悪魔の国

謎の人

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1話 第六都市管理局

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「自治都市抗争…ですか?」


第六都市管理局行動課への道すがら、六道寺 天弥《りくどうじ てんや》は、今回の作戦行動の大まかな概要の説明を受けていた。


「あぁ、この第六都市の一部の区画、ニカ月前辺りからデモや暴動が酷くてなぁ。銃火器ぶっ放して済めばいいんだが、鎮圧しようにも第六は主に都市モデル。だから建物も人も多い。結構手を焼いてるってぇわけだ。」


鼻で笑い飛ばしながら、刑部《おさかべ》はそう言った。


「こういう時の対応が遅すぎんだよ、上の連中は。いくら社会が平和を取り戻したからといって、いつまでも平和ボケかましているからこうなる。」


「〈evil〉の感染拡大抑制ですか…、難しい話ですね。」


「evilは感染能力が高い。いるだけで周りの人間に害を与えちまう。感染者の駆除、血生臭いのは苦手だが、あいにくそれが行動課の仕事だ。」


「それじゃあ、昨今のデモは、evil感染者の…」


「そうだ。感染しちまったら、駆除ってのが決まりだ。
そこで、奴らが持ち出したのが、evil感染者のみで安全に過ごせる生活圏の構築。
しかし、それを承諾しなかった管理局との間でトラブルが起き、今の状況ってわけさ。
おかげで第六の治安と経済は当然悪化。
住民の避難と経済損失は、今はあんたのとこの中央局のエリート様が頑張って対応してるんだと。
っても、まだ完全じゃないそうで。
特に、住民の避難の方は、evil感染の有無、戸籍の照らし合わせなり、避難場所への対応なりで、まだまだだよ。」


「なるほど。だから、最小限の被害、かつ鎮圧策戦を大幅に進めるという意味で、私が。」


「そういうことだ。頼むぜ【能力持ち】さんよ。
まさか出てくるとは思わなかったが、あんたみてぇなレアものと働ける機会なんて滅多にないからな。」


刑部は、笑ってそう言いながら、黒い自動ドアの右手側に備え付けてある、指紋認証パネルのロックを解除した。
扉が開く。この先が、第六都市管理局行動一課、その作戦会議室だ。


「改めて、ようこそ第六へ。俺らはあんたを歓迎するよ。」


既に室内には、行動一課の機動官達が揃っていた。六道寺は敬礼をし、入る。しばらくここが、彼の新たな職場だ。


「中央総合統括局より参りました。六道寺天弥・特務官です。本日付けで着任になりました。」


「よろしく、六道寺特務官。今作戦、一課指揮長を務める名雲だ。席に着きたまえ。」


一課の機動官達は、大きな楕円形のテーブルを囲むように座っていた。彼は席に着いた。
さて、急事なので全体の挨拶は手短にとはいえ済んだ。新たな職場での人間関係を上手く構築する為にも、まずは隣の席の方に挨拶をしようと意気込んで、
六道寺は右手側の女性に小さく声をかけた。


「六道寺天弥です。よろし…」


しかし、当の彼女は、椅子に深く腰をかけ、ホットアイマスクをつけて爆睡中であった。
瞬間、名雲の号令がかかる。


「では、今作戦の行動を説明する。」 
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