138 / 183
異世界編 3章
第131話 起動
しおりを挟む
戦車を洗車し終わったスイとマヨーラは、シャワールームへと戻って来た。
洗車といっても車内しか掃除はしていない。
ただ、戦車を洗車と言いたかっただけである。
「バカな説明はほっといて、戻ったわよ」
「ただいまなのです」
野郎二人は、まだシャワー中であった。
入る前に、話し込んでいたので遅くなったから。
それに、久し振りに浴びるシャワーは気持ちがいい。
「これが、洗濯をしてくれる棚なのです」
スイは洗濯機棚を見ると、服の入っている扉を開けてみる。
「綺麗になってます。マヨ姉様」
「そうね、これも持って帰ろうかしら」
スイは棚からパンツを一枚取り出した。
「こっちが、タメツグ様のなのです。綺麗になってしまいました」
「そうね」
古い為次のパンツをポケットから取り出して、見比べるスイ。
「はう……」
どうやら取り替えたかったらしいが、一足遅かったようだ。
「残念だったわね、スイ」
「残念なのです……」
そっと、パンツを棚に戻すのでした。
……………
………
…
しばらく待つと、為次が出て来た。
誰も居ないと思ってたらしく素っ裸だ。
「はぁ、気持ち…… ぬぉっ!?」
スイとマヨーラを見て慌ててタオルで前を隠す。
「タメツグ様!」
裸の主を見たスイは猛ダッシュである。
「ちょスイ」
咄嗟に避ける為次。
「タメツグ様、なぜ避けるのですか! スイがお体を拭いて差し上げるのです」
「いや、いいから……」
「大丈夫なのです」
「ちょっと何が大丈夫か、分かんないんだけど」
「はぅー」
「それより、戻って来てたのか。早かったね」
「ええ、この雑巾のおかげよ。全部持って帰ることにしたわ」
マヨーラは雑巾をヒラヒラさせながら言った。
「う、うん……」
「ところで、マサヒデまだなの?」
「まだっぽい」
と、そこへタイミング良く正秀も出て来た。
「おう、みんな揃ってたのか」
「あ、マサ」
外の声が聞こえていたらしく、正秀は腰にタオルを巻いていた。
それでも上半身は裸で、鍛えられた筋肉美が美しい。
マヨーラは、ちょっと興奮気味である。
「マ、マサヒデ……(素敵だわ)」
「もう、掃除は終わったのか?」
「ええ、完璧よ」
「ピカピカです」
「ありがとな、マヨーラ。それにスイちゃんも」
「どもども」
そそくさと着替えた為次も、一応お礼を言ったつもりだ。
「マサヒデの為なら、お安い御用よ」
「おう。それじゃ二人もシャワーを浴びて来るといいぜ」
「そうさせてもらうわ」
「です」
「んじゃ、俺はその間にリングを起動させとくよ」
モノポールリングが起動しなければ何も始まらない。
大丈夫だと自分に言い聞かせも、やはり不安は残る。
だから為次は、さっさと作業を終わらせて安心したかった。
「それなら俺は……」
「あ、マサヒデにお願いあるの」
「なんだ、マヨーラ?」
「そこの洗濯機棚を持って帰りたいの、レオに運んでもらえないかしら?」
「別にいいが、マヨーラ達は洗濯しないのか?」
「……それもそうね」
「ま、洗濯が終わってからでもいいぜ。服は出して置いといてやるよ」
「じゃあ、お願いしようかしら」
「おう」
「ねー、そんなの中に入らないよ」
どう見てもハッチより大きい。
「砲塔の後ろに置いとくぜ」
「マジで……」
「つべこべ、うるさいのよタメツグは」
「んもー」
「よし、後はレオで落ち合おうぜ」
「分かったわ」
「うん」
「はいです」
こうして、為次はモノポールリングの起動へ。
正秀は荷物運びをすることになった。
正秀は少女達が脱ぐのを待っていたが、流石に追い出されてしまうのであった。
※ ※ ※ ※ ※
モノポールリング起動の為に、為次はコントロールルームへと戻って来た。
シートに座るとパネルを操作し作業に取り掛かる。
「えっと、まずは……」
千年もの間、待機中であったモノポールドライブの出力を上げる。
これがメインの動力源となる。
一度起動すると停止させるのは非常に困難となる。
その為に、使わない時はスタンバイ状態にするしかないらしい。
「んー、ドライブの起動に10分ちょっとか」
スクリーンに表示されたエネルギーゲージが上昇して行く。
「今の内にリングの回転をさせてっと」
多角形リングの内側にある、円形のリングが回転を始める。
ウィィィン…… フィーイン……
同時に微かな機械音が聞こえてきた。
「これも待ちか……」
特にやることもない。
「…………」
待つこと十数分、スクリーンの一部がピコピコ音を出しながら点滅を始めた。
どうやらドライブの出力とリングの回転が、最大に達したお知らせらしい。
「やっとか」
何もせずに待つ時間は長い。
「んーと、次元係数サーチしてリンク開始」
なんだか分からないが、説明書通りに操作するしかない。
「よしゃ、ワームホール展開、リング間接続おけ」
ステータス画面を見ると、ワームホール内の情報が表示されている。
だけど、イマイチ理解不能だ。
「まあ…… 正常って書いてあるしこれでいいかな」
これでモノポールリングの起動は終わったようだ。
「後はターナのやった通信ロックを解除しとくかぁ」
すべての作業が終わると席を立つ為次。
他に行く所も無いので、レオパルト2へと向かうのであった。
※ ※ テラ周辺宙域 ※ ※
―― 高機動巡洋艦エクステンペスト
「艦長、司令より通信です」
通信士の女性は振り向くと、そう報告した。
艦長と呼ばれた女性は、あからさまに嫌そうな顔つきで言う。
「はぁ…… 今度はなんだ……?」
「任務がアップデートされました」
「チッ」
艦長の舌打ちは、いつものことだと通信士は気にもせず続ける。
「3番モノポールリング再起動を確認。速やかに調査せよ。とのことです」
バンッ!
肘掛けを拳で叩き付け、不快感を顕にする艦長。
行き場の無いイライラは、毎度の如く自分の座るシートへと向けられる。
周りのクルーは慣れたもので、特に気にした様子もない。
「なんだその命令は!?」
「以上ですが……」
「ふざけるなっ! こちらは戦闘が終わったばかりだぞ!」
「放棄されますか?」
「……できる分けなかろう! さっさと向かえ!」
「了解」
航海士が軌道を出すと操舵手はデータを受け取り、再度確認した後にコンピューターへと入力する。
「進路クリア。エクステンペスト発進」
操舵手がスイッチを押すと、後は自動で航行してくれる。
短距離ワープならば、すべてオートでも問題は無い。
加速した艦の前方に亜空間への入り口が開くと、突入して行くのだった。
高機動巡洋艦エクステンペストは、つい今しがたまで宇宙魔獣討伐任務を遂行していた。
今回の戦闘は楽勝であった。
戦闘員の少女が2人喰われただけで済んだのだから……
その報告を受けた司令部は、戦闘の継続が可能との判断から今回の任務を与えたのであった。
艦長もそれが分かっているからこそ、尚更歯痒いのだ。
「なんなんだ、3番リングは!」
「研究機関の古いリングです。千年前に通信が途絶えたままでした。先程、突然にワームホールの接続が確認されたようです」
と、情報官は答えた。
「向こうに誰か居るのか?」
「グリース研究所の船が1隻、戻って来なかったみたいですね」
「救助には行かなかったのか?」
「終戦直後でしたからね、その頃から現れた魔獣の対応に忙しかったみたいです。行方不明の船も対魔獣研究の為だったらしいですし」
「ふむ……」
考え込む艦長。
「でも、それがなんで今頃になって動き出したの?」
通信士は情報官に訊いた。
「メイ…… それを今から調べに行くんじゃない……」
「あ、そっか。てへ」
メイと呼ばれた通信士は舌を出しながら笑った。
「よくそんなので、軍人になれたわね。メイは」
「酷いよぉ、サリナちゃん……」
「はいはい、あんまりお喋りしてると艦長に怒鳴られるわよ」
「そうだねー」
メイとサリナはチラリと振り返り艦長を見る。
目が合ってしまった……
「私がどうかしたのか? ん?」
艦長は引きつった笑みを浮かべながら2人を睨む。
慌てて正面を向いた。
「ど、ど、どうしようサリナちゃぁん……」
「あなたが無駄話ばかりするからよ」
と、隣同士の席で通信士と情報官はコソコソ話した。
そこへ狭いブリッジに艦長の大きな声が聞こえてくる。
「お前ら!」
「ひっ」
肩をすぼめるメイ。
「到着まで交代で休憩だ。食事も今の内に済ませておくんだ」
「いやったー。ね、サリナちゃん一緒に行こ」
「ちょっと、メイ……」
喜びを露にするメイをサリナが制止するのだが……
後ろから艦長の声が聞こえる。
「なんだメイ、そんなに私と食事がしたいのか?」
「い、い、いえいえ。違います、今のは違うんですー」
「まったく、お前という奴は…… まあいい。何かあったら直ぐに連絡を入れてくれ。少し席を外す」
「は、はい!」
艦長は席を立つと、後方の扉からブリッジを後にした。
静寂の中に扉が閉まる音だけが響く……
その数秒後……
「はぁー…… ねーねー、みんなどうする?」
「とりあえず、お茶を煎れるわ」
「あたし…… お菓子持ってきた……」
「え? ほんと! ティアラちゃん」
「みんなで…… 食べる……」
「メイ、食べ過ぎると、また太るぞ」
「うっ…… それは言わないでよー」
先程とは打って変わって、賑やかになった。
毎度のことである。
艦長が居なくなったとたんに騒ぎ出すのだ。
女性しか居ないブリッジでは突如として女子会が始まるのであった……
洗車といっても車内しか掃除はしていない。
ただ、戦車を洗車と言いたかっただけである。
「バカな説明はほっといて、戻ったわよ」
「ただいまなのです」
野郎二人は、まだシャワー中であった。
入る前に、話し込んでいたので遅くなったから。
それに、久し振りに浴びるシャワーは気持ちがいい。
「これが、洗濯をしてくれる棚なのです」
スイは洗濯機棚を見ると、服の入っている扉を開けてみる。
「綺麗になってます。マヨ姉様」
「そうね、これも持って帰ろうかしら」
スイは棚からパンツを一枚取り出した。
「こっちが、タメツグ様のなのです。綺麗になってしまいました」
「そうね」
古い為次のパンツをポケットから取り出して、見比べるスイ。
「はう……」
どうやら取り替えたかったらしいが、一足遅かったようだ。
「残念だったわね、スイ」
「残念なのです……」
そっと、パンツを棚に戻すのでした。
……………
………
…
しばらく待つと、為次が出て来た。
誰も居ないと思ってたらしく素っ裸だ。
「はぁ、気持ち…… ぬぉっ!?」
スイとマヨーラを見て慌ててタオルで前を隠す。
「タメツグ様!」
裸の主を見たスイは猛ダッシュである。
「ちょスイ」
咄嗟に避ける為次。
「タメツグ様、なぜ避けるのですか! スイがお体を拭いて差し上げるのです」
「いや、いいから……」
「大丈夫なのです」
「ちょっと何が大丈夫か、分かんないんだけど」
「はぅー」
「それより、戻って来てたのか。早かったね」
「ええ、この雑巾のおかげよ。全部持って帰ることにしたわ」
マヨーラは雑巾をヒラヒラさせながら言った。
「う、うん……」
「ところで、マサヒデまだなの?」
「まだっぽい」
と、そこへタイミング良く正秀も出て来た。
「おう、みんな揃ってたのか」
「あ、マサ」
外の声が聞こえていたらしく、正秀は腰にタオルを巻いていた。
それでも上半身は裸で、鍛えられた筋肉美が美しい。
マヨーラは、ちょっと興奮気味である。
「マ、マサヒデ……(素敵だわ)」
「もう、掃除は終わったのか?」
「ええ、完璧よ」
「ピカピカです」
「ありがとな、マヨーラ。それにスイちゃんも」
「どもども」
そそくさと着替えた為次も、一応お礼を言ったつもりだ。
「マサヒデの為なら、お安い御用よ」
「おう。それじゃ二人もシャワーを浴びて来るといいぜ」
「そうさせてもらうわ」
「です」
「んじゃ、俺はその間にリングを起動させとくよ」
モノポールリングが起動しなければ何も始まらない。
大丈夫だと自分に言い聞かせも、やはり不安は残る。
だから為次は、さっさと作業を終わらせて安心したかった。
「それなら俺は……」
「あ、マサヒデにお願いあるの」
「なんだ、マヨーラ?」
「そこの洗濯機棚を持って帰りたいの、レオに運んでもらえないかしら?」
「別にいいが、マヨーラ達は洗濯しないのか?」
「……それもそうね」
「ま、洗濯が終わってからでもいいぜ。服は出して置いといてやるよ」
「じゃあ、お願いしようかしら」
「おう」
「ねー、そんなの中に入らないよ」
どう見てもハッチより大きい。
「砲塔の後ろに置いとくぜ」
「マジで……」
「つべこべ、うるさいのよタメツグは」
「んもー」
「よし、後はレオで落ち合おうぜ」
「分かったわ」
「うん」
「はいです」
こうして、為次はモノポールリングの起動へ。
正秀は荷物運びをすることになった。
正秀は少女達が脱ぐのを待っていたが、流石に追い出されてしまうのであった。
※ ※ ※ ※ ※
モノポールリング起動の為に、為次はコントロールルームへと戻って来た。
シートに座るとパネルを操作し作業に取り掛かる。
「えっと、まずは……」
千年もの間、待機中であったモノポールドライブの出力を上げる。
これがメインの動力源となる。
一度起動すると停止させるのは非常に困難となる。
その為に、使わない時はスタンバイ状態にするしかないらしい。
「んー、ドライブの起動に10分ちょっとか」
スクリーンに表示されたエネルギーゲージが上昇して行く。
「今の内にリングの回転をさせてっと」
多角形リングの内側にある、円形のリングが回転を始める。
ウィィィン…… フィーイン……
同時に微かな機械音が聞こえてきた。
「これも待ちか……」
特にやることもない。
「…………」
待つこと十数分、スクリーンの一部がピコピコ音を出しながら点滅を始めた。
どうやらドライブの出力とリングの回転が、最大に達したお知らせらしい。
「やっとか」
何もせずに待つ時間は長い。
「んーと、次元係数サーチしてリンク開始」
なんだか分からないが、説明書通りに操作するしかない。
「よしゃ、ワームホール展開、リング間接続おけ」
ステータス画面を見ると、ワームホール内の情報が表示されている。
だけど、イマイチ理解不能だ。
「まあ…… 正常って書いてあるしこれでいいかな」
これでモノポールリングの起動は終わったようだ。
「後はターナのやった通信ロックを解除しとくかぁ」
すべての作業が終わると席を立つ為次。
他に行く所も無いので、レオパルト2へと向かうのであった。
※ ※ テラ周辺宙域 ※ ※
―― 高機動巡洋艦エクステンペスト
「艦長、司令より通信です」
通信士の女性は振り向くと、そう報告した。
艦長と呼ばれた女性は、あからさまに嫌そうな顔つきで言う。
「はぁ…… 今度はなんだ……?」
「任務がアップデートされました」
「チッ」
艦長の舌打ちは、いつものことだと通信士は気にもせず続ける。
「3番モノポールリング再起動を確認。速やかに調査せよ。とのことです」
バンッ!
肘掛けを拳で叩き付け、不快感を顕にする艦長。
行き場の無いイライラは、毎度の如く自分の座るシートへと向けられる。
周りのクルーは慣れたもので、特に気にした様子もない。
「なんだその命令は!?」
「以上ですが……」
「ふざけるなっ! こちらは戦闘が終わったばかりだぞ!」
「放棄されますか?」
「……できる分けなかろう! さっさと向かえ!」
「了解」
航海士が軌道を出すと操舵手はデータを受け取り、再度確認した後にコンピューターへと入力する。
「進路クリア。エクステンペスト発進」
操舵手がスイッチを押すと、後は自動で航行してくれる。
短距離ワープならば、すべてオートでも問題は無い。
加速した艦の前方に亜空間への入り口が開くと、突入して行くのだった。
高機動巡洋艦エクステンペストは、つい今しがたまで宇宙魔獣討伐任務を遂行していた。
今回の戦闘は楽勝であった。
戦闘員の少女が2人喰われただけで済んだのだから……
その報告を受けた司令部は、戦闘の継続が可能との判断から今回の任務を与えたのであった。
艦長もそれが分かっているからこそ、尚更歯痒いのだ。
「なんなんだ、3番リングは!」
「研究機関の古いリングです。千年前に通信が途絶えたままでした。先程、突然にワームホールの接続が確認されたようです」
と、情報官は答えた。
「向こうに誰か居るのか?」
「グリース研究所の船が1隻、戻って来なかったみたいですね」
「救助には行かなかったのか?」
「終戦直後でしたからね、その頃から現れた魔獣の対応に忙しかったみたいです。行方不明の船も対魔獣研究の為だったらしいですし」
「ふむ……」
考え込む艦長。
「でも、それがなんで今頃になって動き出したの?」
通信士は情報官に訊いた。
「メイ…… それを今から調べに行くんじゃない……」
「あ、そっか。てへ」
メイと呼ばれた通信士は舌を出しながら笑った。
「よくそんなので、軍人になれたわね。メイは」
「酷いよぉ、サリナちゃん……」
「はいはい、あんまりお喋りしてると艦長に怒鳴られるわよ」
「そうだねー」
メイとサリナはチラリと振り返り艦長を見る。
目が合ってしまった……
「私がどうかしたのか? ん?」
艦長は引きつった笑みを浮かべながら2人を睨む。
慌てて正面を向いた。
「ど、ど、どうしようサリナちゃぁん……」
「あなたが無駄話ばかりするからよ」
と、隣同士の席で通信士と情報官はコソコソ話した。
そこへ狭いブリッジに艦長の大きな声が聞こえてくる。
「お前ら!」
「ひっ」
肩をすぼめるメイ。
「到着まで交代で休憩だ。食事も今の内に済ませておくんだ」
「いやったー。ね、サリナちゃん一緒に行こ」
「ちょっと、メイ……」
喜びを露にするメイをサリナが制止するのだが……
後ろから艦長の声が聞こえる。
「なんだメイ、そんなに私と食事がしたいのか?」
「い、い、いえいえ。違います、今のは違うんですー」
「まったく、お前という奴は…… まあいい。何かあったら直ぐに連絡を入れてくれ。少し席を外す」
「は、はい!」
艦長は席を立つと、後方の扉からブリッジを後にした。
静寂の中に扉が閉まる音だけが響く……
その数秒後……
「はぁー…… ねーねー、みんなどうする?」
「とりあえず、お茶を煎れるわ」
「あたし…… お菓子持ってきた……」
「え? ほんと! ティアラちゃん」
「みんなで…… 食べる……」
「メイ、食べ過ぎると、また太るぞ」
「うっ…… それは言わないでよー」
先程とは打って変わって、賑やかになった。
毎度のことである。
艦長が居なくなったとたんに騒ぎ出すのだ。
女性しか居ないブリッジでは突如として女子会が始まるのであった……
0
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜
夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。
不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。
その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。
彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。
異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!?
*小説家になろうでも公開しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる