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93.天使ってホントになんなんだろう?
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朝ごはんを食べ終えて、お茶を飲みながら俺は困っていた。
これからどうしたらいいのかわからないのだ。このままだといつもみたいに寝室に運ばれてまたいっぱいされちゃうんだろうって思う。それはなんか嫌だった。でもじゃあどうしたらいいのかって聞かれてもわからない。とにかく混乱していた。
「ジャン……」
「どうした?」
俺の椅子代わりになっているジャンに声をかけた。
「今日は、もうしたくないんだ……」
口の中がからからだ。でも言わなければいけないって思った。
「……僕たちが触れるだけでもだめか?」
「……わかんない。触られると、余計わかんなくなっちゃうから……」
「僕はカイトにキスしたい」
「キスだけ、なら……」
そこまで答えてからはっとした。
「く、唇だけだからなっ! 他のところにキスしちゃだめだからっ!」
ジャンとジャックがチッと舌打ちした。危なかった。コイツら全身にキスするつもりだったみたいだ。そんなエロ同人みたいな展開は勘弁してほしい。
「じゃあ、キス、な」
ジャンに向き直らされて、唇を塞がれた。優しくあやすようなキスにすぐ陶然としてしまう。ホント、俺って快楽に弱い。ジャンは調教師だから特にうまいのかもって思った。
「んっ、んっ……」
口腔内を舌先で辿られるのが気持ちいいし、舌を捕らえられてきゅって吸われるのも気持ちいい。キスだけならいいのにって思ってしまう。
「はぁ、んっ……ジャン……」
「なんだ?」
「ジャンは……調教師だから、キス、じょうず?」
キスでぽやぽやした頭でそんなことが気になった。ジャンは苦笑した。
「売り物にキスなんかするわけないだろう?」
「え……でも……」
確か、ジャンに初めて抱かれた時は尻穴をめちゃくちゃに舐められた気がする。まぁ、あれはキスじゃないけどさ。でもヤられて目覚めてから、キスされた記憶がある。あれって……。
ジャンは俺の反応を見てニヤリとした。
「カイトは特別だ」
「え……?」
「僕は誰の身体も舐めたりしない。僕たちは「天使さま」が欲しかったからな」
ってことは、俺が意識を取り戻した時にはすでに俺が天使だと確信していたことになる。
「……なんでわかったんだ? 俺が、天使だって……」
「状況もあるが……甘い匂いがした。天使からは誘う香りがすると聞いたことがある。僕にとってカイトの匂いは心地よかった」
「そ、そう、なんだ……」
顔がカーッと熱くなる。いわゆる、男を誘うフェロモンのようなものが出ていたらしい。
「な、なぁ……その匂いってまだするのか?」
ジャンがそっと俺を抱き寄せ、髪を撫でてスン、と嗅ぐ。
「ああ、いつだってカイトはいい匂いだ。僕たちに抱いて抱いてとおねだりしているみたいだ……たまんねえ」
頭全体が熱くなった。もう熱が去る予感がしない。胸がきゅうううんっとなって、俺は胸を喘がせた。
「で、でも……俺の匂いって誰でも……」
「ああ、カイトは天使さまだからな。誰にとってもいい匂いがしてもしかたがない。だから……カイトの匂いを誰にも嗅がせないように出さないんだろ?」
胸がきゅんきゅんして苦しい。閉じ込められてるって、俺に自由はないんだってこう口にされたら反発心が芽生えるんじゃないかって思ったけどそんなことはなかった。
だって、ジャンのこともジャックのことも……。
「見せろよ」
俯いてしまった顔を持ち上げられた。恥ずかしいから見ないでほしかった。
「真っ赤だな。まるでさくらんぼみたいにおいしそうだ……」
胸のきゅんきゅんが止まらない。
「やっ、そんなこと、言っちゃ……」
「カイト、自覚しろよ。僕たちがカイトに夢中だってことを」
「か、からだ、だけじゃん……」
「ならもっとカイトのことを教えろ。何が好きか嫌いか。どう生きてきたのか。何がしたい? したくない? 僕たちがカイトを抱くのだけは止めないがな」
もうだめだって思った。
「話、聞いてくれる……?」
「ああ、話してくれ。カイトの話が聞きたい」
本当じゃなくたってよかった。そう言ってくれるだけでよかった。俺はそっとジャンを抱きしめ返した。もう胸がどきどきして苦しくて、どうにかしてほしいって思った。
「優しく、して……」
「ああ」
「イッた時、動かないで……」
「……善処する」
聞いてくれるつもりはなさそうだ。
「じゃあ、怒る」
「……努力しよう」
本当にしぶしぶジャンがそう応えた。しょうがないなって思った。
「なんで、俺がイッてももっとするの……?」
「「かわいいから」」
二人で即答された。
「ううう……」
「イッた後びくびくして啼いてるカイトがすごくかわいい。そのままもっと触ると涙流して悲鳴上げて感じるのがたまらなくかわいい」
「……やだ……」
ジャックがすごいこと言った。俺はたまらず両手で耳を塞いだ。そんなこと説明することじゃないと思う。俺は涙目になった。
身体だけでも二人にとっては俺はすごくかわいい、らしい。
でも俺だっていつまでもかわいいわけじゃないはず……。
「俺が歳取ったらかわいくなくなるだろ……?」
「? 天使の見た目はほとんど変わらないぞ。大事に愛せば添い遂げることができる」
「えええええ?」
衝撃だった。天使ってホントどうなってるんだよお。
ーーーーー
ジャンとの初夜については42話を参照してくださいませー。
これからどうしたらいいのかわからないのだ。このままだといつもみたいに寝室に運ばれてまたいっぱいされちゃうんだろうって思う。それはなんか嫌だった。でもじゃあどうしたらいいのかって聞かれてもわからない。とにかく混乱していた。
「ジャン……」
「どうした?」
俺の椅子代わりになっているジャンに声をかけた。
「今日は、もうしたくないんだ……」
口の中がからからだ。でも言わなければいけないって思った。
「……僕たちが触れるだけでもだめか?」
「……わかんない。触られると、余計わかんなくなっちゃうから……」
「僕はカイトにキスしたい」
「キスだけ、なら……」
そこまで答えてからはっとした。
「く、唇だけだからなっ! 他のところにキスしちゃだめだからっ!」
ジャンとジャックがチッと舌打ちした。危なかった。コイツら全身にキスするつもりだったみたいだ。そんなエロ同人みたいな展開は勘弁してほしい。
「じゃあ、キス、な」
ジャンに向き直らされて、唇を塞がれた。優しくあやすようなキスにすぐ陶然としてしまう。ホント、俺って快楽に弱い。ジャンは調教師だから特にうまいのかもって思った。
「んっ、んっ……」
口腔内を舌先で辿られるのが気持ちいいし、舌を捕らえられてきゅって吸われるのも気持ちいい。キスだけならいいのにって思ってしまう。
「はぁ、んっ……ジャン……」
「なんだ?」
「ジャンは……調教師だから、キス、じょうず?」
キスでぽやぽやした頭でそんなことが気になった。ジャンは苦笑した。
「売り物にキスなんかするわけないだろう?」
「え……でも……」
確か、ジャンに初めて抱かれた時は尻穴をめちゃくちゃに舐められた気がする。まぁ、あれはキスじゃないけどさ。でもヤられて目覚めてから、キスされた記憶がある。あれって……。
ジャンは俺の反応を見てニヤリとした。
「カイトは特別だ」
「え……?」
「僕は誰の身体も舐めたりしない。僕たちは「天使さま」が欲しかったからな」
ってことは、俺が意識を取り戻した時にはすでに俺が天使だと確信していたことになる。
「……なんでわかったんだ? 俺が、天使だって……」
「状況もあるが……甘い匂いがした。天使からは誘う香りがすると聞いたことがある。僕にとってカイトの匂いは心地よかった」
「そ、そう、なんだ……」
顔がカーッと熱くなる。いわゆる、男を誘うフェロモンのようなものが出ていたらしい。
「な、なぁ……その匂いってまだするのか?」
ジャンがそっと俺を抱き寄せ、髪を撫でてスン、と嗅ぐ。
「ああ、いつだってカイトはいい匂いだ。僕たちに抱いて抱いてとおねだりしているみたいだ……たまんねえ」
頭全体が熱くなった。もう熱が去る予感がしない。胸がきゅうううんっとなって、俺は胸を喘がせた。
「で、でも……俺の匂いって誰でも……」
「ああ、カイトは天使さまだからな。誰にとってもいい匂いがしてもしかたがない。だから……カイトの匂いを誰にも嗅がせないように出さないんだろ?」
胸がきゅんきゅんして苦しい。閉じ込められてるって、俺に自由はないんだってこう口にされたら反発心が芽生えるんじゃないかって思ったけどそんなことはなかった。
だって、ジャンのこともジャックのことも……。
「見せろよ」
俯いてしまった顔を持ち上げられた。恥ずかしいから見ないでほしかった。
「真っ赤だな。まるでさくらんぼみたいにおいしそうだ……」
胸のきゅんきゅんが止まらない。
「やっ、そんなこと、言っちゃ……」
「カイト、自覚しろよ。僕たちがカイトに夢中だってことを」
「か、からだ、だけじゃん……」
「ならもっとカイトのことを教えろ。何が好きか嫌いか。どう生きてきたのか。何がしたい? したくない? 僕たちがカイトを抱くのだけは止めないがな」
もうだめだって思った。
「話、聞いてくれる……?」
「ああ、話してくれ。カイトの話が聞きたい」
本当じゃなくたってよかった。そう言ってくれるだけでよかった。俺はそっとジャンを抱きしめ返した。もう胸がどきどきして苦しくて、どうにかしてほしいって思った。
「優しく、して……」
「ああ」
「イッた時、動かないで……」
「……善処する」
聞いてくれるつもりはなさそうだ。
「じゃあ、怒る」
「……努力しよう」
本当にしぶしぶジャンがそう応えた。しょうがないなって思った。
「なんで、俺がイッてももっとするの……?」
「「かわいいから」」
二人で即答された。
「ううう……」
「イッた後びくびくして啼いてるカイトがすごくかわいい。そのままもっと触ると涙流して悲鳴上げて感じるのがたまらなくかわいい」
「……やだ……」
ジャックがすごいこと言った。俺はたまらず両手で耳を塞いだ。そんなこと説明することじゃないと思う。俺は涙目になった。
身体だけでも二人にとっては俺はすごくかわいい、らしい。
でも俺だっていつまでもかわいいわけじゃないはず……。
「俺が歳取ったらかわいくなくなるだろ……?」
「? 天使の見た目はほとんど変わらないぞ。大事に愛せば添い遂げることができる」
「えええええ?」
衝撃だった。天使ってホントどうなってるんだよお。
ーーーーー
ジャンとの初夜については42話を参照してくださいませー。
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