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始まりのタイムトラベラー
しおりを挟む彼女は建物内を走った。
「こら!ちょっと!走るんじゃない!」
「すみません!!」
すれ違いざまに彼女を注意する上官に謝罪しながら彼女の足は止まることはない。
「仕方ないか…あの日からずっとこの日を待っていたんだもんな…」
上官は彼女が消えた方向を見て、呟いた。
「ターコイズ!!」
彼女はとある一室に入るなり、友人の名を叫ぶ。
「こっちこっち~、ここだよーん。」
ターコイズと呼ばれた少女は輝くような金髪を揺らして彼女に手招きをしている。
彼女がターコイズに近づくと、横に円柱形の装置があった。
「これが…例の?」
「そう!私たちのチームが完成させた、タイムマシーン!」
緊張した面持ちで問う彼女に対し、あっけらかんと答えたターコイズは「見てみる?」と装置の扉を開けている。
彼女がターコイズの背後から覗くと、背もたれがついた椅子にあちこちから線が繋がっていた。
「もう時間を渡れるの?」
逸る気持ちを抑え、彼女はターコイズを見る。
「もう行けるけど…本当に後悔しないのね?時間渡航法だって、制定されてからまだ2年だよ?」
ターコイズは、水色の瞳に友人への心配を滲ませながらも時間を渡る用意をする。
「うん、お母さんをあの大戦争から救いたいから」
彼女は前を向いたまま、キッパリと言った。
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