって…。あんな大怪我しても、今朝はあんな強気な発言が出来て…。…韻は、強いな……)
翔太郎はそう思っていると、ケンは話がわからず目を丸くしてポカンとしていた。翔太郎は真摯な表情を見せると思う。
(琴爪くんに言われて気づいた…家族を守るって、家族を危険に晒さない事だけなんだろうか?きっと今の状況だと違う…。共に戦って、傍で守る事だって出来るはず。韻を戦いから遠ざける事が出来ないのなら…傍で守るしかない。だって僕には、盾がある…!)
翔太郎の決心の表情を見ると、星夜は無表情ながらも一つ頷いた。そして次に、話が読めないケンが言う。
「お腹空きました、星夜さん。」
「ん、ちょっと待っていろ。卵焼きでも作ってやる。」
「卵焼き…?なぜ?」
ケンは卵焼きでは不満なのか、表情を歪める。星夜は首を傾げた。
「不服か?」
「はい。」
「出てけ。」
星夜に即答されたが、ケンは居座り続けるつもりか一歩も動かなかった。
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