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5thSEASON
心はあなたと共に
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(1)
「冬夜君、どれが好き?」
今日は愛莉と僕の夏服を買いに来ている。
愛莉が色んな服を見せてくる。
前にも言ったけど「どれでもいいよ」は絶対に禁句。
「私との買い物そんなにつまんない!?」って拗ねるから。
分からなくても一緒に悩んでやる。
どうしても分からない時は自分の好きな人を思い浮かべる。
それが目の前にいるんじゃないかって?
テレビに出て来る人でこの人可愛いなって思う人くらいいるだろ?
僕にだってそんな人いるよ。
キャミソールワンピースやビスチェも会うけどまあ、ワンピースがいいだろうな。
もっと愛莉の豊潤なボディラインを強調する服もいいんだけど愛莉を他人にそんな目で見られるのは嫌だ。
あと愛莉はあまりパンツ系を好まない。
僕の好みもそうだけど。
あ、ミニスカート履かせたいと思ったことは無いよ。
愛莉の足が太いとかそういう理由じゃない。
あまり彼女に露出の多い服は着させたくないんだ。
まあ、エルトのボーカルがそう言う服を着てるからってのもあるけど。
でもパンツ系も全くもってないわけじゃない。
ワイドパンツとかは普通に持ってる。
そういう歩きにくい所とかに遊びに行くこともあるから。
スニーカーも車に常備してある。
愛莉は基本的にサンダルを履く。
愛莉はデニムのパンツとかも履かない。
窮屈なのが嫌らしい。
ちょっと考え込み過ぎたかな?
取りあえず選んでやろう。
さっき言ったキャミソールワンピやワンピースを選んでやる。今年は花柄がいいらしい。
「うぅ……またエルトのボーカルの影響?」
「まあね、他に判断材料が無くて」
「まあ、冬夜君の好みならそれにするけど。私に合うかな?」
「きっと似合うよ」
「だったらこっちも合うよね?」
愛莉はキャミソールやビスチェを選んでとった。
愛莉も僕の思考を読み取っているのだろうか?
「うん、似合うと思うよ」
「わ~い。あ、そうだ……うん、早い方が良いよね?」
どうしたんだろう?
「帰りに美容室寄ってもいいかな?」
そう言いながら愛莉は早速美容室の予約をとっている」
「良いけどどうしたの?」
「ふふ~ん、冬夜君好みの女性に変身するの~」
なるほどね。
昼食を適当なレストランで食べて僕の服を探す。
「冬夜君ももうちょっと大人っぽくてもいいよね」
そう言ってサマージャケットやTシャツを選んで買う愛莉。
「冬夜君はどういうのがいい?」
「愛莉と一緒かな?あまり窮屈なボトムスは好きじゃない」
「じゃあワイドパンツで決まりだね。でもスキニーも似合ってるよ」
「愛莉が似合うって言うんだから似合うんだろうな」
「うん、両方買っちゃおう。あ、でも冬夜君スキニーは持ってるよね……」
「だいぶ痛んでるしそろそろ買い替え時かも」
「わかった~」
愛莉はそう言って嬉しそうに選んでる。
愛莉が納得いくまで選ばせてやる。
決まったようだ。
愛莉から買い物かごを手渡されそれを買う。
満足したら次は靴だ。
僕はスニーカーを、愛莉はサンダルを買う。
その後ペットショップで動物を見て回る。
「可愛いね」
ペットショップに行くと犬猫関係ない。愛莉はどっちも見てる。
毛並みのいい犬猫が多い。
「犬猫だけじゃないぞ」
愛莉に小動物を見せてやる。
愛莉は目で愛でる。
十分堪能するとペットショップを出る。
愛莉は時間を気にしてる。
「そろそろ時間か?」
「うん」
「じゃあ、行こうか。いつもの美容室でいいんだな?」
「うん!」
僕達は美容室に向かった。
(2)
今日は冬夜君とお買い物。
結局春物を買いに行く約束は、抗争でそれどころじゃなかったからできなかった。
だから夏服を一緒に買いに行こうって冬夜君が誘ってくれた。
冬夜君好みの女性にならなくちゃ。
と、いっても冬夜君の好みなんとなく分かるんだけどね。
エルトのボーカルを基準に判断すればいいだけの話。
「どれがいいと思う?」
そう言うとやっぱりそっち系の服を選んできた。
冬夜君はボディラインの出る服を選ばない。
私がお子様体形だからかな?
違う、冬夜君は他の人にそういう目で見られたくないからだけだという。
でも流石に夏は暑いよ?
そう言うのも考慮して冬夜君は服を選んでくれる。
ミニスカートは絶対に選ばない。
私がデニム素材のパンツを好きじゃないのも分かってくれてる。
基本春夏はワンピースを冬夜君は好む。
後白いロングスカートとか。
冬夜君は下着が透けちゃうんじゃないかと心配してたけどちゃんと厚い生地のスカート履いてるから大丈夫だよ。
それにしても本当に冬夜君はエルトのボーカル好きなんだね?
……試してみるか?
「冬夜君美容室寄ってもいい?」
そう言いながら美容室の予約を取る。
デート中の冬夜君は優しい。
「もう疲れたから帰ろう?」なんてことは絶対に言わない。
「いいよ」
そう言ってくれると思ったよ。
お昼を食べて冬夜君の服を選ぶ。
冬夜君も髪形とかきちっとセットしたらそれなりに格好いいと思うんだけどな。
恋人補正かかってるのかな?えへへ~。
冬夜君の服を選ぶと、定番のコースペットショップに行く。
猫はだけど犬も可愛い。
見とれてる間冬夜君も一緒に観てくれる。
私に合わせて話もしてくれる。
「小動物もかわいいよ」
冬夜君がそう言うのでそれも見る。
時間はあっという間に過ぎていく。
ペットショップを出る頃には美容室の予約の時間だ。
「そろそろ時間?」
「うん」
「それじゃ行こうか」
「うん」
美容室に着くと空いてた。
すぐに準備してくれる。
「今日はどんな髪形にしますか?」
「えーと……」
躊躇いはあった。
でも新しい自分になれる。
冬夜君の好みに一層近づける。
「こんな感じでお願いします」
店員さんに注文すると店員さんは前髪を切り始めた。
(3)
「ふぅ~割と面白かったな」
「そうですね」
今日は佐(たすく)と映画を見に来ていた。
映画が終ると昼食。
ショッピングモールのレストランで済ませていた。
折角のデートなのになぜか浮かない顔の私。
佐はその理由を見抜いていたようだ。
「もう、動き始めたんだ。止められるものでもないだろ?」
佐が言う。
「そうですね、今さらですよね」
「冬夜が本気を出すとすげーって事が分かっただけでもいいよ。その本気を出させたのは紛れでもない桜子。お前だ」
「ええ……あっ」
またやってしまった。
「ごめんなさい。デート中に他の男の事考えてるなんて。私……」
「気にするな……。そんな桜子が俺を変えてくれたんだから」
「はい」
「この後どうする?」
「かんがえてないです」
「靴でも見てくか?」
「……いいんですか?」
「ああ、頭の中はどうせバスケの事で一杯なんだろ」
「ごめんなさい」
どうしていつもこうなるんだろう?
私は考えてみた。
「佐はデートしてて楽しい?」
「は?どうしたんだ突然?」
いつもバスケかサッカーの事しか考えない私と付き合っていて楽しいのか?
とても気になっていた。
偶には佐の話も聞きたい?
「なるほどな……じゃ、俺のつまらない過去の話でも聞くか?」
私はうなずいた。
「前に話したよな。彼女がいたことは」
「うん」
「まさに今のお前だったよ。寝ても覚めてもバスケの事ばかり。デートらしいデートもしたけどその間もずっと考えていることはバスケ」
「それで相手に愛想をつかされたんですよね?」
「そうそう、だからお前の気持ちわかってしまうんだよ。何かに夢中になってる気持ち。そんなお前が目的を失ったときどうするんだろう?独りで大丈夫なのか?そんな心配してるよ」
片桐先輩がバスケを引退した時。大学を卒業した後私は何を糧に生きて行けばいい?
考えると不安になる。
「不安だろ?寂しいだろ?だから俺がいてやるんだ。俺が言ってやるんだ。俺がそばにいるからって」
「佐は今バスケに夢中じゃないの?」
「生憎と不器用でな。同時に二つの事に夢中になるのは無理だ。冬夜はできてるみたいだけどな」
「じゃあ、何に夢中なの?」
そう聞いた時見知らぬ女性から声をかけられた。
「あれ?水島君じゃない」
「あゆ美か、久しぶりだな」
佐の知り合いのようだ。
無意識のうちに佐の腕を掴んでいた。
あゆ美さんは私に気が付いたようだ。
「隣の子ってあんたの彼女」
「ああ、佐倉桜子。桜子こいつがさっき話した元カノのあゆ美」
「初めまして、佐倉です」
「うそっ!あんたに彼女出来たの!?バスケ一筋だったのに?桜子さんだったっけ?やめときなこいつバスケの話しか能が無いからつまんないよ」
私はムカッと来た。
「それは佐だけのせいなんですか?経緯は聞いてます。彼を支えてあげようとか思わなかったんですか?」
「桜子、よせ……」
「佐もおかしい!どうしてそんなにへらへらしてられるの!?仮にも自分を振った相手だよ!?」
「言いたい放題言ってくれるわね。あんたが佐から何聞いたか知らないけどこっちの言い分も聞かないで全面否定するわけ?」
「言い分があったら聞きます!なんかあるんですか?」
どうしてこんなにイライラしてるんだろう?
「私も最初は佐を支えようとしたわよ。でもこいつは私の事なんて全然かまってくれなかった。それどころか邪魔者扱いされたんだよ!」
「そんな答えだろうと思いました。どうせ独りよがりで支えてたつもりになってたんでしょう!?押しつけがましいことばかりして……!」
「桜子、もうよせ。あゆ美すまん、こいつ今ちょっと平静じゃなくて」
平静でいられるわけないじゃない!自分の彼氏を否定するなんて許せない!
しかし私は泣いていた。自分の言葉に気づかされた。
独りよがりで支えたつもりになってんたんでしょう!?
それは私が片桐先輩にした仕打ちなんじゃないのか?
自分の行動を振り返って後悔して……そして泣いてた。
「自分で喧嘩売っておいて泣き出すって何?なんか気分めっちゃ悪いわ」
「すまんな」
「あんたもこんな女止めておいた方が良いよ。どうせ面白くもない話しか出来ないんでしょ?あんたと同じで」
その言葉にびくつく。
私はつまらない女。
佐も同じことを考えているんじゃないか?
佐は言う。
「ああ、こいつも俺と同じだよ。今はバスケの事しか頭にない。この二年間必死にバスケの事だけを勉強してきた」
「そんな事だろうと思った」
「そんな一途な女放っておけないだろ?こいつからバスケが無くなったら何が残る?こいつは何にすがって生きて行けばいい?そう思うと見過せねーよ」
「……精々つまんない青春送るのね?」
「あゆ美は相変わらずだな。自分と価値観が違うと分かるとすぐに見切りつけたがる。相手を理解しようとしない」
「自分と価値観が違う男と付き合うだけ時間の無駄でしょ。じゃあね」
そう言ってあゆ美さんは去って行った。
佐は私の背中をぽんと叩く。
「あいつの言ったこと気にするな」
違う私は自分の口にしたことに後悔してるだけ。
「折角のデートが台無しだな。ちょっと気分変えるか?桜子運転頼んでいいか?」
「どこか行きたいところあるんですか?」
「いや、適当に走らせてくれたらいい。二人きりになりたいんだ」
「わかりました」
私は言われた通り車を走らせる。
「俺も車買わないとな。就職したら車買うかな」
佐は笑っている。
「桜子……考えてる事全く違うぞ。お前が冬夜にしたことは押し付けかもしれない。でも最終的に道を選んだのは冬夜だ」
「でも私がバスケに引きずり込まなければもっと有意義に……」
「ああ、そうだな。適当に遊んで暮らしていただろうな。折角の才能を埋もれさせたまま。それを日本代表まで引き上げたのは紛れもなく桜子の力だよ」
「私の……?」
「冬夜がバスケに興味があると否やバスケの勉強しながら冬夜にバスケの道に引きずり込んだ事。その経緯は聞いてる」
「でもその結果遠坂先輩と関係を悪化させてしまった」
「今があるんだからいいじゃねーか」
佐は笑う。
「後悔先に立たずっていうだろ?今のお前がまさにそれだよ。どうせ後悔するなら今を生きろ。今自分が最善だと思う道を選べ」
躓きそうになったら俺が支えてやるからと佐が言う。
「私って面倒な女ですよね」
「そうだな、向こう見ずで放っておけない女だ。だからお前の一生面倒見てやるよ」
「佐それってプロポーズ?」
「それなら先週の宴会の席で済ませたと思っていたんだけどな?」
「あっ……」
「返事……今聞いても良いか?」
「そうですね……卒業したらまた聞かせてください」
「わーったよ」
佐が笑う。
それから佐の家で夕食を食べる。
相変わらずバスケの話で盛り上がってそして私は帰る。
「じゃあ、また明日な」
「はい、今日は早く寝てくださいね」
「わーってるよ」
「それじゃまた」
そう言って車を出す。
片桐先輩がバスケを辞めたら私は何をしたらいい?
答えが分かった気がする。
私を夢中にさせてくれるものは片桐先輩だけじゃない。もっとそばにいたのだから。
(4)
愛莉が髪を切ってる間スマホを弄りながら置いてあったファッション雑誌を見ていた。
女性物の雑誌だけど。
愛莉にこういう格好させたらいいんじゃないか?とかこういう格好にあこがれているんじゃないかとか?色々考えながら見てた。
愛莉は流行りの服とかそういうのに興味がないらしい。
自分に合った服を選んで買ってくる。
今回は僕が選んだけど。
大体僕と愛莉の選ぶものは似たり寄ったりだ。
「冬夜君お待たせ~」
愛莉の声が聞こえてきた。
振り返って愛莉を見るとぎょっとした。
驚きのあまり椅子から落ちそうになった。
愛莉はおでこの中間あたりで前髪をぱっつんと揃えて髪を肩にかかるくらいまでに切っていた。
栗色に染め直した愛莉の顔はまさに若い頃のエルトのボーカルのようで、妖精のように見えた。
「似合うかな~?」
愛莉はそう言って僕の言葉を待っている。期待している。
「似合ってるよ」
「わ~い」
美容室を出るとちょうど夕方を過ぎたくらいだ夕食くらい食って帰ってもいいだろう。
「何か食べて帰ろうか?」
「うん」
パスタ屋さんに連れて行った。
料理が来るまでの間愛莉に見とれていた。
そして愛莉に聞いていた。
「愛莉、どうしてその髪型にしようと思ったの?」
「ほえ?」
「いや、急に思いついたように切っていたから」
「似合ってない?」
愛莉は寂しそうな顔をする。
わかってるだろ?
「そんなことないだろ」
「ならいいじゃない?」
愛莉はそう言って微笑む。
そしてやがて口を開いた。
「冬夜君今戸惑ってるでしょ?」
「うん」
「じゃあ、答えてあげるね。冬夜君があまりにもエルトのボーカルの衣装に拘るからじゃあ髪形も合わせた方がいいかな?って思って」
そんな理由だったんだね。
「でもいいのか?愛莉伸ばしてたんだろ?」
「すぐ伸びるよ」
そしたらまた切らなきゃねと愛莉は笑う。
夕食を食べると家に帰ってお互いに風呂を済ませてゲームをする。
2時間フルで出るのは久しぶりだ。
そして終わるとログアウトする。
「この後どうする?」
「ドラマ見る~」
愛莉の見たいドラマを見る。
見ながら今日の帳簿をつけている。
僕は見ながらスマホを弄っていた。
愛莉の帳簿付けが終ると愛莉は僕からスマホを取りあげた。
「構って~」と言わんばかりに抱きついてくる。
そんな時は下手に抵抗しない方が良い。
黙って愛莉を受け止めてやる。
「愛莉ドラマ見なくていいのか?」
ちょっと意地悪を言ってやると「うぅ……」と唸る。
しかしにこりと笑うと胡坐をかいてる僕を背もたれにするように座りだす。
「これで一石二鳥だよ」
今日は愛莉の自由にさせてやろう。
愛莉が僕の願望をかなえてくれたんだから愛莉の願望をかなえてやろう。
じんわりと伝わってくる愛莉の体温。
ドラマが終ってもその体勢は続く。
日付が変わる頃僕は愛莉に声をかける。
「そろそろ寝よう」
「うん」
テレビを消して照明を落として僕達はベッドに入る。
愛莉は疲れていたのだろうかすぐに眠りについた。
僕も疲れていたのだろう。すぐに眠る。
もうすぐ今年も半年を迎えようとかとしていた。
「冬夜君、どれが好き?」
今日は愛莉と僕の夏服を買いに来ている。
愛莉が色んな服を見せてくる。
前にも言ったけど「どれでもいいよ」は絶対に禁句。
「私との買い物そんなにつまんない!?」って拗ねるから。
分からなくても一緒に悩んでやる。
どうしても分からない時は自分の好きな人を思い浮かべる。
それが目の前にいるんじゃないかって?
テレビに出て来る人でこの人可愛いなって思う人くらいいるだろ?
僕にだってそんな人いるよ。
キャミソールワンピースやビスチェも会うけどまあ、ワンピースがいいだろうな。
もっと愛莉の豊潤なボディラインを強調する服もいいんだけど愛莉を他人にそんな目で見られるのは嫌だ。
あと愛莉はあまりパンツ系を好まない。
僕の好みもそうだけど。
あ、ミニスカート履かせたいと思ったことは無いよ。
愛莉の足が太いとかそういう理由じゃない。
あまり彼女に露出の多い服は着させたくないんだ。
まあ、エルトのボーカルがそう言う服を着てるからってのもあるけど。
でもパンツ系も全くもってないわけじゃない。
ワイドパンツとかは普通に持ってる。
そういう歩きにくい所とかに遊びに行くこともあるから。
スニーカーも車に常備してある。
愛莉は基本的にサンダルを履く。
愛莉はデニムのパンツとかも履かない。
窮屈なのが嫌らしい。
ちょっと考え込み過ぎたかな?
取りあえず選んでやろう。
さっき言ったキャミソールワンピやワンピースを選んでやる。今年は花柄がいいらしい。
「うぅ……またエルトのボーカルの影響?」
「まあね、他に判断材料が無くて」
「まあ、冬夜君の好みならそれにするけど。私に合うかな?」
「きっと似合うよ」
「だったらこっちも合うよね?」
愛莉はキャミソールやビスチェを選んでとった。
愛莉も僕の思考を読み取っているのだろうか?
「うん、似合うと思うよ」
「わ~い。あ、そうだ……うん、早い方が良いよね?」
どうしたんだろう?
「帰りに美容室寄ってもいいかな?」
そう言いながら愛莉は早速美容室の予約をとっている」
「良いけどどうしたの?」
「ふふ~ん、冬夜君好みの女性に変身するの~」
なるほどね。
昼食を適当なレストランで食べて僕の服を探す。
「冬夜君ももうちょっと大人っぽくてもいいよね」
そう言ってサマージャケットやTシャツを選んで買う愛莉。
「冬夜君はどういうのがいい?」
「愛莉と一緒かな?あまり窮屈なボトムスは好きじゃない」
「じゃあワイドパンツで決まりだね。でもスキニーも似合ってるよ」
「愛莉が似合うって言うんだから似合うんだろうな」
「うん、両方買っちゃおう。あ、でも冬夜君スキニーは持ってるよね……」
「だいぶ痛んでるしそろそろ買い替え時かも」
「わかった~」
愛莉はそう言って嬉しそうに選んでる。
愛莉が納得いくまで選ばせてやる。
決まったようだ。
愛莉から買い物かごを手渡されそれを買う。
満足したら次は靴だ。
僕はスニーカーを、愛莉はサンダルを買う。
その後ペットショップで動物を見て回る。
「可愛いね」
ペットショップに行くと犬猫関係ない。愛莉はどっちも見てる。
毛並みのいい犬猫が多い。
「犬猫だけじゃないぞ」
愛莉に小動物を見せてやる。
愛莉は目で愛でる。
十分堪能するとペットショップを出る。
愛莉は時間を気にしてる。
「そろそろ時間か?」
「うん」
「じゃあ、行こうか。いつもの美容室でいいんだな?」
「うん!」
僕達は美容室に向かった。
(2)
今日は冬夜君とお買い物。
結局春物を買いに行く約束は、抗争でそれどころじゃなかったからできなかった。
だから夏服を一緒に買いに行こうって冬夜君が誘ってくれた。
冬夜君好みの女性にならなくちゃ。
と、いっても冬夜君の好みなんとなく分かるんだけどね。
エルトのボーカルを基準に判断すればいいだけの話。
「どれがいいと思う?」
そう言うとやっぱりそっち系の服を選んできた。
冬夜君はボディラインの出る服を選ばない。
私がお子様体形だからかな?
違う、冬夜君は他の人にそういう目で見られたくないからだけだという。
でも流石に夏は暑いよ?
そう言うのも考慮して冬夜君は服を選んでくれる。
ミニスカートは絶対に選ばない。
私がデニム素材のパンツを好きじゃないのも分かってくれてる。
基本春夏はワンピースを冬夜君は好む。
後白いロングスカートとか。
冬夜君は下着が透けちゃうんじゃないかと心配してたけどちゃんと厚い生地のスカート履いてるから大丈夫だよ。
それにしても本当に冬夜君はエルトのボーカル好きなんだね?
……試してみるか?
「冬夜君美容室寄ってもいい?」
そう言いながら美容室の予約を取る。
デート中の冬夜君は優しい。
「もう疲れたから帰ろう?」なんてことは絶対に言わない。
「いいよ」
そう言ってくれると思ったよ。
お昼を食べて冬夜君の服を選ぶ。
冬夜君も髪形とかきちっとセットしたらそれなりに格好いいと思うんだけどな。
恋人補正かかってるのかな?えへへ~。
冬夜君の服を選ぶと、定番のコースペットショップに行く。
猫はだけど犬も可愛い。
見とれてる間冬夜君も一緒に観てくれる。
私に合わせて話もしてくれる。
「小動物もかわいいよ」
冬夜君がそう言うのでそれも見る。
時間はあっという間に過ぎていく。
ペットショップを出る頃には美容室の予約の時間だ。
「そろそろ時間?」
「うん」
「それじゃ行こうか」
「うん」
美容室に着くと空いてた。
すぐに準備してくれる。
「今日はどんな髪形にしますか?」
「えーと……」
躊躇いはあった。
でも新しい自分になれる。
冬夜君の好みに一層近づける。
「こんな感じでお願いします」
店員さんに注文すると店員さんは前髪を切り始めた。
(3)
「ふぅ~割と面白かったな」
「そうですね」
今日は佐(たすく)と映画を見に来ていた。
映画が終ると昼食。
ショッピングモールのレストランで済ませていた。
折角のデートなのになぜか浮かない顔の私。
佐はその理由を見抜いていたようだ。
「もう、動き始めたんだ。止められるものでもないだろ?」
佐が言う。
「そうですね、今さらですよね」
「冬夜が本気を出すとすげーって事が分かっただけでもいいよ。その本気を出させたのは紛れでもない桜子。お前だ」
「ええ……あっ」
またやってしまった。
「ごめんなさい。デート中に他の男の事考えてるなんて。私……」
「気にするな……。そんな桜子が俺を変えてくれたんだから」
「はい」
「この後どうする?」
「かんがえてないです」
「靴でも見てくか?」
「……いいんですか?」
「ああ、頭の中はどうせバスケの事で一杯なんだろ」
「ごめんなさい」
どうしていつもこうなるんだろう?
私は考えてみた。
「佐はデートしてて楽しい?」
「は?どうしたんだ突然?」
いつもバスケかサッカーの事しか考えない私と付き合っていて楽しいのか?
とても気になっていた。
偶には佐の話も聞きたい?
「なるほどな……じゃ、俺のつまらない過去の話でも聞くか?」
私はうなずいた。
「前に話したよな。彼女がいたことは」
「うん」
「まさに今のお前だったよ。寝ても覚めてもバスケの事ばかり。デートらしいデートもしたけどその間もずっと考えていることはバスケ」
「それで相手に愛想をつかされたんですよね?」
「そうそう、だからお前の気持ちわかってしまうんだよ。何かに夢中になってる気持ち。そんなお前が目的を失ったときどうするんだろう?独りで大丈夫なのか?そんな心配してるよ」
片桐先輩がバスケを引退した時。大学を卒業した後私は何を糧に生きて行けばいい?
考えると不安になる。
「不安だろ?寂しいだろ?だから俺がいてやるんだ。俺が言ってやるんだ。俺がそばにいるからって」
「佐は今バスケに夢中じゃないの?」
「生憎と不器用でな。同時に二つの事に夢中になるのは無理だ。冬夜はできてるみたいだけどな」
「じゃあ、何に夢中なの?」
そう聞いた時見知らぬ女性から声をかけられた。
「あれ?水島君じゃない」
「あゆ美か、久しぶりだな」
佐の知り合いのようだ。
無意識のうちに佐の腕を掴んでいた。
あゆ美さんは私に気が付いたようだ。
「隣の子ってあんたの彼女」
「ああ、佐倉桜子。桜子こいつがさっき話した元カノのあゆ美」
「初めまして、佐倉です」
「うそっ!あんたに彼女出来たの!?バスケ一筋だったのに?桜子さんだったっけ?やめときなこいつバスケの話しか能が無いからつまんないよ」
私はムカッと来た。
「それは佐だけのせいなんですか?経緯は聞いてます。彼を支えてあげようとか思わなかったんですか?」
「桜子、よせ……」
「佐もおかしい!どうしてそんなにへらへらしてられるの!?仮にも自分を振った相手だよ!?」
「言いたい放題言ってくれるわね。あんたが佐から何聞いたか知らないけどこっちの言い分も聞かないで全面否定するわけ?」
「言い分があったら聞きます!なんかあるんですか?」
どうしてこんなにイライラしてるんだろう?
「私も最初は佐を支えようとしたわよ。でもこいつは私の事なんて全然かまってくれなかった。それどころか邪魔者扱いされたんだよ!」
「そんな答えだろうと思いました。どうせ独りよがりで支えてたつもりになってたんでしょう!?押しつけがましいことばかりして……!」
「桜子、もうよせ。あゆ美すまん、こいつ今ちょっと平静じゃなくて」
平静でいられるわけないじゃない!自分の彼氏を否定するなんて許せない!
しかし私は泣いていた。自分の言葉に気づかされた。
独りよがりで支えたつもりになってんたんでしょう!?
それは私が片桐先輩にした仕打ちなんじゃないのか?
自分の行動を振り返って後悔して……そして泣いてた。
「自分で喧嘩売っておいて泣き出すって何?なんか気分めっちゃ悪いわ」
「すまんな」
「あんたもこんな女止めておいた方が良いよ。どうせ面白くもない話しか出来ないんでしょ?あんたと同じで」
その言葉にびくつく。
私はつまらない女。
佐も同じことを考えているんじゃないか?
佐は言う。
「ああ、こいつも俺と同じだよ。今はバスケの事しか頭にない。この二年間必死にバスケの事だけを勉強してきた」
「そんな事だろうと思った」
「そんな一途な女放っておけないだろ?こいつからバスケが無くなったら何が残る?こいつは何にすがって生きて行けばいい?そう思うと見過せねーよ」
「……精々つまんない青春送るのね?」
「あゆ美は相変わらずだな。自分と価値観が違うと分かるとすぐに見切りつけたがる。相手を理解しようとしない」
「自分と価値観が違う男と付き合うだけ時間の無駄でしょ。じゃあね」
そう言ってあゆ美さんは去って行った。
佐は私の背中をぽんと叩く。
「あいつの言ったこと気にするな」
違う私は自分の口にしたことに後悔してるだけ。
「折角のデートが台無しだな。ちょっと気分変えるか?桜子運転頼んでいいか?」
「どこか行きたいところあるんですか?」
「いや、適当に走らせてくれたらいい。二人きりになりたいんだ」
「わかりました」
私は言われた通り車を走らせる。
「俺も車買わないとな。就職したら車買うかな」
佐は笑っている。
「桜子……考えてる事全く違うぞ。お前が冬夜にしたことは押し付けかもしれない。でも最終的に道を選んだのは冬夜だ」
「でも私がバスケに引きずり込まなければもっと有意義に……」
「ああ、そうだな。適当に遊んで暮らしていただろうな。折角の才能を埋もれさせたまま。それを日本代表まで引き上げたのは紛れもなく桜子の力だよ」
「私の……?」
「冬夜がバスケに興味があると否やバスケの勉強しながら冬夜にバスケの道に引きずり込んだ事。その経緯は聞いてる」
「でもその結果遠坂先輩と関係を悪化させてしまった」
「今があるんだからいいじゃねーか」
佐は笑う。
「後悔先に立たずっていうだろ?今のお前がまさにそれだよ。どうせ後悔するなら今を生きろ。今自分が最善だと思う道を選べ」
躓きそうになったら俺が支えてやるからと佐が言う。
「私って面倒な女ですよね」
「そうだな、向こう見ずで放っておけない女だ。だからお前の一生面倒見てやるよ」
「佐それってプロポーズ?」
「それなら先週の宴会の席で済ませたと思っていたんだけどな?」
「あっ……」
「返事……今聞いても良いか?」
「そうですね……卒業したらまた聞かせてください」
「わーったよ」
佐が笑う。
それから佐の家で夕食を食べる。
相変わらずバスケの話で盛り上がってそして私は帰る。
「じゃあ、また明日な」
「はい、今日は早く寝てくださいね」
「わーってるよ」
「それじゃまた」
そう言って車を出す。
片桐先輩がバスケを辞めたら私は何をしたらいい?
答えが分かった気がする。
私を夢中にさせてくれるものは片桐先輩だけじゃない。もっとそばにいたのだから。
(4)
愛莉が髪を切ってる間スマホを弄りながら置いてあったファッション雑誌を見ていた。
女性物の雑誌だけど。
愛莉にこういう格好させたらいいんじゃないか?とかこういう格好にあこがれているんじゃないかとか?色々考えながら見てた。
愛莉は流行りの服とかそういうのに興味がないらしい。
自分に合った服を選んで買ってくる。
今回は僕が選んだけど。
大体僕と愛莉の選ぶものは似たり寄ったりだ。
「冬夜君お待たせ~」
愛莉の声が聞こえてきた。
振り返って愛莉を見るとぎょっとした。
驚きのあまり椅子から落ちそうになった。
愛莉はおでこの中間あたりで前髪をぱっつんと揃えて髪を肩にかかるくらいまでに切っていた。
栗色に染め直した愛莉の顔はまさに若い頃のエルトのボーカルのようで、妖精のように見えた。
「似合うかな~?」
愛莉はそう言って僕の言葉を待っている。期待している。
「似合ってるよ」
「わ~い」
美容室を出るとちょうど夕方を過ぎたくらいだ夕食くらい食って帰ってもいいだろう。
「何か食べて帰ろうか?」
「うん」
パスタ屋さんに連れて行った。
料理が来るまでの間愛莉に見とれていた。
そして愛莉に聞いていた。
「愛莉、どうしてその髪型にしようと思ったの?」
「ほえ?」
「いや、急に思いついたように切っていたから」
「似合ってない?」
愛莉は寂しそうな顔をする。
わかってるだろ?
「そんなことないだろ」
「ならいいじゃない?」
愛莉はそう言って微笑む。
そしてやがて口を開いた。
「冬夜君今戸惑ってるでしょ?」
「うん」
「じゃあ、答えてあげるね。冬夜君があまりにもエルトのボーカルの衣装に拘るからじゃあ髪形も合わせた方がいいかな?って思って」
そんな理由だったんだね。
「でもいいのか?愛莉伸ばしてたんだろ?」
「すぐ伸びるよ」
そしたらまた切らなきゃねと愛莉は笑う。
夕食を食べると家に帰ってお互いに風呂を済ませてゲームをする。
2時間フルで出るのは久しぶりだ。
そして終わるとログアウトする。
「この後どうする?」
「ドラマ見る~」
愛莉の見たいドラマを見る。
見ながら今日の帳簿をつけている。
僕は見ながらスマホを弄っていた。
愛莉の帳簿付けが終ると愛莉は僕からスマホを取りあげた。
「構って~」と言わんばかりに抱きついてくる。
そんな時は下手に抵抗しない方が良い。
黙って愛莉を受け止めてやる。
「愛莉ドラマ見なくていいのか?」
ちょっと意地悪を言ってやると「うぅ……」と唸る。
しかしにこりと笑うと胡坐をかいてる僕を背もたれにするように座りだす。
「これで一石二鳥だよ」
今日は愛莉の自由にさせてやろう。
愛莉が僕の願望をかなえてくれたんだから愛莉の願望をかなえてやろう。
じんわりと伝わってくる愛莉の体温。
ドラマが終ってもその体勢は続く。
日付が変わる頃僕は愛莉に声をかける。
「そろそろ寝よう」
「うん」
テレビを消して照明を落として僕達はベッドに入る。
愛莉は疲れていたのだろうかすぐに眠りについた。
僕も疲れていたのだろう。すぐに眠る。
もうすぐ今年も半年を迎えようとかとしていた。
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