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到着したタイムトラベラー
しおりを挟む大戦争…それはこの世界の暦のグンスト歴2008年に、隣国であるワイナリッシュとこの国カクテリアが壮大に衝突したもの。両国死者の数は夥しいものとなり、損失も大きなものとなった。彼女はそこで軍人だった母を亡くしている。
その大戦争から13年後のグンスト歴2021年に研究チームがタイムマシーンを開発し、16歳からなら申請を出せば時間を渡ることが出来る時間渡航法が制定されたが、当時彼女はまだ14歳だった。
そして16歳となった今日、研究チームの一員である友人ターコイズの元に急いだのだった。
「時間を渡っている間は揺れるから口は開かないでね。舌を噛むから。乗り物酔い防止にこの錠剤も飲んで。時間を渡ったことはあまり人に言わないこと。あとは…」
次々と注意事項を説明していたターコイズの言葉が止まる。錠剤を飲み終えた彼女がそちらを見るとターコイズの目には涙が溢れていた。
「無事に帰ってきてよね。」
「わかってる。」
彼女の返事に涙を拭いながら満足げに頷き、
「じゃ!頑張ってね!」
とターコイズはスイッチを押した。
その瞬間、辺りは光に包まれた。
「…着いた、かな?」
光が収まると同時に揺れも収まっていて、タイムマシーンの窓から見える景色も先程とは違うものように思える。
彼女はそっと席を立ち、タイムマシーンの扉を開けた。
「到着イタシマシタ、2006年デス。」
タイムマシーンが、成功したことを伝える。
彼女はグンスト歴2006年、自分が生まれる1年前で大戦争の2年前に到着していた。
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