優等生と劣等生

和希

文字の大きさ
118 / 442
2ndSEASON

神のみぞ知る

しおりを挟む
(1)

2月になると国公立大学を受けない僕は凄く暇になる。
最初は「やったー!自由だ!!」って思うけどやること無いとなると暇だ。
自由と言っても偶に学校でないといけないし、学年末考査もあるから勉強もしなきゃいけない。
まあ、卒業できる程度にはやってるけどね。
空いた時間を見つけては自動車学校に通ってる。
先輩が言ってた「早めに取っておけ」と。
今日は学校休んだ。
家でスマホゲームをやっていると、亜依からメッセージが。

「私立大受かったからって怠けてるんじゃないよ!」

最近亜依の小言が多い。
まあ、親切心から言ってるんだろうから、好意の上で言ってるんだろうから気にしてないけどね。
メッセージを返す。

「ちゃんとやってるよ。心配しないで」

そして、再びゲームを再開する。

「瑛大!学科ちゃんと過去問やっとかないと落ちて恥ずかしい目にあうよ!」

ママのが五月蠅い。

「うっせーなババア!ちゃんとやってるっていってんだろ!」

どいつもこいつもうるさい。
僕の自由にさせてよ!
ゲームも段々飽きてきたので、ちょっと学科を勉強する。
といっても過去問を解いて自己採点するだけだけど。
……余裕じゃん!
退屈だな。
学校行った方が良かったかな。
皆と話してた方が良かったかな?
でも皆受験勉強に必死だ。
なんか一人だけ取り残された感。
こんなことなら勉強しとけばよかったか。


夜亜依から電話が鳴る。

「瑛大、ちゃんとしてるか?」
「ちゃんと(退屈)してるよ?」
「てか、明日はちゃんと学校来いよ!」
「なんで?」
「お前カレンダーも見てないのか?休みボケしてるだろ!」

僕はカレンダーを見る。
あ、明日は2月14日か……。

「わかった、明日は行く」
「来なかったらどうなるか分かってるだろうな?」

声が怖い……。

「ちゃんと行くって!」
「じゃあ、また明日」


翌日寝坊した。

「なんで起こしてくれなかったんだよくそババア」
「だっていつも寝てるでしょ」

慌てて学校に向かった。


「瑛大、今日来い!って言ったよね!?」
「だから来ただろ!?」
「遅刻して来いとは言ってない」
「時間通りに来いとも言ってなかったろ」

苦しい言い訳だ。

「全く……ほれ」

そう言ってチョコレートをくれる亜依。
ツンデレってやつだろうか?

「ありがとう」
「これからはなるべく学校に来いよ!高校最後の思い出くらい作らせてよ」

それが亜依の本音か。

「分かったよ」

でも、ここ学校の教室だぞ。
こんなラブラブな空気作っていいのか?
……気にするクラスじゃなかったな。
なんせ1クラスに4組もカップルがいるんだから。
他の皆もどうせどっかで作ってるんだろ?
皆スマホを使ってやりとりしてる。


学校が終わると、急いで教室を飛び出す。

「瑛大!どこ行くの!?」
「自動車学校!時間が無いんだ、悪い」
「……明日も来いよ!」

亜依の声が明るい。

「分かった!」

そう言うと急いで学校に向かった。


月が夜を照らす頃。
亜依から着信が。

「自動車学校はどう?順調に進んでる?」
「完璧!ミスなく進んでるよ」
「そっちに夢中になって留年なんてするなよ」
「分かってる」
「……免許とったら買う車決めてるのか?」
「国産のロータリーエンジンのスポーツカー買おうと思ってる」
「……漫画の影響か?ちゃんと運転できるのか?」
「大丈夫だって!買ったら助手席に乗せてやるから」
「約束な」
「ああ」
「じゃあ、また明日」

最後に亜依の微笑んでる顔が脳裏に浮かんだ。

(2)

「うぅ……」
「愛莉……お前もか」
「二人ともどうしたんだ?」

自動車学校の帰り、3人でファストフード店に寄って話をしていた。
センター試験の自己採点の結果が良かったことを受け、自動車学校に通い始めた。
高校にいる間に免許とっておけとアドバイスされたからだ。
学科も大丈夫だけど、実技も全く関係なかった。
最初はクラッチの感覚が分からなかったけど、すぐ覚えた。
半クラ?むやみに使うなって言われたけど?
車庫入れ?縦列?車幅の感覚掴めば楽勝だろ?
ただ、一々確認を言わなければならないのが面倒だった。
そんなの何となく見てればわかるじゃないか?
まあ、決められたルールだから守ってるけど。
そんな感じで順調に時限はクリアしていた。
愛莉はAT限定、カンナはMTとるらしい。
二人共順調にいってるみたいだけど、何かあったのか?

「冬夜君~」

愛莉が僕に抱き着く。
まあ、今更慌てないけど。
愛莉の肩をさすってやり愛莉に尋ねる。

「どうしたの?」
「あのね……」

二人の担当は三木沢というらしい。

「ミッキーと呼んでくれ」

またミッキーか……。
そのミッキーがどうしたかというと……。

「視線がいやらしい、太ももをいつも見てるの。運転全然見てない。時限はこなせたけど怖いよ。本当にこれでいいのかな?って」
「それだけならまだいいぜ、シフトレバーを操作するとき上に手を重ねてきて『もっとやさしく男の(自主規制)を触るように』とかいうんだぜ。気持ち悪い通り越してこえーよ」

やっぱりセクハラか。
もうミッキー=セクハラだな。

「そう言えば冬夜君の担当女性だったよね?なんか変な事されてないでしょうね!?」

火の粉は僕に舞ってきた。
まあ、シフトレバーを触ったときに手を重ねて「そっとやさしく」って言ってきたことはあったかな?
別になんとも思わなかったけど今言ったら愛莉になんて言われるかわかんないので伏せておいた。

「その目は何隠してるね?」

愛莉の勘は鋭くなってきた。
仕方ないからあっさりと喋った。

「それで冬夜君は機嫌がいいわけだね?」

愛莉の機嫌は悪いようだ。

「愛莉気にするな、トーヤはどうせなんとも思ってねーよ……」

カンナが援護してくれた。

「うぅ……」
「そんなに気になるならジャージで受けるとか……」
「一々着替えに家に帰る時間なんてないよ!」
「まあ、冬夜に慰めてもらえ。私はあんまり気にしてないから」

嘘だろ?
カンナの方がそう言うの気にする方だと思ってたけど。
そんな事は口が裂けても言えない。

「じゃあ、私はこれからバイト入るから」

そう言って席を立つ。

「ちゃんと愛莉の面倒みてやれ」

そう言うと店を出て裏手に回った。
取り残された僕と愛莉。
愛莉の機嫌はやや悪い。
僕はどうしたらいい?

「愛莉、そろそろ帰ろう?」
「冬夜君は平気なの、仮にも彼女がセクハラ受けてるんだよ」
「仮にもなんて言うなよ、正真正銘の彼女だろ?」
「う、うぅ……」
「帰ったら甘えていいから、とにかく帰ろう?」

そう言って宥めて愛莉の機嫌を伺いながら帰るのだった。

(3)

仮免を取り、路上教習等も終えて卒業検定も無事に通り。学科を受けて無事免許取得。
本当に3週間くらいでとれた。
カンナは、あらかじめ中古車屋に注文しておいたらしい。国産のラリーカーを買っていた。
燃費?カンナはバイトしてるからな。普段は自転車で行動するらしいし、車の教習をしているうちに運転にハマったらしい。
某漫画の影響を受けないことを祈ってるよ。
愛莉も決めていた。国産のハイブリッドの軽4らしい。もう納車の日も決まっているらしい。
僕も決めていたけどまだ注文してなかった。大学合格決まってからと思っていたけど、早めに手続した方が良いらしいのでディーラーに愛莉と親と一緒に行った。
どれもいいなあ。目移りするけど。最初から決めていたのでそれにした。それから手続きをする。
合格発表する頃には納車されるらしい。

「合格祝いで問題ないよな?」と念を押される。

またプレッシャーをかけるのか?
愛莉は、問題ないですよ?と気軽に言ってくれる。



そして2月末。
泣いても笑ってもこれが最後。
地元大学の2次試験が始まった。
落ち着けば大丈夫。
2次試験の比率は2割と聞いてる。
普通にやればいいんだ。
そう自分に言い聞かせ、問題を解いていく。


そして終わった。
やることはやったつもり。
愛莉から「お疲れ様でした~」と一言もらう。

「ありがとう」と、一言いう。

カンナも力を出し尽くしたようだ、

「渡辺班は打ち上げしようか?」

そう言ってささやかながら打ち上げをした。

ぽかっ!

「ファストフード店でいいでしょ!」

ファストフード店で細やかな打ち上げは執り行われた。


「後は運命のみが知るって感じだな」

渡辺君が言う。

「みんな頑張ったし大丈夫だよきっと」

石原君が控えめに言う。

「イッシーの言う通りだ。やることやったんだ。後は結果を待とう!」

僕はハンバーガーを食べるのにそれどころじゃなかった。

「まあ、今日くらいは大目に見てあげるか」

愛莉の許可が下りた。追加オーダーを……。
席を立つと愛莉が腕を掴んで離さない。

「大目に見るって言っただけだよ!」

今見てくれよ。

「普通食欲なんてわかなくなるものなのだけどね」

江口さんが一言漏らす。
今まで我慢してきたんだ。
ここでじたばたしてもしょうがない。
楽しむだけ楽しもうよ!


打ち上げが終わり、帰り道。

「これで全部終わったね」

ああ、後は結果を待つだけだ。

「大学生活楽しみだね」

そうだな、ってもう合格したことになってるのか?

「二人共どうぞよろしくね」
「愛莉こそよろしくな、トーヤも」
「二人共まだ喜ぶのは早いんじゃないのか?」

卒業できるかもわからないんだぞ。

「縁起の悪い事言ってるんじゃねーよ!トーヤ」
「冬夜君こういう時すぐネガティブになるんだから……」

二人がポジティブ過ぎるんじゃないのか?

(4)

卒業式。
式が終わった後、水田先生が「じゃあ、元気でな」と言って挨拶を締めた。

「先生記念に写真撮ってください!」と頼む生徒もいた。

長いようで短い高校生活が終わった。
これからみんな各々の進路に向かって進んでいくんだろう。
色んな事があった3年間だった。
卒業アルバムに渡辺班はサインを回していた。
各々メッセージを付け足して。
サインと言えばなぜか僕にサインを求める女子が多かった。
ありがとう、元気でね。
当たり障りのないメッセージを添えて返した。
握手を求める生徒もいた。
渡辺班はお互いに連絡先交換もした。
メッセージグループも作った。
愛莉はすすり泣きをしてた。
カンナはそれにつられて泣いてた。
これが本来のカンナの姿なんだろう。

「じゃあ、打ち上げの日取りは追って連絡するから」
「クラスの打ち上げもやるって言ってたわよ」

渡辺君と江口さんが交互に言う。

「その辺の調整もやっておくよ」

どうやらクラスの打ち上げの幹事も渡辺君がやるらしい。
本当にできる人だね、渡辺君は。
そうして僕たちは学び舎を後にした。


数日後。
カンナと愛莉と誠が僕の部屋にやってくる。
僕はPCを起動する。
そしてブラウザをたちあげると、地元大学のサイトを見る。
そして一人ずつ受験番号を入力していく。
カンナと愛莉は合格していた。
カンナは泣いて喜ぶ。

「よく頑張ったね」

誠は優しくカンナをだいてやる。

「次は冬夜君の番だよ?」

愛莉に言われ僕は自分の番号を入力する。
そして……。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~

紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。 そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。 大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。 しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。 フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。 しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。 「あのときからずっと……お慕いしています」 かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。 ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。 「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、 シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」 あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

王宮に薬を届けに行ったなら

佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。 カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。 この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。 慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。 弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。 「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」 驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。 「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」 ※ベリーズカフェにも掲載中です。そちらではラナの設定が変わっています。(貴族→庶民)それにより、内容も少し変更しておりますのであわせてお楽しみください。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

有能女官の赴任先は辺境伯領

たぬきち25番
恋愛
お気に入り1000ありがとうございます!! お礼SS追加決定のため終了取下げいたします。 皆様、お気に入り登録ありがとうございました。 現在、お礼SSの準備中です。少々お待ちください。 辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26) ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。 そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。 そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。   だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。 仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!? そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく…… ※お待たせしました。 ※他サイト様にも掲載中

イケメン警視、アルバイトで雇った恋人役を溺愛する。

楠ノ木雫
恋愛
 蒸発した母の借金を擦り付けられた主人公瑠奈は、お見合い代行のアルバイトを受けた。だが、そのお見合い相手、矢野湊に借金の事を見破られ3ヶ月間恋人役を務めるアルバイトを提案された。瑠奈はその報酬に飛びついたが……

人質王女の恋

小ろく
恋愛
先の戦争で傷を負った王女ミシェルは顔に大きな痣が残ってしまい、ベールで隠し人目から隠れて過ごしていた。 数年後、隣国の裏切りで亡国の危機が訪れる。 それを救ったのは、今まで国交のなかった強大国ヒューブレイン。 両国の国交正常化まで、ミシェルを人質としてヒューブレインで預かることになる。 聡明で清楚なミシェルに、国王アスランは惹かれていく。ミシェルも誠実で美しいアスランに惹かれていくが、顔の痣がアスランへの想いを止める。 傷を持つ王女と一途な国王の恋の話。

処理中です...