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2ndSEASON
光抱きしめる願い
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(1)
なんだこの飯は!
美味ければいいってもんじゃないぞ!
私達は育ち盛りだぞ!
もっとこう、蟹とか出さないのか!
神戸牛が食いたい!
どこのホテルでも食えるような飯をなんで食わなきゃならないんだ。
せっかく旅に出たのだからそこの名産を食べる。
それが片桐家のルール。
今日は修学旅行初日。
なずなと花ははしゃいでいた。
京都のパワースポットや渡月橋などを巡り、京都を堪能してた。
それなのに私は抹茶パフェを食ったくらいだ。
大地達男子は舞子に見とれてるし。
私はわざわざスイーツを食べに京都に来たのか!?
「まあまあ、明日はテーマパークだしいいじゃねーか」
水奈がそう言う。
水奈が言うならしょうがない。
私達はカップルでも水奈には空がいないのだから。
機嫌を直すと風呂を出て部屋に帰る。
この時とばかりに女子を呼び出し告白する男子共がいる。
部屋に入るとスマホを弄りながらテレビを見て適当に雑談をしていた。
粋と遊は何のために買ったのか分からない新選組の法被をきて木刀を振り回してチャンバラをやってたらしい。
そしてふすまを破って大目玉を食らったそうだ。
木刀なんてどこでも売ってるだろうに。
男子のすることはたまによく分からない。
そんな話を朝食を食べる時に大地から聞いていた。
ホテルを出るとテーマパークに向かう。
ゲートの前で諸注意を受けると自由行動になった。
「せっかくだから別行動しない?集合場所と時間だけ決めてさ」
なずなが言う。
「なずなと花は遊と粋と一緒に遊んで来いよ。私達は3人で行動する」
私が言った。
「私に気を使う事ねーって。2人で楽しんで来いよ」
「逆だよ水奈」
私が言うと皆「えっ?」という顔をしている。
「私達は中学を卒業したらそれぞれの学校に行く。まだ中学生だ。卒業旅行なんてするわけがない」
こうして皆と旅に来るのはこれが最後かもしれないだろ?
高校が違うんだ。ずっと一緒って保証はない。
だから、今できることを楽しもう。
「大地と関西に来るなんてこれから先いくらでもチャンスがある。それに初めての関西デートがあんなしょぼい料理なんて納得いかない」
大地と来るときはもっと食べまくる。
そう言って私は笑った。
「まあ、天音がそれでいいなら私は助かるけど」
水奈が言う。
「天音の言う通りかもしれないね。粋、私達も一緒に行動しようか?」
「そうだな」
花と粋が言う。
それからみんなで同じアトラクションで遊んだ。
待ち時間が長かったけど皆で並べばどうって事無かった。
昼飯は目一杯食った。
昼飯まで待ち時間があるとは思わなかったけど。
午後もアトラクションを楽しんだ。
「もう一回乗ろう?」
そう言って同じアトラクションを何度も乗った。
お土産屋さんに行く時間もちゃんと考えていた。
遊と粋は魔法使いの杖なんかを買っていた。
だからそんなもん何に使うんだ?
まあテーマパークまで来てカップラーメンをお土産に買って帰る私も人の事言えないけど。
時間を間違えたらしくて集合時間より早く集合場所についてしまった。
やり残したことは無いか?
私はこのテーマパークに来たのは2度目だ。
それにこれが最後ってわけじゃない。
何度でも来ればいい。
次は大地と2人で来れると良いな。
皆揃うとホテルに戻って夕食を食べる。
相変わらずさえないメニューだ。
せめてバイキング形式にして欲しかった。
夕食を食べると風呂に入って部屋で夜を過ごす。
女子の部屋に忍び込もうとした男子がいるらしい。
通路に正座させられていた。
そして修学旅行最終日を迎えた。
最後は水族館に行く。
ここでもみんなで行動した。
と、言って魚を見て回っただけだけど。
ぶっちゃけわざわざ大阪まで来てみる意味が分からない。
海鮮丼でも食わせてくれるなら話は別だが。
それでも花となずなははしゃいでいる。
写真を撮りまくっていた。
2周くらいすると私達は水族館を出る。
広場では大道芸人が芸をしていた。
それを眺めながらベンチに腰かけて休んでいると大地がジュースを買ってきてくれた。
「お疲れ様」
「ありがとう、大地こそつまらなかったんじゃないのか?」
男子はこういうところが苦手だと聞いた。
「そうだね、でも皆と一緒だからそんなことないよ」
ちゃんと思い出に残ったと大地は言う。
「大地は大阪に来たらどこに行きたい?」
「どこでもいいかな?」
大地は京都や奈良の方が好きらしい。
でも大地も同じだった。
私と一緒ならきっと素敵な想い出が残せる。
そう思っているらしい。
ならどこでもいい、どこにでも行って思い出をたくさん作ろう。
それが大地の考えだった。
「そろそろ時間だよ」
大地が言うと私はジュースを飲み干して集合場所に集まる。
駅までバスで行って新幹線に乗って小倉まで向かう。
大地もやはり疲れていたんだろう。
大地は眠っていた。
あとは帰るだけだという安心感があったのだろう?
油断しすぎだぞ。
今は大地を休ませてやる。
関門トンネルに入る頃大地を起こす。
小倉で新幹線を降りて特急で地元に帰る。
地元に帰るとバスで中学校に向かう。
そして解散。
家に帰ると着替えて夕食を食べる。
食べながらパパ達に土産話を聞かせる。
夕食を食べると風呂に入って部屋に戻る。
「旅行はどうだった?」
茜が聞いてくる。
スマホでメッセージをしながら茜と話をする。
遊と粋は案の定親に怒られたらしい。
木刀とか買ってきて何に使うつもりだ!
置き場に困たらしくてベッドに置いてるそうだ。
茜が寝ると私もベッドに入る。
スマホを弄りながらいつの間にか眠っていた。
(3)
中学校で解散すると私は寄り道をする。
空の家に行く。
呼び鈴を鳴らすと空が出てくる。
「あ、今日帰って来たんだね。どうだった?」
「楽しかったよ。これお土産」
空に八つ橋を渡す。
「ありがとう。少し上がって話でもしていくか?」
「いや、夕食もまだだから」
「そうか、じゃあ送るよ」
空と一緒に家に帰る。
旅行であったことを空に伝える。
空は静かに聞いていた。
家に着く。
「じゃあ、また」
「イブくらい一緒にいてくれるんだろ?」
私が聞いていた。
「そうだな、イルミネーションでも見に行く?」
「わかった」
空が帰ると私は家に入る。
両親や誠司達に話をしながら夕食を食べる。
風呂に入って部屋に戻るとスマホを弄る。
いつも通りの時間にいつも通りに寝る。
あっというまの3日間だったけど、大切な想い出になることだろう。
思い出は優しいから甘えたらダメ。
私達はまだ思い出に甘えるような年頃じゃない。
これからまだまだ思い出は増え続ける。
楽しい事も辛い事も増えつづける。
まだ夢の途中。
辿り着く場所さえわからない想いだけど届くと信じて今飛ばす。
過ちも切なさも超える時、光を抱きしめる願が未来を呼び覚ます。
(4)
修学旅行も終わり終業式を終え冬休みに入った。
「もう中3なんだからディナーくらい楽しんでらっしゃい」
母さんがそういうのでショッピングモールのイタリア料理のレストランに行った。
いつも母さん達と行くレストラン。
クリスマスコースというのを用意されてあったのでそれにした。
ちなみに予約でいっぱいなのを親のツテを使って無理矢理入れてもらえた。
シェフの相羽陽介さんは善明の姉岬さんの旦那さんだ。
「今夜はゆっくり楽しんでね」
相羽さんがそう挨拶すると次々と料理が運ばれてくる。
価格的にはファストフードでハンバーガー食べまくってフライドチキンを買って食った方がいいんじゃないか?と思える値段。
でも、水奈が少しお洒落して内装も綺麗な店で雰囲気を楽しむ。
きっと料理の中にはこの雰囲気の値段も含まれているんだ。
そう思うことにした。
最後のデザートを食べると水奈とプレゼント交換をする。
ディナーを楽しむと水奈を家に送って、家に帰る。
家に帰ったら、風呂に入ってケーキを食べる。
ちなみに明日もケーキだ。
クリスマスと冬吾の4回目の誕生日。
ケーキを食べ終わるとテレビを見る。
歌番組の特番をやっていた。
あまり興味はなかったけどただのBGMとしてなら優秀だった。
歌番組が終る頃ベッドに入る。
今日は天音も大地と出かけている。
如月リゾートホテルで一泊してくるらしい。
ベッドの中で水奈にメッセージのやり取りをしていた。
「冬休みが終ったらいよいよだね」
水奈が言う。
私立の推薦入試を皮切りに受験シーズンに入る。
授業も早々に教科書の分を終え入試対策に入っていた。
僕達も伊田高の入試を受ける。
受ける理由がわからないけど。
「まあ、場に慣れるって割り切って受けておきなさい」
父さんがそう言ってた。
伊田高にこだわる理由も特になかった。
藤明はバス通学が出来る。
伊田高もできないことは無いけど街に出て乗り継ぎしないといけない。
それに坂道が多くて自転車では面倒だ。
普通に考えたら藤明なんだけど藤明は難関だ。
普通科ならそうでもないけど、わざわざ受ける必要のないすべり止めだったら簡単な方が良い。
地元では藤明=頭が良いというイメージがあるほどだ。
僕達は将来が決まっている。
両親に負担をかけたくない。
だから公立校を選ぶ。
そして難関大学に行くつもりはさらさらない。
在学中に税理士の受験資格をとれる国公立大学。
それが地元大学経済学部だったというだけの話。
夢が決まっている。
ゴールから逆算すれば道は自ずと見えてくる。
だけどそんな先を考えていても仕方ない。
まずは高校入試。
最初の難関が目前に迫っていた。
なんだこの飯は!
美味ければいいってもんじゃないぞ!
私達は育ち盛りだぞ!
もっとこう、蟹とか出さないのか!
神戸牛が食いたい!
どこのホテルでも食えるような飯をなんで食わなきゃならないんだ。
せっかく旅に出たのだからそこの名産を食べる。
それが片桐家のルール。
今日は修学旅行初日。
なずなと花ははしゃいでいた。
京都のパワースポットや渡月橋などを巡り、京都を堪能してた。
それなのに私は抹茶パフェを食ったくらいだ。
大地達男子は舞子に見とれてるし。
私はわざわざスイーツを食べに京都に来たのか!?
「まあまあ、明日はテーマパークだしいいじゃねーか」
水奈がそう言う。
水奈が言うならしょうがない。
私達はカップルでも水奈には空がいないのだから。
機嫌を直すと風呂を出て部屋に帰る。
この時とばかりに女子を呼び出し告白する男子共がいる。
部屋に入るとスマホを弄りながらテレビを見て適当に雑談をしていた。
粋と遊は何のために買ったのか分からない新選組の法被をきて木刀を振り回してチャンバラをやってたらしい。
そしてふすまを破って大目玉を食らったそうだ。
木刀なんてどこでも売ってるだろうに。
男子のすることはたまによく分からない。
そんな話を朝食を食べる時に大地から聞いていた。
ホテルを出るとテーマパークに向かう。
ゲートの前で諸注意を受けると自由行動になった。
「せっかくだから別行動しない?集合場所と時間だけ決めてさ」
なずなが言う。
「なずなと花は遊と粋と一緒に遊んで来いよ。私達は3人で行動する」
私が言った。
「私に気を使う事ねーって。2人で楽しんで来いよ」
「逆だよ水奈」
私が言うと皆「えっ?」という顔をしている。
「私達は中学を卒業したらそれぞれの学校に行く。まだ中学生だ。卒業旅行なんてするわけがない」
こうして皆と旅に来るのはこれが最後かもしれないだろ?
高校が違うんだ。ずっと一緒って保証はない。
だから、今できることを楽しもう。
「大地と関西に来るなんてこれから先いくらでもチャンスがある。それに初めての関西デートがあんなしょぼい料理なんて納得いかない」
大地と来るときはもっと食べまくる。
そう言って私は笑った。
「まあ、天音がそれでいいなら私は助かるけど」
水奈が言う。
「天音の言う通りかもしれないね。粋、私達も一緒に行動しようか?」
「そうだな」
花と粋が言う。
それからみんなで同じアトラクションで遊んだ。
待ち時間が長かったけど皆で並べばどうって事無かった。
昼飯は目一杯食った。
昼飯まで待ち時間があるとは思わなかったけど。
午後もアトラクションを楽しんだ。
「もう一回乗ろう?」
そう言って同じアトラクションを何度も乗った。
お土産屋さんに行く時間もちゃんと考えていた。
遊と粋は魔法使いの杖なんかを買っていた。
だからそんなもん何に使うんだ?
まあテーマパークまで来てカップラーメンをお土産に買って帰る私も人の事言えないけど。
時間を間違えたらしくて集合時間より早く集合場所についてしまった。
やり残したことは無いか?
私はこのテーマパークに来たのは2度目だ。
それにこれが最後ってわけじゃない。
何度でも来ればいい。
次は大地と2人で来れると良いな。
皆揃うとホテルに戻って夕食を食べる。
相変わらずさえないメニューだ。
せめてバイキング形式にして欲しかった。
夕食を食べると風呂に入って部屋で夜を過ごす。
女子の部屋に忍び込もうとした男子がいるらしい。
通路に正座させられていた。
そして修学旅行最終日を迎えた。
最後は水族館に行く。
ここでもみんなで行動した。
と、言って魚を見て回っただけだけど。
ぶっちゃけわざわざ大阪まで来てみる意味が分からない。
海鮮丼でも食わせてくれるなら話は別だが。
それでも花となずなははしゃいでいる。
写真を撮りまくっていた。
2周くらいすると私達は水族館を出る。
広場では大道芸人が芸をしていた。
それを眺めながらベンチに腰かけて休んでいると大地がジュースを買ってきてくれた。
「お疲れ様」
「ありがとう、大地こそつまらなかったんじゃないのか?」
男子はこういうところが苦手だと聞いた。
「そうだね、でも皆と一緒だからそんなことないよ」
ちゃんと思い出に残ったと大地は言う。
「大地は大阪に来たらどこに行きたい?」
「どこでもいいかな?」
大地は京都や奈良の方が好きらしい。
でも大地も同じだった。
私と一緒ならきっと素敵な想い出が残せる。
そう思っているらしい。
ならどこでもいい、どこにでも行って思い出をたくさん作ろう。
それが大地の考えだった。
「そろそろ時間だよ」
大地が言うと私はジュースを飲み干して集合場所に集まる。
駅までバスで行って新幹線に乗って小倉まで向かう。
大地もやはり疲れていたんだろう。
大地は眠っていた。
あとは帰るだけだという安心感があったのだろう?
油断しすぎだぞ。
今は大地を休ませてやる。
関門トンネルに入る頃大地を起こす。
小倉で新幹線を降りて特急で地元に帰る。
地元に帰るとバスで中学校に向かう。
そして解散。
家に帰ると着替えて夕食を食べる。
食べながらパパ達に土産話を聞かせる。
夕食を食べると風呂に入って部屋に戻る。
「旅行はどうだった?」
茜が聞いてくる。
スマホでメッセージをしながら茜と話をする。
遊と粋は案の定親に怒られたらしい。
木刀とか買ってきて何に使うつもりだ!
置き場に困たらしくてベッドに置いてるそうだ。
茜が寝ると私もベッドに入る。
スマホを弄りながらいつの間にか眠っていた。
(3)
中学校で解散すると私は寄り道をする。
空の家に行く。
呼び鈴を鳴らすと空が出てくる。
「あ、今日帰って来たんだね。どうだった?」
「楽しかったよ。これお土産」
空に八つ橋を渡す。
「ありがとう。少し上がって話でもしていくか?」
「いや、夕食もまだだから」
「そうか、じゃあ送るよ」
空と一緒に家に帰る。
旅行であったことを空に伝える。
空は静かに聞いていた。
家に着く。
「じゃあ、また」
「イブくらい一緒にいてくれるんだろ?」
私が聞いていた。
「そうだな、イルミネーションでも見に行く?」
「わかった」
空が帰ると私は家に入る。
両親や誠司達に話をしながら夕食を食べる。
風呂に入って部屋に戻るとスマホを弄る。
いつも通りの時間にいつも通りに寝る。
あっというまの3日間だったけど、大切な想い出になることだろう。
思い出は優しいから甘えたらダメ。
私達はまだ思い出に甘えるような年頃じゃない。
これからまだまだ思い出は増え続ける。
楽しい事も辛い事も増えつづける。
まだ夢の途中。
辿り着く場所さえわからない想いだけど届くと信じて今飛ばす。
過ちも切なさも超える時、光を抱きしめる願が未来を呼び覚ます。
(4)
修学旅行も終わり終業式を終え冬休みに入った。
「もう中3なんだからディナーくらい楽しんでらっしゃい」
母さんがそういうのでショッピングモールのイタリア料理のレストランに行った。
いつも母さん達と行くレストラン。
クリスマスコースというのを用意されてあったのでそれにした。
ちなみに予約でいっぱいなのを親のツテを使って無理矢理入れてもらえた。
シェフの相羽陽介さんは善明の姉岬さんの旦那さんだ。
「今夜はゆっくり楽しんでね」
相羽さんがそう挨拶すると次々と料理が運ばれてくる。
価格的にはファストフードでハンバーガー食べまくってフライドチキンを買って食った方がいいんじゃないか?と思える値段。
でも、水奈が少しお洒落して内装も綺麗な店で雰囲気を楽しむ。
きっと料理の中にはこの雰囲気の値段も含まれているんだ。
そう思うことにした。
最後のデザートを食べると水奈とプレゼント交換をする。
ディナーを楽しむと水奈を家に送って、家に帰る。
家に帰ったら、風呂に入ってケーキを食べる。
ちなみに明日もケーキだ。
クリスマスと冬吾の4回目の誕生日。
ケーキを食べ終わるとテレビを見る。
歌番組の特番をやっていた。
あまり興味はなかったけどただのBGMとしてなら優秀だった。
歌番組が終る頃ベッドに入る。
今日は天音も大地と出かけている。
如月リゾートホテルで一泊してくるらしい。
ベッドの中で水奈にメッセージのやり取りをしていた。
「冬休みが終ったらいよいよだね」
水奈が言う。
私立の推薦入試を皮切りに受験シーズンに入る。
授業も早々に教科書の分を終え入試対策に入っていた。
僕達も伊田高の入試を受ける。
受ける理由がわからないけど。
「まあ、場に慣れるって割り切って受けておきなさい」
父さんがそう言ってた。
伊田高にこだわる理由も特になかった。
藤明はバス通学が出来る。
伊田高もできないことは無いけど街に出て乗り継ぎしないといけない。
それに坂道が多くて自転車では面倒だ。
普通に考えたら藤明なんだけど藤明は難関だ。
普通科ならそうでもないけど、わざわざ受ける必要のないすべり止めだったら簡単な方が良い。
地元では藤明=頭が良いというイメージがあるほどだ。
僕達は将来が決まっている。
両親に負担をかけたくない。
だから公立校を選ぶ。
そして難関大学に行くつもりはさらさらない。
在学中に税理士の受験資格をとれる国公立大学。
それが地元大学経済学部だったというだけの話。
夢が決まっている。
ゴールから逆算すれば道は自ずと見えてくる。
だけどそんな先を考えていても仕方ない。
まずは高校入試。
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