私の守護霊さん『ラクロス編』

Masa&G

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ラクロス編

第7話 ガスト会議②

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「あ、その前に分かりやすく。」

西川はそう言って、ポケットから小さなメモ帳を取り出した。
テーブルに肘をつき、ペンを走らせる。
カリカリ、と乾いた音だけが短く続く。

隣から、守護霊さんが少し身を乗り出して覗き込んだ。

「よし。俺が見た感じを分かりやすくしてみた。」

西川はメモ帳を閉じ、テーブルの真ん中に置く。
三人の視線が、自然とそこへ集まった。

そこには、簡単な項目と星の数だけが並んでいた。


---

梶原真夏
シュート ☆☆☆☆
ドリブル ☆☆☆☆
パス   ☆☆☆☆
フィジカル☆☆☆☆

宮司彩音
シュート ☆☆☆☆☆
ドリブル ☆☆☆☆
パス   ☆☆
フィジカル☆☆


---

「シュート…私のほうが高い…」

彩音は、ぽつりと呟いた。
自分で口にしてから、少し驚いたように目を瞬かせる。

「うん。俺はセンターバックだから、アタッカーに関しては正確な判断してる。」

西川は淡々と続けた。
感情を挟まず、ただ事実として話している声音だった。

「バックにとって脅威なのがシュート力。」

ペン先で、彩音の欄を軽く叩く。

「宮司ちゃんは多彩なんだ。シュートが。」
「一方で梶原はわかりやすい。」

少し間を置いて、西川は顔を上げる。

「そこは宮司ちゃんが勝ってる。」

彩音は、そっと西川を見た。

「シュートは…勝ってる…」

自分に言い聞かせるような声だった。

「うん。」

短く、しかし迷いのない返事。

「宮司ちゃんがやるべきこと。」

西川の言葉に、守護霊さんも自然と背筋を伸ばす。
冗談も相槌もなく、ただ真剣に耳を傾けていた。

「シュートの精度をもっと上げる。」

テーブルの上に置かれたメモ帳が、まだ視界の端に残っている。

「梶原を目標にしてたら追い抜けない。」
「長所をもっと尖らせるべきだと俺は思う。」

その言葉が、静かに胸に落ちてくる。

「そうすれば…」

彩音は、ゆっくりと顔を上げた。

「梶原と並べる。」

西川は、視線を逸らさず真剣に言った。
その瞬間、守護霊さんの表情がふっと緩む。

「俺が言えるのはここまでかな。」

「ありがとう西川さん。」

彩音の声には、迷いがなかった。

「少しはおやくに立てたかな?」

「はい。」

彩音は、こくりとうなづいた。

西川は沙織のほうを見る。
沙織もまた、静かに微笑んでうなづいた。

「お待たせしました。」

「ドリアとたらこパスタにハンバーグになります。」

店員の声とともに、湯気の立つ皿がテーブルに並べられる。
さっきまでの張りつめた空気が、少しだけほどけた。

「またなんかあったら相談にのるから。」

「はい、ありがとうございます。」

三人は、箸とフォークを手に取った。

その様子を見て一人…

ごくり…
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