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8.Lazy(なまける)
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給料日前で金がないのかなんなのか、それから毎日クリスは早く帰ってきた。
それとも仕事がたまたまない時期なんだろうか。だけどすぐにその考えは打ち消された。キウィは日本人のようにワーカホリックじゃない。ニュージーランドだけに生息するキウィって鳥みたいにLazy(ものぐさ、またはなまけてる)だ。
あ、でも鳥のキウィはLazyなわけじゃないのか。1日4時間しか起きてないってだけで。――十分Lazyってかんじ。
残業なんかあってもしないで、早めに帰って家族と過ごすか、そうでなければ遊びに行ってしまうようなイメージがキウィにはある。きっとクリスやケンもそんなかんじで、金があったらいつまでも遊んでいるんだろう。
ま、未だバイトしかしたことがない俺には言われたくないだろうけど。
そんなわけで今日もクリスは居間にいて、携帯でずっとメールを打ってる。それでいてやっぱり視野が広いのか、メールを打ちながらでも周りがしっかり見えているようだ。
「コーヒー淹れるけど、飲む?」
邪魔をしないようにひかえめに聞いてみれば、「Thanks」と返ってくる。ケンがいればうまいコーヒーをいれてくれるんだけどなぁと思いつつ、そこまでコーヒーの味にうるさくない俺はやっぱりインスタントコーヒーを淹れた。
音がないとさみしいのか、つけられたままのテレビをなんとなく見る。そんなに面白そうなのはやってない。しかもチャンネル少ないんだよな、この国。もう少し言葉がわかれば楽しく思えるのかもしれないという考えは棚に上げて、俺はテレビのせいにする。CMに変わった。煙草を販売しながら煙草の害をこれでもかと訴えている。この国、煙草高いんだよな。でも吸うけどね。
まだ夏が本当に来るって実感はわかないけれど、少しずつ暖かくなってきているのに外で遊びたくても遊べないってのは苦痛だろう。
そういえば八重桜がもうすぐ散りそうでさみしいなんて話を、歩美がしていた。その前は染井吉野が咲いていたらしい。いったいどこで見たんだろう。
「カズは遊びに行かないのか?」
いつのまにかメールを打つのは終ったらしい。
「夏に旅行に行こうと思って、節約中」
そう言って笑うと、クリスも笑った。ひどく無邪気な笑顔だった。
「クリスは普段どんなトコにいってんの?」
特になにも考えずに聞いたのが悪かったのかもしれない。クリスは一瞬眉根を寄せ、苦笑した。
「カズも行く? ハッテン場だけど」
しまった。
どうにか顔が引きつらないように無理矢理調整しながら、笑ってみる。
「いい、遠慮しとく」
ずっと男友だちと一緒に過ごしているような気になっていたけど、向こうは違うんだった。随分気を使わせてるなと、ほんのちょっと反省してみる。
でもそう考えはじめると、別のことに興味がわいた。ケンとクリスは恋人同士じゃないらしい。でもイマイチ男だからよくわからない。
2人とも、いったいどっちなんだろう?
男役なんだろうか? 女役なんだろうか? そういう連中が周りにいなかったわけではないけど、全くわからない。
だけどそんなこと下手に聞いて押し倒されても困るしなぁ。
だから俺は、ずっと知らないままで終ってしまうだろうと思っていたのだ。
しびれを切らしたクリスが、まさか男を家に連れ込むなんて夢にも思っていなかった。
それとも仕事がたまたまない時期なんだろうか。だけどすぐにその考えは打ち消された。キウィは日本人のようにワーカホリックじゃない。ニュージーランドだけに生息するキウィって鳥みたいにLazy(ものぐさ、またはなまけてる)だ。
あ、でも鳥のキウィはLazyなわけじゃないのか。1日4時間しか起きてないってだけで。――十分Lazyってかんじ。
残業なんかあってもしないで、早めに帰って家族と過ごすか、そうでなければ遊びに行ってしまうようなイメージがキウィにはある。きっとクリスやケンもそんなかんじで、金があったらいつまでも遊んでいるんだろう。
ま、未だバイトしかしたことがない俺には言われたくないだろうけど。
そんなわけで今日もクリスは居間にいて、携帯でずっとメールを打ってる。それでいてやっぱり視野が広いのか、メールを打ちながらでも周りがしっかり見えているようだ。
「コーヒー淹れるけど、飲む?」
邪魔をしないようにひかえめに聞いてみれば、「Thanks」と返ってくる。ケンがいればうまいコーヒーをいれてくれるんだけどなぁと思いつつ、そこまでコーヒーの味にうるさくない俺はやっぱりインスタントコーヒーを淹れた。
音がないとさみしいのか、つけられたままのテレビをなんとなく見る。そんなに面白そうなのはやってない。しかもチャンネル少ないんだよな、この国。もう少し言葉がわかれば楽しく思えるのかもしれないという考えは棚に上げて、俺はテレビのせいにする。CMに変わった。煙草を販売しながら煙草の害をこれでもかと訴えている。この国、煙草高いんだよな。でも吸うけどね。
まだ夏が本当に来るって実感はわかないけれど、少しずつ暖かくなってきているのに外で遊びたくても遊べないってのは苦痛だろう。
そういえば八重桜がもうすぐ散りそうでさみしいなんて話を、歩美がしていた。その前は染井吉野が咲いていたらしい。いったいどこで見たんだろう。
「カズは遊びに行かないのか?」
いつのまにかメールを打つのは終ったらしい。
「夏に旅行に行こうと思って、節約中」
そう言って笑うと、クリスも笑った。ひどく無邪気な笑顔だった。
「クリスは普段どんなトコにいってんの?」
特になにも考えずに聞いたのが悪かったのかもしれない。クリスは一瞬眉根を寄せ、苦笑した。
「カズも行く? ハッテン場だけど」
しまった。
どうにか顔が引きつらないように無理矢理調整しながら、笑ってみる。
「いい、遠慮しとく」
ずっと男友だちと一緒に過ごしているような気になっていたけど、向こうは違うんだった。随分気を使わせてるなと、ほんのちょっと反省してみる。
でもそう考えはじめると、別のことに興味がわいた。ケンとクリスは恋人同士じゃないらしい。でもイマイチ男だからよくわからない。
2人とも、いったいどっちなんだろう?
男役なんだろうか? 女役なんだろうか? そういう連中が周りにいなかったわけではないけど、全くわからない。
だけどそんなこと下手に聞いて押し倒されても困るしなぁ。
だから俺は、ずっと知らないままで終ってしまうだろうと思っていたのだ。
しびれを切らしたクリスが、まさか男を家に連れ込むなんて夢にも思っていなかった。
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