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白珪学園編
第三十六話 留学生がやって来た③
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『アルバ…帰国したところなので、私にはもう少し学園長に確認しておきたいことがある。
君達はそこに座ってもう少し待っていてくれたまえ』
『それ…どうしても今話さないといけないこと?早く休みたいんだけれど…』
不機嫌な顔で尋ねてくるアルバは、いつも自分が優先されるのが当然だと思っているのだろう…。
彼ら三人の様子を見ていても、いつも彼を気づかって動いている気がする…
あの空気を読まない自由人のスカーレットでさえそうだ…。
この三人が大人しくしていないことは、ここに連れて来る間だけでも十分手を焼いたので分かっている。
姉妹校の聖カメリア学園の視察を終え、日本に招く成績優秀な生徒として紹介されたのが、アルバ・サンダーズ、スカーレット・ハワード、ダグラス・ベイリーの三名。
この三人は見た目も性格も全く異なるのに幼馴染だそうで、聖カメリア学園にもかなりの寄付をしている資産家の子供達なのだと聞いている。
彼らが交換留学生に選ばれたのは、成績が優秀なのもあるが…
寄付金も判断基準だったのではないか…?と思われる。
確かに勉強は出来るが…この三人には協調性というものが全くない…。
彼らの中ではまだ一番大人しく見える黒髪の少年ダグラスでさえ、これからお世話になる学園の理事長であり、宿泊先の主である理人に気をつかう素振りもない…。
「理事長…帰国されたばかりでお疲れでしょう。今すぐ対処しなければならないような大きな問題はありませんので…。
報告書はこちらにまとめております。今日はどうぞお早めにお休みください」
アルバ達の早く帰りたそうな態度に気を使った清明が、そう言って報告するためにまとめていた書類を渡してくれた。
その時に封筒から偶然一枚の写真が滑り出し…ソファでくつろぐアルバの足元に落ちた…。
それを拾い上げたアルバは…
『*#*&∝∞∌∂…!?』
何語を話しているのか分からない言葉を発し…
そのままその写真を大切そうに自分の内ポケットにしまった…。
『アルバ…君は今、何と言ったんだ?
それはともかく、その君が今懐に入れた写真は、私の報告書に入っていた写真なのだが…?』
『少し驚いて思わず声が出ただけで意味はない…。
この写真は…落としたということは、いらないのかと思って拾っただけだ…』
『そうか…拾ってくれてありがとう。
その写真はたまたま落ちただけで必要な書類なので、渡してくれたまえ』
そう言って、理人が受け取ろうと手を出したがいっこうに返そうとしないアルバ…。
『その写真は君には関係のない生徒の写真だし…君には必要のないものだと思うのだが…』
『必要かどうかは俺が決める!!』
(いやいや…。そんな言葉遊びがしたいわけではなくて…さっきまであんなに無気力に早く帰りたがっていたのに…どうしてだ?)
清明は押し問答になって困惑している理人に書類を一旦戻してもらい、中身を確認した。
「彼が持っているのは皆野さんの写真ですね…。
例のクラブの新入部員の写真を入れていたのが落ちたようです。
彼女の許可なく勝手に写真を渡すわけにはいきませんが…
幸い彼と皆野さんは同じクラスになる予定なので、仲良くなってから一緒に写真を撮影することもできるのではないですか?」
留学生の三人は揃ってタカラのクラスにやって来る。
例年通りなら異なるクラスに配属されるのだけれど…
彼らは製カメリア学園からの要望で、かなりのVIP待遇のため『一緒でないと嫌だ!!』というワガママも通された…。
『アルバ…肖像権の問題もあるので、本人の承諾も得ず写真を渡すわけにはいかない…。ただ彼女は君のクラスメイトになるそうだから、同じクラスになって仲良くなって、本人の許可を得てから写真を撮らせてもらいなさい』
『彼女と同じクラス…クラスメイトだと…?』
何かよくわからない感慨に彼がふけっている間に、無事写真は取り戻し、せっかくの清明の心遣いでもあるので家に帰ることにした。
■□■□■□■□
お読みいただきありがとうございます。
君達はそこに座ってもう少し待っていてくれたまえ』
『それ…どうしても今話さないといけないこと?早く休みたいんだけれど…』
不機嫌な顔で尋ねてくるアルバは、いつも自分が優先されるのが当然だと思っているのだろう…。
彼ら三人の様子を見ていても、いつも彼を気づかって動いている気がする…
あの空気を読まない自由人のスカーレットでさえそうだ…。
この三人が大人しくしていないことは、ここに連れて来る間だけでも十分手を焼いたので分かっている。
姉妹校の聖カメリア学園の視察を終え、日本に招く成績優秀な生徒として紹介されたのが、アルバ・サンダーズ、スカーレット・ハワード、ダグラス・ベイリーの三名。
この三人は見た目も性格も全く異なるのに幼馴染だそうで、聖カメリア学園にもかなりの寄付をしている資産家の子供達なのだと聞いている。
彼らが交換留学生に選ばれたのは、成績が優秀なのもあるが…
寄付金も判断基準だったのではないか…?と思われる。
確かに勉強は出来るが…この三人には協調性というものが全くない…。
彼らの中ではまだ一番大人しく見える黒髪の少年ダグラスでさえ、これからお世話になる学園の理事長であり、宿泊先の主である理人に気をつかう素振りもない…。
「理事長…帰国されたばかりでお疲れでしょう。今すぐ対処しなければならないような大きな問題はありませんので…。
報告書はこちらにまとめております。今日はどうぞお早めにお休みください」
アルバ達の早く帰りたそうな態度に気を使った清明が、そう言って報告するためにまとめていた書類を渡してくれた。
その時に封筒から偶然一枚の写真が滑り出し…ソファでくつろぐアルバの足元に落ちた…。
それを拾い上げたアルバは…
『*#*&∝∞∌∂…!?』
何語を話しているのか分からない言葉を発し…
そのままその写真を大切そうに自分の内ポケットにしまった…。
『アルバ…君は今、何と言ったんだ?
それはともかく、その君が今懐に入れた写真は、私の報告書に入っていた写真なのだが…?』
『少し驚いて思わず声が出ただけで意味はない…。
この写真は…落としたということは、いらないのかと思って拾っただけだ…』
『そうか…拾ってくれてありがとう。
その写真はたまたま落ちただけで必要な書類なので、渡してくれたまえ』
そう言って、理人が受け取ろうと手を出したがいっこうに返そうとしないアルバ…。
『その写真は君には関係のない生徒の写真だし…君には必要のないものだと思うのだが…』
『必要かどうかは俺が決める!!』
(いやいや…。そんな言葉遊びがしたいわけではなくて…さっきまであんなに無気力に早く帰りたがっていたのに…どうしてだ?)
清明は押し問答になって困惑している理人に書類を一旦戻してもらい、中身を確認した。
「彼が持っているのは皆野さんの写真ですね…。
例のクラブの新入部員の写真を入れていたのが落ちたようです。
彼女の許可なく勝手に写真を渡すわけにはいきませんが…
幸い彼と皆野さんは同じクラスになる予定なので、仲良くなってから一緒に写真を撮影することもできるのではないですか?」
留学生の三人は揃ってタカラのクラスにやって来る。
例年通りなら異なるクラスに配属されるのだけれど…
彼らは製カメリア学園からの要望で、かなりのVIP待遇のため『一緒でないと嫌だ!!』というワガママも通された…。
『アルバ…肖像権の問題もあるので、本人の承諾も得ず写真を渡すわけにはいかない…。ただ彼女は君のクラスメイトになるそうだから、同じクラスになって仲良くなって、本人の許可を得てから写真を撮らせてもらいなさい』
『彼女と同じクラス…クラスメイトだと…?』
何かよくわからない感慨に彼がふけっている間に、無事写真は取り戻し、せっかくの清明の心遣いでもあるので家に帰ることにした。
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お読みいただきありがとうございます。
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