スノードロップに触れられない

ヘタノヨコヅキ@商業名:夢臣都芽照

文字の大きさ
53 / 89
6章【連鎖的に解明される、犠牲的な後輩への想い】

7 *

しおりを挟む



 向かい合うように抱き合った矢車は、松葉瀬の唇にキスをしていた。


「はぁっ、ふ……っ」


 松葉瀬が上体を揺すると、矢車の体が小刻みに震える。

 しかし角度を変えてキスをすれば、矢車は決して逃げない。


「ん、んぁ……ふっ、あっ!」


 深く口づけた後、表面を舐めるように舌を離す。

 キスが好きらしい矢車は、口腔を舌で犯される度に……松葉瀬の逸物を強く、締めつけていた。


「お前ってさ。キスのときだけは素直に黙るんだな」
「……え、っ?」


 普段は減らず口をたたき、口論なら任せてくださいと言わんばかりに矢車は噛みついてくる。

 しかし一度キスをし始めたら、離れたくないと言わんばかりに黙った。

 その対応が可笑しくて、松葉瀬は口角を上げる。


「や、だ……っ! なに、気持ち悪いこと言ってるんですか……っ!」
「オイ、なに暴れようとしてんだよブス」
「ボクはブスじゃないですってば……っ!」


 からかわれたのが面白くないのか、矢車は瞬時に松葉瀬から距離を取ろうとした。

 しかし……今の松葉瀬と矢車は、繋がっている。


「オイ、あんまり動くと……余計に奥まで入るぞ?」
「ひ、ぅあ……っ!」
「ホラ……な? ここで俺が腰動かしたら、どうなるんだろうなァ?」
「や、だぁ……だめ、お願い……少し、待って……っ」


 仕方なく、松葉瀬は動きを止めた。

 そうすると矢車は、離れた距離を縮めようと……ゆっくり、上体を松葉瀬に預けようとする。

 ――当然、松葉瀬が素直に矢車の言うことを聞く筈もないが。


「――ぁあ、っ!」


 自分のペースで距離を詰めようとした矢車の腰を、松葉瀬が強引に引き寄せる。

 それにより、矢車は予期せぬタイミングと角度で、内側を穿たれた。


「あっ、だめぇ……っ! そこ、ボク……よわ、い、のにぃ……っ」


 矢車自身があえて避けていた部分を、松葉瀬は偶然擦りつけてしまったらしい。

 内腿を痙攣させた矢車が、くたりと力を抜く。


「軽くイッてんじゃねェぞ、早漏。俺はまだ全然イけそうにねェんだが?」
「ま、ってぇ……ちゃんと、センパイの愚息も……気持ち良く、シて、あげますからぁ……っ」
「その愚息で感じてるテメェは何なんだろうなァ?」
「ぅあ、あっ!」


 投げ掛けられた不遜な言葉に対して、松葉瀬は再度、矢車の体を下から突き上げる。

 軽い絶頂を迎えたばかりの矢車はすぐさま、体を硬直させた。


「んっ、イい……気持ち、いいですぅ……っ!」
「嫌いな男に犯されて、絶望的だってか? ……ハッ! マジでイカれてやがるな、テメェはよォ?」
「あっ、ぁあっ! そ、なに……激しく、突き上げないでぇ……っ!」


 ワイシャツのボタンを外し、松葉瀬は露出された矢車の胸に歯を立てる。

 ツンと尖った胸の突起は、苦労することなく噛むことができた。


「んっ、んぁ、あっ! だめ、また、イっちゃ……っ!」
「後ろ、もっと力入れろや。じゃねェと、イカせてやんねェぞ」
「は、うぅ……っ! んっ、あっ! 力、入れると……センパイの形が、凄く伝わってきてぇ……あ、だめっ、も……イく、ぅ……っ!」


 矢車のナカに、劣情をぶちまける。

 そうすると矢車も絶頂を迎え、松葉瀬にしがみついた。


「ん、あぁ……センパイ、もっと……シてぇ……っ」


 脱力した矢車は、それでも松葉瀬から離れようとはしない。

 惚けた矢車の頭を乱暴に撫でた後、松葉瀬は再度……矢車の体を、突き上げた。




しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

壊すほどに、俺はお前に囚われている

氷月
BL
【後輩と先輩、交錯する心と体】 春、新学期の大学キャンパス。 4年の蓮(レン)は、人気者らしく女子に囲まれながらも、なぜか新入生・七瀬巧(タクミ)の姿を探してしまう自分に気づいていた。 彼は去年の秋、かつて蓮が想いを寄せていた男の恋人の友人として出会った相手。 ――まさか、この俺様が、また男に惹かれるなんて。 否定しようとすればするほど、目はタクミを追ってしまう。 無邪気に笑う顔。ふと見せる真剣な横顔。 先輩と後輩、互いに抗えない感情に囚われながら、夏の学園を駆け抜けていく――。

もう一度言って欲しいオレと思わず言ってしまったあいつの話する?

藍音
BL
ある日、親友の壮介はおれたちの友情をぶち壊すようなことを言い出したんだ。 なんで?どうして? そんな二人の出会いから、二人の想いを綴るラブストーリーです。 片想い進行中の方、失恋経験のある方に是非読んでもらいたい、切ないお話です。 勇太と壮介の視点が交互に入れ替わりながら進みます。 お話の重複は可能な限り避けながら、ストーリーは進行していきます。 少しでもお楽しみいただけたら、嬉しいです。 (R4.11.3 全体に手を入れました) 【ちょこっとネタバレ】 番外編にて二人の想いが通じた後日譚を進行中。 BL大賞期間内に番外編も完結予定です。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

必要だって言われたい

ちゃがし
BL
<42歳絆され子持ちコピーライター×30歳モテる一途な恋の初心者営業マン> 樽前アタル42歳、子持ち、独身、広告代理店勤務のコピーライター、通称タルさん。 そんなしがない中年オヤジの俺にも、気にかけてくれる誰かというのはいるもので。 ひとまわり年下の後輩営業マン麝香要は、見た目がよく、仕事が出来、モテ盛りなのに、この5年間ずっと、俺のようなおっさんに毎年バレンタインチョコを渡してくれる。 それがこの5年間、ずっと俺の心の支えになっていた。 5年間変わらずに待ち続けてくれたから、今度は俺が少しずつその気持ちに答えていきたいと思う。 樽前 アタル(たるまえ あたる)42歳 広告代理店のコピーライター、通称タルさん。 妻を亡くしてからの10年間、高校生の一人息子、凛太郎とふたりで暮らしてきた。 息子が成人するまでは一番近くで見守りたいと願っているため、社内外の交流はほとんど断っている。 5年間、バレンタインの日にだけアプローチしてくる一回り年下の後輩営業マンが可愛いけれど、今はまだ息子が優先。 春からは息子が大学生となり、家を出ていく予定だ。 だからそれまでは、もうしばらく待っていてほしい。 麝香 要(じゃこう かなめ)30歳 広告代理店の営業マン。 見た目が良く仕事も出来るため、年齢=モテ期みたいな人生を送ってきた。 来るもの拒まず去る者追わずのスタンスなので経験人数は多いけれど、 タルさんに出会うまで、自分から人を好きになったことも、本気の恋もしたことがない。 そんな要が入社以来、ずっと片思いをしているタルさん。 1年間溜めに溜めた勇気を振り絞って、毎年バレンタインの日にだけアプローチをする。 この5年間、毎年食事に誘ってはみるけれど、シングルファザーのタルさんの第一優先は息子の凛太郎で、 要の誘いには1度も乗ってくれたことがない。 今年もダメもとで誘ってみると、なんと返事はOK。 舞い上がってしまってそれ以来、ポーカーフェイスが保てない。

死ぬほど嫌いな上司と付き合いました【完結】

三宅スズ
BL
社会人3年目の皆川涼介(みながわりょうすけ)25歳。 皆川涼介の上司、瀧本樹(たきもといつき)28歳。 涼介はとにかく樹のことが苦手だし、嫌いだし、話すのも嫌だし、絶対に自分とは釣り合わないと思っていたが‥‥ 上司×部下BL

星降る夜に ~これは大人の純愛なのか。臆病者の足踏みか。~

大波小波
BL
 鳴滝 和正(なるたき かずまさ)は、イベント会社に勤めるサラリーマンだ。  彼はある日、打ち合わせ先の空き時間を過ごしたプラネタリウムで、寝入ってしまう。  和正を優しく起こしてくれたのは、そこのナレーターを務める青年・清水 祐也(しみず ゆうや)だった。  祐也を気に入った和正は、頻繁にプラネタリウムに通うようになる。  夕食も共にするほど、親しくなった二人。  しかし祐也は夜のバイトが忙しく、なかなかデートの時間が取れなかった。  それでも彼と過ごした後は、心が晴れる和正だ。  浮かれ気分のまま、彼はボーイズ・バーに立ち寄った。  そしてスタッフメニューの中に、祐也の姿を見つけてしまう。  彼の夜の顔は、風俗店で働く男娼だったのだ……。

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

地味メガネだと思ってた同僚が、眼鏡を外したら国宝級でした~無愛想な美人と、チャラ営業のすれ違い恋愛

中岡 始
BL
誰にも気づかれたくない。 誰の心にも触れたくない。 無表情と無関心を盾に、オフィスの隅で静かに生きる天王寺悠(てんのうじ・ゆう)。 その存在に、誰も興味を持たなかった――彼を除いて。 明るく人懐こい営業マン・梅田隼人(うめだ・はやと)は、 偶然見た「眼鏡を外した天王寺」の姿に、衝撃を受ける。 無機質な顔の奥に隠れていたのは、 誰よりも美しく、誰よりも脆い、ひとりの青年だった。 気づいてしまったから、もう目を逸らせない。 知りたくなったから、もう引き返せない。 すれ違いと無関心、 優しさと孤独、 微かな笑顔と、隠された心。 これは、 触れれば壊れそうな彼に、 それでも手を伸ばしてしまった、 不器用な男たちの恋のはなし。

処理中です...