姉妹チート

和希

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我儘な希望

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(1)

「片桐さん、ちょっといいかな?」

 教室を出て帰ろうとすると男子に呼び止められた。
 江木晃也、クラスにいる数少ない男子の一人。

「どうしたんだ?」
「ちょっと話があるんだけどいいかな?」

 よりによって私か?
 他にもフリーな女子いくらでもいるだろ?
 注意深く探せばすぐに見つかるのに。
 しかし恋というのは盲目。
 運が悪かったんだ。

「ちょっとだけならいいよ」

 紗理奈たちはにやにやしてる。
 私は先に帰ってるように水奈に伝える。

「わかった。どこで話す?」
「片桐さん、帰りバスだったよね。駅ビルのコーヒーショップでいいよ」

 そんなところで告白するつもりか?
 少しはシチュエーションって物を考えられないのか?
 まあ、どうせ断るんだしどうでもいいや。
 大地には内緒にしておかないとな。

「私も同行していいか?」

 紗理奈がそう言った。
 興味だけで言ってるんだろう。

「いいよ。その方が誤解されないし」

 私が誤解していたようだ。
 まあ、そういう事なら水奈もいて構わないか。
 水奈に連絡する。
 どうせそういう話だろう。
 昇降口で水奈と合流する。
 そしてコーヒーショップに向かう。
 注文をしてテーブルに着くと話を聞く事にした。

「で、私に用って何?」
「……実は好きな人が出来たんだ」

 やっぱりそう来たか。

「じゃあ、そいつに直接言えばいいじゃねーか。伝言なんてみっともないぞ」

 水奈が言う通りだ。
 ラブレターより酷い。
 私に相談するくらいだからどうせSHの誰かなんだろ?
 メッセージでもいいから直接言え。

「誰なんだよ、その好きな彼女ってのは?」

 紗理奈が聞いていた。

「佐倉先生」

 さすがに驚いた。
 どうしてこう教師に惚れるってパターンが多いのだろうか?
 まあ、大人の女性に憧れるってのはあるんだろうな。
 でも教師はただの子供としか見てないぞ。多分。
 だけど二組の生徒と教師というカップルはこの学校にはいる。
 一概に無理とも言えない。
 男性教師はよくて女性教師は駄目という贔屓もあってはいけないだろう。
 まあ、私達が色々悩んでいても仕方ない。
 私達よりも10年は長く生きてる教師だ。
 何かいい解答を探してくれるはず。

「学校に戻るぞ」

 間の抜けた顔をしている江木だった。

「うだうだ悩んでたって何も始まらねーんだよ。さっさとけりつけるぞ」
「い、いきなりは無理だよ」
「相手にしてみたらいつだって突然なんだよ。情けねえこと言ってねーでとっとと歩け」

 そう言って学校に戻り職員室に行く。
 佐倉先生はいた。
 背が高くて美人。男子なら誰だって憧れるだろう。
 誠実なのもプラスポイントだ。
 上手く回避してくれるだろう。
 そう思ってた。

「あら?片桐さんどうしたの?」

 佐倉先生が言う。

「江木が先生に用があるらしくて」

 私がそう言うと江木は緊張していた。

「どうしたの?江木君」

 先生が江木に江木に聞いている。
 そして江木は思い切って自分の想いを伝える。
 場所は考えるべきだと思ったがそんな事情を考えないのがこの物語。
 そして同じ事を3度も繰り返すほど策者も馬鹿じゃない。
 いや、ある意味もっと質が悪かった。
 この後私達は想像しなかった事態に発展する。

(2)

 1学期が終り、私達は打ち上げだと飲みに行く。

「あんたも災難だったね。知代」

 災難なのか幸運なのか分からなかった。
 分かったのは私に出世の望みは無くなったという事。
 専門教科の教師だったので異動という事態は免れた。
 事件の発端は県総体が終った頃、片桐天音が彼・江木晃也を連れて職員室にやって来た頃まで遡る。
 晃也は私に告白した。
 よりにもよって職員室で告白した。
 そんなの受けられるはずがない。

「江木君の気持ちは分かりました。ですが私はあなた達を指導する教師という立場です。あってはならない関係です」

 私の人生を台無しにするつもりか。
 模範解答をしたつもりだった。
 だけど晃也は引き下がらなかった。

「俺が生徒だからいけないのですか?」
「そうです。気持ちは嬉しいけどどうにもなりません」

 すると晃也はとんでもない事を言い出した。

「なら、俺は学校を辞める!それなら問題ないはずだ」

 一緒にいた片桐さん達も驚いていた。
 たった2ヶ月ちょいで退学か?
 それでも私の責務を問われると考えられなかったのだろうか?
 何よりも自分を育ててくれた親に対して申し訳ないと思わなかったのか?
 高校中退の就職先の収入で私を養っていけると思っているのか?
 色んな気持ちが入り交ざってそしてカチンときた。

「ふざけるな!そんな事して誰が得するというの!?自分一人で生きていけるとか勘違いしてるガキに私の人生預けられるわけないでしょ!」

 その声は職員室中に響き渡った。
 片桐さん達も驚いている事だろう。
 私は我に返って一つずつ説明する。
 自分がどれだけ無力なのか悟った晃也は悔しさで泣いていた。

「江木、もういいだろ?帰るぞ」

 片桐さんがそう言って晃也を連れて職員室を出る。
 そんな晃也を憐れんでしまった。
 それが致命的なミスだった。
 その日家に帰ると同期の浅井耕太に相談する。
 耕太は元・生徒と交際をしている。
 事情を耕太に説明する。

「どうしたらいいと思う?」
「そう考えてる時点でもう答えは出てるんじゃないか?」
「どういう意味?」
「背中を押して欲しいなら押してやるけど知代なら自分で動けると思うんだが」

 答は出ている。
 同情してしまったのが始まりだったのか。
 でもそれは道を外れてしまうんじゃないのか?

「まあ、普通なら5年待てって言うところだろうな」

 だけどそれじゃ私の気が済まないんじゃないのか?
 私は決断した。

「わかった。ありがとう」
「がんばれよ」

 そう言って電話を切った。
 ここまで来たらなるようになる。
 次の日授業が終わると晃也を呼び出す。

「課題一つこなせないなんてこれからどうするつもり!?江木君は放課後実習室に来なさい!」

 放課後晃也はきた。
 皆の前で叱りつけたんだ。
 誰だって落ち込むだろう。
 課題を始めようとする晃也の作業を止める。
「あれは口実」だと告げる。

「俺に何か用があるんですか?」
「ええ、江木君に用があるの。昨日は怒鳴ってごめんなさい」
「いえ、俺が後先考えてない事言ったから」
「……私は貴方より10歳年上。その意味を理解できてる?」

 晃也が成人する頃には私は30を過ぎてる。
 そしたら子供を授かる可能性も下がる。
 授かっても元気に生まれてくれるかわからない。
 それでもいいの?
 そう晃也に聞いていた。

「……俺がだめでも弟が両親に孫を見せられるだろうから。先生にとって俺が子供みたいなものだろ?」

 晃也は答えた。

「江木君は確かバス通学だったわよね?」
「そうだけど?」
「もう少し片付けなきゃいけない仕事があるから残っていてもらえないかな?」
「わかった」

 そして仕事を片付けると廊下で待っている晃也を連れて私の車に乗せた。
 晃也に住所を聞いて晃也の家に向かう。
 家の前に車を止めると晃也の家に向かった。

「あの、どちら様で?」

 晃也のお母さんに聞かれて私は事情を説明する。
 事情を知った晃也のお母さんは私をリビングに案内する。
 そして晃也の両親と初めて対面する。
 2人とも何も黙っていた。
 少しして父親の方が話した。

「先生には息子の面倒を見れるというんだね。この子はまだ未成年だ」
「出来る事はするつもりです」
「なら、それを証明してもらうとしましょう」

 どうやって?
 それはすぐにわかった。
 父親が告げた決断はシンプルだった。
 息子が結婚できる年齢まで同棲しろ。
 一瞬自分の耳を疑った。
 キスしただけで免職処分されるというのに同棲って無茶苦茶だ。
 部屋はどうするつもりだ。

「大学生だって1LDKで同棲するんだ。ちょっと早まっただけの話だ」

 私の家は1LDKだ。確かにそれくらいなら可能だけど。

「晃也の生活費は晃也の口座に振り込んでおくからそれを使ってくれ」
「それなら今のままでいいと思うのですが」
「やっぱり俺学校辞めて働くよ」
「だめ!それなら私が学校をやめた方がいい!」

 他の私立高も認めてくれないだろうけど職員以外に就職先ならいくらでもある。

「まあ、そういうわけで夕飯を食べたら晃也は荷物をまとめなさい」

 今日からさっそく?
 私部屋を片付けてたかな?
 そういうわけで夕食を済ませると荷物を持った晃也を車に乗せて私の家に向かう。
 私の家は学校のすぐそばにあった。
 大きな荷物は夏休みに入ったら引越し業者に任せるらしい。
 いっその事引っ越した方がいいんじゃないだろうか?
 晃也を家に招待するとシャワーを浴びさせて私が浴びてそして仕方ないので一緒のベッドに寝る。
 そして晃也に言い聞かせる。

「いい?晃也はまだ未成年。しかも学生。私は成人、そして貴方の先生?理解できる?」

 そんな関係も直に解消されると思ってた。
 でもまだ今はそうだ。はっきりさせておきたい。
 晃也はうなずいた。

「だからこうやって一緒に寝るのは仕方ない。でもえっちはもちろん抱きあうのもキスも駄目。わかった?」

 晃也はうなずいた。
 そうして生徒と同棲生活が始まった。
 そんな無茶は隠しようがない。
 すぐに噂が流れる。
 たまたま一緒に街でデートしていたのが見つかったのだろう?
 私は校長室に呼び出された。
 こんな日が来る事を予測していた私は辞職願を持って校長室に向かった。
 校長室には教頭と晃也の担任の朝倉瑛一と晃也がいた。
 校長は事実確認を求めた。

「まちがいありません。自分の犯した過ちです。責任を取るつもりでここに来ました」

 そう言って辞職願を提出しようとすると校長はそれを止めた。

「それは受け取れない。しっかり間違いのない様に生活していてくれたらそれでいい」

 校長の判断に誰もが驚いた。
 理由を聞いたが明確にされなかった。
 後で晃也に聞いたけど教育委員会からの圧力がかかったらしい。
 何でもありなこの世界。
 そして今に至る。

「でもよかったじゃん。結局若い男ゲットできたんでしょ?」

 若すぎるよ。それに手を出せない。いっそのことクビになったほうが正々堂々とできる。

「それでも結婚まであと3年待たないといけないんだ。お互い大変だな」

 浅井耕太がそう言って笑った。

「ま、2人の幸せな未来に乾杯ってことで」

 友達がジョッキを上げると私達も上げた。

「教職にそんな裏技があったなんて。私もいい加減結婚相手探さないと親が五月蠅くてさ」

 そんな友達の愚痴に付き合いながら夜遅くまで飲んでた。
 打ち上げが終りタクシーで家に帰ると晃也がいる。

「おかえり。うわ!酒臭い!」
「ただいま~晃也」

 私は晃也に抱き着く。
 晃也は慌てていた。

「そういうの無しって言ったの先生だろ?酔ってるの?」
「先生の時間はもう終わりだよ~。固い事言わないの」
「先生酒癖悪いのか?」
「だから先生じゃないって!」

 私だって教職という立場から解放されたい時がある。
 家にいる時くらい少しくらい羽目外させてよ。

「じゃあ、何て呼べばいいのさ?」
「知代でもともちゃんでもどっちでもいいよ~」
「わかった。じゃ、知代離れてよ」
「つれないな~晃也は」

 そんな楽しい夜を迎えていた。

(3)

「石原君」

 クラスメートの水沢繭子さんが僕を呼んでいた。

「どうしたの?」
「彼から言伝があるんだけど」
「言伝?」
「うん”兄が感謝してる。俺からも礼を言う。ありがとう”って。石原君何したの?」
「ちょっと天音に頼まれた事をやっただけだよ」

 そっか、2人とも上手くいったんだ。
 良かった。

「で、そのお礼に6人で遊びに行かないか?って聞かれたんだけど」
「僕は大丈夫だけど天音は聞いてみないと分からないな」
「片桐さんなら大丈夫って言ってたそうだよ」
「なら、大丈夫」
「行くところはSAPでいいよね?」
「大丈夫だと思う。
「じゃあ、それでセッティングしとく」

 そう言って水沢さんは去っていった。
 水沢さんの彼氏の江木照也の兄・江木晃也はちょっと大変な恋愛をしてる。
 簡単に説明すると教師と同棲。
 その事を内緒に聞いた天音がいずれバレると思って僕にお願いしてきた。
 その事を母さんに伝える。

「私立高校ならやりやすいわ。母さんに任せておきなさい」

 そして「健全な交際をしているのに横やりを入れるのが教職者のやり方なのか?」と文句を言って無理矢理認めさせた。
 天音とは少なくても週1でデートをしている。
 天音もファミレスやファストフードやラーメン以外にも興味を示したそうだ。
 駅ビルもフードコートで食べまくるのもいいけど2階のケーキ食べ放題やら1階のパンケーキ屋さん。焼肉屋さんに行くようになった。
 最近は中央町や府内町の店にも寄るようになった。
 そういう店では大食いはしない。
 ただ、アルコールに興味を示すのでそれだけは止めていたけど。
 天音が喜んでくれるなら惜しむ物なんてない。
 母さんもそのつもりで小遣いをくれる。
 江口銀行のデビッドカードを渡してくれた。
 18歳未満ではクレジットカードを作れないから。
 デビッドカードは即時決済だけどどうせ口座には母さんが多額の金を小遣いと称して振り込んでくれる。
 もちろん現金が必要な時の為に財布の中にも十分な金を入れてある。
 天音に浪費癖がついたとは思わない。
 たしかに府内町のブティックやらには行くが、駅ビルの一階の宝石店売り場やデパートの一階の化粧品売り場には興味を示さない。
 天音がお洒落に多少興味を持つようになったのならそれは彼氏としては嬉しい事だ。

「めんどくさい料理食うよりラーメンにしようぜ!」

 そんな事を言っていた天音が懐かしい。
 約束の日になると天音達とSAPの前で合流した。
 江木兄弟たちも来ていた。
 晃也は佐倉先生の車で来ていたみたいだ。
 子供の前で酒を飲むことはないと思ったんだろう。
 6人で遊んでいた。
 ボーリングから始まってゲーセンやカラオケをする。
 この日は佐倉先生も教師であることを忘れていたみたいだ。

「いや、やっぱり10代には敵わないな」

 遊び終わった後先生が言ってた。
 しかし、やはり天音達には佐倉先生が大人びていてカッコいいと憧れていたみたいだ。
 色々先生に話を聞いていた。
 夕食が終ると、解散する。
 先生と晃也は車で帰って行った。
 僕達も自転車で家に帰る。

「じゃ、また来週」

 そう言って天音は家に帰る。
 だいたい毎週デートをしていた。
 偶に天音に用事があるときは控えていたけど。
 家に帰ると風呂に入って部屋で過ごす。
 高校生活を始めてもうすぐ3か月になろうとしていた。
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