優等生と劣等生

和希

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2ndSEASON

陽だまりの下で

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(1)

うーん……。
連休も明日が最終日だ。
今日も一日勉強してた。
一日くらい遊びに行ったって構わないんじゃないか?
そんな事を考えていた。
愛莉をちらりと見る。
楽しそうに勉強してる。
愛莉また髪の毛伸ばしてるんだな。
本当に切ったのは気紛れだったんだな。
前に愛莉が言っていた言葉

「偶にはデートに誘って欲しいな」

それを実践するときが来たのではないか?
そう考えていた。
しかし今年は受験生。
そんな呑気な事を考えていていいのだろうか?
一日くらい……。
しかしどこに誘う?
またショッピングモールか?
何気ないショッピングを楽しむのが好きらしい。
そんな愛莉の願いを叶えてやりたいというのもあるが。
ここは折角の連休。
何か違うところに連れて行ってやりたい。
どうしてこういう時に親がいない。
親抜きで楽しめばいいじゃないか?
そう言われてみるとそういう気がする。
ペン回しをしながら考えている。
愛莉が首を傾げてこっちを見ている。
そろそろ何か言わないと。
いや、勉強してるふりだけでも……。
でももう遅いだろうな。
また世界に入ってると思われているだろうな。
しかし僕からデートに誘ったことが無い。
多分ない。
家でまったりしてるだけで十分だと思う性格だから。
正確に言うと外に出るのが面倒くさい。
そんな事死んでも言えない。
何か言わないと。

「明日どこかでかけない?」

その一言でいいんだ?
でも「どこに?」って聞かれたらどうする?
「ノープランです」って白状するか?
きっとお流れになるな。
うーんどこが良いだろう。

「お~い」

愛莉がシャーペンで手をつついてる。
そろそろ何か言わないと。
また不安にさせるか怒らせるかのどっちかだ。
最近はどっちもないみたいだけど。
愛莉は文字通り僕の世界に入ってくるのが得意らしい。
てことは今考えていることもお見通しなんだろうか?
愛莉がシャーペンを置いた。
まずい、機嫌を損ねたか?

「愛莉の事を第一に考えろ」

皆に言われたな。
考えてみよう。
シャーペンを置いた。
そして無言。
普通なら不機嫌になったと考えるべきだろうな。
でも愛莉だ。
最近の愛莉はとても優しい。
そんな愛莉に何かしてあげたい。
その何かが浮かばない。

「よくわかんないけど……、今のままで十分幸せだよ」

そう言って愛莉は僕の腕にしがみつく。
今日の勉強モードは終わりなのかな?
今のままで十分幸せ。
そんな彼女に応えてやりたい。
……。

「なあ、愛莉?」
「はい……」

愛莉は腕に抱きつき目を閉じている。

「明日どこかに遊びに行かないか?」
「どこに?」

そう言われると思っていたけど、違っていた。

「本当!?嬉しい、じゃあ準備しなくちゃ」

そうして軽い足取りで部屋を出る愛莉。
どこに行くとは言ってない。
どこに行く気なんだろう?


小一時間ほどすると戻ってきた。

「下準備は完了」

よく分からないことを言っている。

「なあ、愛莉」
「な~に?」

とりあえず機嫌は良いらしい。

「何してたんだ?」
「だから明日の準備だよ?」
「準備って何を?」

愛莉は一人ニコニコしてる。

「どうせ何も考え無しに言ったんでしょ?」

最近の愛莉は勘が鋭い。
図星だった。
でも愛莉の機嫌が悪いわけでもなく……。

「良い時期だしやってみたいことあったんだよね」
「何を?」
「それは明日のお楽しみ~」

提案したのは……僕だよな?
まあ、喜んではもらえたしいっか?
その日は早く寝た。

(2)

「よお!」

神奈が帰ってくると僕は手を振った。

「何やってんだ?」

神奈は自転車を止めると俺に聞いてきた

「神奈が帰ってくるの待ってた」
「明日は休みなのか?」

部活だって一日くらい休みくれるさ。
俺が頷くと、神奈は家に入れてくれた。

「泊ってくんだろ?飯作るから先に風呂入ってろ」

神奈はそう言うと料理を始めた。
ここで後ろから抱き着こうものなら包丁を向けられる
しかし抱きしめたい。
悩んでいると神奈が包丁を突き出して言った。

「余計な事考えてないでさっさと風呂に入れ」

命の危険を感じたので、大人しく風呂に向かった。


お風呂を借り、夕食をご馳走になって。神奈の部屋でくつろいでいる。
神奈は今風呂に入っている。
覗きたいとか、今のうちに箪笥の中にしまってある綺麗に整理されてるであろう下着を見たいとか雑念を捨てテレビに集中する。
俺は冬夜と違ってまだ健全な少年だ。
それなりにムラムラって来ることもある。
女子の部屋にいるとそれなりにそわそわもする。
ただ違うのがその対象が神奈だけだと言う事。

「ちょっとやだ~」と、いう神奈が見てみたいという衝動はあるけど。
「ぶっ飛ばすぞ!」と、怒鳴られる結末しか見えないので、行動には至らない。

しかしふとベッドに目をやるとソレがあった。
神奈のパンツだ。
ちょっと大人びたパンツ。
無意識に手に取っていた。
よくこんな小さい物におさまるな。
あ、ゴムがはいってあるのか。
びよーんと伸ばしてみる。
そんな事してると、怒鳴られるぞって?
そういう事はもっと早く言ってくれ。
背後に立つ神奈は顔はにこりと笑っているが、稲光が見える。

ごつん!

もろに拳骨を食らった。

「お前本当に最近遠慮って言葉を知らないな!」


「明日公園にいかね?」

俺は突然切り出した。

「なんで?」
「いつもショッピングモールか駅ビルだろ?偶には違う刺激をと思ってさ。せっかくの行楽日和だし」
「全く……」

神奈はそう言うと起き上がり、服を着る。

「どうした?」
「弁当の下ごしらえだよ。弁当くらいいるだろ?」
「そんなのお弁当買えばいいじゃん」
「お前は彼女の手作り弁当よりも買ってきた弁当の方がいいのか?」
「いや、なんか面倒事ふやしたみたいでさ」
「誠からのせっかくの提案なんだ。たまにはいいだろ」

暫くすると戻ってくる。

「もう終わったのか?」
「下ごしらえって言ったろ?明日の朝に仕上げるんだよ」
「じゃあ、明日は早起きしないとだな」
「学校の遠足じゃないんだ。そこまで早起きすることもないだろ?」

神奈はそう言って笑みを浮かべる。

「んじゃ、もう一回……」
「お前のその彼女に対する情熱少しでいいからトーヤに分けてやれよ」
「なんだ?あの二人もう倦怠期か?」

まあ5年も過ぎればそうなるか?
だが、神奈は首を横を振る。

「冷めるどころか益々熱くなってるよあの二人は。ただな……」

神奈が説明する。
俺はそれを聞いて腹を抱えて笑っていた。

「あいつ、まだもってたのか!」
「忠実に再現してるらしいぞ……。毎回な。真面目なのか馬鹿なのかわからないけど、愛莉は悩んでた」
「遠坂さんから動けばいいんじゃないか?」
「愛莉は愛莉なりに思うところがあるみたいでな。それにやっぱり男性にリードしてほしいって気持ちがあるんだろ?」

なるほどな~、遠坂さんだと自分からは動きづらいか。
恥ずかしがりそうだもんな。

「それに『冬夜君と繋がっているだけで幸せだから』って……。愛莉は女の子してるよな、私と違って」
「神奈も女の子だよ。時折そう感じる。そのギャップがたまらないんだ」
「誠が言うとどうしてこう変態じみて聞こえるんだ?」
「これでも真面目に答えたつもりだぞ」

神奈は俺に抱き着いてきた。

「ごめん……なかなか素直になれなくてな」
「そこが神奈の魅力なんだ……俺にしか見せない神無の素顔。悪くは思わないぜ」
「ありがとうな」

そう言って、神奈は目を閉じる。
そんな神奈を抱きしめる。
そのまま眠っていた。

(3)

川沿いの公園。
お弁当、レジャーシート等を持って僕たちはやってきた。
適当な場所にレジャーシートを広げ、お弁当の時間。
僕だけ食べてたら悪いよね?
愛莉にこれ食べる?って聞いてみる。
作ったのは愛莉だけどね。
愛莉は黙って口を開ける。
……口の中に食べ物をいれてやる。
この公園連休というだけあって、人が多いんだよね。
でも、もう慣れたよ。
今度は愛莉が、卵焼きを掴むと僕の口に運ぶ。
僕は黙って口をあける。
ぱくっ!
愛莉の玉子焼きは美味しい。
口の中に広がる出汁の味がすごく美味しい。


弁当を食べ終わった後、用意していた、バドミントンをする。
愛莉が打ちやすい所に返してやる。
愛莉もそんなに滅茶苦茶なところに飛ばさない。
ラリーが続く。
ガチンコ勝負をしてるわけじゃないので、これくらいがちょうどいい。
10分も動いていると汗をかく。

「ちょっと一休みしようか」

愛莉がそう言うので一休みする。

「ジュース買ってくるよ。何がいい?」
「う~ん、まだ水筒の中身残ってるよ?」

水筒の中身はスポーツ飲料だった。

「他のジュース飲みたくない?」
「じゃあ、冬夜君と一緒のでいい」
「わかった」

そう言って自販機に向かう。
一緒のジュースか。
愛莉ってカロリーとか気にする子じゃないけど、炭酸のきついのってどうなんだろう?
因みに僕は炭酸ジュースが飲みたい。
でもここは無難に乳酸菌飲料水が無難かな?
間をとって乳酸菌飲料の炭酸水にしとくか。
……両方買って好きな方をとらせよう。
というわけで一本ずつ買って愛莉のいる場所に戻る。
なにか男女二人と話しあってる。
友達かな?
近づいたら誠とカンナだった……。

「お!冬夜じゃん久しぶり」

誠が僕を見つけて声をかけてくる。

「やあ、誠?今日は部活休み?」

愛莉にジュースを渡しながら聞いてみた。
愛莉はどっちにするか悩んでる。
誠たちは隣にレジャーシートを広げてお弁当を食べ始めた。

「私こっちにする~」

サンドイッチに玉子焼きにプチトマト大学芋から揚げとブロッコリーか。
中々美味しそうだ。」

「冬夜君ジュースちょうだい」

因みに愛莉の弁当はおにぎりと玉子焼きとから揚げとスパゲティと和え物だった。
おにぎりはゆかりご飯やわかめご飯などいろいろあった。

「他人のお弁当を美味しそうにみないの!」

愛莉は耳の側で囁く。
また入っていたらしい。

「こっちのジュースがいい」

炭酸のきいてない方を渡すと愛莉がごくごく飲みだした。
僕は誠に囁く。

「今度は本当に偶然だからな」

誠はそれを聞いて笑って答える

「知ってるよ、誘ったの俺だしな」

誠はなれてるよな、こういうのに。
この際だから聞いておこうか。

「なあ、誠」
「なんだ?」
「デートってどういうタイミングで誘うんだ?」
「は?」

唖然とする誠。
なんか変なこと聞いたか?

「まさかとは思うが……お前遠坂さんをデートに誘ったことないのか?」
「クリスマスとか誕生日とかは分かるんだけど、普段のデートってどんな感じなんだろ?って」
「冬夜……お前本気で言ってるのか?」

べしっ!

思わぬところから頭を引っぱたかれた

「この大馬鹿が!そんなのいつだっていいに決まってるだろ!?昨日今日付き合い始めたカップルみたいなこと言ってるんじゃねーよ!愛莉はお前が誘ってくれるのを期待してるに決まってるだろ!」

カンナが言うと愛莉がため息を吐いた。

「夜は少々積極的になってくれたかな?と思ったのにまだそんな事考えてたのね?普通でいいんだよ?って言ってるでしょ?」

で、でも今日誘おうとしたら。急にピクニックがいいとか言い出したじゃないか!

「やっぱり普通じゃダメなのかなと思って」

誠ならタイミングとかばっちり決めてきそうだから。

「う~ん、この時期だったから一度やってみたかったんだよね」

愛莉はレジャーシートの上に座りなおすと。太ももをパンパンと叩いた。

「?」
「ここに横になって」

愛莉にはにこりと笑うとそう言った。
愛莉に膝枕してもらい、横になる。

「一度やってみたかったんだよね」

膝枕は前にもしてもらったことあったぞ。
あ、でも陽だまりの下心地良い中してもらったのは初めてか……。

「心地よいかな?」
「……」
「冬夜君?」

愛莉の質問に答える前に眠っていた。

(4)

「いいな、冬夜の奴。神奈俺もやってもらいたい」
「誠……まさかとは思うが私の恰好見てから言ってるんだよな?」

神奈はミニスカートだった。

「い、いや恰好は気にしてないよ」
「どうせ股のにおいを嗅ごうとかそんなことを考えていたわけじゃないよな?」
「ま、まさかそんなわけないだろ!考えすぎだぜ」

誠君は冷や汗をかいてる。

「そ、そろそろ移動しようか。冬夜たちの邪魔しちゃ悪いし」
「ごめんね」
「いや、いいよ。じゃあ行こ?神奈」
「じゃあまたな、愛莉」

そう言って誠君たちは立ち去って行った。



「!?」

どきっとした。
冬夜君が頭の向きを変え私の方を見て、私の腰に手を回し抱きつくように眠っている。
そこまでは想像してなかった。

「ちょっと冬夜君……」

身体を揺すって起こそうとしたけどやめた。
気持ちよさそうに眠っている冬夜君を起こすのは気が引けた。
代わりに寝顔を写真に収めた。
これ壁紙に使おうっと。
ネット小説を読んでいた。
恋愛小説。
関西と東北にすむ高校生の遠距離恋愛を描いたもの。
1時間ほどして冬夜君がようやく目が覚めた。
冬夜君は飛び起きて、口を拭う。
大丈夫涎なんてこぼしてないよ。

「愛莉ごめ……!?」

最後まで言う前に口を口で塞いだ。

「理由も無しに謝るのは無しだよ」
「理由だったらあるよ。愛莉一人残して寝ちゃった…て」
「陽だまりの下で冬夜君が私の膝の上で寝てる。私はスマホをみてのんびりしてる。それってすごく幸せな時間だよ」
「そういえばカンナ達は?」
「冬夜君が眠ってすぐどっかいっちゃった」
「そうか……」

冬夜君がスマホで何かを調べてる。
夢中になってるので覗き込んでみた。

検索 デートの時間は?

ぽかっ!

冬夜君を小突く。

「そんなことまで検索しないの!しかも彼女の前で堂々と」
「いや、そろそろ愛莉も退屈してないかなあって……」
「そう思うならちょっと公園見て回ろ?」

そう言って私はレジャーシート等をバッグに仕舞う。

「荷物持つよ」

そう言うのでお言葉に甘えて冬夜君にバッグを持ってもらった。

「あ!!」

冬夜君が声を上げる。
どうしたの?

「愛莉……お手洗いあるけど行かなくて平気か?」
「ありがとう、でも平気だよ」
「そっか……」

冬夜君でもこういう気配りできるんだね。
その後公園内を散策して一通りみてから帰った。



夜にはパパさん達が帰ってくる。
今日はお泊りはなしか~と思っていたら。

「今日は私が料理するから~愛莉ちゃんたちは部屋でゆっくりしてなさいな~」
「あ、でも。今日は多分うちで準備してるから」

と、帰り支度をする冬夜君。

「大丈夫よ~麻耶さん達には話してあるから~」

その時タイミング良く呼び鈴の音が鳴る。

「麻耶さん来たみたいね~愛莉ちゃん。ちょっと出てくれない~?」

りえちゃんに言われて私は玄関の扉を開けると、麻耶さんが。

「これ、冬夜の制服と着替え。今日までよろしくね」

ナイスりえちゃん!

冬夜君にそれを渡すと唖然と立ち尽くす冬夜君。

「私と一緒に過ごすのそんなにいや?」

ちょっと意地悪だったかな?
でも毎回の事だよ?
ちょっとはなれて欲しいな。

「嫌ってわけじゃないんだけどさ……」



その後ご飯を食べてお風呂に入って私の部屋でお勉強。

「なあ、愛莉」
「な~に」
「前に言ってたよな『出逢った頃のようにときめきを大事にしたい』って」
「うん、今でもときめいてるよ♪」

冬夜君がどんどん、成長していくから。
次々と嬉しい事をしてくれるから。
次は何?って期待して胸躍ってる。

「そうか……」
「冬夜君は違うの?」
「うーん、多分愛莉と同じかな?次は何を仕掛けてくるんだろうって毎日期待してる。例えば朝の起こし方とか」

ハードル上げてきますね。
そんな事言うともっと大胆な事しないといけないじゃない。

「どういう起こし方がお望み?」
「……できれば普通に。大胆な起こし方は……、休みの日泊まった時にでいいよ」

そう、じゃあ楽しみにしててね。

「今日はありがとうね。デート誘ってくれて」
「どっちが誘ったか分かんなくなっちゃったけどな」

冬夜君の一言が嬉しいんだよ。

「次も期待していいのかな?」

上目遣いで冬夜君を見る。
こうしておねだりすると冬夜君は簡単に落ちる。

「あ、あんまり突拍子のない事はできないぞ」
「本番ミスしないようにね?クリスマスの時みたいに」
「わ、分かってるよ」

とは、いえ受験シーズン。
あまり無理をいって困らせたくもない。
当面はお家でデートで我慢しますか。
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