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31話「伝えたいこと」 後編
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「相川」
「淳一くん、どうしたんだいこんなところで」
「いや、まあちょっとな。 相川こそどうしたんだよ」
「ちょっとね。 色々だよ。 淳一くんはその服装からしてランニングかなんか?」
「まあな」
「ふーん、体育祭は終わったのに熱心だね」
「ほっとけ」
相川はハハッと笑い、続けた。
「そういえばさ、文化祭。 もうすぐだね」
「そうだな」
「バンドの方はどうなんだい?」
「まあ、ぼちぼちだな」
「つまらない返しだなあ。 もっと自信満々に答えてくれないと」
「自信はないけど、ある」
俺がそう言うと相川は一瞬驚いた顔をした。
「ハハッ。 なんだいそれは」
「とにかく文化祭でお前らのバンドに負ける気はない」
「……ふーん、淳一くんにしては強気だね。 まあ、せいぜい頑張ってよ。 うちの圧勝だと気がひけるからさ」
「言っとけ」
「ふふっ。 じゃあ僕はここで失礼するよ」
相川はそう言うと俺の前から去っていった。
その際に一瞬見せた相川の悲しげな表情が気になった。
はっきりいってバンドをやることに対して自信はあまりない。
だけど、少しはある。
自分でもなんて言ったら良いか分からないけど、自信があるかと問われたらないと答えてしまうと思う。
でも1ミリもないかと言われたらそれは違うと胸を張って言える。
何の根拠もない自信。 かつて昔の自分が抱いていたステージの上での妄想。
拍手喝采、大声援を受け俺はバンドのボーカルとして歌を歌っていた。
俺にだってきっと何か凄いことが出来るんじゃないかと思っていたあの頃。
でも歳をとるにつれその想いは薄れていった。
タイムスリップ前、日々仕事に追われ休日を無駄に費やした。
けれどタイムスリップして徐々にあの頃の自分に戻れているような気がした。
ずっと伝えられなかった唯への想い。
過去には出会わなかった人たち。 関わらなかった人たち。 頼もしい大切な仲間たちがいる。
もう半端にはしない。 腹をくくってやる。
俺には伝えたいことがある。
「淳一くん、どうしたんだいこんなところで」
「いや、まあちょっとな。 相川こそどうしたんだよ」
「ちょっとね。 色々だよ。 淳一くんはその服装からしてランニングかなんか?」
「まあな」
「ふーん、体育祭は終わったのに熱心だね」
「ほっとけ」
相川はハハッと笑い、続けた。
「そういえばさ、文化祭。 もうすぐだね」
「そうだな」
「バンドの方はどうなんだい?」
「まあ、ぼちぼちだな」
「つまらない返しだなあ。 もっと自信満々に答えてくれないと」
「自信はないけど、ある」
俺がそう言うと相川は一瞬驚いた顔をした。
「ハハッ。 なんだいそれは」
「とにかく文化祭でお前らのバンドに負ける気はない」
「……ふーん、淳一くんにしては強気だね。 まあ、せいぜい頑張ってよ。 うちの圧勝だと気がひけるからさ」
「言っとけ」
「ふふっ。 じゃあ僕はここで失礼するよ」
相川はそう言うと俺の前から去っていった。
その際に一瞬見せた相川の悲しげな表情が気になった。
はっきりいってバンドをやることに対して自信はあまりない。
だけど、少しはある。
自分でもなんて言ったら良いか分からないけど、自信があるかと問われたらないと答えてしまうと思う。
でも1ミリもないかと言われたらそれは違うと胸を張って言える。
何の根拠もない自信。 かつて昔の自分が抱いていたステージの上での妄想。
拍手喝采、大声援を受け俺はバンドのボーカルとして歌を歌っていた。
俺にだってきっと何か凄いことが出来るんじゃないかと思っていたあの頃。
でも歳をとるにつれその想いは薄れていった。
タイムスリップ前、日々仕事に追われ休日を無駄に費やした。
けれどタイムスリップして徐々にあの頃の自分に戻れているような気がした。
ずっと伝えられなかった唯への想い。
過去には出会わなかった人たち。 関わらなかった人たち。 頼もしい大切な仲間たちがいる。
もう半端にはしない。 腹をくくってやる。
俺には伝えたいことがある。
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