溺愛王子の甘すぎる花嫁~悪役令嬢を追放したら、毎日が新婚初夜になりました~

紅葉山参

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出産準備と、揺れる王子の心

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 出産の予定日が近づくにつれ、夫であるビヨンド様は、私リーシャへの心配で、落ち着かない日々を送っていた。公務中も、彼は何度も私に伝令を送り、私の体調を確認してくる。

「リーシャ、気分が悪くないか?何か異常があったら、すぐに王宮の鐘を鳴らせ!私がすぐに駆けつける」

 彼のメッセージには、焦りと不安がにじみ出ていた。

 私は、彼の過度な心配を和らげるため、彼に手紙を書いた。

 私の愛しい夫、ビヨンド様へ。

 私は元気です。お腹の子も、私の中で元気に動いています。

 あなたが、私と子どもを心から愛してくれていることは、誰よりも私がよく知っています。

 ですから、どうかご心配なく、ご自身の務めを全うしてください。

 私は、あなたに愛されているという事実だけで、どんな出産も乗り越えられます。

 あなたの、最愛の妻リーシャより。

 この手紙を受け取った彼は、すぐに私の部屋へ戻ってきた。

「リーシャ…きみは、いつも私を支えてくれる」

 彼は、私の手を取り、涙を浮かべた。普段、決して弱音を吐かない彼が、こんなにも感情的になっているのは、私への愛と、私を守りたいという強い思いからだ。

「ビヨンド様。私は、あなたの強さを知っています。あなたは、この国の王子であり、私の愛する夫です。弱気になる必要はありません」

 私が励ますと、彼は私の手を取り、そっとキスをした。

「ありがとう、私の女神。だが、きみが痛みに苦しむ姿を想像すると、私の心は張り裂けそうになる」

 彼は、出産という未知の恐怖から、私リーシャを完全に守れないことに、無力感を感じているようだった。

「きみに代わって、私が痛みを受けてあげたい。そうすれば、きみは笑っていられるのに」

 彼の純粋な愛情が、私を深く感動させる。

「あなたの気持ちだけで、十分です。あなたの子を産めるのなら、私はどんな痛みも乗り越えられます」

 私は、彼の手を握りしめ、強い眼差しで彼を見つめた。

 私たちは、出産のための準備を万全に行った。彼が選んだ産室は、王宮で最も日当たりが良く、清潔な部屋だ。ベビー用品も、彼が一から選び抜いた、最高の品質のものばかりだ。

「リーシャ、きみとこの子が、最高の環境で迎えられるように、すべて完璧にした」

 彼の準備に、私は心から感謝した。

 夜、彼は私の隣で眠る。しかし、彼はなかなか寝付けないようだった。

「リーシャ、もしも、何かあったら…」

 彼は、不安な声を漏らす。

「何もありませんよ、ビヨンド様。あなたの子は、とても強いですから」

 私は、彼の髪を撫で、安心させる。

「ああ、そうだな。きみときみの愛する夫の子だ。きっと、強く生まれてくる」

 彼は、私のお腹に抱きつき、そのぬくもりを感じながら、ようやく眠りについた。

 彼の揺れる心も、私リーシャへの愛の深さの証だ。私たちは、この愛を信じ、来るべき日を待つ。
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