異世界に吹っ飛ばされたんで帰ろうとしたら戦車で宇宙を放浪するハメになったんですが

おっぱいもみもみ怪人

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異世界編 1章

第34話 武器

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 正秀と為次が異世界に来てから7日目。
 二人の住み着いている借家は、大惨事であった。

 だから、今朝は忙しい……

 まず、最初に起きたのは正秀だった。
 外で寝ていたので、眩し過ぎる朝日で目が覚めた。
 なんで外で寝ているのか?
 不審に思ったものの、テントの中を覗くと納得した。

 朝露で濡れた顔面がんめんを擦りながら言う。

 「顔を洗う手間が省けたぜ」

 などとよく分からないことを叫び、為次とスイを叩き起こした。

 っきした三人はロビーへ入ると、マヨーラは既に起きていた……
 と言うより、気が付いていた。
 ソファーに座りながら呆然ぼうぜんとしていたのだ。

 スイを見るや否や、ギャーギャーと騒ぎ始めた。
 どうやら、内臓と背骨は既に治っていた様子であった。
 しかし、心は治っていないらしい。

 そんなマヨーラを正秀は必死に、たしなめるのだが……
 当のスイは「ご主人様の為なのです」などと言いながら平然としていた。

 それからは、掃除に洗濯、お風呂と忙しかった。
 為次は焦げた戦車を洗車し、正秀は2階の修復をした。
 修復と言っても、壊れた窓と壁に板を打ち付けただけである。
 それでも「完璧だぜ」とほざいていた。

 そんな分けで、午前中は朝食も摂らずに、慌ただしく時間だけが過ぎた。
 ようやく片付けが終わったのは昼過ぎであった。

 「なんとか片付いたわね、色々な意味で」

 「どう収拾するのか、心配だったわ」

 為次は昨夜の出来事を思い返していた。

 「午前中だけで、2話進むとこだったからな」

 「マサヒデ様は、何をおっしゃっておられるのですか?」

 「気にしないでくれ、スイちゃん」

 「それより、散々酷い目に会わせてくれて、どうしてくれるのかしら?」

 「まだ怒ってんの? 自業自得でしょ」

 「全っ然っ、自業自得じゃないわよっ、タメツグあんたが奴隷の躾けをちゃんとしてないからでしょ!」

 「もー、めんどくさいなー」

 「こんの~、アホタメツグっ!」

 正秀はマヨーラをたしなめようとする。

 「まあまあ、そう怒るなよ」

 「普通に怒るわよ!」

 「じゃあ、どうしてほしいんだ?」

 「え? そ、そうね……」

 正秀をチラチラ見ながら言う。

 「じゃ、じゃあ買い物にでも付き合ってくれたら……」

 「なんだ、そんなことでいいのか?」

 「え、ええ」

 「そうか、じゃあ、みんなで買い物にでも行くか」

 「えっ? こいつらも一緒なの?」

 為次とスイを指しながらマヨーラは言った。

 「なんだ? 嫌なのか?」

 「別に嫌って分けじゃないけど……」

 「ご安心下さい、我々はそんな野暮ではありませぬ」

 為次君は意外と空気の読める人なのです。

 「ご主人様は、野暮ではないのです」

 「2人のデートの邪魔などせぬよ」

 それを聞いたマヨーラは思わず赤面してしまう。

 「だ、だ、誰とダレがデートよっ!」

 「ふむ、では教えてしんぜよう、マサは婚約者がおるのだ」

 「え? ウソ……」

 「嘘じゃないぜ」

 「ほらね」

 「そんな…… で、でも、あんた達、帰れるかも分からないじゃない!」

 「「…………」」

 「あ…… あの…… ご、ごめんなさい……」

 流石のマヨーラも今のは失言だと思った。
 だけど正秀は女の子には優しいのだ。

 「気にする必要は無いぜ、マヨーラ。今日、1日くらい付き合ってやるぜ」

 「え? ほんと?」

 「ああ、本当だぜ」

 「う、うん…… ありがと……」

 「そいじゃ、街までは、みんなで行きますか」

 為次は言った。

 「おう」

 「ええ」

 「はぁい」

 そして、4人はスイに軽くしてもらった戦車に乗り込み、街へと向う。
 為次は気を利かせ、マヨーラを正秀の隣である装填手席に座らせた。
 スイは「私の席が無いのです」と言いながら、為次の膝の上に乗ってきた。
 為次は「邪魔だ重い」と言いつつも、まんざらでは無かった。

 ※  ※  ※  ※  ※

 屋台が並ぶ街の手前まで来ると、いつもの木の陰にレオパルト2を駐車させる。
 そこで、二手に分かれることになった。

 「行ってらっしゃい」

 「行ってらっしゃませ。です」

 為次とスイは運転手ハッチから頭だけを出しながら正秀とマヨーラを見送る。

 「は? お前らは何処も行かないのか?」

 「特に行く宛もないかも」

 「ご飯食べないの?」

 「めんどくさいし、スイに買って来てもらおうかな」

 「はい、買ってきます」

 スイは得意げに洗面器を見せびらかそうとハッチから突き出した。

 「スイにお任せあれ」

 しかし、ハッチは狭い。

 ドカッ!!

 思わず為次に洗面器アッパーをかますのだ!

 「ぐはっ!」

 「はうっ!?」

 「「…………」」

 元気なスイは、意外と力が強いのです。
 為次は口から血を流しながら、ひたすら藻掻もがいている。

 「うごぁががががが」

 「はううぅ……」

 「スイちゃん……」

 「何やってんのよ……」

 結局、為次もスイを連れて戦車から出る。
 取り上げた洗面器を車内に投げ入れハッチを閉めた。

 スイに飯を買いに行かせるのを不安に思った為次。
 仕方なくご飯を食べに行くことにしたのだ。

 そして、為次はヒールポーションを飲むと、正秀からお金を貰う。
 ようやく二手に分かれて行動するのであった。

 ※  ※  ※  ※  ※

 為次とスイは何を食べようかと、街をブラブラしていた。
 足を血まみれにしながら必死にあるじに付いて行った、あの日とは違う。
 今日は二人仲良く並んで歩いている。

 「スイ、ご飯は何が食べたい?」

 「なんでもいいですよ」

 「まあ、そう言うと思っていたけどね……」

 「ご主人様と一緒なら、なんでも美味しいのです」

 「そうすか」

 「はぃ」

 「じゃあ、パンにするか」

 「パンです」

 「パンなら鷲掴みでも食えるだろうし」

 「はぃ」
 
 パンを売っている屋台は直ぐに見つかった。
 二人は早速パンを買うのです。

 「どれがいい?」

 「どれでもいいです」

 「流石に選んでほしいかも」

 「……はぃ」

 少し悩んだスイであったが、直ぐに決まったようだ。

 「……ではコレとコレが食べたいです」

 選んだパンは、食パン2斤であった。
 
 「そうきたか……」

 中々に手強てごわだな、と思いつつも食パンを2斤買う。
 食パンだけもどうかと思い、ジャムの入った瓶も2個買ってスイに渡した。
 あと、為次もキャベツパンを2個ほど買って、歩きながら食べることにした。

 「…………」

 キャベツパンに噛り付く為次は、横目にスイを見ていた。

 食パンを食べずに、ひたすらジャムを飲み込んでいる。
 まるで、ジュースのようにジャムを飲んでいる。

 「ごっきゅ、ごっきゅ、ごっきゅ」

 「すげぇ……」

 ジャムを飲み終わると、ようやく食パンを食べ始める。
 口に入るだけ押し込むと、流し込むように食べるのだ。

 「もっちゅ、もっちゅ、もっちゅ」

 どうも、水分が足らないようでむせている。

 「もっちゅ…… ぐふっ、げほっ、げほっ……」

 それでもお構いなしに食べ続ける。
 最早もはや、食べると言うよりは食パンを流し込んでいる感じだ。
 おかげで、2斤あった食パンは直ぐに無くなった。

 「ごちそうさまでした。です」

 「う、うん……」

 そんな分けで、昼飯は直ぐに終わった。
 二人は他にやることも無い。
 だからしばらく歩いていたが……

 暇だ。

 「うーん、どうしようか?」

 「スイは、こうしているだけでも楽しいですよ」

 「そう言われてもな……」

 「なぅ」

 「そうだ、何か欲しいものはある? お金はいっぱい貰ってきたし」

 「欲しい物ですかぁ……」

 「本とかはどうかな? スイは頭が弱いし勉強した方がいいかも」

 「ヒドイ言われようなのですぅ」

 「一般常識の本とか、食事の仕方の本とかね」

 「要らないのです」

 「そうすか」

 「あっ、それでは武器が欲しいです」

 「は? 武器?」

 「無能力で役立たずのご主人様をお守りします」

 「そ、そうね…… まあ、スイが欲しいって言うなら買いに行くか」

 「はいっ」

 しばらく歩きながら武器屋を探すと、それらしき看板が見えた。
 正秀が大剣を買った武器屋です。
 冒険者区画なので、武器や防具は売れ筋商品なのだろう。
 中々に大きな店で品揃えも豊富であった。
 広い店内には男性の店員が一人居るだけで、他の客は見当たらない。

 「いらっしゃぁーっす」

 為次とスイが店内に入ると、やる気の無い声で店員が迎えてくれる。

 「あ、どうも」

 「ゆっくり見てってねーっす」
 
 二人は武器コーナーに行くと、言われた通りにゆっくり見ることにした。
 急いだ所で他にやることも無いから。

 「いっぱいあるねー」

 「はぃ」

 「どれがいいかな? マサみたいな大剣とか」

 「それは、普段持ち歩けませんよぉ」

 「確かに…… 種類がありすぎて悩むね」

 「悩みますぅ」

 「うーん……」

 どれを買っていいのか分からない二人は、ちょっと途方に暮れている。
 それを見た男性の店員が近づいて来た。

 「お悩みっすか?」

 「うん」

 「職業は何っす?」

 「奴隷なのです」

 スイは奴隷と答えるが店員は意味が分からない。

 「っす?」

 仕方ないので為次が教える。

 「戦魔導士かも」

 「戦魔導士っすか、珍しいねっす。王族のお偉いさんっすか?」

 「奴隷なのですっす」

 あくまでも奴隷にこだわるスイ。

 「……っす。まあ、了解っす。じゃあこの辺りの武器だねっす」

 店員は、二人をガラスケース前まで案内してくれる。
 そこには、剣のつかが並んでいた。
 どれも、結構なお値段だ。

 「何これ? 持つとこしか無いよ、その割には高いし」

 「ライトブレードっす」

 「これがライトブレードですかぁ、初めて見たのです」

 「なんか弱そう」

 「戦魔導士用の剣っす。詠唱無しで光の刃を展開できるっす。魔法を付与すれば、その魔法をやいばにもできるっす」

 「よく分からんけど、強いっぽいし軽そうでいいね」

 「でも、高いですぅ」

 「あまり売れない割に、エレメンタルストーンをたっぷり使ってありますからっす」

 「へー、まあ、一番高いのでも買えるから大丈夫だよスイ」

 「よろしいのでしょうか?」

 「好きなの選んでいいよ」

 「はぃ……」

 「どうせこのお金、日本じゃ使えんし……」

 少しの間スイは悩んだが、どうやら決まったらしい。

 「これが可愛いです、だけど高いですぅ」
 
 選んだのは、3番目に高いライトブレードだった。
 それは、白とピンクで、スイの服装と合っていた。
 デザインも武器の割には、どことなく優しい感じのする見た目であった。

 「じゃあコレで…… ってほんとに使えるの?」

 「握ってもいいですか?」

 「どうぞ、刃が伸びるから広い方に向かってっす」

 「はいです」
 
 ライトブレードを握ると……
 刃が出ない。

 「はぅ?」

 「人差し指のとこにあるレバーを引くっす」
 
 言われたように、人差し指の所にあるトリガーを引くスイ。
 すると、ブヨーンと音と共に赤く光った刃が形成されたのだ。

 「はわわわ」

 「魔法を付与してからレバーを引くと、魔法を発射できるっす。これで、戦魔導士でも魔法が使えるって寸法っす。あっと、ここでは飛ばさないで下さいよっす」

 「はわぁ」

 「す、すげぇ……」

 ライトブレードを気に入ったので迷わず買うことにした。
 それとは別に携帯ポーションセットも買うことにした。 
 太ももに巻くベルトみたいなのに、蓋付の試験管っぽいのが数本付いている物だ。
 それを付けさせたスイの太ももに、為次はちょっと感動していたのであった。

 「じゃあこの2つ下さい」

 「お買い上げどうもっす。ところで、お兄さんも武器を持ってないようですが? っす」

 「あ? 俺?」

 「っす」

 「ナイフとデザがあるにはあるけど……」

 「っす」

 「…………」

 「……っす」

 押しの弱い為次は、自分のも買うことにした。

 「気功士なんですが、一応」

 「無能力者なのです」

 「じゃあ、こちらですねっす」

 店の隅の一角に案内してくれる。

 「あるんだ、専用武器……」

 「30年前に気功士が発案した武器っす」

 「また、30年前か…… 何もんだよ……」
 
 店の隅に何本かの剣が立て掛けてある。
 それは剣と言うよりは刀であった。
 しかし、どれも結構長い。

 「うお、日本刀か…… なんでこんな物が……」

 「どうっすか? っす」

 「もしかして、日本酒考えた人と同じだったりする? これ発案した人って」

 「そうですよっす、常識っす」

 「あ、やっぱり…… それにしても、安いね」

 どの日本刀にも、特売品と書かれた札が添えてある。
 長らく売れていないのであろう。
 埃まみれで、札は酸化して茶色くなっている。

 「無いよりマシって程度っすからねっす」

 「そ、そうなんだ…… しかし、デカイ、長い」

 仕方ないので、なるべく短いのを選んだ。
 短いと言っても刃長が3尺以上はあろう、物干し竿レベルだ。
 しかも見た目は、鍔も鮫革もないシンプルな黒鞘であった。

 「これでいっか、ちょっと重いけど」

 「どもっす」

 武器を購入すると、再び街をブラつく二人。
 だが、他に行く所も無いので帰ろうとも思うが……
 何となく冒険者ギルドにでも行くことにした。

 横で嬉しそうに刃を出していないライトブレードを振り回すスイを横目に、為次は思う。

 やっぱ、これ重い……

 と……
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