溺愛王子の甘すぎる花嫁~悪役令嬢を追放したら、毎日が新婚初夜になりました~

紅葉山参

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秘密の湖畔デートと、夜の囁き

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 今日は、夫であるビヨンド殿下が、私に内緒で用意してくれた秘密のデートの日だ。朝早く、私たちは二人きりで王宮を抜け出した。向かう先は、王族しか知らない、人里離れた美しい湖畔だ。

 彼は、私リーシャのために、シンプルな乗馬服を用意してくれた。彼の隣で馬を走らせるのは、とても気持ちが良い。風が私の髪をなびかせ、彼の笑顔が私を勇気づけてくれる。

「リーシャ、きみがこんなに馬術に長けているとは知らなかった。驚いたよ」

 彼が私を褒めると、私の心臓は高鳴る。私は、彼に褒められることが、何よりも嬉しいのだ。

「ビヨンド様に追いつきたくて、一生懸命練習しました」

 そう答えると、彼は嬉しそうに笑った。

「可愛い妻よ。きみは、いつも私の想像を超えてくれる」

 湖畔に到着すると、そこにはまるで絵画のような景色が広がっていた。青い湖面は太陽の光を浴びてキラキラと輝き、周囲の森は深い緑に包まれている。

 彼は私を馬から降ろし、手作りのピクニックを用意してくれていた。サンドイッチやフルーツ、私の好きな紅茶まで。

「この場所は、私が子供の頃、よく祖父と来た場所だ。きみを連れてきたかったんだ、リーシャ」

 彼にとって大切な場所に、私リーシャを連れてきてくれた。それは、彼が私を心から信頼し、愛している証拠だ。

「ありがとうございます、ビヨンド様。とても素敵な場所ですね」

 私たちは並んで座り、他愛のない話をした。王宮での堅苦しい生活から離れ、二人きりで過ごすこの時間が、私には何よりも貴重だ。

「愛しい人、きみは本当に美しい」

 彼が突然、私の髪をそっと撫でながらそう言った。彼の真っ直ぐな瞳に見つめられると、私は恥ずかしくて顔が熱くなる。

「そんな、急に…」

「事実を言ったまでだ。きみの瞳は、湖面のように澄んでいて、私を見つめるたびに、私はきみに溺れてしまう」

 彼は私を抱き寄せ、唇を重ねてきた。湖畔の静けさの中で、二人の愛だけが熱く燃え上がっている。

 ピクニックの後、私たちは湖畔を散策した。彼は私の手を決して離さず、常に私リーシャのことを気遣ってくれる。

「リーシャ、きみはいつも、私が仕事で疲れていると、すぐに気づいてくれるな。なぜだ?」

 彼が不思議そうに尋ねる。

「だって、私はあなたの妻ですから。あなたのことは、何でもわかります」

 私は微笑みながらそう答えた。

「そうか。きみは本当に、私のことをよく見てくれている。ありがとう、私の女神」

 彼は私の手を握りしめ、手の甲にキスをした。

 夜、王宮に戻ってからも、私たちの愛は止まらない。

 彼は私を寝台に導き、優しく抱きしめる。

「今日のデートは、きみも楽しんでくれたか、リーシャ」

「はい、とても。ビヨンド様のおかげで、最高の休日でした」

「よかった。きみが喜んでくれることが、私の喜びだ」

 彼は私の耳元で、愛の言葉を囁く。

「私の妻よ。きみは、この世界で一番、私に愛されている」

 私は彼に抱きつき、彼の匂いを深く吸い込んだ。彼の温かさ、彼の強さ、彼の優しさ。すべてが、私リーシャを幸福で満たしてくれる。

「私は、あなたに溺れています、ビヨンド様。永遠に、この愛から抜け出せそうにありません」

 私の言葉に、彼は満足そうに笑った。そして、再び、情熱的な夜が始まる。私たちは、この愛が永遠に続くことを誓い合った。
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