継続可能な最高の幸せ!ただし、怪異ありきで。

豆腐屋

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㉜水没 夜2

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 「啓介さん、さすがに今のは痛いです・・・。」

 「だって、お前がっ、あんなところ舐めるからっっ!」

 薄暗い部屋の中でも分かるほど、顔を赤くして啓介が講義する。
 腹筋だけの力でベッドから上体を起こす様子見て、先程も手加減はされていたのだろうと思う。
 着たままだったパジャマとTシャツを必死で直してるのが可愛い。

 下半身、丸見えなのに。
  
 「俺は明日のために、啓介さんの体を負担を少しでも減らしたいのに!!できるだけ気持ち良い方法で!!」

 下心に塗れているが、啓介の体を思っているのは本当だ。言ってることはアホっぽいが真剣さは伝わったらしく

 「・・・ちがう方法にしてくれないか・・・?舐められるのは恥ずかしい・・・」

 なんだかんだで甘い年上の恋人が、乱れたパジャマを握り締めて譲歩を提案する。
 下から見上げてくるのが、可愛すぎる。薄暗い部屋なのに、めちゃくちゃ目がキラキラしてる。

 なるべく冷静に、もう一度確認する。
 乱れたパジャマ、握り締めた手、上目遣い、キラキラの目・・・いや間違いない、大丈夫だ。間違いなく可愛い。 
 
 「・・・そんなに可愛く言われたら逆らえないです・・・。」

 本日、二回目だが本心なので仕方ない。先程から連発される計算ではない可愛さが、全ていけないのだ。

 純也は、ほんの時々、啓介が嫌がる素振りを見せても押し続ければ要望が通るのではないか、と思うことがあった。
 しかし、それは思うだけで実行したことはない。

 本当は嫌なのに我慢させるとか、無理矢理自分にあわせるとか、きっとそういうところから信頼は崩れていくのだと思う。 

 それに、この行為にそんな独り善がりを持ち込みたくなかった。
 双方が幸せを感じられないのなら、この行為は途端に意味を失う。

 「ごめんね、いつも通りするから許してくれる?」

 「んっ、いつものがいい・・・。」

 純也は、抱えた太腿にキスをする。

 啓介の返答を聞いて、せっかく直していたパジャマも申し訳ないが脱がさせてもらう。
 Tシャツを脱ぐ時、両手を上げてくれるのが可愛い。自分もさっと脱いで、密着すると素肌が触れ合い心地良い。

 ベッドの上の啓介さんは、ほんと可愛いの塊だな・・・。

 普段の可愛さは割と小出しだと思う。気付いているのが自分だけならいいが、どうだろうか。
 しかし、塊のほうの可愛さは間違いなく自分だけのものだ。最高だ。
  
 用意していたローションを手のひらで温めると、啓介の秘部に塗り付ける。
 独特の音がして、羞恥を煽る。

 「あっぅん♡」

 男にしては細く長い純也の指が、啓介の中に入る。ローションの滑りで、一本の指なら大した抵抗なく飲み込まれた。柔らかく熱い腸壁に締め付けられ、逆らうようにゆっくりと出し入れする。

 馴染むと指を二本に増やして、中を広げるように指曲げたり不規則に動かす。
 感じるたびに足が震え締め付けも強くなる。
 
 「あっ♡やぁぁっあっ♡」

 指を三本にすると腰を浮かせ、足は逃げるようにシーツを蹴る。陰茎から溢れる蜜が腹筋に滴っている。

 「ひっああっ♡♡」

 膨らんだ前立腺に指の腹で触れる。激しくしない約束なので、快感が強すぎないよう撫でるように刺激する。

 「ふっっ♡んんっ♡」

 跳ねる体を抑えるように、純也が覆い被さってキスをする。
 何度繰り返しても啓介の中は、熱くて狭い。

 柔らかくなった入口や存分に感じている啓介を見て、純也は指を抜く。  
 自身にスキンを被せると更にローションを塗る。

 「啓介さん・・・いい?」

 自身を擦り付けながら聞くと、かわいく頷いてくれる。啓介の足を左右に大きく開くと、ぐっと腰を押し付けた。

 「あぁっ♡」

 純也の先端が押し込まれると、啓介は胸を仰け反らせた。
力の入った腹筋が綺麗に浮き出る。

 「あっ♡ひっぁぁあっっ♡♡」

 大きな硬いもので自分の中が押し広がり、敏感な内側がこすられる。

 爪先から頭まで一気に駆け抜ける快感に、啓介は思わず、純也の背中に縋り付く。

 「あっ♡あっ♡」

 射精していないのに、絶頂のような気持ち良さに襲われ、それが抜けない。

 腸壁も痙攣し、中にいる純也をぎゅうぎゅう締め付けている。

 中でイッちゃったかな・・・♡

 本人が気付かないうちに、啓介は射精なしでイケる体になっている。
 当の本人はイッていることに気付いていない。

 感じ入っている啓介の、あまりのイヤらしさに純也は入りきっていない部分を更に押し込む。

 「ひぃっん♡」

 奥の行き止まりを感じる。自身の陰茎を根本まで入れきったら、更に奥まで行けるのだが、啓介の許可なしではしない約束だ。
 
 明くる日一日中、体に余韻が残るようで絶対に誰にも会わず予定もなく更に次の日も休みだとか、条件が揃った時にしか入れさせて貰えない。

 あの気だるげで色っぽく、自分の助けを必要とする恋人の姿を思い出すと、確かにあれは他の人には見せられない。

 ピュアな可愛さから暴力的な色気という、とんでもく広い振り幅の魅力に何度も骨抜きにされる。

 「んぁうっっ♡や、まってぇ・・・♡♡」

 背中に回された啓介の手は震え、あまり力が入らないようだった。
 
 可愛い♡♡♡

 純也は、啓介の額に浮かぶ汗や流れる涙を指で拭う。
 
 「啓介さん♡可愛い♡大好き♡♡ちゅっ♡」

 顔中にキスをしていると落ち着いてきたようで、背中にしっかりと手が回っていた。

 「んんぅっ♡」

 純也が軽く腰を揺らすと、啓介が敏感に反応し背中の手がより強くしがみついてくる。

 徐々に出し入れを激しくし、強すぎない加減で前立腺を押す。
 
 「あぁっ♡んっあぅ♡あっ♡」

 もともと狭い腸内の肉壁が隙間なく締め付けきて、純也も余裕がなくなってくる。
 
 純也は絶頂に向けて、前立腺をえぐるように腰を打ち付ける。
 強すぎる刺激に跳ね上がる啓介の腰をつかまえて、追い打ちをかけるようグリグリと刺激する。

 「じゅっ、や、そこ、だめっ♡そんなっ、やっ♡もうっっ♡」

 腸内がビクビクと痙攣し、痛いぐらいに締め付けられる。射精を促すよう純也の手が、ぐしょぐしょに寝れた啓介の陰茎を握って上下に抜く。 

 「ぃあっっ♡じゅっや、でちゃっぅ♡♡」

 「っ、啓介さんっ、俺もイキそぅ♡♡」

 「あっ♡んぅんんっ♡♡っん♡」

 純也は、啓介に伸し掛かり密着すると打ち抜く寸前の奥まで付き入れ果てた。
 
 啓介の出したもので、二人の腹部が濡れた。

 「っっはぁ♡ぁ♡」

 すぐに動くと敏感になっている啓介が辛いので、動かさないようじっとする。

 耳元で、啓介の呼吸が聞こえる。汗ばんだ肌同士が触れ合い、不快に感じそうなものなのに、すごく愛おしい。
 
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