優等生と劣等生

和希

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2ndSEASON

浮気!?

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(1)

県高校総体。開会式。
陸上競技場に高校生が集まる。
開会式には全員参加。
まあ、サボる人もいるけど。
僕たち3人はいつも通り出た。
会場につくと、愛莉とカンナを連れてる僕の周りに人だかりができた。
何でこんな奴がこんな美女と……。
そんな視線を一身に受ける。
つい頭が俯く。
すると愛莉が僕の右腕にくっつく。
そして小声で囁く。

「なんで下向いてるの?」
「いや周囲の視線が……」
「冬夜君何も悪いことしてないんだからもっと堂々としててよ」

そうは言うけどこの視線耐えられないぞ。
カンナはというと、どこ吹く風と受け流してる。
慣れてるのか?その容姿だもんな。
愛莉は僕がいるとしてもカンナには声をかけてくる男子生徒が多い。
カンナは無視してひたすら進む。
そして観客席に辿り着いた。
自分の高校もそうだが、僕らにはもう一つ注目すべき高校があった。
伊田高の入場。
カンナはある人物を探す。
もちろん、誠だ。
ジャージ姿で入場してくる誠を写真撮りまくってた。
前日に試合があったが勝ち進んできたらしい。
明日からまた試合があるあらしい。
休日だし観に行ってやるか。

「明日から試合あるみたいだし観に行かない?」

そう言いだしたのは愛莉だった。

「いいね、行こう行こう」

カンナも乗り気だ。

「私喉渇いてきた。なんか買ってくるわ」
「僕買ってくるよ」
「いや、いいって。何が良い?」

それぞれ注文を言うとカンナが買いに行った。


中々カンナが帰ってこない。
僕たちはジュース売り場に向かった。


人だかりができている。
人をかき分けて中を見る。

カンナがジュースを手に、誠と……女子をにらみつけていた。

「カンナ何やってんだ?」

僕がそう聞くとカンナは怒鳴った。

「誠に聞けよ!」

誠はジャージ姿、女子も同じジャージ姿だ。
部活のマネージャーってところか?

「誠君、知り合い?」

女子は誠に耳打ちする。

「誠何とか言えよ!自分の彼女の前でよくそんな真似出来たな」

腕を組んでいた。
それが原因らしい。

「誠君彼女来てたの!?」

女子は驚いて誠に聞いてる。

「先輩とは神奈が思ってるような関係じゃないよ」
「じゃあ、どういう関係だよ!」
「マネージャーだよ」
「ただのマネージャーと腕組むのかよ!」

何事かと人だかりができてきた。
そろそろ止めた方が良いかな?

「カンナ、落ち着いて」
「落ち着いていられるわけないだろ!」
「冷静になれって、ただのマネージャーって言ってるじゃん」
「信じろって言うのかよ!?腕組んでたんだぞ!」
「ただの誤解ってこともあるだろ?とりあえず落ち着いて話し合おう」
「私も冬夜君の言うとおりだと思う。いつも『揺らぐな』って言ってくれたの神奈だよ?」

愛莉が加勢してくれた。
少し落ち着いたのだろうか?

「分かったよ……。いつ話しするんだ?」
「ここだと人が邪魔だから取りあえず後でゆっくり話しよう。いいよな?誠」
「ああ、そうだな。じゃあ、開会式終わったら。連絡するよ。お前たちも戻らないとまずいだろ?」
「そうだな、じゃあまた後で。カンナ行くよ」

そう言って愛莉がカンナの手を取る。

「分かったよ」

(2)

開会式が終わった後、僕たちは出口で落ち合った。
誠とマネージャーさんと……もう一人?
背の高い髪の短い男性がいる。
いかにもスポーツやってますって感じの。

「その人は誰?」

愛莉が尋ねる。

「順を追って説明するから、取りあえずファミレスでも行こう」

誠がそう言うと僕達は移動した。


ファミレスに入って注文すると、マネージャーさんと愛莉が水をとってくる。
その間に誠が話を始めた。

「先ずこの人はキャプテンの宮藤真司先輩。マネージャー……五十嵐麻衣先輩の彼氏」
「どうも宮藤です、片桐君だっけ?うわさは聞いてるよ。凄いプレイをするそうで。あ、音無さんの事も聞いてる。誠の彼女さんだろ?凄いラブラブっぷりを聞かされてるよ」
「どうも」
「どうも……」

僕たちは挨拶した。

「あら?自己紹介はすんだの?」

五十嵐先輩と愛莉がもどってきた。

「で、どう説明すんだよ。誠」

カンナが凄む。
すると五十嵐先輩が頭を下げた。

「ごめんなさいね。アレは私の悪ふざけなの」

そう言って舌を出す五十嵐先輩。


話はごく簡単だった。
開会式に出なかった誠は五十嵐先輩とジュースを買いに行く。
誠を見てキャーキャー騒ぐ他校の女子たち。
サインくださいだとか唐突に告白する女子とかとにかく移動の邪魔になる。
そこで五十嵐先輩が腕を組んで私が彼女ですアピールをする。
すると当然のように群がる女子たちが諦めて道を開ける。
サインをくださいと言う女子はついてくるが。
そこにカンナが居合わせた。
で、慌てる誠、怒るカンナ。
そして大騒ぎになった、


話はそれでお終い。

「と、いうわけで。悪いのは私。ごめんね」

五十嵐先輩が謝る。
カンナの様子がおかしい。
さっきから何も言わない。
身体が微かだが震えてる。
丁度そのタイミングで注文の品が届いた。
なんか居づらい僕は閃いた。
席を立つ僕。

「どこに行くの?」

愛莉が聞いてくる。

「ちょっとジュースを取りに」
「じゃあ、私も取りにいく~」
「あ、俺も行くよ」

宮藤先輩もついてきた。

「神奈大丈夫かな?」

愛莉がジュースを注ぎながら心配そうに言う。

「単なる誤解だろ?大丈夫だろ」
「単なる誤解だけど普段会えないんだよ?私だったら我慢できないな。例え誤解でも」
「そこは、信じるしかないんだよ」

宮藤先輩がそう言った。
話を続ける。

「麻衣も結構もてるからさ、しかも男だらけのサッカー部のマネージャーときたもんだ。あの性格だし不安もいっぱいあるよ。でも結局信じるしかないんだよ。まあ信じてと言っても浮気性の言い分としかとれないけどな」
「要は揺らぐなってことですよね?」
「まあ、そんなところだな」

全員分のジュースを注ぎ終わるとテーブルに戻る。
テーブルに戻ると懸命に宥める誠と五十嵐先輩。そしてすすり泣くカンナの姿が。

「神奈どうしたの?」

神奈の横に座り肩を抱く愛莉。
その隣に僕が座る。
宮藤先輩も五十嵐先輩の隣に座り事情を聞いた。

「どうしたんだ?」
「いや、急に泣き出して……」

僕も誠に聞いてみた。

「どうしたんだよ?」
「いや、謝ったんだけど泣き出して困ってたんだ」
「神奈、どうしたの?」

愛莉が聞くとカンナが泣きながら答えた。

「いや……自分が情けなくなって……トーヤ達には揺らぐなって言っておきながら自分はこのザマかよって……」
「音無さんはわるくないのよ、私が悪ふざけがすぎただけ。まさか彼女さんがきているとは思っていなくて」
「神奈、悪かった。神奈は悪くない。悪いのは僕だ……神奈のこと考えなさ過ぎた」
「神奈は悪くないよ。元気出して」
「……早く食べないと冷めて不味くなるよ」

僕はハンバーグを口にしながらそう言った。

「冬夜君、今はそれどころじゃないでしょ!」

愛莉に窘められる。

「だって要はただの誤解だったんだろ?カンナも分かってるはずだよ。後はどうこう言ってもしょうがないだろ?とりあえず飯でも食って落ち着くしかないって」
「片桐君の言う通りだな。腹が満たされたら落ち着くこともあるだろうさ。冷めないうちに食べてしまおうぜ」

宮藤先輩もそう言って食べ始める。

「呆れた……でもそうだよね」
「食べる事しか考えてない冬夜君が言っても説得力ないよ」
「神奈……とりあえず食べよっか?」
「そうだな……」

そして6人が食べ終わる頃、カンナも落ち着いてきたのか笑いながら話に混ざっていた。
もう少しかな?

「すいませんフライドポテト大盛一つ……」

ぽかっ

愛莉に叩かれた。

「もう、調子に乗らない!」
「もう少し話をするのに食い物は必要だろ?」
「必要ありません」
「まあ、いいじゃないか」

宮藤先輩が援護してくれた。

「あまり甘やかさないでください。冬夜君のお腹底なしだから」
「相変わらず尻に敷かれてるんだな、冬夜」

誠が言うと神奈ため息交じりに言った。

「この二人はずっとこうだよ」


会計を済ますと僕らは店の外にでた。

「じゃ、誠明日は応援行くから。何時からだ?」
「俺たちは多分昼過ぎだと思う。でも大丈夫か?スポーツ公園のグランドだぞ?ていうか学校違うし」
「私たちの学校もう負けてるから大丈夫。少しは冬夜君も運動させないとだめだからいいよ」
「スポーツ公園までならバスでてるだろ……」
「少しは動きなさい!」

僕は太らないから大丈夫だよ……。
と、言っても愛莉にはかなわないからここは折れておこう。

「誠、お前も少し運動して来い」

宮藤先輩が誠に言った。

「え?これから帰って練習ですよね?」

不思議そうに答える誠。

「今日は練習いいから音無さんとぶらついてこい。すっきりしないと練習しても身に入らないだろ。監督には俺からうまく言っとくから」

そう言って誠の肩を叩く宮藤先輩。

「……はい。じゃ、家まで送るよ神奈」
「ああ……」

「じゃあ、私たちもちょっと寄り道していこうか?冬夜君」
「へ?」
「『へ?』じゃない!」

愛莉は僕に近づくと「少しは気を使いなさいよ」と耳打ちする。
ああ、なるほどね。

「じゃあ、コーヒーショップで一服しようか。味噌カツサンドが美味いって……いてっ」

また愛莉に小突かれた。

「ちょっと街に買い物行ってくるから。神奈またあとでメッセージ送るね」

僕と愛莉は宮藤先輩と五十嵐先輩に礼をするとその場を後にした。

「じゃ、今日中には帰って来いよ。誠」
「誠君またね」

宮藤先輩と五十嵐先輩も帰っていく。
誠も「じゃ、行こうか」と言うとカンナを連れて帰るのだった。

(3)

駅ビルの中をウィンドウショッピングを楽しむ愛莉とそれについていく僕。
たまに食べ物屋さんを見つけ立ち止まると手を引っ張る愛莉。

「しかし驚いたなぁ、あのカンナがあそこまで取り乱すなんて」
「あれ?普通の女の子なら取り乱すと思うけど?」
「でも普段のカンナからは想像できないよ」
「……冬夜君見てるようで見てないんだね?神奈の事」

愛莉が意味深な事を言った。

「どういう意味だよ?」

愛莉はぬいぐるみを物色しながら言う。

「冬夜君の事好きだった時あるでしょ?私と冬夜君が仲良くしてる時神奈寂しそうに見てた。最初に誠君と付き合ってる時も」
「それが今回怒った事とどう関係あるの?」
「わかんないかな~?神奈も強がってるけどちゃんと女の子してるんだよ。学校で喧嘩したときも震えてたでしょ?」
「ああ、そういうことね」

愛莉が半目で僕を見る。

「本当に分かってるのかな~?私だって冬夜君が他の女子と腕組んでたら怒るよ!ましてや二人はいつも会えるわけじゃないんだよ」
「なるほどね」
「まあ、今は平気だけどね?」
「え?」
「冬夜君の気持ち信じてるから」

少し恥ずかしそうに言った。
結局は信じるしかないってことなのかな?
でも信じるって難しそうだ。
もし愛莉が他の男とくっついてたらどうするだろう?
……あまり考えたくないな。

「……もし」
「え?」
「もし、私が他の男と腕組んでたら冬夜君どうする?」

また難しい問題を……。
信じてるから動じないと言ったら怒りそうだし。
やっぱり不安になるって言えば信じてないんだね!って怒りだしそうだし。

「そんなに悩む問題?」

悩みます。
正解を教えてください。とも言えず……。

「頭真っ白になるかな?多少パニクってると思う」
「ほら、そうなるでしょ!」

したり顔で言う愛莉。
正解だったみたいだ。

「多少パニクるのは仕方ないよ。でも心まで揺るがないで。信じていてね?」

そういうと再び品定めに戻る愛莉。
楽しそうに品物を見てる。
そう言えば……愛莉は他の男と一緒にいるところ見たことないな。

「あのさ、愛莉は他の男子と一緒になったりしないの?」
「へ?」
「いや、あんまり他の男と一緒にいるところ見たことないから?」
「それは、誰かさんと違って気をつけてるもん。心配させたくないし」
「……ごめん」
「まあ、私や他の女子より食べ物に興味があるみたいなのは難点だけどね」

うっ、それを言うか……。

「帰りなんか食って帰るか?」
「摩耶さんが用意してるよ~」
「今から電話すれば……」

ぽか。

今日何度叩かれたら済むんだろ?

(4)

帰り道。

「バイトどうだ?少しは慣れたか?」
「ああ……」
「学校生活は?楽しんでるか?」
「ああ……」
「冬夜たちは相変わらず人目はばからずいちゃついてんだろ?」
「そうだな……」

会話が続かない。
まだ機嫌悪いのか?

「……さっきは本当にごめん」
「……もういいって言ったろ?私も悪かったんだし」
「だけど……」
「その話はやめてくれ」

やっぱり気にしてるのか。
こんな時どういえば良いんだろう?
冬夜ならどうしてる?

「着いたぞ。じゃあな」

そう言って家に入ろうとする、神奈を後ろから抱きしめた。
反射的にそうしてた。
だが、帰ってきたのは冷ややかな一言。

「これからバイトの準備しなきゃいけないんだ。悪いな」
「待ってくれ30分だけ時間をくれ!いや10分でいい」
「10分?」
「ああ!10分で十分だ!」

その言葉の意味を理解して後悔するのにそんなに時間はかからなかった。

「今まで時間やってダメだったのに、たった10分で何が変わるんだよ?なめられたもんだな」
「そう言うつもりで言ったんじゃないんだ」
「もういいだろ?話は分かったって言ってるんだし。誠も練習あるんだろ?早く帰れよ」
「でも……」
「これ以上言うと本気でキレるぞ」

そう言うと神奈は家に入って行った。
俺は仕方なく寮に帰る。

それでいいのか?

俺は足を止める。
このままだとダメだ。
俺はスマホを取り宮藤先輩にメッセージを送る。


午後23時半。
神奈が帰ってきた。
神奈は俺を確認するとずかずかと近づいて来る。

「何やってんだよ!寮に帰れって言っただろ」
「朝までに帰ればなんとかなる!」
「朝までって……私をそんな軽い女だと思ってんのか?」
「そうじゃない、朝までかけてでも説得する!それでだめなら……」
「ダメなら……ってなんだよそんな簡単に言うな!!」

神奈が叫んでいた。

「誰もダメとか言ってないだろ……。情けない自分に嫌気がさしてただけだ。こんなんじゃ嫌われるんじゃないかって」

神奈を抱きしめる。

「……嫌うわけないだろ」

自分の事をよく分かってないんだな。
そう言うところが可愛いんだ。
時折見せる女の子らしい部分。
そこが好きだったんだ。
神奈が冬夜を見ていた頃から。

「……うちに泊まってけよ。そのつもりだったんだろ?」
「すまないな」
「いいよ、今更だろ?」

やっと神奈が笑ってくれた。


その晩神奈の気持ちを出来るだけ受け止めた。
神奈は泣きながら話してくれた。
一言一言を心に刻んだ。
頷きながら。
やっぱり、神奈は可愛い。
冬夜はこの事を知ってるんだろうか?
でも冬夜の知らない俺だけが知ってる神奈を見てみたい。
いや、もう見てるけど。


朝4時にそっと家をようとしたら、離さない神奈が居た。

「……次はいつ会える?」
「インターハイまでいけたら8月中旬かな?」

寂しそうな顔をする。
そんな顔をするなって……。

「またこっそり抜け出してこれるときに来るよ」
「こっそりはこれっきりだ。それまでは声だけで我慢するよ」

そう言って彼女は見送ってくれた。
これからは気をつけよう。
意外と傷つきやすい彼女の為にも。
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