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7.昼間だって、したい

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 女性だって準備が不必要なわけじゃないけど、男は元々受け入れるようにできてるわけじゃないからそういうセックスをしようとした時はけっこう面倒だなと思う。
 いつもより念入りに準備して部屋に戻ると、布団が一枚敷かれ、その上にバスタオルが何枚も敷かれていた。岡がにこにこしながら待っていて、どうしたらいいのかと挙動不審な俺に近寄ってくる。

「長井先輩」
「……あ、うん」

 なんと返していいのかわからずマヌケな返事をしてしまう。もう少しまともな返しはできなかったのか、俺。
 頬に手を添えられ、少し背伸びした岡に口付けられた。俺は無意識に顔を少し落とす。

「……んっ……」

 どちらからともなく口唇を開き、互いの舌がすぐに絡み合う。男とキスなんてとんでもないと思っていたが岡の口付けは巧みだった。ちゅ、くちゅ……と互いの口腔内から濡れた音がする。その音だけでも煽られるのに歯列をなぞられたり、舌をちゅっと吸われたりするともうたまらない。どうにか立っていたが、今にも足から力が抜けそうだった。

「……はぁ……」
「先輩」

 手を引かれて、敷布団の上に座る。また口付けられ、そのままゆっくりと押し倒された。腰に巻いたバスタオルが解かれ、俺だけが裸という情況に頬が熱くなるのを感じた。

「あ、岡、も……」
「……んー、あんまり明るいところでは見せたくないんですよね。先輩と比べると貧弱なんで」

 服を引っ張って脱ぐよう促すとそんなことを言われた。そういえばまだ昼間である。岡としたくて盛っている自分がなんだか恥ずかしくなった。

「ぬ、脱げよ……」

 だからってここで止めるなんて選択肢はない。俺は更に熱くなる顔を意識しながらも岡の服を引っ張った。岡は困ったように笑みを浮かべ、

「先輩ってば、なんてかわいいことをするんですか」

 と頭が沸いているようなことを言う。これ以上俺の熱を上げてどうするつもりなのか。

「な、かわっ!?」
「僕ゲイなんですけど、今まで相手した誰かのことをかわいいなんて思ったことないんですよ」

 そう言いながら岡が服を脱いでいく。

「でも、先輩のことはすごくかわいいと思います」
「なっ、にゃにを言って……」
「今噛みましたね? もしかして狙ってます?」
「ね、狙ってなんかっ!」

 岡はくすくす笑いながら服を布団の向こうに投げ、ちゅ、ちゅと俺にバードキスをする。こんなことでごまかされないんだからな! と思いながらもその心地よさに陶然となる。俺、チョロすぎである。

「は、あ……」

 岡の足が俺の股の間に入り、膝でぐいぐいと尻を押している。再び乳首を摘まれくりくりといじられる。それだけで俺自身が立ち上がってくるのが感じられた。岡の顔が俺の胸に落ち、あるかないかわからない乳首をちゅうちゅうと吸った。

「あっ……」

 快感、というほどではないが甘やかな感覚が生まれ、つい声が漏れてしまった。

「先輩、かわいい……」

 乳首に吐息がかけられ、ぺろぺろと舐められる。そんな色を含んだ声で囁かないでほしかった。岡はそうやってひとしきり俺の乳首をいじると、立ち上がっている俺自身にコンドームを被せた。

「先輩、今さっき中キレイにしたんですよね」
「あ、うん……」

 そんなこと確認しないでほしいと思ったが、大事なことなので返事をする。すると岡は俺の両足を持ち上げ、俺の胸の前で折り曲げた。そうすると俺自身だけでなく尻穴まで見えてしまう。

「お、岡?」
「ちょっと色ついてますけど、形はキレイですよね。毛、ないですけどもしかして自分で剃りました?」
「そ、そんなこと言うなっ!」
「あ、ビンゴ? 生えてきたら今度は僕に剃らせてくださいね」
「~~~~っっ!?」

 尻穴に指をつぷっと入れながらとんでもないことを言われ、俺はまともに答えることもできない。岡は第一関節ぐらいまで指を入れた後抜き、クン、と匂いを嗅いだ。

「なっ、なっ、なっ、なっ……!!」
「匂いませんね。かなり念入りに洗浄してます? じゃあ試してみてもいいかな」

 そう呟くように言いながら岡は顔を落とし、

「えっ、えええええ~~~っっ!?」

 なんと俺の尻穴をぺろぺろと舐め、あろうことかその舌先を尻穴にぐりぐりと入れ始めたのだった。

「やっやめえっ……!!」

 逃げようとする腰は岡の手にがっしりと抑えられていて少し振るぐらいしかできない。岡はそのまま舌を何度か出し入れし、俺になんともいえない感覚を与えた。その舌は思ったより長かったらしく、指の第一関節ぐらいまであったように思う。指とは違う体内を舐められているというシチュエーションで俺の尻穴はひくひくと震えた。

「……俺の舌、普通の人より長いんですよ。気持ちよかったですか?」

 やっと舌を抜き、今度はローションをまぶした指を二本入れながら岡が楽しそうに言う。

「わ、わかんなっ……ああっ……!」
「先輩がこんなに念入りに洗ってくれるなら毎回舐められますね。ここもいっぱい舐めさせてくださいね」

 じゅぷじゅぷと指を抜き差ししながら岡が更にとんでもないことを言う。

「あっ、あっ……」

 俺は尻穴をいじられる快感に答えることができなかった。
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