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(1)
私達は遊園地に来ていた。
「何かあったら連絡して」
天音がそう言うと私達はアトラクションを選ぶ。
「ここならあれ乗るしかないだろ!」
菫が言うと私と茉奈と結と結莉と芳樹と朔が菫と陽葵が菫について行く。
陽葵にはまだ彼氏がいない。
結莉は構うことなく芳樹とはしゃいでいる。
そんな結莉と芳樹を見て寂しく思ったりしないのだろうか?
「どうかしたのか?」
私が考え込んでいると菫が聞いてきた。
「何でもないよ」
「どうした?まさかあれくらいのジェットコースターでビビったとかいうんじゃないだろうな?」
「ほざけ、ボケナス」
遊園地のアトラクションはどれも乗り放題。
だって菫の親がオーナーだから。
だから飲食店もタダ。
もう大体のアトラクションの身長制限はクリアしているから好きに遊んで来いと天音達は言った。
遊園地だから当たり前なんだろうけどいつも以上にはしゃいでいる菫。
私達に気を使っている?
そんな事を考えながら結莉達と一緒に行動していた。
そしてそんな私に気づいた菫が昼食の時に聞いてきた。
「なんかいつも以上にさえない面してるな?朔がいるんだし少しは愛想振りまいとけ」
私達は色気なんて持ち合わせていないんだから。
「菫はなんか今日異常にテンション高いけど何かあったのか?」
「前にも言ったけど私達はパパ達に比べたらまだガキだ。遊園地で仲良しこよしで遊んでるくらいがちょうどいいだろ?」
菫は笑っていた。
「なるほどな」
「理解出来たらさっさと飯食って遊ぼうぜ。茉莉と白黒つけるのにちょうどいい物見つけたんだ」
希美はそう言って笑っていた。
昼食を食べるとパットゴルフの場所に行く。
これで勝負か。
上等じゃないか。
すると大地達がいた。
「あれ?茉莉達もするの?」
大地が言うと天音は菫に言っていた。
「菫、こいつで勝負しても決着つかないからやめておけ」
「なんでだ?」
「多分私と同じだろうから」
じいじと一緒だろうと天音が言っている。
どういう意味だろう?
「あら?ゴルフならばあばもやったことあるから教えてあげるわよ」
「あ、晶ちゃん。ゴルフで片桐家と勝負は無謀だ」
善幸が言う。
じいじはにこにこ笑っていた。
多分勝負できるのは空くらいだろう。
空は球技が苦手だから。
そしてパターを握った瞬間理解した。
なるほど……これじゃ、勝負にならねーな。
「菫。今回はただの遊びにしておいてやる。こんなので白黒つけても面白くない」
「どういう意味だ?」
希美が言うと私は黙ってパットを打つ。
勝負は最初から決まっていた。
そう全員がドロー。
全ホール1打で決めてしまうんだから当たり前だろう。
茉奈や芳樹たちは唖然としていた。
これが片桐家のスキルなんだろうか。
芝を読むだけじゃない。
どこにあてて反射させたらいいかまでしっかりとわかる。
カップまでの一筋の光がしっかり見えていた。
それはボーリングと変わらない。
片桐家がスポーツで無敗を誇る理由の一つだろ。
「ちょっと片桐君!いくら何でも卑怯でしょ!」
晶さんがじいじに文句を言っていた。
じいじが社会人になって初めての大会で大暴れしたことを知っていた愛莉もにこにこしていた。
「晶、これが片桐家の怖い理由なのよ」
恵美が言っている。
これだけの才能を持っていながら面倒臭いの一言で片づけてしまう。
「朔!分かってるでしょうね!?茉莉に振られたなんて言ったらただじゃ置かないわよ!」
朔はただ笑っていた。
(2)
「綺麗な湖」
カミラはそう言って感動していた。
俺はカミラと一緒にボートで遊んでいた。
彼女とボートで遊ぶ。
一度やってみたかったんだ。
当然の様に俺が漕いでる。
茉奈も楽しそうに鯉に餌を与えていた。
そんなカミラに聞いてみた。
「退屈じゃないか?」
「それを言ったら比呂もじゃない?」
カミラも雪菜を誘っていたけど断っていた。
成実と成実の彼氏の雲雀と一緒に過ごすらしい。
「カミルとの夜の過ごし方を雲雀達見て覚えてくるから」
「そんなのを妹に見せるわけないでしょ!」
「すまんな雪菜。成実は結構恥ずかしがり屋なんだ」
「雲雀も余計な事言わないで!」
そんなやりとりがあったらしい。
「でもそれだと雪菜連れてきた方がよかったんじゃない?」
成実達が気を使う。
でも成実達はそうは考えていなかった。
成実達は大学を卒業したら結婚する気でいるらしい。
保護者の奈留さんが認めているそうだ。
だが雪菜はどうする?
だから奈留さんが言った。
「さすがに小学生で同棲は認められないわね」
「じゃあ、いつならいい?」
「せめて高校生になってからにしなさい」
「だって、カミル。一緒に暮らさない?」
雪菜が心配していたから母さんに聞いてみた。
「いいよ。ただし子供はだめだからね」
母さんはそう言って笑っていた。
だから僕も高校に進学したら今の家をでて雪菜と暮らす予定だ。
高校生が同棲なんて学校が認めるか?
それは恵美さん達がいるから心配してない。
時間になると戻って桟橋から鯉を見ていると菫達も戻って来た。
菫が一番最後だったみたいだ。
理由は簡単。
退屈過ぎてボートの中で寝ていたらしい。
時間になってまずいと思って陽葵が菫から櫓を取り上げようとして気づいて起きた。
もっと無茶をやったのはやっぱり茉莉だった。
朔と二人で乗っていた。
そして菫に「どっちが遠くまで行けるか勝負だ!」と言っていた。
しかし菫はカミルと一緒に乗っていた。
だからそんな無茶はしなかった。
面白くないからどこまで岸に近づけるかと試していた。
その結果座礁した。
結が力を使って水面に戻す。
カミラ達はママ達の料理の準備を手伝いに行った。
僕達はテントに戻ってパパ達と話をしていた。
「カミラ達は散歩でもしてたほうがいいんじゃないか?」
父さんがそう言うけど野郎だらけで散歩してもつまらないからと話を聞いていた。
父さんは少し困惑していた。
その理由がすぐにわかった。
「カミルは中学卒業したら彼女と同棲するんだって?」
誠さんが聞いてきた。
恵美さんから聞いたらしい。
「そうですけど」
「よし、そういう事なら今からでも遅くはない!久しぶりにやるか!?瑛大」
「そうだな!渡辺班なら絶対教えておくべき事だ」
「結。散歩行こう?」
「え、でも……」
結は誠さん達の話が気になるらしい。
ぽかっ
「結は聞いたらダメ!」
茉奈が怒り出すと結は茉奈と散歩に行った。
二人だけだと危険だと言い切れないのがあの二人だった。
あの二人に手を出せば出した奴は人生が終わるだろう。
茉莉達は普通に残っていた。
秋久はテントの中で本を読んでいたみたいだけど。
「いいか?これから教える事は男として生きる上で絶対必要な事だ!」
「誠の言うとおりだ!」
「冬夜の家の男子だから絶対彼女の言いなりになっているけどそれじゃだめだ!」
多少強引なくらいがちょうどいい。
俺に黙ってついてこいくらいの気構えでいろ。
男は将来一家を支えるべく大事な存在なんだ。
若いうちに遊んでおけって言うだろ?
その通りだ。
浮気したんじゃあるまいし、たかが風俗くらい恐れるな。
女の顔色見て送る人生なんて楽しくない!
僕の年齢じゃ風俗なんて入れないんだけど。
「誠、その辺にしておいた方が良い」
じいじがそう言っても誠さんは聞かなかった。
「冬夜!お前がそうやって愛莉さんの機嫌を伺って生きているから片桐家の男は皆弱腰なんじゃないか!」
「瑛大の言うとおりだ。若いうちのやんちゃなんて普通だろう!?」
「ええ、そうですよ?冬夜さんを見習って皆彼女の事を気に掛けてくれる素敵な男の子に育ってます」
「結はまだ彼女より食い物みたいだけどね」
愛莉さんと母さんの声がすると、誠さんと瑛大さんの態度が急変する。
「自由気ままにか。面白いじゃないか?私達もお前たちの主張とやらを聞いてやろうと思った。さあ、続けろよ」
「女房は怖くないんでしょ?ほら、続けたら?」
神奈さんと亜依さんが二人を睨むとさっきの主張とは全く違う誠さん達がいた。
「い、いつからいたんだ?」
「お前たちの大声が聞こえたから急いで戻ってきたんだ。こそこそ話してないで今言えよ」
誠さんが言うと神奈さんが誠さんを睨みつけながら言っていた。
そして母さんが言う。
「あの、お願いだからうちの子供に妙な事吹き込まないでくれませんか?」
「心配するな愛莉。茉奈が結を連れて散歩に行ったよ」
「結は本当に素直な子だな。……で、お前らは悠翔をどういう風にするつもりなんだ?まだ6歳の子に何を教えてるんだ?」
「こ、こういう事は早いうちに処置しておかないと手遅れになったら遅いのは冬夜を見たらわかるだろって誠が……」
「ば、馬鹿瑛大!お前一人だけ逃げようなんてするな!」
「馬鹿はどっちもだ!?早いうちに?それはこっちのセリフだ!水奈の育児にひやひやしている時に余計な事吹き込みやがって!」
そう言って神奈さんが話し出した。
「ねえ、誠」
優奈達が誠さんに聞きたい事があったんだそうだ。
「どうした?優奈」
「どうして男は女の裸に興味があるの?」
そんな事を平然に誠さんに聞いたらしい。
悠翔がすぐに優奈達を止めたがそれが優奈達の疑問の引き金だった。
「ほら、悠翔は全く興味が無いのにどうしてだろう?って気になったの」
すると誠さんはこう回答したらしい。
「悠翔はまだ子供なんだ。大きくなったら男は皆女を抱きたくなるんだ」
「どうして?」
「そうならなかったら優奈達は生まれなかったんだぞ」
「?」
ママやなずなは唖然としてた。
幼稚園児に子供の作り方を説明したらしい。
「ふざけんな!自分の孫を何だと思ってるんだ!?そうじゃなくても茉莉や菫から色々情報を入れてるのに!」
水奈が怒り出すと神奈さんと愛莉が待ったをかけた。
「茉莉からってどういう事?」
愛莉が水奈に聞いていた。
「み、水奈その話はまずい!」
「どうまずいのか説明しなさい!」
天音が言うと愛莉が怒り出す。
水奈は説明した。
「おい、優奈。お前まだ彼氏できないのか?」
「うーん。どうもよくわからないんだよね」
「いいか?上等な物件は早いうちに抑えておけって言うだろ?海翔とか丁度いいじゃないか?」
「私の分はどうするの?」
「お前らの歳ってそんな腰抜けばかりなのか?」
「海翔だってそうじゃん。いつも特撮物の物まねして遊んでるお子様だよ?」
まあ、海翔の歳ならそうだよな。
「それを調教するのが女の腕の見せ所ってもんだろ?」
早くしないと中学生くらいになった時に抱いてくれる彼氏がいなくて困るぞ?
「それってそんなに楽しいの?」
「幸せそのものらしいぞ?」
女子の話は過激だというけどそんな話していたのか。
カミラも知っていたみたいだ。
「天音……説明しなさい」
「ま、待て愛莉!愛莉だってパパにばれないようになら中学生になったら寝てもいいって言ってたじゃないか!?」
「それを7歳の子供に教えるって何を考えてるの!?」
「もう7歳だぞ!すぐにそういう時期になるだろ!?」
女性の体の仕組みがそうなっているからそれを説明してやらないといけない。
だからどうしても女性の方が先にそう言う知識を手に入れる。
女性の方が精神年齢が上だという理由もある。
だからバレンタインの時にアイドルに送るチョコにとんでもない物を入れようとする。
あからアイドルの事務所はファンからの食べ物の贈り物は破棄するようにしているらしい。
カミラとネットを見ていて驚く画像があった。
母娘の画像。
そこにメッセージが書いてあった。
そのメッセージに唖然とした。
「……それ結莉も知ってるの?」
ママが天音に聞いていた。
「まあ、一緒の時に言ったからな」
天音がそう言うとママも頭を抱えていた。
「あ、でも結莉は大丈夫だ」
天音がそう言った。
「どうして?」
「ほら、あいつは芳樹が彼氏だろ?」
結莉は愛莉に似ている部分が強いらしい。
どうせするなら芳樹がそういうのに興味を持って、芳樹から誘って欲しいと思ってるらしいと天音が説明した。
「それはそれで問題な気がするけど……」
恵美さんが悩んでいる。
「俺がどうかしたのか?」
気づくと結と茉奈が戻ってきていた。
この話を結に聞かせられないと判断した愛莉たちは夕食の準備をしていた。
夕食が済んで僕達が寝た後で天音と誠さん達は思いっきり怒られたらしい。
(3)
「いや、昨夜は参ったな……」
「まさかまたあの悪夢が再現されるとは思いませんでした」
渡辺君と石原君が言っている。
昨夜は女性陣から猛抗議を受けた。
「自分の孫に馬鹿な事吹き込むな!」
もちろん標的は多田君と桐谷君。
子育ても大体ひと段落ついて落ち着けるかなと思ったらまさか孫を使ってくるとは思わなかった。
僕達に安息の日々はくるのだろうか?
「けど一つ気になる事があるんですけど?」
石原君は片桐君に聞いていた。
「どうしたの?」
「海翔はともかく結は本当に良い子に育ってるからどうしてだろうと気になって」
天音の前でその話をしたら天音が気にするから昨夜は聞かなかったらしい。
しかし僕は思うんだ。
むしろ海翔がまともなんだ。
女の子よりもロボットが好き。
まだそんな時期が当たり前なんだ。
女の子と一緒にいるなんて冷かされるだけ。
もちろん海翔にそんな真似をしたら惨劇が起こる。
片桐君は笑顔で答えた。
「多分僕の孫だからとか関係ないよ」
それに男子は確かにカミルも見ての通り素直な子に育っている。
海翔だって同じだろう。
だけど問題は女の子だ。
男の子より多少ませてる。
そして父親が大好き。
そこまではいい。
しかし茉莉や椿の事が愛莉さんは不安で仕方ないらしい。
天音達の面倒を見るよりも忙しいくらいに様子を見に行ったりしてるらしい。
それだけじゃなくなった。
冬華も類に漏れなかった。
恵美さんが雇ったベビーシッターが1ヶ月で辞職願を出す始末。
冬華はまだ1歳。
何をやらかしたのか愛莉さんも気になって、冬莉がツアーに行ってる間は愛莉さんが引き取っているそうだ。
食欲はある。
やる気はない。
そして風呂を嫌がる。
ママがいないからって泣き出したりしない。
その代わり愛莉さんを困らせるらしい。
「か、階段を昇ったらいけません!落ちたら大変ですよ!」
「じゃあ、高い高いして」
それを聞いた愛莉さんは冬華を抱えて持ち上げた。
そのくらいの高さでは不満らしい。
「ママはどうしてるの?」
それを聞いた愛莉さんは驚愕した。
天井すれすれまで放り投げてるらしい。
帰って来た冬莉に注意した。
しかし冬莉は言った。
「大丈夫。冬華は天井にぶつかっても穴開けるだけだから」
愛莉さんは言葉を失ったそうだ。
「私は娘の育て方を間違えたのでしょうか?」
愛莉さんはそう言って片桐君に慰めてもらったらしい。
僕の息子の善明も苦労しているみたいだ。
原因は菫。
それもとても日本の家庭の風景とは思えなかった。
「す、菫や。家の中で実弾撃ったらいけないよ」
「じゃあ、外ならいいのか?」
「そ、そう言う問題じゃなくてね……」
祈ですらしなかった凶行を平気でやらかしているらしい。
どうしてそんな危険な子供に実銃を持たせたのか?
それはいたって簡単だ。
「女の子だから護身用のグッズが必要でしょ?」
晶ちゃんがそう言って手配したらしい。
「これで終わりだ!くたばれ!」
そう言って両手に銃を持った希美の頭に茉莉が金属バットを振り下ろしたらしい。
色々言いたい事はあるけどこれからが希美の本領発揮なんだ。
希美は金属バットを受け止めた。
……口で。
そのまま金属バットをかみ砕いたらしい。
そんな娘に銃が必要なのか僕にはもう判断できない。
ちなみに去年のクリスマスは翼がライフルを買い与えたらしい。
それを片手で自在に操るんだそうだ。
「最近の子は凄いんだね」
翼はそう言って感心していたらしい。
それを聞いた石原君が言った。
「結莉はともかく茉莉はショットガンを買ってくれって言いだしたらしくて……」
それを天音は恵美さんに相談したらしい。
「どこに行ったら売ってるかな?」
「私が用意するから大丈夫」
結莉は少し女の子らしくなったのだろうか?
「冬夜とデートするときの服が欲しい」
そう言ったそうだ。
ちなみに桜子の通知票には菫と茉莉の分は同じ事が書かれていたと聞いた。
学校に銃火器を持ち込まないようにご家庭で指導してください。
ここ日本だよね?
で、なんでそうなったのか天音達も気になったから茉莉達に聞いたらしい。
さすが最悪の世代だよ。
二人を怒らせた馬鹿に向かって銃を向けたらしい。
「それを学校で使うのは止めとけ」
結がそう言って止めたそうだ。
どんなに最悪な状況になっても結の指示には従うらしい。
茉奈は問題ない。
茉奈自体に能力は無くても茉奈を怒らせたら末路は同じだから。
だけど結莉は愛莉さんにどんどん似てきてるそうだ。
「芳樹。今日の私見て気づかない?」
朝芳樹が迎えに行った時聞いたらしい。
芳樹も馬鹿じゃない。
何かしてるんだろうと全身をチェックした。
「……髪少し切ったの?似合ってるよ」
「ありがとう。やっぱり芳樹は気づいてくれるんだね」
そう言って喜んでるらしい。
「お前たちは孫の世話も大変らしいな」
渡辺君がそう言って笑っていた。
「渡辺君の所は違うの?」
片桐君が聞いてた。
「まあ、お前たちに比べたら大したことないかな?」
まあ、僕達が異常すぎるんだけどね。
「正志は他人事だと思ってるんじゃねーぞ!夏希が心配してたぞ!お前は正文を関取にする気か!?」
美嘉さんの声がするから振り向いたらそれぞれの妻が立っていた。
「本当に男だけで集まってしょうがない話をしてるんだから」
恵美さんがそう言てくすっと笑っていた。
「そういう話は母親も混ぜてっていつも言ってるでしょ?」
「い、いや晶ちゃん達は昨夜大変だったから休ませてあげようと思って」
「休みたいから善君達と話をしたいの」
まあ、大体渡辺班のトラブルメーカーは多田君と桐谷君だからね。
「遊や学がちゃんと父親やってると安心していたらあの馬鹿は……」
「学や遊はいいけど、恋は大丈夫なの?」
愛莉さんが聞くと亜依さんは答えた。
「それがさ、私もやばいと思ったんだけど……」
普通の男の子になっているらしい。
「それに楽しみもあってさ……」
「何かあったのか?」
神奈さんが聞くと亜依さんは答えた。
「琴音のやつどうも快の事が気になってるみたいで」
あの歳で恋人を家に連れてくるかもしれない。
その時の遊の顔が見てみたいと言っていた。
「彼氏か……私は不安だよ」
神奈さんは言った。
「ねえ、神奈。交配相手ってどうやって見分けるの?」
そんな事を神奈さんに言ったらしい。
水奈も慌てて止めようとしたがもう遅い。
どうしてそうなったのかは昨日のやりとりではっきりした。
「私はこの後誠司達の孫も見る事になるんだ。不安でしかたないよ」
神奈さんは頭を悩ませていた。
すると片桐君が口を出した。
「
「茉奈と結は大丈夫だろう。それに多分誠司の子供は問題ないと思う」
「なんでそう言えるんだ?」
「誠司の話を冬吾から聞いているけど多分パオラさんもしっかり躾けるだろうし。誠から聞いたけど帰国したら誠の家に住むんだろ?」
「ああ、海外では普通なのかな?パオラが私達の面倒を見るから仲良くなっておきたいとお願いしたらしい」
なるほど、神奈さんが見ていたら大丈夫……なのだろうか?
「それなら冬吾も同じなのでは?私じゃ不安なんですか?」
愛莉さんが言っていた。
だけど片桐君はそうじゃないという。
「どうも嫌な予感がするんだ。空とも冬吾とも違う全く別のタイプが生まれそうな気がして」
そんな預言者みたいなところは昔から変わってないね。
「まあ、孫が出来てもやっぱり苦労は続くって事だな」
渡辺君がそう言うと皆笑っていた。
子供達も初めての育児に奮闘している。
それを見守ってやればいいと思ったらそうじゃなかった。
いつになればゴールが見えるのだろう。
そのゴールは確実に迫っていることを僕達はまだ気づいてなかった。
私達は遊園地に来ていた。
「何かあったら連絡して」
天音がそう言うと私達はアトラクションを選ぶ。
「ここならあれ乗るしかないだろ!」
菫が言うと私と茉奈と結と結莉と芳樹と朔が菫と陽葵が菫について行く。
陽葵にはまだ彼氏がいない。
結莉は構うことなく芳樹とはしゃいでいる。
そんな結莉と芳樹を見て寂しく思ったりしないのだろうか?
「どうかしたのか?」
私が考え込んでいると菫が聞いてきた。
「何でもないよ」
「どうした?まさかあれくらいのジェットコースターでビビったとかいうんじゃないだろうな?」
「ほざけ、ボケナス」
遊園地のアトラクションはどれも乗り放題。
だって菫の親がオーナーだから。
だから飲食店もタダ。
もう大体のアトラクションの身長制限はクリアしているから好きに遊んで来いと天音達は言った。
遊園地だから当たり前なんだろうけどいつも以上にはしゃいでいる菫。
私達に気を使っている?
そんな事を考えながら結莉達と一緒に行動していた。
そしてそんな私に気づいた菫が昼食の時に聞いてきた。
「なんかいつも以上にさえない面してるな?朔がいるんだし少しは愛想振りまいとけ」
私達は色気なんて持ち合わせていないんだから。
「菫はなんか今日異常にテンション高いけど何かあったのか?」
「前にも言ったけど私達はパパ達に比べたらまだガキだ。遊園地で仲良しこよしで遊んでるくらいがちょうどいいだろ?」
菫は笑っていた。
「なるほどな」
「理解出来たらさっさと飯食って遊ぼうぜ。茉莉と白黒つけるのにちょうどいい物見つけたんだ」
希美はそう言って笑っていた。
昼食を食べるとパットゴルフの場所に行く。
これで勝負か。
上等じゃないか。
すると大地達がいた。
「あれ?茉莉達もするの?」
大地が言うと天音は菫に言っていた。
「菫、こいつで勝負しても決着つかないからやめておけ」
「なんでだ?」
「多分私と同じだろうから」
じいじと一緒だろうと天音が言っている。
どういう意味だろう?
「あら?ゴルフならばあばもやったことあるから教えてあげるわよ」
「あ、晶ちゃん。ゴルフで片桐家と勝負は無謀だ」
善幸が言う。
じいじはにこにこ笑っていた。
多分勝負できるのは空くらいだろう。
空は球技が苦手だから。
そしてパターを握った瞬間理解した。
なるほど……これじゃ、勝負にならねーな。
「菫。今回はただの遊びにしておいてやる。こんなので白黒つけても面白くない」
「どういう意味だ?」
希美が言うと私は黙ってパットを打つ。
勝負は最初から決まっていた。
そう全員がドロー。
全ホール1打で決めてしまうんだから当たり前だろう。
茉奈や芳樹たちは唖然としていた。
これが片桐家のスキルなんだろうか。
芝を読むだけじゃない。
どこにあてて反射させたらいいかまでしっかりとわかる。
カップまでの一筋の光がしっかり見えていた。
それはボーリングと変わらない。
片桐家がスポーツで無敗を誇る理由の一つだろ。
「ちょっと片桐君!いくら何でも卑怯でしょ!」
晶さんがじいじに文句を言っていた。
じいじが社会人になって初めての大会で大暴れしたことを知っていた愛莉もにこにこしていた。
「晶、これが片桐家の怖い理由なのよ」
恵美が言っている。
これだけの才能を持っていながら面倒臭いの一言で片づけてしまう。
「朔!分かってるでしょうね!?茉莉に振られたなんて言ったらただじゃ置かないわよ!」
朔はただ笑っていた。
(2)
「綺麗な湖」
カミラはそう言って感動していた。
俺はカミラと一緒にボートで遊んでいた。
彼女とボートで遊ぶ。
一度やってみたかったんだ。
当然の様に俺が漕いでる。
茉奈も楽しそうに鯉に餌を与えていた。
そんなカミラに聞いてみた。
「退屈じゃないか?」
「それを言ったら比呂もじゃない?」
カミラも雪菜を誘っていたけど断っていた。
成実と成実の彼氏の雲雀と一緒に過ごすらしい。
「カミルとの夜の過ごし方を雲雀達見て覚えてくるから」
「そんなのを妹に見せるわけないでしょ!」
「すまんな雪菜。成実は結構恥ずかしがり屋なんだ」
「雲雀も余計な事言わないで!」
そんなやりとりがあったらしい。
「でもそれだと雪菜連れてきた方がよかったんじゃない?」
成実達が気を使う。
でも成実達はそうは考えていなかった。
成実達は大学を卒業したら結婚する気でいるらしい。
保護者の奈留さんが認めているそうだ。
だが雪菜はどうする?
だから奈留さんが言った。
「さすがに小学生で同棲は認められないわね」
「じゃあ、いつならいい?」
「せめて高校生になってからにしなさい」
「だって、カミル。一緒に暮らさない?」
雪菜が心配していたから母さんに聞いてみた。
「いいよ。ただし子供はだめだからね」
母さんはそう言って笑っていた。
だから僕も高校に進学したら今の家をでて雪菜と暮らす予定だ。
高校生が同棲なんて学校が認めるか?
それは恵美さん達がいるから心配してない。
時間になると戻って桟橋から鯉を見ていると菫達も戻って来た。
菫が一番最後だったみたいだ。
理由は簡単。
退屈過ぎてボートの中で寝ていたらしい。
時間になってまずいと思って陽葵が菫から櫓を取り上げようとして気づいて起きた。
もっと無茶をやったのはやっぱり茉莉だった。
朔と二人で乗っていた。
そして菫に「どっちが遠くまで行けるか勝負だ!」と言っていた。
しかし菫はカミルと一緒に乗っていた。
だからそんな無茶はしなかった。
面白くないからどこまで岸に近づけるかと試していた。
その結果座礁した。
結が力を使って水面に戻す。
カミラ達はママ達の料理の準備を手伝いに行った。
僕達はテントに戻ってパパ達と話をしていた。
「カミラ達は散歩でもしてたほうがいいんじゃないか?」
父さんがそう言うけど野郎だらけで散歩してもつまらないからと話を聞いていた。
父さんは少し困惑していた。
その理由がすぐにわかった。
「カミルは中学卒業したら彼女と同棲するんだって?」
誠さんが聞いてきた。
恵美さんから聞いたらしい。
「そうですけど」
「よし、そういう事なら今からでも遅くはない!久しぶりにやるか!?瑛大」
「そうだな!渡辺班なら絶対教えておくべき事だ」
「結。散歩行こう?」
「え、でも……」
結は誠さん達の話が気になるらしい。
ぽかっ
「結は聞いたらダメ!」
茉奈が怒り出すと結は茉奈と散歩に行った。
二人だけだと危険だと言い切れないのがあの二人だった。
あの二人に手を出せば出した奴は人生が終わるだろう。
茉莉達は普通に残っていた。
秋久はテントの中で本を読んでいたみたいだけど。
「いいか?これから教える事は男として生きる上で絶対必要な事だ!」
「誠の言うとおりだ!」
「冬夜の家の男子だから絶対彼女の言いなりになっているけどそれじゃだめだ!」
多少強引なくらいがちょうどいい。
俺に黙ってついてこいくらいの気構えでいろ。
男は将来一家を支えるべく大事な存在なんだ。
若いうちに遊んでおけって言うだろ?
その通りだ。
浮気したんじゃあるまいし、たかが風俗くらい恐れるな。
女の顔色見て送る人生なんて楽しくない!
僕の年齢じゃ風俗なんて入れないんだけど。
「誠、その辺にしておいた方が良い」
じいじがそう言っても誠さんは聞かなかった。
「冬夜!お前がそうやって愛莉さんの機嫌を伺って生きているから片桐家の男は皆弱腰なんじゃないか!」
「瑛大の言うとおりだ。若いうちのやんちゃなんて普通だろう!?」
「ええ、そうですよ?冬夜さんを見習って皆彼女の事を気に掛けてくれる素敵な男の子に育ってます」
「結はまだ彼女より食い物みたいだけどね」
愛莉さんと母さんの声がすると、誠さんと瑛大さんの態度が急変する。
「自由気ままにか。面白いじゃないか?私達もお前たちの主張とやらを聞いてやろうと思った。さあ、続けろよ」
「女房は怖くないんでしょ?ほら、続けたら?」
神奈さんと亜依さんが二人を睨むとさっきの主張とは全く違う誠さん達がいた。
「い、いつからいたんだ?」
「お前たちの大声が聞こえたから急いで戻ってきたんだ。こそこそ話してないで今言えよ」
誠さんが言うと神奈さんが誠さんを睨みつけながら言っていた。
そして母さんが言う。
「あの、お願いだからうちの子供に妙な事吹き込まないでくれませんか?」
「心配するな愛莉。茉奈が結を連れて散歩に行ったよ」
「結は本当に素直な子だな。……で、お前らは悠翔をどういう風にするつもりなんだ?まだ6歳の子に何を教えてるんだ?」
「こ、こういう事は早いうちに処置しておかないと手遅れになったら遅いのは冬夜を見たらわかるだろって誠が……」
「ば、馬鹿瑛大!お前一人だけ逃げようなんてするな!」
「馬鹿はどっちもだ!?早いうちに?それはこっちのセリフだ!水奈の育児にひやひやしている時に余計な事吹き込みやがって!」
そう言って神奈さんが話し出した。
「ねえ、誠」
優奈達が誠さんに聞きたい事があったんだそうだ。
「どうした?優奈」
「どうして男は女の裸に興味があるの?」
そんな事を平然に誠さんに聞いたらしい。
悠翔がすぐに優奈達を止めたがそれが優奈達の疑問の引き金だった。
「ほら、悠翔は全く興味が無いのにどうしてだろう?って気になったの」
すると誠さんはこう回答したらしい。
「悠翔はまだ子供なんだ。大きくなったら男は皆女を抱きたくなるんだ」
「どうして?」
「そうならなかったら優奈達は生まれなかったんだぞ」
「?」
ママやなずなは唖然としてた。
幼稚園児に子供の作り方を説明したらしい。
「ふざけんな!自分の孫を何だと思ってるんだ!?そうじゃなくても茉莉や菫から色々情報を入れてるのに!」
水奈が怒り出すと神奈さんと愛莉が待ったをかけた。
「茉莉からってどういう事?」
愛莉が水奈に聞いていた。
「み、水奈その話はまずい!」
「どうまずいのか説明しなさい!」
天音が言うと愛莉が怒り出す。
水奈は説明した。
「おい、優奈。お前まだ彼氏できないのか?」
「うーん。どうもよくわからないんだよね」
「いいか?上等な物件は早いうちに抑えておけって言うだろ?海翔とか丁度いいじゃないか?」
「私の分はどうするの?」
「お前らの歳ってそんな腰抜けばかりなのか?」
「海翔だってそうじゃん。いつも特撮物の物まねして遊んでるお子様だよ?」
まあ、海翔の歳ならそうだよな。
「それを調教するのが女の腕の見せ所ってもんだろ?」
早くしないと中学生くらいになった時に抱いてくれる彼氏がいなくて困るぞ?
「それってそんなに楽しいの?」
「幸せそのものらしいぞ?」
女子の話は過激だというけどそんな話していたのか。
カミラも知っていたみたいだ。
「天音……説明しなさい」
「ま、待て愛莉!愛莉だってパパにばれないようになら中学生になったら寝てもいいって言ってたじゃないか!?」
「それを7歳の子供に教えるって何を考えてるの!?」
「もう7歳だぞ!すぐにそういう時期になるだろ!?」
女性の体の仕組みがそうなっているからそれを説明してやらないといけない。
だからどうしても女性の方が先にそう言う知識を手に入れる。
女性の方が精神年齢が上だという理由もある。
だからバレンタインの時にアイドルに送るチョコにとんでもない物を入れようとする。
あからアイドルの事務所はファンからの食べ物の贈り物は破棄するようにしているらしい。
カミラとネットを見ていて驚く画像があった。
母娘の画像。
そこにメッセージが書いてあった。
そのメッセージに唖然とした。
「……それ結莉も知ってるの?」
ママが天音に聞いていた。
「まあ、一緒の時に言ったからな」
天音がそう言うとママも頭を抱えていた。
「あ、でも結莉は大丈夫だ」
天音がそう言った。
「どうして?」
「ほら、あいつは芳樹が彼氏だろ?」
結莉は愛莉に似ている部分が強いらしい。
どうせするなら芳樹がそういうのに興味を持って、芳樹から誘って欲しいと思ってるらしいと天音が説明した。
「それはそれで問題な気がするけど……」
恵美さんが悩んでいる。
「俺がどうかしたのか?」
気づくと結と茉奈が戻ってきていた。
この話を結に聞かせられないと判断した愛莉たちは夕食の準備をしていた。
夕食が済んで僕達が寝た後で天音と誠さん達は思いっきり怒られたらしい。
(3)
「いや、昨夜は参ったな……」
「まさかまたあの悪夢が再現されるとは思いませんでした」
渡辺君と石原君が言っている。
昨夜は女性陣から猛抗議を受けた。
「自分の孫に馬鹿な事吹き込むな!」
もちろん標的は多田君と桐谷君。
子育ても大体ひと段落ついて落ち着けるかなと思ったらまさか孫を使ってくるとは思わなかった。
僕達に安息の日々はくるのだろうか?
「けど一つ気になる事があるんですけど?」
石原君は片桐君に聞いていた。
「どうしたの?」
「海翔はともかく結は本当に良い子に育ってるからどうしてだろうと気になって」
天音の前でその話をしたら天音が気にするから昨夜は聞かなかったらしい。
しかし僕は思うんだ。
むしろ海翔がまともなんだ。
女の子よりもロボットが好き。
まだそんな時期が当たり前なんだ。
女の子と一緒にいるなんて冷かされるだけ。
もちろん海翔にそんな真似をしたら惨劇が起こる。
片桐君は笑顔で答えた。
「多分僕の孫だからとか関係ないよ」
それに男子は確かにカミルも見ての通り素直な子に育っている。
海翔だって同じだろう。
だけど問題は女の子だ。
男の子より多少ませてる。
そして父親が大好き。
そこまではいい。
しかし茉莉や椿の事が愛莉さんは不安で仕方ないらしい。
天音達の面倒を見るよりも忙しいくらいに様子を見に行ったりしてるらしい。
それだけじゃなくなった。
冬華も類に漏れなかった。
恵美さんが雇ったベビーシッターが1ヶ月で辞職願を出す始末。
冬華はまだ1歳。
何をやらかしたのか愛莉さんも気になって、冬莉がツアーに行ってる間は愛莉さんが引き取っているそうだ。
食欲はある。
やる気はない。
そして風呂を嫌がる。
ママがいないからって泣き出したりしない。
その代わり愛莉さんを困らせるらしい。
「か、階段を昇ったらいけません!落ちたら大変ですよ!」
「じゃあ、高い高いして」
それを聞いた愛莉さんは冬華を抱えて持ち上げた。
そのくらいの高さでは不満らしい。
「ママはどうしてるの?」
それを聞いた愛莉さんは驚愕した。
天井すれすれまで放り投げてるらしい。
帰って来た冬莉に注意した。
しかし冬莉は言った。
「大丈夫。冬華は天井にぶつかっても穴開けるだけだから」
愛莉さんは言葉を失ったそうだ。
「私は娘の育て方を間違えたのでしょうか?」
愛莉さんはそう言って片桐君に慰めてもらったらしい。
僕の息子の善明も苦労しているみたいだ。
原因は菫。
それもとても日本の家庭の風景とは思えなかった。
「す、菫や。家の中で実弾撃ったらいけないよ」
「じゃあ、外ならいいのか?」
「そ、そう言う問題じゃなくてね……」
祈ですらしなかった凶行を平気でやらかしているらしい。
どうしてそんな危険な子供に実銃を持たせたのか?
それはいたって簡単だ。
「女の子だから護身用のグッズが必要でしょ?」
晶ちゃんがそう言って手配したらしい。
「これで終わりだ!くたばれ!」
そう言って両手に銃を持った希美の頭に茉莉が金属バットを振り下ろしたらしい。
色々言いたい事はあるけどこれからが希美の本領発揮なんだ。
希美は金属バットを受け止めた。
……口で。
そのまま金属バットをかみ砕いたらしい。
そんな娘に銃が必要なのか僕にはもう判断できない。
ちなみに去年のクリスマスは翼がライフルを買い与えたらしい。
それを片手で自在に操るんだそうだ。
「最近の子は凄いんだね」
翼はそう言って感心していたらしい。
それを聞いた石原君が言った。
「結莉はともかく茉莉はショットガンを買ってくれって言いだしたらしくて……」
それを天音は恵美さんに相談したらしい。
「どこに行ったら売ってるかな?」
「私が用意するから大丈夫」
結莉は少し女の子らしくなったのだろうか?
「冬夜とデートするときの服が欲しい」
そう言ったそうだ。
ちなみに桜子の通知票には菫と茉莉の分は同じ事が書かれていたと聞いた。
学校に銃火器を持ち込まないようにご家庭で指導してください。
ここ日本だよね?
で、なんでそうなったのか天音達も気になったから茉莉達に聞いたらしい。
さすが最悪の世代だよ。
二人を怒らせた馬鹿に向かって銃を向けたらしい。
「それを学校で使うのは止めとけ」
結がそう言って止めたそうだ。
どんなに最悪な状況になっても結の指示には従うらしい。
茉奈は問題ない。
茉奈自体に能力は無くても茉奈を怒らせたら末路は同じだから。
だけど結莉は愛莉さんにどんどん似てきてるそうだ。
「芳樹。今日の私見て気づかない?」
朝芳樹が迎えに行った時聞いたらしい。
芳樹も馬鹿じゃない。
何かしてるんだろうと全身をチェックした。
「……髪少し切ったの?似合ってるよ」
「ありがとう。やっぱり芳樹は気づいてくれるんだね」
そう言って喜んでるらしい。
「お前たちは孫の世話も大変らしいな」
渡辺君がそう言って笑っていた。
「渡辺君の所は違うの?」
片桐君が聞いてた。
「まあ、お前たちに比べたら大したことないかな?」
まあ、僕達が異常すぎるんだけどね。
「正志は他人事だと思ってるんじゃねーぞ!夏希が心配してたぞ!お前は正文を関取にする気か!?」
美嘉さんの声がするから振り向いたらそれぞれの妻が立っていた。
「本当に男だけで集まってしょうがない話をしてるんだから」
恵美さんがそう言てくすっと笑っていた。
「そういう話は母親も混ぜてっていつも言ってるでしょ?」
「い、いや晶ちゃん達は昨夜大変だったから休ませてあげようと思って」
「休みたいから善君達と話をしたいの」
まあ、大体渡辺班のトラブルメーカーは多田君と桐谷君だからね。
「遊や学がちゃんと父親やってると安心していたらあの馬鹿は……」
「学や遊はいいけど、恋は大丈夫なの?」
愛莉さんが聞くと亜依さんは答えた。
「それがさ、私もやばいと思ったんだけど……」
普通の男の子になっているらしい。
「それに楽しみもあってさ……」
「何かあったのか?」
神奈さんが聞くと亜依さんは答えた。
「琴音のやつどうも快の事が気になってるみたいで」
あの歳で恋人を家に連れてくるかもしれない。
その時の遊の顔が見てみたいと言っていた。
「彼氏か……私は不安だよ」
神奈さんは言った。
「ねえ、神奈。交配相手ってどうやって見分けるの?」
そんな事を神奈さんに言ったらしい。
水奈も慌てて止めようとしたがもう遅い。
どうしてそうなったのかは昨日のやりとりではっきりした。
「私はこの後誠司達の孫も見る事になるんだ。不安でしかたないよ」
神奈さんは頭を悩ませていた。
すると片桐君が口を出した。
「
「茉奈と結は大丈夫だろう。それに多分誠司の子供は問題ないと思う」
「なんでそう言えるんだ?」
「誠司の話を冬吾から聞いているけど多分パオラさんもしっかり躾けるだろうし。誠から聞いたけど帰国したら誠の家に住むんだろ?」
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なるほど、神奈さんが見ていたら大丈夫……なのだろうか?
「それなら冬吾も同じなのでは?私じゃ不安なんですか?」
愛莉さんが言っていた。
だけど片桐君はそうじゃないという。
「どうも嫌な予感がするんだ。空とも冬吾とも違う全く別のタイプが生まれそうな気がして」
そんな預言者みたいなところは昔から変わってないね。
「まあ、孫が出来てもやっぱり苦労は続くって事だな」
渡辺君がそう言うと皆笑っていた。
子供達も初めての育児に奮闘している。
それを見守ってやればいいと思ったらそうじゃなかった。
いつになればゴールが見えるのだろう。
そのゴールは確実に迫っていることを僕達はまだ気づいてなかった。
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