義兄皇子に囚われて溺愛されてます

浅葱

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十、在他的房間里(部屋の中で)

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 一度明玲は自分の部屋に戻った。
 明玲付の侍女である周梨は、他の侍女にこの後偉仁の部屋に呼ばれているということを聞いていたらしく、明玲に何を尋ねるわけでもなく支度を整えてくれた。

「ねぇ、周梨ジョウリー……」
「なんでしょう?」
「その……入浴はしなくてもいいのかしら……?」

 真っ赤になってそんなことを言う明玲を、周梨はまっすぐ見た。

「王の考えていることはわかりませんが、入浴されてから向かうということでしたら……明玲様は王に身を任せたいと、そうおっしゃられるのですね?」

 明玲は全身が熱を持つのを感じた。

「え、ええっ!? そんな、ことは……」
「身体を清めてきたから全てを捧げますと」
「いやいやいやいやいやいや、無理っ、無理だからっ!」

 明玲の動揺っぷりに周梨は嘆息した。

明玲ミンリン様」
「はいっ!」
「閨につきましては、王のよいようになされませ」
「……はいっ!」

 漢服はそのままで化粧を直された。おしろいは薄く、口紅もそれほど濃くはない。周梨は手際よく服や髪形などを整えると満足そうに頷いた。

「では参りましょう」
「はいっ!」

 迎えに来た侍女の後ろにつき、明玲は緊張する手足をどうにか動かした。傍から見たらその動きはがくがくしていたことだろう。周梨はそんな明玲の後ろ姿を見ながら苦笑した。

「明玲様をお連れしました」
「来たか。明玲、こちらへ」

 偉仁は長袍を脱ぎ、髪も上で軽く結っただけの恰好で明玲を待っていた。そんな形式ばらない恰好でも偉仁が素敵に見えて、明玲は頬を染めた。長椅子に腰掛けさせられ、侍女がお茶を淹れてくれる。そうして偉仁は人払いした。部屋の扉が閉じられ、明玲はあまりの緊張に身震いした。蝋燭の灯りだけが二人を照らしている。

「明玲」
「……はい」
「そう緊張してくれるな。……襲ってしまいたくなるだろう?」

 明玲はカタカタとその身を震わせた。

「ええと、お茶を……」
「そうだな、飲んだ方がいい」

 両手で湯のみを持ち、どうにか一口啜るとその手が偉仁に包まれた。明玲はもう全身が熱を持ってどうしようもなかった。このまま身を捧げることになってしまうのかと、それでもかまわないけれどなどと心が千々に乱れた。

「もっと飲みなさい」
「はい……」

 偉仁は手を放し、明玲の頬を優しく撫で始めた。もうなんというか、明玲はどうしたらいいのかわからずただお茶を飲んでいた。やがて湯のみは空になり、明玲はそっとテーブルに置いた。

「全く……」

 偉仁が苦笑する。そして明玲を横から掬うように抱き上げ、自分の膝に載せてしまった。

「きゃっ!?」
「明玲」
「は、はい……」

 上から覗き込まれるようにして偉仁の顔が迫っている。明玲は目を閉じてしまいたかったが、閉じたら何をされるかわからなかったのでどうにかその潤んだ目を開いていた。

「そなたは私のものだ」
「……はい」
「だからそなに、怖がってくれるな……」

 そう言って偉仁は明玲の額に、鼻の頭に、頬にと優しく唇を落とした。思わず閉じてしまった瞼に口づけられてぼうっとなる。そのままあやすように唇を奪われた。やわやわと唇を食まれ、強く抱きしめられる。
 この人にならこの身を捧げてもいいと、明玲はやっと身体の力を少しずつ抜くことができた。

「んっ……」

 偉仁の舌が明玲の口腔内に入り込み、舌を絡めとる。ひくり、と明玲の身体が震えた。そのまま偉仁は何度も舌を舐め、口腔内も全て舐めた。飲み込み切れなかった唾液が口端から垂れ、更なる官能を誘う。

「んんっ……」

 なんというか、どうしたらいいのか、明玲にはわからなかった。

(気持ち、いい……)

 偉仁の腕の中に囚われて口を吸われるのはなんとも心地よかった。永遠とも思われる時間を過ごした後、そっと口づけを解かれた。偉仁の舌がそのまま垂れた唾液を舐め取り、首筋をぺろりと舐める。

「ああっ……」

 明玲はそれにゾクリと感じ、ぴくんっと身を震わせた。

「首が感じるのだな」
「やっ、あっ……」

 偉仁は確認するように何度も首筋を舐める。それは明玲の目から涙が溢れるまで続いた。
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