176 / 222
第4章 侵食―エローション―
158 ひっくり返れ
しおりを挟む
すると誠治は、扉の外で女性の研究員を発見。
研究員は部屋に入ってきた。
「代表…ハッ!」
研究員はそれを見てしまい、思わず携帯で写真を撮ってしまう。
「やめてください!というか助けて!」
誠治はそう言ったが、女性研究員はその写真を収めると携帯を胸に当てて目を閉じた。
どうやら心に留めている様子。
誠治は涙目になってしまう。
「記録に残さないで…!」
研究員はルンルンで立ち去るので、誠治は脱力。
遂には綺瑠に上半身を脱がされてしまった。
「助けて……守…」
誠治のか細い声に、守は困った顔。
綺瑠は誠治の体を観察しながら言う。
「えっと、刺さっている箇所はこことここと…
あはは誠治、どうしたのグッタリして。被検体は元気にしてないとダメじゃないか~」
最早狂気を感じた守は息を飲んだ。
(誠治さんを助けてやらねぇと。)
守は手元にガラスを生成すると、思い切って誠治の腹に刺した。
「いっ!!?守!?」
誠治は驚いてしまい、守は自分の目を庇ってやっていた。
ちなみにそれを見ていた綺瑠は呆然としている。
誠治は刺された腹を押さえながらも、すぐに傷が癒えるのを見ていた。
「きゅ、急に何をするんだ守…」
誠治が言うと、守は綺瑠の様子を見てから言う。
「え、ホモが止まんないから、人格ひっくり返してやろうと思って。」
それを聞いて誠治は綺瑠を見ると、綺瑠の様子が一変していた。
興奮している様子から、無表情になっている。
綺瑠は誠治から退くと、右手をポケットに入れた。
「ごめんよ、興奮すると彼は手がつけられなくてね。」
誠治は驚いてから言った。
「あ、まさか奈江島さんの別人格さん…!?別人格さんは落ち着いた方で良かったです…」
誠治が安心していると、綺瑠は眉を潜める。
「君は彼の楽しみだからね、僕は彼の楽しみを奪うつもりはないよ。」
その言葉に鳥肌を感じる誠治。
すると守は綺瑠に言った。
「僕の検査結果は?」
「守は五島の様に、人間に害のない生物みたいだ。
元より、守は植物人間とは言い難い生物なんだけどね。」
「そうなの?」
守が聞くと、誠治も目を丸くして聞いた。
綺瑠は頷く。
「植物人間は皆、人間の体から植物が生えるのに対し、守は植物が生えてこないだろう。
あれが一番に、守が純粋な植物人間ではない事を表している。」
「わ、確かに。いつも周りにばっか生える。」
守が目を丸くすると、誠治も納得した顔。
すると守は俯いて言った。
「つまり新種のバケモンじゃん…僕。」
「そ、そんな事言ったら私はゾンビじゃないですか…!」
と誠治。
綺瑠は言った。
「ショックかい?」
それに対し、守は首を横に振った。
誠治はそれに目を丸くすると、守は言う。
「別に。
この力持って、こんな姿になって、不便だと思った事は一度もないから。」
「そうかい。戻りたいとは思わないんだね。」
「うん。」
それに対し綺瑠は頷くと、守は言った。
「ねえねえ、検査受けたからお礼してよ。」
「お礼?…ああ、そう言えば研究所に行く時に彼と約束したっけ。
何か欲しい物があったらどうぞ。」
それを聞いた誠治は苦笑。
「奈江島さんそんな約束したんですか?」
すると守は俯く。
一同はそれを見ていると、守は顔を上げて言った。
「現金くれ!」
「無心!?」
と驚いたのは誠治。
綺瑠は財布を開く。
綺瑠の高そうな財布を見た守は、ブランドを知らなくともその財布がブランド物だと感じた。
「いち、に、さん、し、ご、ろく、なな、はち、きゅ…はい、十万円。」
綺瑠は平然と差し出すので、誠治は驚く。
「ま、待ってください!現金って言われて十万…というか大金持ち歩かないてください!危ない!」
差し出される大金に、守は愕然としていた。
手元に渡る十万円。
守は息を飲んだ。
綺瑠は誠治に怒られ、若干困惑していた。
「十万円は大金なのかい…?
夜の街は危険だから、いつ恐喝されてもいいように持ち歩いていたんだけど…」
「どういう準備ですかそれ!」
すると守は焦って、五万円だけ返す。
「こっ、これを持ってけ…これなら恐喝回避できる。」
「そういう問題でもないよ守!」
と誠治。
綺瑠はそれに納得すると受け取った。
「ありがとう。」
誠治は思わず苦笑。
更に守は言いにくそうにしたが、綺瑠に言った。
「あと、行きたい所があるから街まで車出してくんないかな。」
「どこへ?僕にも仕事の予定があるから、あまり長くは付き合えないよ。」
「二時間でいいから!」
守の熱意ある様子に、目を丸くする綺瑠。
すると綺瑠は頷いた。
「わかった。」
研究員は部屋に入ってきた。
「代表…ハッ!」
研究員はそれを見てしまい、思わず携帯で写真を撮ってしまう。
「やめてください!というか助けて!」
誠治はそう言ったが、女性研究員はその写真を収めると携帯を胸に当てて目を閉じた。
どうやら心に留めている様子。
誠治は涙目になってしまう。
「記録に残さないで…!」
研究員はルンルンで立ち去るので、誠治は脱力。
遂には綺瑠に上半身を脱がされてしまった。
「助けて……守…」
誠治のか細い声に、守は困った顔。
綺瑠は誠治の体を観察しながら言う。
「えっと、刺さっている箇所はこことここと…
あはは誠治、どうしたのグッタリして。被検体は元気にしてないとダメじゃないか~」
最早狂気を感じた守は息を飲んだ。
(誠治さんを助けてやらねぇと。)
守は手元にガラスを生成すると、思い切って誠治の腹に刺した。
「いっ!!?守!?」
誠治は驚いてしまい、守は自分の目を庇ってやっていた。
ちなみにそれを見ていた綺瑠は呆然としている。
誠治は刺された腹を押さえながらも、すぐに傷が癒えるのを見ていた。
「きゅ、急に何をするんだ守…」
誠治が言うと、守は綺瑠の様子を見てから言う。
「え、ホモが止まんないから、人格ひっくり返してやろうと思って。」
それを聞いて誠治は綺瑠を見ると、綺瑠の様子が一変していた。
興奮している様子から、無表情になっている。
綺瑠は誠治から退くと、右手をポケットに入れた。
「ごめんよ、興奮すると彼は手がつけられなくてね。」
誠治は驚いてから言った。
「あ、まさか奈江島さんの別人格さん…!?別人格さんは落ち着いた方で良かったです…」
誠治が安心していると、綺瑠は眉を潜める。
「君は彼の楽しみだからね、僕は彼の楽しみを奪うつもりはないよ。」
その言葉に鳥肌を感じる誠治。
すると守は綺瑠に言った。
「僕の検査結果は?」
「守は五島の様に、人間に害のない生物みたいだ。
元より、守は植物人間とは言い難い生物なんだけどね。」
「そうなの?」
守が聞くと、誠治も目を丸くして聞いた。
綺瑠は頷く。
「植物人間は皆、人間の体から植物が生えるのに対し、守は植物が生えてこないだろう。
あれが一番に、守が純粋な植物人間ではない事を表している。」
「わ、確かに。いつも周りにばっか生える。」
守が目を丸くすると、誠治も納得した顔。
すると守は俯いて言った。
「つまり新種のバケモンじゃん…僕。」
「そ、そんな事言ったら私はゾンビじゃないですか…!」
と誠治。
綺瑠は言った。
「ショックかい?」
それに対し、守は首を横に振った。
誠治はそれに目を丸くすると、守は言う。
「別に。
この力持って、こんな姿になって、不便だと思った事は一度もないから。」
「そうかい。戻りたいとは思わないんだね。」
「うん。」
それに対し綺瑠は頷くと、守は言った。
「ねえねえ、検査受けたからお礼してよ。」
「お礼?…ああ、そう言えば研究所に行く時に彼と約束したっけ。
何か欲しい物があったらどうぞ。」
それを聞いた誠治は苦笑。
「奈江島さんそんな約束したんですか?」
すると守は俯く。
一同はそれを見ていると、守は顔を上げて言った。
「現金くれ!」
「無心!?」
と驚いたのは誠治。
綺瑠は財布を開く。
綺瑠の高そうな財布を見た守は、ブランドを知らなくともその財布がブランド物だと感じた。
「いち、に、さん、し、ご、ろく、なな、はち、きゅ…はい、十万円。」
綺瑠は平然と差し出すので、誠治は驚く。
「ま、待ってください!現金って言われて十万…というか大金持ち歩かないてください!危ない!」
差し出される大金に、守は愕然としていた。
手元に渡る十万円。
守は息を飲んだ。
綺瑠は誠治に怒られ、若干困惑していた。
「十万円は大金なのかい…?
夜の街は危険だから、いつ恐喝されてもいいように持ち歩いていたんだけど…」
「どういう準備ですかそれ!」
すると守は焦って、五万円だけ返す。
「こっ、これを持ってけ…これなら恐喝回避できる。」
「そういう問題でもないよ守!」
と誠治。
綺瑠はそれに納得すると受け取った。
「ありがとう。」
誠治は思わず苦笑。
更に守は言いにくそうにしたが、綺瑠に言った。
「あと、行きたい所があるから街まで車出してくんないかな。」
「どこへ?僕にも仕事の予定があるから、あまり長くは付き合えないよ。」
「二時間でいいから!」
守の熱意ある様子に、目を丸くする綺瑠。
すると綺瑠は頷いた。
「わかった。」
0
あなたにおすすめの小説
腹に彼の子が宿っている? そうですか、ではお幸せに。
四季
恋愛
「わたくしの腹には彼の子が宿っていますの! 貴女はさっさと消えてくださる?」
突然やって来た金髪ロングヘアの女性は私にそんなことを告げた。
【完結】勘違いしないでください!
青空一夏
恋愛
自分の兄の妻に憧れすぎて妻を怒らせる夫のお話です。
私はマドリン・バーンズ。一代限りの男爵家の次女ですが、サマーズ伯爵家の次男ケントンと恋仲になりました。あちらは名門貴族なので身分が釣り合わないと思いましたが、ケントンは気にしないと言ってくれました。私たちは相思相愛で、とても幸せな結婚生活を始めたのです。
ところが、ケントンのお兄様が結婚しサマーズ伯爵家を継いだ頃から、ケントンは兄嫁のローラさんを頻繁に褒めるようになりました。毎日のように夫はローラさんを褒め続けます。
いいかげんうんざりしていた頃、ケントンはあり得ないことを言ってくるのでした。ローラさんは確かに美人なのですが、彼女の化粧品を私に使わせて・・・・・・
これは兄嫁に懸想した夫が妻に捨てられるお話です。あまり深く考えずにお読みください💦
※二話でおしまい。
※作者独自の世界です。
※サクッと読めるように、情景描写や建物描写などは、ほとんどありません。
妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
「『お前に書く手紙などない』と言った婚約者へ、私は7年間手紙を書き続けた——ただし、届け先は別の人でした」
歩人
ファンタジー
辺境伯令嬢リゼットは、婚約者に7年間手紙を書き続けた。返事は一度もなかった。
「お前に書く手紙などない。顔も覚えていない」——婚約破棄。しかしリゼットは
泣かなかった。手紙の本当の届け先は、最初から別にあったから。前世の情報分析
能力で辺境の異変を読み解き、暗号として織り込んだ7年分の手紙。それを受け取り
続けていたのは第一王子。リゼットは誰にも知られず、王国を守っていた。
婚約破棄の翌朝、王子からの手紙が届く。「7年間、ありがとう。迎えに行く」
婚約破棄されないまま正妃になってしまった令嬢
alunam
恋愛
婚約破棄はされなかった……そんな必要は無かったから。
既に愛情の無くなった結婚をしても相手は王太子。困る事は無かったから……
愛されない正妃なぞ珍しくもない、愛される側妃がいるから……
そして寵愛を受けた側妃が世継ぎを産み、正妃の座に成り代わろうとするのも珍しい事ではない……それが今、この時に訪れただけ……
これは婚約破棄される事のなかった愛されない正妃。元・辺境伯爵シェリオン家令嬢『フィアル・シェリオン』の知らない所で、周りの奴等が勝手に王家の連中に「ざまぁ!」する話。
※あらすじですらシリアスが保たない程度の内容、プロット消失からの練り直し試作品、荒唐無稽でもハッピーエンドならいいんじゃい!的なガバガバ設定
それでもよろしければご一読お願い致します。更によろしければ感想・アドバイスなんかも是非是非。全十三話+オマケ一話、一日二回更新でっす!
婚約破棄ですか?あなたは誰に向かって口をきいているのですか!?
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私、マリアンヌ・バークレーは王宮の誕生日パーティーでいきなり婚約破棄を言い渡された。は!?婚約破棄ですか?あなたは誰ですの?誰にモノを言っているのですか?頭大丈夫ですか?
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵令息から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
多分悪役令嬢ですが、うっかりヒーローを餌付けして執着されています
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【美味しそう……? こ、これは誰にもあげませんから!】
23歳、ブラック企業で働いている社畜OLの私。この日も帰宅は深夜過ぎ。泥のように眠りに着き、目覚めれば綺羅びやかな部屋にいた。しかも私は意地悪な貴族令嬢のようで使用人たちはビクビクしている。ひょっとして私って……悪役令嬢? テンプレ通りなら、将来破滅してしまうかも!
そこで、細くても長く生きるために、目立たず空気のように生きようと決めた。それなのに、ひょんな出来事からヒーロー? に執着される羽目に……。
お願いですから、私に構わないで下さい!
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる