姉妹チート

和希

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暗雲

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 繁華街にあるクラブ。
 うちの山本グループの運営する系列の店だ。
 そこでFGの集会を行っていた。
 FGも大きくなった。
 しかしそのリーダーである俺の兄貴の山本喜一は東京の大学に行く為に後継が必要になる。
 当然のように俺に任された。
 それはいい。
 しかしFG直属の暴走族、堕天使の頭が気に入らない。
 藤崎竜也。
 元・雪華団のメンバー。
 雪華団が解散した後堕天使に入って来た。
 雪華団のメンバーは全員引退したと聞いたがそうではないらしい。
 竜也は何人かの雪華団のメンバーを引き連れて堕天使に来た。
 もちろん俺は反対した。
 だけど喜一は「大丈夫だ、問題ない」と言うだけだった。
 そのセリフは色々フラグ立ってるぞ。
 俺が後継しなかったのは俺は威堕天の頭をやっているから。
 統合するにも堕天使の連中を毛嫌いしている奴もいる。
 統合したら間違いなく分裂する。
 そう喜一は判断したらしい。
 しかし憎き雪華団のメンバーを受け入れられる程、俺の器は大きくなかった。

「何しけた顔しとんねん」

 もう一つの気に入らない要素がやって来た。
 武内翔和。
 繁華街を牛耳るギャング・創世神の総長。
 FGともめ事を起こすのを避けるために手を組むことにした。
 話だけ聞くとFGの勢力が大きくなっただけのようだが、そうじゃない。
 いくつもの不安要素を取り込み、そして今まで先導していた喜一が東京に行く。
 FGの死活問題だ。
 その問題を俺がうまくまとめなければならない。

「今日はあんさんの兄貴の壮行会やろ?もっと景気良い顔せーな」

 翔和はそう言って俺の肩を叩く。

「これからよろしゅう頼んますわ」

 そう言って笑う翔和を見て思う。
 こいつは絶対に何か企んでる。
 それはFGを乗っ取ろうとかそういうものじゃないとは思うが……。
 FGという勢力と不可侵条約を結んで自分の目的を遂行する。
 その目的は何なのかは今はまだ分からない。
 しかし放っておくわけにはいかない。
 今はまだ裏の世界ではFGに分がある。
 その統治が崩れた時一時的に混乱するだろう。
 その隙を見逃すようなSHじゃない。
 今は興味がない様な素振りをしているがどんな要因が連中の気分を変えるか分からない。

「絶対にSHには手を出すな」

 喜一もそう言っている。
 県内最大の組織はFGだ。
 しかし最恐の組織は紛れもないSHだ。
 中でも片桐姉弟の存在は計り知れない。
 何度も文字通り命を奪われそうになった。
 父さんからも言われている。
 SHの背後には地元四大企業が付いている。
 様々な面から圧力をかけてくるだろう。
 しかしそれを覆すカードが創世神だという。
 喜一の狙いと翔和の目的がうまくかみ合っているという事か。
 後日喜一は東京へと旅立って行った。
 これからFGの看板を背負うのは俺だ。
 重圧を抱えながら俺達もまた新しい局面を迎える。
 それは想像を絶するほどの物だった。
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