姉妹チート

和希

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下手くそな夢

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(1)

「あれ?」
「おはよう、片桐君達」
「おはようございます」

 僕たちがいつものように朝集まっていると江口公生と奈留が来た。

「どうしたんだい?いつもはゆっくりしてるのに?」
「奈留が一人でトイレに行きたくないっていうから……」
「公生いい加減にして!私トイレに行きたいなんて一言も行ってない!」

 たまたま早く起きたから二人で朝の空気でも吸ってみないかと公生を誘ったらしい。

「公生は相変わらずなんだね」

 石原君が笑っている。

「そうなんです、いつまでたっても私を困らせるんです」

 それを楽しんでいるようだと奈留が言う。

「だめだよ、公生。お嫁さんを虐めたら」

 愛莉さんが注意した。
 そう、愛莉さん達女性陣も起きてきていた。
 さすがに毎年だから感づくらしい。
 僕もテントを出ようとしたら晶ちゃんに気付かれたよ。

「また抜け駆けする気?」

 どうして自分たちだけで楽しもうとするの?
 そう晶ちゃんに言われたら観念するしかない。

「しかし冬夜さん達は毎年よく飽きませんね?」

 愛莉さんが片桐君に聞いていた。

「だから愛莉、昨夜言ったろ?僕たちは普段は仕事で会う機会があまりないんだ」
「その割には誰かの娘が結婚したとか彼女が出来たとかで集まってるじゃないですか」

 それで娘や嫁に文句を言うわけでないのにどうして誘ってくれないのかが愛莉さんの不満らしい。

「杏采たちも高校生だしもう少しね」

 恵美さんが言う。

「私は菫が心配だわ……」
 
 晶ちゃんがそう言って頭を抱えている。
 あの子たちに訓練させたらもう親でも手に負えなくなる。 
 今でもそうなんだから。
 性根がねじれてるとかそんなんじゃない。
 根はいい子なんだけど導火線の短いダイナマイトみたいな気質がある。
 気に入らないやつはとりあえず殺しとけ。
 そんな性格になったようだ。
 秋久は相変わらずだけど。
 まさか泉を超える孫娘が生まれたのは驚きだよ。
 結がその気になったら一番危険なのは結だけど、そうじゃないときの茉莉と菫は常に爆弾を抱えている。
 不満があればとりあえず殴り飛ばす。

「本当、誰に似たのかわからなくて」

 翼はそう言って困っているが善明と話をしたことがある。
 あれは翼と晶ちゃんの血が混ぜ合わさった結果だ。
 本当に恐ろしいのは結達が大人になった時。
 本気で世界を相手に戦争しかねない2人。

「大丈夫だって。犯罪だけは犯すなってちゃんと言ってるから」

 天音が言う。
 しかしこの世界の犯罪の基準がものすごく怪しい。
 人間を平気で建築材に変えてしまう世界であの子たちの犯罪ってなんだろう?
 こうなるとやはり重要人物は結だろう。
 皆結の恐ろしさがわかってるから結が注意したらだいたい収まる。
 結莉ですら結には絶対に逆らわない。
 あの子は本当にのんびりしている子だ。
 美希がそれはダメというと結は同じ過ちを絶対しないらしい。
 まだ4歳だから色々なことに興味を示すのだろう。
 その質問にちゃんと答えられるように美希も必死らしい。

「これで私の孫娘も片桐家に嫁入りか」

 神奈さんが言う。

「私達も皆親戚になっていくのね」

 恵美さんがそう言って笑っている。
 笑うしかない。
 それが恋愛ものだったかどうかはわからないけど。

「石原家と酒井家と片桐家が手を組んだら怖い物なんてわいわよ」

 晶ちゃんの言う通りだろう。
 ジハードとやらも相手にするのがばかばかしくなるくらいに強大な組織になるだろう。
 空は文字通り世界の王に君臨するかもしれない。
 すると陽葵達もやってきた。

「どうしたの?」
 
 翼が聞くと陽葵達は笑って答えた。

「どうも体が興奮してるみたいで眠れないから散歩でもしようと思って」
「あんまり遠くに行ったらだめだよ?」
「わかった」

 そう言って3人は海岸を歩いて行った。

「……雪菜もうまく打ち解けたみたいですね」

 3人の様子を見ていた奈留が言う。

「あの子たちから情報は引き出せたの?」

 片桐君が話題を変える。

「一応聞いてみたけどあまり情報を持ってないみたい」

 神谷は雪菜たちをただ利用しただけ。
 高橋グループの一員だったから復讐心を煽り立てて子供たちに仕掛けただけ。
 そしてそんなやり方が通用しないと分かるとあっさり捨てた。
 捨てようと思ってた時期に奈留が接触した。
 ちょうどいい。
 始末する口実が出来た。
 そんな感じだと奈留が言う。

「許せないわね……」

 恵美さんが怒りを露わにしている。
 しかしそんな子供がまだ何人もいる。
 知ってはいけない情報を知ってしまった。

「空や、どうするんだい?」

 善明が空に聞いていた。

「別にどうもしないよ」

 空はけろっと答える。

「どうもしないって……空は話聞いていたの?」

 翼が言うけど空はあまりに気に留めてないらしい。
 その反応で片桐君も満足しているようだ。

「旦那様、相手には雪菜みたいな子がたくさんいるのですよ。その子達まで巻き込むのですか?」

 美希が聞くと空は「そうだよ」と答えた。
 どんな事情があれ救いを求めてくるなら助けてやる。 
 そうでないなら遠慮なくやる。
 そこで躊躇ったら仲間を危険にさらす。
 仲間を危険にさらしてまで救う必要があるの?
 相手がFG並みの規模なら一人ずつ抜き取ってもいいけどそうじゃない。
 その気がないならSHに歯向かうやつに過ぎない。
 だから容赦しない。
 そうしないと仲間を守ることが出来なくなってしまう。

「勘違いしないで。僕たちは聖者じゃない」

 もとはと言えば僕たちが自分で蒔いた種だ。
 けどだからと言って相手の復讐に付き合うつもりはない。
 そして返り討ちにしてまた新たな憎しみを産んで復讐へと駆り立てる者がいて抗争が起きる。
 永遠に続く円舞曲。
 相手がいつまで続けるか知らないけど僕たちが譲るつもりはない。
 いつも通り歯向かうやつは叩きのめす。

「片桐君も同じ考えなのかい?」

 僕が聞いてみると片桐君はうなずいていた。

「まあ、空の言う通りじゃないかな」

 優先順位は変わらない。
 世界を救えるの?って聞いてるのと同じだ。
 だけど自分たちの平和を守るだけ。
 それを犯すものは何人たりとも許さない。
 そこで空が判断を誤れば仲間を危険にさらす。
 やる気ならこっちも受けて立つ。
 それでいいと思う。
 いずれ相手が無駄なことをしていると思うまで続く。
 昔見た映画であった。
 結局世の中の戦争なんて行きつくところは〇×ゲーム。
 決着なんて絶対につかない。
 自分たちのやってることの愚かさに気づかないなら気づくまでやってやる。
 それでいいんじゃないのか?と片桐君は言った。

「終わりは来るのでしょうか?」

 愛莉さんが聞いていた。

「さあね」
 
 片桐君は答える。
 たとえそのジハードとやらを退けたとしても同じ規模の犠牲者が出る。
 犠牲者は僕達を許さないだろう。
 僕達に手を出しても割に合わない。
 そう思わせるしかない。

「学~起きてたのか。私にもコーヒーくれねぇか」

 具合の悪そうな水奈が来た。

「お前はまったく何回同じことを繰り返したら学習するんだ」
 
 学が呆れてコーヒーを注いでやる。

「遊や天音がおかしいんだよ。なんでいつも平気なんだ?」
「遊は簡単だよ。自重してるから」

 なずなが笑って言う。
 遊は困った顔をしている。
 どういうことだ?
 単純だった。
 朝まで飲むのはたいてい週末や休前日。
 早く帰らないと琴音が寝てくれないのは前に話した。
 さらに琴音は仕掛けていた。

「お散歩につれてって!」

 そう言って寝不足の遊におねだりするんだそうだ。
 
「父さんはちょっと具合悪いから」
「パパと行きたいの!」

 なずなが言っても琴音は駄々をこねる。 
 そんなことを続けているうちに遊は夜遊びを自重することを迫られた。

「へえ、それは私も初めて聞いたわ。お前ちゃんと父親してるんだな」
「父さんは恋の時違ったのか?」
「あのバカは今でもそうだろ」

 確かに桐谷君は起きてこない。
 休前日ならアイドルのライブがある。
 その後朝まで飲んでくるらしい。
 当然恋がわがまま言っても気づかずに寝ていたそうだ。
 結果恋は父親を嫌うようになった。

「まあ、娘から頼まれたらさすがに断れないよな」

 光太が言う。
 光太も同じだったらしい。
 子供に嫌われたくないから、父親は仕事で疲れていようと子供の相手をする。

「だからって娘を甘やかしたらだめだよ」
 
 片桐君は娘を甘やかせてたらしい。
 愛莉さんが忠告する。
 愛莉さんは娘に苦労させられているらしいからね。

「どうして父親って娘にそこまで甘いの?」

 そのくせ彼氏ができると怒り出す。
 恵美さんは不思議に思っていたそうだ。
 僕も晶ちゃんの父親に首の骨をへし折られそうになったね。

「それはそんなに難しいことじゃないよ」

 片桐君が天音達を見ながら言う。
 愛する妻との間にできた子供だから。
 理屈は間違ってるけど文字通り神様のプレゼントだから。
 光太も言っていたらしい。
 子供はいいぞ!
 だから子供の為なら何でもしてやる。
 娘に恋人が現れると不安になる。
 その子が娘を傷つけるような奴なら容赦しない。
 そんな厳しい目で見るらしい。
 反対に息子が出来ると厳しく当たる。
 将来息子に彼女が出来た時どんなことがあっても守ってやれるように敢えて厳しく当たる。
 ただそれだけの事。

「石原君や酒井君だってやってるだろ?」

 海外旅行という名の特訓。

「……なるほどね」

 恵美さんは理解したらしい。
 だけど愛莉さんは違った。

「だったらどんな家に嫁に送っても恥ずかしくないように育ててあげてください!」
「そ、それは女の子の事だからわからないよ」
「あの……一つだけ疑問があるんですけど」

 水奈が片桐君に聞いていた。

「どうしたの?」
「天音や美希達はそれで説明つくけど……」

 水奈がそう言うと声が聞こえてくる。

「なんだお前ら、また朝から相談か!?」
「昨夜は早く寝てしまうのにどうして俺たちを誘ってくれないんだよ!?」

 多田君と桐谷君が来た。

「あれはどういう理屈なんですか?」

 水奈が言うと「あきらめろ……お前の旦那が学でよかったといつか分るよ」と神奈さんが言っていた。

(2)

 朝食を食べ終わると片づけをする。
 銭湯に寄って潮風を洗い流す。
 その後昼食を食べて家に帰る。
 私は公生さん達と一緒に帰っていた。

「キャンプはどうだった?」
「楽しかったです」

 生まれて初めてだった。

「それはよかった、来月にまたあるから来るといいよ」
 
 公生さんがそう言う。
 でも家に姉の成実だけ残すのはいいのだろうか?
 少し不安だったので聞いていた。
 すると奈留さんが答えた。

「それは雪菜がもう少し大きくなって恋人が出来たらわかるよ」

 たまには恋人と2人で過ごしたい。
 成実ももう年頃だからそうなるだろう。

「私が邪魔してるんですか?」
「それはない」
 
 奈留さんが即答した。
 もしそんなひどい姉だったらとっくに家を出てる。
 私が成長するまではただ一人の家族だから最後まで面倒見ようとしてるだけ。
 そんな事成実に絶対聞いたらいけない。
 私たちはただ一つの姉妹なんだから。
 どんなに離れていても千切れることのない絆。
 いつか「私は大丈夫だよ」って成実を安心させることが出来るように頑張ればいい。
 その時にはきっと私の隣にも成実と同じくらい大切な人がいるだろうから。

「彼氏か~」
「雪菜は誰か気になる人いるの?」
「それ、陽葵達とも話してたんだけど」

 そんな事を考える余裕がなかったから。

「好きなタイプとかも分からないの?」
「ええ、そういう感情がいまだに理解できなくて」
「そのうち現れるさ。僕も奈留に何度も断られていたんだ」
「公生がいちいちふざけるからでしょ!」

 家に着くと「じゃ、また連絡する」と言って車が去っていった。

「ただいま~」

 靴はあるのに成実の反応がない。
 どうしたんだろ?
 まさか攫われた?
 すると声が聞こえてきた。

「おい、誰か来てるんじゃないか?」
「どうせ何かの勧誘だよ。放っておこう」

 成実と雲雀の声だ。
 私はリビングに行くと2人が抱き合っていちゃついていた。
 奈留さん達の言っていた意味がようやく分かった。
 それで私がいない方がいいわけだ。

「あのう、仲がいいのはいいんだけど妹が帰ってきたのに放置はひどいんじゃない?」

 私がそう声を掛けたら二人は慌てて離れていた。

「い、いつ帰って来たの?」

 成実が慌てている。

「さっきただいまって言ったよ」
「ごめん、夢中になってて」
「そんなに夢中になれるような事なの?」
「雪菜にも彼氏が出来たらわかるよ」
「じゃ、頑張って作ろうかな」
「ご飯できてるから食べようか」
「うん」

 そう言って私のキャンプの話を聞きながら夕食を済ませる。
 片づけは私と成実でやるというと雲雀は帰っていった。
 片づけを済ませてお風呂に入るとテレビを見ている。

「また来月もキャンプあるんだって」
「そうなんだ」
「成実も雲雀と受験勉強できるね」
「ちょ、ちょっと……」

 慌てる成実を見て笑っていた。

「成実さ、私に料理教えてくれない?」
「突然どうしたの?」

 ほら、テレビのドラマでよくやってたじゃない。
 クリスマスイブは恋人たちの夜だって。
 その時に成実と雲雀が二人っきりになれるように練習したいから。

「そんなに気を使わなくていいよ」
「うん、今のうちに甘えておけって奈留さんが言ってた」
「じゃあ、どうして?」

 成実がそう聞くと私はくすっと笑った。

「私もその時までに彼氏作って2人で過ごそうと思ったから」

 私がそう言うと成実は私を小突いた。

「まだお子様の雪菜には無理だよ」
「そうなんだ」
「もう少し大きくなってからにしなさい」
「分かった」

 いつか恋人が欲しい。
 そんな些細な夢を抱ける環境に変わっていた。
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