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第三章 フリーユの街編
23 成長
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「どう言うこと!? ねえ、どう言うことよ!」
カレンがすごい勢いで問い詰めてくる。
まあ、あれだけイキっていたのだ。自分に相当な自信があったのは火を見るより明らかだった。それが負けたとなればこうなるのも無理はないか。
それにしても顔が近いけど。
「途中までわたしが勝っていたよね!? わけがわからない!」
「ちゃんと説明するから、一旦落ち着こうよ」
「わたしは落ち着いてる!」
「じゃあちょっと離れようか」
「あッ……えっとその」
僕にくっつく勢いで問い詰めていたことを自覚したカレンは、ちょっと離れて表情を隠すようにそっぽ向いた。
あれ? カレンって男に免疫ないのかな。
ツンツンしているカレンが年頃相応の反応を見せると、可愛く見えてくる。
「気持ち悪い顔しないで」
「はい……」
怒られた。
「それより! どうして勝てたのか教えなさいよ!」
「その内バレそうだから言うと、スキルを使ったんだよ」
「それはそうよ! じゃないと説明つかないもの! なんのスキルを使ったのかって聞いてるの!」
「料理スキルだよ」
「え。アレクって料理人だったの?」
「違うけど」
即答すると、カレンに嘘言うなと睨まれた。
「料理スキル持ってるのに料理人じゃなければなんなのよ!」
「あ、僕は料理人でした」
危ない。
咄嗟に違うと否定したが、常識で考えれば料理スキルを持つのは料理人しかありえないのだ。
最近色々ありすぎて忘れていた。
無職と答えてもよかったけど、それだと何で料理スキル持ってんだとか根掘り葉掘り聞かれて面倒臭そうだから、僕から言うことはしない。
「ーー怒ってる?」
「嘘つき!」
「それはごめんって……。じゃなくて、スキルを使って勝負を有利に運んだことについてだよ」
「何で?」
ん?
カレンはスキルを持たない子供だ。
スキルを使い勝った僕を何とも思わないのだろうか。
僕としてはカレンに睨まれても仕方がないなと思っていたんだけどな。
しかしカレンは平然としている様子。
単に器が大きいとも違うような……。
どういうことだろう。
「料理人なら、そうと言いなさいよね! 勝負したのがバカみたいじゃない! うちは使える人材なら大歓迎なの!」
「うん……」
それは、カレンがいきなり食ってかかってきたから言うタイミングが無かったのだ。
カレンのせいではあるけど、黙っておく。
「ごめんね」
「なにその顔。気持ち悪い」
気を利かせて謝ってみれば、これだ。
泣いていいかな。
「わたし、ママに報告してくるからお皿でも洗ってて」
「はい」
しかも雑用を押し付けられる始末。
一応、僕の方が年上なんだけどね。
勝負にも勝ったわけだし敬語でもいいんじゃないかな。
と、伝えようとした時には、カレンの姿は厨房にはなかった。
もうどうでもいいや。
「よっと」
お皿を洗い終わった僕は、手持ち無沙汰になったので、コンロを一口拝借してお腹を空かせて待っているだろうシフォンのために賄いを作ることにする。
勝負に勝ったら宿泊費と食費は無料となる話だった。
なら、冷蔵庫から食材を使っても文句は言われまい。もしダメだったら後で謝ろう。
「見たことない魚だ」
冷蔵を開けた途端、虹色に輝く細長い魚が目に入った。
鱗がキラキラと光って綺麗だ。触ってみると、ぎゅっと身の引き締まった弾力が指に跳ね返る。状態は良い。
「これにしよう」
見知った魚より珍しい魚の方がシフォンも喜ぶだろう、と僕はこの魚を料理することに決める。
まな板に乗せ、頭を取り内臓処理を終えた僕は一度手を止めた。
初めてみる魚なため、どう調理すればいいのか皆目見当もつかないのだ。
正直どういう味がするのかも不明だ。
焼けばいいのか、煮ればいいのか、蒸せばいいのか、生でもいけるのか。
「うーん」
どうせ作るのなら美味しく作りたい。
手っ取り早く有識者に聞いてみるのがいいかな。
ちょうど近くには先輩のエルフさん達がいるわけだし。
包丁を置き、エルフさん達の元へ向かう。
が、直前で足が止まった。
「あれ!」
「おけー」
「それ!」
「おけー」
二人が謎のコンビネーションで大量の注文を捌いているところに介入できなかったのだ。
邪魔できない雰囲気をびしびし感じて尻込みした。
というか、何で伝わるんだ?
スキルか何かなのかな。
気になりつつも、諦めて自己流で料理してみることにする。
「無難に塩焼きにしてみるか」
あれこれ考えたものの魚の味が未知のため、結局ハズレのない塩焼きで落ち着いた。
「懐かしいなぁ」
フライパンの上でパチパチ焼ける魚を見ながら、僕はアリスと旅に出たばかりの日を思い出していた。
初めてスキルが発現した、あの日の夜。僕は浮かれていた。
無職となり、スキルが手に入らないと絶望していた僕にスキルが発現したからだ。
完全に有頂天となっていた僕は、キャンプ地に待たせているアリスの元に帰るのが遅くなってしまった。
その謝罪として初めて作った料理が、角兎の塩焼きだった。
このフライパンほど立派な調理器具じゃなかったし、料理スキルを持っていたわけでもない。
知識、技術ともにゼロで挑んだ初めての手料理。
今思えば、いい加減な焼き加減でひどいものだったと思う。
しかしアリスは__
『おいしいです!』
笑顔で喜んでくれたのだ。
その目は、嘘でもおべっかでもなく真実だと僕に伝えてきた。
よかったと安堵しつつ口に運んだ僕は、吹き出した。
甘かった。それはもう超絶に甘かった。
なんと塩焼きのはずが、砂糖焼きになっていたのだ。
調味料を間違えるという痛恨のミス。あれほど自分の無能さに呆れたことはなかったかも知れない。
ひどい失敗作。
それでもアリスは美味しいと完食してくれたのだ。
「僕、あれから上手く作れるようになったよ」
タイミングを測り、魚をひっくり返す。
表面に良い感じの焼き色がついている。
あれから二週間ちょっと。
料理の腕は格段に向上した。
「アリスにも食べさせてあげたいな」
今度こそ本当に美味しい料理をアリスに作ってあげたい。
あんな失敗作じゃなく、今の成長した僕の料理を食べさせたい。
そして、また喜ぶ顔が見たい。
「早く起きないと、シフォンに食べ尽くされちゃうぞ?」
軽く塩をふりかける。
「完成だ」
お皿に盛り付け、味見する。
「うん。美味しい」
これでシフォンも喜んでくれるだろう。
冷めないうちに二階へと運ぼう。
ーーちなみに。
調味料は、間違えていなかった。
カレンがすごい勢いで問い詰めてくる。
まあ、あれだけイキっていたのだ。自分に相当な自信があったのは火を見るより明らかだった。それが負けたとなればこうなるのも無理はないか。
それにしても顔が近いけど。
「途中までわたしが勝っていたよね!? わけがわからない!」
「ちゃんと説明するから、一旦落ち着こうよ」
「わたしは落ち着いてる!」
「じゃあちょっと離れようか」
「あッ……えっとその」
僕にくっつく勢いで問い詰めていたことを自覚したカレンは、ちょっと離れて表情を隠すようにそっぽ向いた。
あれ? カレンって男に免疫ないのかな。
ツンツンしているカレンが年頃相応の反応を見せると、可愛く見えてくる。
「気持ち悪い顔しないで」
「はい……」
怒られた。
「それより! どうして勝てたのか教えなさいよ!」
「その内バレそうだから言うと、スキルを使ったんだよ」
「それはそうよ! じゃないと説明つかないもの! なんのスキルを使ったのかって聞いてるの!」
「料理スキルだよ」
「え。アレクって料理人だったの?」
「違うけど」
即答すると、カレンに嘘言うなと睨まれた。
「料理スキル持ってるのに料理人じゃなければなんなのよ!」
「あ、僕は料理人でした」
危ない。
咄嗟に違うと否定したが、常識で考えれば料理スキルを持つのは料理人しかありえないのだ。
最近色々ありすぎて忘れていた。
無職と答えてもよかったけど、それだと何で料理スキル持ってんだとか根掘り葉掘り聞かれて面倒臭そうだから、僕から言うことはしない。
「ーー怒ってる?」
「嘘つき!」
「それはごめんって……。じゃなくて、スキルを使って勝負を有利に運んだことについてだよ」
「何で?」
ん?
カレンはスキルを持たない子供だ。
スキルを使い勝った僕を何とも思わないのだろうか。
僕としてはカレンに睨まれても仕方がないなと思っていたんだけどな。
しかしカレンは平然としている様子。
単に器が大きいとも違うような……。
どういうことだろう。
「料理人なら、そうと言いなさいよね! 勝負したのがバカみたいじゃない! うちは使える人材なら大歓迎なの!」
「うん……」
それは、カレンがいきなり食ってかかってきたから言うタイミングが無かったのだ。
カレンのせいではあるけど、黙っておく。
「ごめんね」
「なにその顔。気持ち悪い」
気を利かせて謝ってみれば、これだ。
泣いていいかな。
「わたし、ママに報告してくるからお皿でも洗ってて」
「はい」
しかも雑用を押し付けられる始末。
一応、僕の方が年上なんだけどね。
勝負にも勝ったわけだし敬語でもいいんじゃないかな。
と、伝えようとした時には、カレンの姿は厨房にはなかった。
もうどうでもいいや。
「よっと」
お皿を洗い終わった僕は、手持ち無沙汰になったので、コンロを一口拝借してお腹を空かせて待っているだろうシフォンのために賄いを作ることにする。
勝負に勝ったら宿泊費と食費は無料となる話だった。
なら、冷蔵庫から食材を使っても文句は言われまい。もしダメだったら後で謝ろう。
「見たことない魚だ」
冷蔵を開けた途端、虹色に輝く細長い魚が目に入った。
鱗がキラキラと光って綺麗だ。触ってみると、ぎゅっと身の引き締まった弾力が指に跳ね返る。状態は良い。
「これにしよう」
見知った魚より珍しい魚の方がシフォンも喜ぶだろう、と僕はこの魚を料理することに決める。
まな板に乗せ、頭を取り内臓処理を終えた僕は一度手を止めた。
初めてみる魚なため、どう調理すればいいのか皆目見当もつかないのだ。
正直どういう味がするのかも不明だ。
焼けばいいのか、煮ればいいのか、蒸せばいいのか、生でもいけるのか。
「うーん」
どうせ作るのなら美味しく作りたい。
手っ取り早く有識者に聞いてみるのがいいかな。
ちょうど近くには先輩のエルフさん達がいるわけだし。
包丁を置き、エルフさん達の元へ向かう。
が、直前で足が止まった。
「あれ!」
「おけー」
「それ!」
「おけー」
二人が謎のコンビネーションで大量の注文を捌いているところに介入できなかったのだ。
邪魔できない雰囲気をびしびし感じて尻込みした。
というか、何で伝わるんだ?
スキルか何かなのかな。
気になりつつも、諦めて自己流で料理してみることにする。
「無難に塩焼きにしてみるか」
あれこれ考えたものの魚の味が未知のため、結局ハズレのない塩焼きで落ち着いた。
「懐かしいなぁ」
フライパンの上でパチパチ焼ける魚を見ながら、僕はアリスと旅に出たばかりの日を思い出していた。
初めてスキルが発現した、あの日の夜。僕は浮かれていた。
無職となり、スキルが手に入らないと絶望していた僕にスキルが発現したからだ。
完全に有頂天となっていた僕は、キャンプ地に待たせているアリスの元に帰るのが遅くなってしまった。
その謝罪として初めて作った料理が、角兎の塩焼きだった。
このフライパンほど立派な調理器具じゃなかったし、料理スキルを持っていたわけでもない。
知識、技術ともにゼロで挑んだ初めての手料理。
今思えば、いい加減な焼き加減でひどいものだったと思う。
しかしアリスは__
『おいしいです!』
笑顔で喜んでくれたのだ。
その目は、嘘でもおべっかでもなく真実だと僕に伝えてきた。
よかったと安堵しつつ口に運んだ僕は、吹き出した。
甘かった。それはもう超絶に甘かった。
なんと塩焼きのはずが、砂糖焼きになっていたのだ。
調味料を間違えるという痛恨のミス。あれほど自分の無能さに呆れたことはなかったかも知れない。
ひどい失敗作。
それでもアリスは美味しいと完食してくれたのだ。
「僕、あれから上手く作れるようになったよ」
タイミングを測り、魚をひっくり返す。
表面に良い感じの焼き色がついている。
あれから二週間ちょっと。
料理の腕は格段に向上した。
「アリスにも食べさせてあげたいな」
今度こそ本当に美味しい料理をアリスに作ってあげたい。
あんな失敗作じゃなく、今の成長した僕の料理を食べさせたい。
そして、また喜ぶ顔が見たい。
「早く起きないと、シフォンに食べ尽くされちゃうぞ?」
軽く塩をふりかける。
「完成だ」
お皿に盛り付け、味見する。
「うん。美味しい」
これでシフォンも喜んでくれるだろう。
冷めないうちに二階へと運ぼう。
ーーちなみに。
調味料は、間違えていなかった。
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