悪魔の国

謎の人

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6話 虐殺の跡

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「司令本部へ。こちら行動二課第一部隊。これより13支部局へ突入します。」


「中には武装した複数のevilがいると思われる。注意せよ。突入。」


行動二課第一部隊20名。一斉に突入する。
しかし。


「…。」


突入し、1Fエントランス中央まで来たところで、ゆっくりと立ち止まる。

13エリア支部局は、1Fのエントランス中央部分は、最上階まで突き抜けている構造になっているため、上を見上げれば、手すりに寄りかかっている人が見えるのだ。

ドシャリと、何かが落ちてきた。
隊員の一人が、叫び声を上げようとしたが、恐怖のあまり声にならなかった。


「二課第一部隊。状況を報告せよ。」


13エリア支部局、入口後方で待機していた行動二課本隊。その指揮長、伊山は、突入して音一つもない第一部隊を不審に思った。


「どうした、第一部隊。状況報告だ。」


「…。」


「第一部隊!」


「こちら、第一部隊。死体が…。おびただしい数の、死体が転がっています。」


「…なんだと?」


彼らの眼前に広がっていたのは、無数の死だった。エントランス手前から、奥。
見上げれば、血だらけになった手すりに体の半分を預け、ぶら下がったような状態の死体。赤く染まった床に散らばる肉片。まともに呼吸すら出来ず、むせかえり、気が狂いそうになるほどの異臭。


まさに、地獄だった。


その後、第二、第三部隊が突入。
調査した結果、13エリア支部局の元局員とみられる、約160名の死体が発見された。
それぞれの死体は、ある者は首をはねられ、ある者は胴体を抉り取られ、ある者は形が歪むほど切り刻まれていた。

加えて、支部局内に存在したevilとみられる、約30名の死亡が確認された。こちらの死体にも、先ほどの死体と同様の特徴が見られた。行動二課は、即座に司令本部に通達。司令本部は行動二課に対し、evil、支部局員問わず、13エリア支部局内の死体全員の身元を確認するようにと命令を出した。二課は腕時計型のスキャナーで、死体の網膜や指紋から、中央総合統括局の個人情報データベースの情報をもとにして、機械で照らし合わせるという形の調査を進める運びとなった。


「いったい何が。だれが、こんなこと…っ。」

「い、伊山指揮長」

「どうした。」

「死亡者の中に…、これ、evilの…。」

「…っ、こいつは!」

伊山は驚きを隠せなかった。

部下が表示した死亡者、それはevilの自治都市案を出した張本人であり、各地の管理局に対するデモの中心となり、evil達の指導者的存在であった人物。

丹波 総一郎であったからである。
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