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第二話・清水寺雨夜・何度も死んだ女(一)
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祇園・西木屋の「化粧の落ちない舞妓」の一件が片づいてから、三日目のことだった。京都には、途切れることのない雨が降り始めた。
最初は、街全体にうっすらと湿り気を塗るような細い雨だったのが、夕方になる頃には次第に粒がそろい、清水寺のあたりの山腹は、灰青色のヴェールを一枚かぶせられたみたいに見えた。
清水坂は、昼間はいつも人でごった返している。
土産物屋の軒には「八ツ橋」「清水焼」と書かれた看板がぶら下がり、観光客が傘を握りしめて坂道に群れをつくり、スマートフォンのシャッター音がそこかしこで鳴る。だが今、石畳は雨に洗われてつやつやと濡れ、ショーウィンドウには半透明のビニールの垂れ幕が下ろされている。家路を急ぐわずかな観光客が水音を立てながら足早に坂を下りていき、脇の石段に、ひとりの人間が腰かけていることなど、誰も気に留めなかった。
若い女は傘をさしていなかった。
ショート丈のウールコートを着ているが、雨夜の中では少しくすんだ色に見える。裾はすでにびしょ濡れで、太ももにぴったり貼りつき、黒いストッキングの膝には擦り切れた穴が一つ開いて、赤く擦りむけた肌がのぞいていた。キャップのひさしからは水がぽたぽた落ちていて、その影が眉から目元の半分を隠している。あごのラインに沿って水滴が一粒ずつ滑り落ち、石段の縁で細かい音を立てた。
女の名は美雲(みくも)。
本当は戸籍に載った名字もあるし、所属事務所がつけた芸名もある――。
けれど、この冷たい石段の上では、その手のきらびやかな名はどれも広告コピーめいて空々しく、幼いころから呼ばれ続けてきたこの二文字だけが、骨の内側に埋め込まれた本当の名前だった。
美雲の手にはスマホが握られている。画面はまだ点いたままだ。
――このたびはオーディションにご参加いただき、誠にありがとうございました。
厳正なる選考の結果、誠に残念ながら……
彼女は、その先をスクロールしなかった。
「誠に残念ながら」「今回の役柄とはご縁がなく」「しかしながら、どうか気落ちなさらず」――そんな文言は、この一年のあいだにもう何度見たかわからない。同じ鈍い刃物で、毎回少しずつ角度を変えながら、同じ場所を何度も何度もこすられているようだった。
「……また、か。」
彼女は小さく笑った。笑い声はあまりにかすかで、雨音に紛れて自分でも感情が聞き取れないほどだった。
同業者たちのSNSに並ぶのは、全然違う景色だ。
「初主演舞台、決まりました!」
「クランクインしました。よろしくお願いします!」
「今日も稽古で新しい自分に出会えた気がする!」
――いいね、リツイート、カラフルな照明、楽屋での集合写真。
一方で、自分のほうの数字は、いつも微妙な位置で止まる。知り合いの人数は、「普通の会社員です」と装うには多すぎて、でも、わざわざ「落ち続けている過程」を見に来てくれるほどの他人はいない。
清水寺の舞台は、この坂道の上にある。
昼間のガイドは、笑顔で観光客にこう説明する。
「日本語には『清水の舞台から飛び降りる』という言い方があって、思い切って何かをする、背水の陣を敷く、という意味なんですよ。」
人々はスマホを取り出し、遠くの山下に向けて写真を撮り、フィルター付きでストーリーをアップする。本気で「もし飛び降りたらどうなるか」なんて、誰も考えない。
夜は少し違う。
雨が遠くの灯りを細い線に引き延ばし、本来は比喩でしかなかった高さと落下が、急に現実感を帯びてくる。
美雲は、上方の黒い影を一度見上げ、それから足元の石段に視線を戻した。
――このまま、この坂を転げ落ちていったら、どうなるだろう。
その思いつきは、雨粒のように、音もなく、しかしあまりにも自然に彼女の胸の中に広がっていく。
ニュース記事の見出しまで、なんとなく予想できてしまう。
《挑戦に敗れ続けた女優、清水寺近くで転落死》
《夢の道の行き着く先は、谷底へ続く石段だった》
故郷の知り合いたちは、それを食卓で見ながらこう溜息をつくだろう。
「やっぱりダメか。最初から無理があったんじゃないか。」
事務所からは、きちんとした文面のメールが一通届いて、ついでに名簿の端から彼女の名前が静かに消える。
そんなことを考えながら、美雲はゆっくりと立ち上がった。
石段は、一日じゅう雨に打たれ、冷たく滑りやすくなっている。
彼女は脇の石の欄干に手をかけ、一段、また一段と上へ進んだ。足裏のかすかな滑りが、ほんの少しの踏み外しで自分の身体がそのまま転げ落ちるという事実を、いやでもはっきりと意識させる。
そのときになって、逆に心臓は不思議と静かだった。
「……そろそろ、この辺で終わりにしよっか。」
京都の夜景がちょうど見える高さの段で、彼女は足を止めた。
背後には本堂へ続く上り坂、目の前には下りへと傾いた闇が口を開けている。雨は薄い幕のように下界の灯りを隔てていて、その向こうで街の光がぼんやりと滲んでいた。
美雲は息を吸い込み、欄干からそっと手を離し、片足を半歩、前に踏み出した――。
次の瞬間、世界が反転した。
石段が、目の前で上へ向かって流れる灰色の川に変わり、視界は自分の身体ごと下へ転げ落ちていく。
膝が角に激しくぶつかり、骨の中を木槌で殴られたような衝撃が走る。すねがざらついた石肌に擦りつけられ、皮膚がむりやり剥ぎ取られる。後頭部と肩甲骨がほぼ同時に次の段に叩きつけられ、視界が真っ白に弾け、耳には雨音と乱れた自分の呼吸しか残らなかった。
――痛い。
それは「きっと痛いだろう」という想像ではなく、神経を容赦なく焼く、本物の痛みだった。
肺の中の空気が一気に押し出されるのに、喉からは声一つ出ない。胸の奥で何かが砕け散り、みっともなく歪んだ体勢のまま、身体はさらに下へと転がっていく。
その瞬間、ふと馬鹿げた考えがよぎった。
――これなら、さすがに監督も「表情が足りない」って言わないだろうな。
最後の一段が目の前に迫り、世界はそこで完全に暗転した。
*
美雲は、がばっと上体を起こした。
雨音はまだ耳のそばで鳴っていて、スマホは手の中にあった。画面にはさっきまで開いていたメールが、そのままの姿で表示されている。
膝は無傷だった。コートは雨に濡れているだけで、帽子のツバにはまた水滴が列をつくってぶら下がっている。今にも落ちそうだ。
さっきの惨たらしい衝突音も、骨が軋んだ感覚も、皮膚が剥ける鋭い痛みも、すべては容赦なく体の記憶として残っている――。
なのに、現実には新しいあざ一つできていない。
喉が、ごくりと上下した。
「……まただ。」
初めてじゃない。
ここ半月ほどで、これが三度目だ。
同じ坂道、同じような雨夜の中で、自分を一度“殺す”のは、これで三回目。
そのたびに、石段を転げ落ちていく。骨の折れる音を聞き、血の匂いを嗅ぐ。最後に「もう原形を留めていないだろう」と思うところまで落ちた瞬間――。
気がつけば、またこの起点に引き戻されている。
石段の途中、メールの文面、この雨。
違うのは、戻ってくるたびに、彼女が少しずつ消耗していくことだけだ。
本当にどこか別の時間軸では、“死んだまま”の自分が坂の下に捨てられていて、ここに戻ってくるのは、ただの“傷ついていない身体”だけなのだ、と言われてもおかしくないくらいに。
粉々になった骨も、吐き出した血も、擦りむけた皮膚も――すべては誰にも見えないどこかの時間線に置き去りにされている。
彼女は、無数の「失敗したテスト公演」のなかで何度も死んでいるのに、現実では一度も本当に落ちてはいない。
「……どれが、本当の“わたしの人生”なんだろ。」
美雲は瞬きをして、込み上げてきた吐き気にも似ためまいを、無理やり飲み込んだ。
雨がもう少し強くなって、石段がもう少し滑りやすくなれば――次こそ戻って来なくて済むかもしれない。
そんなことを考えながらも、スマホを握る手には自然と力がこもる。
その頃。
清水坂の下、雨の帳の切れ目に、小さな灯りのついた店が一軒だけ残っていた。その店の中で、ひとりの男がふと顔を上げ、この方角に視線を向ける。
黒髪の若い男だった。
前には、湯気を細く立ち上らせる湯豆腐定食。箸を握る手は中空で止まり、まるで自分にしか聞こえない何かの音に耳を澄ませているかのようだ。
劉立澄(りゅう・りっちょう)は、豆腐を一口かじり、その舌の上で、さきほど舌先をかすめた微妙な“脈動”を押しつぶしながら、小さくつぶやいた。
「……今度は、落ちて死ぬパターンか。」
湯の表面が、熱気に押されて小さく震えた。雨音は、その声を風の中へとさらっていく。
清水寺の舞台の下あたりで、誰にも見えない一本の線が、静かに、しかし確実に張り詰めていくところだった。
最初は、街全体にうっすらと湿り気を塗るような細い雨だったのが、夕方になる頃には次第に粒がそろい、清水寺のあたりの山腹は、灰青色のヴェールを一枚かぶせられたみたいに見えた。
清水坂は、昼間はいつも人でごった返している。
土産物屋の軒には「八ツ橋」「清水焼」と書かれた看板がぶら下がり、観光客が傘を握りしめて坂道に群れをつくり、スマートフォンのシャッター音がそこかしこで鳴る。だが今、石畳は雨に洗われてつやつやと濡れ、ショーウィンドウには半透明のビニールの垂れ幕が下ろされている。家路を急ぐわずかな観光客が水音を立てながら足早に坂を下りていき、脇の石段に、ひとりの人間が腰かけていることなど、誰も気に留めなかった。
若い女は傘をさしていなかった。
ショート丈のウールコートを着ているが、雨夜の中では少しくすんだ色に見える。裾はすでにびしょ濡れで、太ももにぴったり貼りつき、黒いストッキングの膝には擦り切れた穴が一つ開いて、赤く擦りむけた肌がのぞいていた。キャップのひさしからは水がぽたぽた落ちていて、その影が眉から目元の半分を隠している。あごのラインに沿って水滴が一粒ずつ滑り落ち、石段の縁で細かい音を立てた。
女の名は美雲(みくも)。
本当は戸籍に載った名字もあるし、所属事務所がつけた芸名もある――。
けれど、この冷たい石段の上では、その手のきらびやかな名はどれも広告コピーめいて空々しく、幼いころから呼ばれ続けてきたこの二文字だけが、骨の内側に埋め込まれた本当の名前だった。
美雲の手にはスマホが握られている。画面はまだ点いたままだ。
――このたびはオーディションにご参加いただき、誠にありがとうございました。
厳正なる選考の結果、誠に残念ながら……
彼女は、その先をスクロールしなかった。
「誠に残念ながら」「今回の役柄とはご縁がなく」「しかしながら、どうか気落ちなさらず」――そんな文言は、この一年のあいだにもう何度見たかわからない。同じ鈍い刃物で、毎回少しずつ角度を変えながら、同じ場所を何度も何度もこすられているようだった。
「……また、か。」
彼女は小さく笑った。笑い声はあまりにかすかで、雨音に紛れて自分でも感情が聞き取れないほどだった。
同業者たちのSNSに並ぶのは、全然違う景色だ。
「初主演舞台、決まりました!」
「クランクインしました。よろしくお願いします!」
「今日も稽古で新しい自分に出会えた気がする!」
――いいね、リツイート、カラフルな照明、楽屋での集合写真。
一方で、自分のほうの数字は、いつも微妙な位置で止まる。知り合いの人数は、「普通の会社員です」と装うには多すぎて、でも、わざわざ「落ち続けている過程」を見に来てくれるほどの他人はいない。
清水寺の舞台は、この坂道の上にある。
昼間のガイドは、笑顔で観光客にこう説明する。
「日本語には『清水の舞台から飛び降りる』という言い方があって、思い切って何かをする、背水の陣を敷く、という意味なんですよ。」
人々はスマホを取り出し、遠くの山下に向けて写真を撮り、フィルター付きでストーリーをアップする。本気で「もし飛び降りたらどうなるか」なんて、誰も考えない。
夜は少し違う。
雨が遠くの灯りを細い線に引き延ばし、本来は比喩でしかなかった高さと落下が、急に現実感を帯びてくる。
美雲は、上方の黒い影を一度見上げ、それから足元の石段に視線を戻した。
――このまま、この坂を転げ落ちていったら、どうなるだろう。
その思いつきは、雨粒のように、音もなく、しかしあまりにも自然に彼女の胸の中に広がっていく。
ニュース記事の見出しまで、なんとなく予想できてしまう。
《挑戦に敗れ続けた女優、清水寺近くで転落死》
《夢の道の行き着く先は、谷底へ続く石段だった》
故郷の知り合いたちは、それを食卓で見ながらこう溜息をつくだろう。
「やっぱりダメか。最初から無理があったんじゃないか。」
事務所からは、きちんとした文面のメールが一通届いて、ついでに名簿の端から彼女の名前が静かに消える。
そんなことを考えながら、美雲はゆっくりと立ち上がった。
石段は、一日じゅう雨に打たれ、冷たく滑りやすくなっている。
彼女は脇の石の欄干に手をかけ、一段、また一段と上へ進んだ。足裏のかすかな滑りが、ほんの少しの踏み外しで自分の身体がそのまま転げ落ちるという事実を、いやでもはっきりと意識させる。
そのときになって、逆に心臓は不思議と静かだった。
「……そろそろ、この辺で終わりにしよっか。」
京都の夜景がちょうど見える高さの段で、彼女は足を止めた。
背後には本堂へ続く上り坂、目の前には下りへと傾いた闇が口を開けている。雨は薄い幕のように下界の灯りを隔てていて、その向こうで街の光がぼんやりと滲んでいた。
美雲は息を吸い込み、欄干からそっと手を離し、片足を半歩、前に踏み出した――。
次の瞬間、世界が反転した。
石段が、目の前で上へ向かって流れる灰色の川に変わり、視界は自分の身体ごと下へ転げ落ちていく。
膝が角に激しくぶつかり、骨の中を木槌で殴られたような衝撃が走る。すねがざらついた石肌に擦りつけられ、皮膚がむりやり剥ぎ取られる。後頭部と肩甲骨がほぼ同時に次の段に叩きつけられ、視界が真っ白に弾け、耳には雨音と乱れた自分の呼吸しか残らなかった。
――痛い。
それは「きっと痛いだろう」という想像ではなく、神経を容赦なく焼く、本物の痛みだった。
肺の中の空気が一気に押し出されるのに、喉からは声一つ出ない。胸の奥で何かが砕け散り、みっともなく歪んだ体勢のまま、身体はさらに下へと転がっていく。
その瞬間、ふと馬鹿げた考えがよぎった。
――これなら、さすがに監督も「表情が足りない」って言わないだろうな。
最後の一段が目の前に迫り、世界はそこで完全に暗転した。
*
美雲は、がばっと上体を起こした。
雨音はまだ耳のそばで鳴っていて、スマホは手の中にあった。画面にはさっきまで開いていたメールが、そのままの姿で表示されている。
膝は無傷だった。コートは雨に濡れているだけで、帽子のツバにはまた水滴が列をつくってぶら下がっている。今にも落ちそうだ。
さっきの惨たらしい衝突音も、骨が軋んだ感覚も、皮膚が剥ける鋭い痛みも、すべては容赦なく体の記憶として残っている――。
なのに、現実には新しいあざ一つできていない。
喉が、ごくりと上下した。
「……まただ。」
初めてじゃない。
ここ半月ほどで、これが三度目だ。
同じ坂道、同じような雨夜の中で、自分を一度“殺す”のは、これで三回目。
そのたびに、石段を転げ落ちていく。骨の折れる音を聞き、血の匂いを嗅ぐ。最後に「もう原形を留めていないだろう」と思うところまで落ちた瞬間――。
気がつけば、またこの起点に引き戻されている。
石段の途中、メールの文面、この雨。
違うのは、戻ってくるたびに、彼女が少しずつ消耗していくことだけだ。
本当にどこか別の時間軸では、“死んだまま”の自分が坂の下に捨てられていて、ここに戻ってくるのは、ただの“傷ついていない身体”だけなのだ、と言われてもおかしくないくらいに。
粉々になった骨も、吐き出した血も、擦りむけた皮膚も――すべては誰にも見えないどこかの時間線に置き去りにされている。
彼女は、無数の「失敗したテスト公演」のなかで何度も死んでいるのに、現実では一度も本当に落ちてはいない。
「……どれが、本当の“わたしの人生”なんだろ。」
美雲は瞬きをして、込み上げてきた吐き気にも似ためまいを、無理やり飲み込んだ。
雨がもう少し強くなって、石段がもう少し滑りやすくなれば――次こそ戻って来なくて済むかもしれない。
そんなことを考えながらも、スマホを握る手には自然と力がこもる。
その頃。
清水坂の下、雨の帳の切れ目に、小さな灯りのついた店が一軒だけ残っていた。その店の中で、ひとりの男がふと顔を上げ、この方角に視線を向ける。
黒髪の若い男だった。
前には、湯気を細く立ち上らせる湯豆腐定食。箸を握る手は中空で止まり、まるで自分にしか聞こえない何かの音に耳を澄ませているかのようだ。
劉立澄(りゅう・りっちょう)は、豆腐を一口かじり、その舌の上で、さきほど舌先をかすめた微妙な“脈動”を押しつぶしながら、小さくつぶやいた。
「……今度は、落ちて死ぬパターンか。」
湯の表面が、熱気に押されて小さく震えた。雨音は、その声を風の中へとさらっていく。
清水寺の舞台の下あたりで、誰にも見えない一本の線が、静かに、しかし確実に張り詰めていくところだった。
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