睦月のタイムトラベラー

しゃけ

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2番隊室

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「ねえ、バナナ。今日新人来るんでしょ?お父さんからなんかきいてないの?」

 January White2番隊に所属しているミドリ・スプモーニは斜め向かいに座るバナナ・ダイキリに目を向けることなく手元のカードを見たまま尋ねる。

「パパに?きけるわけないよ。総部長の娘って意外と権力無いんだから。」

 バナナはミドリの反対側の斜め向かいに座るアラスカ・グリーンの手札に手を伸ばす。

「えっ、そうなの?やりたい放題かと思ってた。」

 アラスカはバナナが自分の所から持っていった札で揃った2枚を捨てるのを見ながら、グリーンの目を丸くする。

「アラスカちゃんは純粋すぎるよねえ。」

 アラスカとミドリの間に座る長髪の優男、ティツィ・アーノがアラスカの頭を撫でた。



「おはよう~!!」


 話がひと段落したところで隊長のマンゴヤンが入ってくる。
 マンゴヤンがこちらを見る前に、4人の間にあったカードは

「「おはようございます。」」

「朝礼始めるわね。みんな集まって。」

 全員がモニター前のソファに集まったことを確認すると、マンゴヤンは連絡事項を伝えていく。

 しかし、中々新人に触れないマンゴヤンに全然ソワソワしだした。

 ……否、1人を除いてソワソワしていた。

「隊長、」

 ナイト服に身を包んだシャルトリューズ・オレンジが手を挙げる。マンゴヤンの実の弟で、彼女へ物申すときはいつも先頭をきっていた。

「何かしらシャルトリューズ。」

マンゴヤンはシャルトリューズの名前の方で呼ぶ。弟と呼ばないときは仕事対応のときで、裏では「なによ弟よ。」と呼んでいた。

 シャルトリューズは周りをチラっと見ながら


「ひとの話を遮るのは騎士道に反することかと存じますが、そろそろ新人の紹介をして頂けないでしょうか?ビッグアップル以外ソワソワしています。」

 滅多に表情を変えないビッグアップル・クーラー以外が爆笑した。
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