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アナニーを禁止された俺と恋人たちの日々(続編)
1.年が明けまして
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昨年から今年にかけての冬休みは例年よりも長かった。おかげで岡と安田にヤり殺されるのではないかと危機感を覚えたほどである。
さすがに二人は俺の身体の状態をよく見ていて、尻穴が腫れれば薬をぬっくんぬっくんと塗ったりしてくれた。でも一日の夜中に外出した他は決して表に出してはくれなかった。俺はほぼ服を奪われた状態で、ヤらない日も全身を舐められたりしていた。あの期間を思い出しただけで尻穴がきゅんきゅんしてしまうほどである。
年始初出勤の一月六日はみな正月明けということもあり全体的に気が緩んでいた。そんな中二月のバレンタイン商戦の企画を改めて精査することなどできようはずもなく、営業はまともに仕事するんじゃねーぞオーラをこちらから営業部に向けて送ったりしていた。
「……長井ぃいいいい……」
そんなぽやぽやした中、何故かいかにも暗雲を背負っているような中島が現れた。
「明けましておめでとう。で、なんだ?」
「おめでたくねえよ全然おめでたくねえ……。俺の何がいけなかったんだ……」
「……他に聞く奴はいないのかよ……」
俺は部内を見回したが誰もささっと目を反らし、合わせようとしない。普段はそれほど連携がいいとはいえないのだが、こういうところはみな息がばっちりだ。隣の部署を見れば岩水が肩を竦めていた。これは休憩時間に話を聞いてやらなければならない流れかと、内心ため息をついたところで救世主が現れた。
「中島君、長井君を困らせてはいけないよ? プライベートを仕事に持ち込まないように」
柔和な笑みを浮かべて部長が言う。細められた目は決して笑っていない。
「は、はい!」
「そうだな、今度飲みに行こうか。私が代わりに愚痴でもなんでも聞こう」
「い、いえいえいえいえそんな滅相もない!! 長井、すまなかったな!」
中島はあからさまに顔を青くして逃げるように席に戻っていった。俺は部長に目礼した。とりあえずこれで俺の休憩時間は潰されずに済んだようである。助かったと胸を撫で下ろした。女子社員ならともかく、仲良くもない男と顔を突き合わせるなどごめんである。部長はにっこりした。いつも柔和な笑みを浮かべている部長だが、その管理はなかなかに細やかである。あんな風になりたいものだと俺は密かに憧れていた。
ただ中島の件はこれで済みそうもないので岩水を捕まえた。
「なんでアイツは俺に絡んでくるんだよ」
「それはしょうがない。アイツが好みの女はことごとくお前に気があるからだ」
「……は? 冗談も休み休み言え」
休憩スペースである。お互いコーヒーを飲み終えたら戻るつもりだ。
俺に気がある女子の存在なんて岩水の気のせいに違いない。岩水は苦笑した。
「……知らぬは本人ばかりなりってな。クリスマス前に知り合った女にもフられたみたいだし、当たる先がないんだろ」
「それで八つ当たりされちゃたまらん。どうにかならないのか」
「俺にできるのは合コンのセッティングぐらいだよ」
「できるだけ気にかけてやってくれ」
「アイツ空気読めないんだよなぁ……ま、指導してやればいいか」
「頼んだぞ」
「今度メシおごれよー」
「おう」
なんで俺が中島の為に尽力してやらなければならないのだろう。被害を最小限に抑える為にはしょうがないとは思うが不条理である。岩水と入れ違いに岡が来た。
「お疲れですね」
「……誰のせいだ」
精神的にダメージを与えてくれるのが中島なら、肉体的にダメージを与えてくれるのは岡と安田だ。やっぱりもっと鍛えなければならないと思う。
ちなみに尻穴の締りを鍛えるトレーニングは継続中だが、イマイチ効果があるのかどうかわからなかった。
「しょうがないじゃないですか。明日はジムですよね」
「ああ」
「できたら一緒に行きましょう」
「そうだな」
誰が聞いているかわからない場所で恋人同士の会話はできない。それを寂しいと思うかは人それぞれだろうが、俺は現状に満足していた。
「もう少し体力をつける鍛え方ってないもんかな」
「そうですね。トレーナーに相談してみます?」
「予約必要だっけ?」
「いれば必要ないと思いますよ」
そんな岡との会話を中島が盗み聞きしていたなんて、俺はさっぱり知らなかった。
翌日、何故か俺は中島に頭を下げられた。青天の霹靂だった。
さすがに二人は俺の身体の状態をよく見ていて、尻穴が腫れれば薬をぬっくんぬっくんと塗ったりしてくれた。でも一日の夜中に外出した他は決して表に出してはくれなかった。俺はほぼ服を奪われた状態で、ヤらない日も全身を舐められたりしていた。あの期間を思い出しただけで尻穴がきゅんきゅんしてしまうほどである。
年始初出勤の一月六日はみな正月明けということもあり全体的に気が緩んでいた。そんな中二月のバレンタイン商戦の企画を改めて精査することなどできようはずもなく、営業はまともに仕事するんじゃねーぞオーラをこちらから営業部に向けて送ったりしていた。
「……長井ぃいいいい……」
そんなぽやぽやした中、何故かいかにも暗雲を背負っているような中島が現れた。
「明けましておめでとう。で、なんだ?」
「おめでたくねえよ全然おめでたくねえ……。俺の何がいけなかったんだ……」
「……他に聞く奴はいないのかよ……」
俺は部内を見回したが誰もささっと目を反らし、合わせようとしない。普段はそれほど連携がいいとはいえないのだが、こういうところはみな息がばっちりだ。隣の部署を見れば岩水が肩を竦めていた。これは休憩時間に話を聞いてやらなければならない流れかと、内心ため息をついたところで救世主が現れた。
「中島君、長井君を困らせてはいけないよ? プライベートを仕事に持ち込まないように」
柔和な笑みを浮かべて部長が言う。細められた目は決して笑っていない。
「は、はい!」
「そうだな、今度飲みに行こうか。私が代わりに愚痴でもなんでも聞こう」
「い、いえいえいえいえそんな滅相もない!! 長井、すまなかったな!」
中島はあからさまに顔を青くして逃げるように席に戻っていった。俺は部長に目礼した。とりあえずこれで俺の休憩時間は潰されずに済んだようである。助かったと胸を撫で下ろした。女子社員ならともかく、仲良くもない男と顔を突き合わせるなどごめんである。部長はにっこりした。いつも柔和な笑みを浮かべている部長だが、その管理はなかなかに細やかである。あんな風になりたいものだと俺は密かに憧れていた。
ただ中島の件はこれで済みそうもないので岩水を捕まえた。
「なんでアイツは俺に絡んでくるんだよ」
「それはしょうがない。アイツが好みの女はことごとくお前に気があるからだ」
「……は? 冗談も休み休み言え」
休憩スペースである。お互いコーヒーを飲み終えたら戻るつもりだ。
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「……知らぬは本人ばかりなりってな。クリスマス前に知り合った女にもフられたみたいだし、当たる先がないんだろ」
「それで八つ当たりされちゃたまらん。どうにかならないのか」
「俺にできるのは合コンのセッティングぐらいだよ」
「できるだけ気にかけてやってくれ」
「アイツ空気読めないんだよなぁ……ま、指導してやればいいか」
「頼んだぞ」
「今度メシおごれよー」
「おう」
なんで俺が中島の為に尽力してやらなければならないのだろう。被害を最小限に抑える為にはしょうがないとは思うが不条理である。岩水と入れ違いに岡が来た。
「お疲れですね」
「……誰のせいだ」
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ちなみに尻穴の締りを鍛えるトレーニングは継続中だが、イマイチ効果があるのかどうかわからなかった。
「しょうがないじゃないですか。明日はジムですよね」
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「もう少し体力をつける鍛え方ってないもんかな」
「そうですね。トレーナーに相談してみます?」
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翌日、何故か俺は中島に頭を下げられた。青天の霹靂だった。
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