神を恨んで死んだ俺は神によって異世界で魔王となる

きょんきち

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終章『女神』

そして彼は女神と相対する

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 数年の月日が流れた。魔大陸を出た彼らは様々な国を巡りその悉くを破壊して行った。

女神教の総本山のある聖教都の信者達はセイラ達とは違い盲信的に女神を崇拝し、彼らに襲いかかった。

彼に追従する3人の女達はいつの間にやら魔王の使徒と呼ばれ、彼同様に討伐対象となっている。

異世界の神の権能を使いこなす彼と比べれば非力ではあるが無力ではない。

そして彼は否定するが彼も彼女達をあえて守る様なことはしないが極力彼女達に被害が及ばないよう行動した。

「自分の所有物が自分の前で自分以外の要因で壊されるのが気に食わないだけだ。」

特に感慨もなくそう言い切る彼に彼女達は苦笑する。口に出すとやめてしまいそうだがこの彼の行動こそが彼の本質なのかも知れない。

彼女達はそう思っていた。そんな彼女達を聖教都の連中は彼の弱点だと言わんばかりに積極的に狙ってきた。

アマテラスの結界とシャマシュの反射で全て攻撃した本人に返されたわけだが。

神を盲信する信者達を拘束した彼は女神を描いた絵画を踏みつけ、女神像の前で女神と信者達に見せつける様に彼女達を犯した。

縛られた女性信者に無理やり絵画を踏ませ、その上で強姦した。

男性信者は彼女達に手淫させ、彼らの精液を女神の絵画や像にぶちまけさせた。

そうして彼らの信仰をとことんまで侮辱した上で無惨に殺し尽くした。

 他の国でも似たような事を繰り返し、いよいよ世界も崩壊間近と言う時にそれは来た。

『異世界の人の子よ。愚かな事はやめるのです。』

彼の前に遂に女神が姿を現したのだ。

「『雷神タケミカヅチ』」

躊躇なく、セイラにしたのとは別格の雷を彼は女神に撃ち込んだ。

『もうやめるのです。人の子よ。』

彼も通じるとは思っていなかったが女神は動じる様子もなくそう続けた。

「『十束剣タケミカヅチ』」

同じ権能で剣を生み出す。天之尾羽張は神が神を殺した逸話のある剣だ。

『私の声が届かないのであれば仕方ありません。』

そう言いながらしかし彼を人の子と甘く見ている女神はそれを防ごうともしない。

その刃は神を殺すには取るに足りないものであったがしかし無意味ではなく浅く女神を斬りつけた。

『・・・神を害そうとする愚かな人の子よ。神の偉大さを知りなさい!』

傷つけられた事が予想外だったのだろうか。

途端に女神は彼に牙を向いた。

「『応える者ルー』、アンサラー」

しかし彼は神の一撃に対して反撃を放つ。

アンサラーは相手の攻撃が強ければ強いほどその威力を増す。

『!?』

相手の急所を狙うその一撃。しかしそれは権能で生み出した借り物の力。

本領を発揮するには少し足りなかったらしく、女神の衣服を切り裂く程度で終わった。

(やはりまだ足りない。ここは一気に終わらせるしかないか。)

「『大海嘯ヨルムンガンド』」

大地に手をつき、彼は権能を最大の力で発動させた。

彼を中心に彼の周辺以外の大地が躍動する。

蛇が畝るように大地が波打ち、外へと広がっていく。

『無駄な事を・・・』

女神は少し浮き上がり、それを平然と受け流す。

「どうかな?」

彼がそう不敵に笑った瞬間、それは始まった。

波はどんどん広がる。彼を中心にした大陸規模の大地震だ。

本来のヨルムンガンドの力であれば大陸どころか世界規模にもなるだろう。

しかし今の彼には大陸で十分である。なぜならもう生き物は今彼がいる大陸にしか存在しないのだから。

大地はうねり、振動に耐えられなくなった地面には亀裂が走る。

大きく揺さぶられた建物は耐えきれず崩れ落ちる。

揺さぶられて波打ったマグマは噴火となり大地に降り注ぐ。

大地を揺らした波は海にも伝わり揺り戻しが大津波となって大陸に押し寄せる。

天変地異と呼べる災厄がこの大陸に襲い掛かったのだ。

『もしや貴様!』

ここにきて女神はようやく彼の狙いに気付いた。

「女神さんよ。あんたの力の源は何だ?」
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