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LASTSEASON
美貌という名の儚い奇跡
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(1)
「おはよう冬夜さん、朝ですよ」
「おはよう愛莉」
「最近お体の方は大丈夫みたいですね」
「愛莉のお蔭だよ」
「いいえ。早く仕度してくださいね」
愛莉はそう言ってベッドを出るとキッチンに向かう。
今日から3連休。
とはいえ、3連休とれない人間もいる。
連休すら危うい人間だっている。
と、いうわけで一泊二日のキャンプに決まった。
中には一泊して次の日は準夜勤、深夜勤という激務の人間もいる。
木元先輩は無事竣工したらしい。
もう次の現場が決まっているらしいけど。
「こんな事なら営業にしとくんだったよ」
でも営業もブラックみたいだよ木元先輩。
そう言えばこの前夏のボーナスをもらった。
査定期間が短いため随分低かったが愛莉に預けた。
「確かにお預かりしました。ありがとうございます。もしもの時の為にとっておきますね」
「愛莉、一度聞いておきたかったことがあるんだけど……」
「なんでしょう?」
「給料足りてる?」
飲み会やなんだかんだで結構出費がデカい。
愛莉はにこりと笑って答える。
「冬夜さんの初任給調べてアパート選んだんですよ」
後の光熱費とかも計算してちゃんと積み立ても出来てるから大丈夫だという。
愛莉が言うなら問題ないだろう。
朝食を食べ終わると愛莉が片づけをしている間に準備を始める。
愛莉が片付け終え支度をする頃には準備は終わってる。
僕達は家を出る。
集合場所は現地になっていた。
車で1時間といったところか。
現地に着くと既に晴斗達が準備をしていた。
「あ、お疲れっす。冬夜先輩」
「おはよう晴斗、相変わらず早いね」
その後続々と集まるメンバー。
みんなまずテントを設営すると着替えて海を楽しんでいた。
僕達も水着に着替える。
お昼は皆弁当を準備していた。
弁当を食べると皆海へ飛び出す。
僕も愛莉に誘われて海へと向かった。
(2)
「瑛大、あんた何やってんの?」
「ゲームだけど?」
「海まで来てゲームか!?」
亜依が怒っている。これ以上機嫌を損ねるわけには行かない。
ゲームをしまうと亜依について行った。
晴斗はサーフボードで遊んでいる。
白鳥さんは木陰で読書している。
冬夜は海の家でヤキソバやら色々食べてる。
遠坂さんがそれを困った顔で見ている。
真鍋君達も海の家で飲んでる。
海未さんは相変わらず巨大なサンドアートを築いている。
波打ち際ではしゃぐ者。
海を泳ぐ者。
ビーチバレーを楽しむもの。
皆楽しんでいた。
僕と亜依は海で遊んでいた。
亜依は楽しそうにしている。
あの晩から少しずつ自分の生活を変えていた。
亜依が遅番の時は夜食や朝食を作っておいたり、掃除をしておいたり、昼間は求職活動していた。
薬品のルート営業に仕事は決まった。
木元先輩や檜山先輩は考え直せと言う。
でも手取りがいい、亜依を少し楽させようと思ったらこのくらいしないと。
きついのはネットで調べた。でも楽な仕事なんてない。
覚悟はできてる。
そのくらいしないと皆の信用は取り戻せない。
面接は楽だった。
でも離職率が高いのも聞いていた。
一通り遊ぶとテントに戻って一休みする。
暫くすると皆戻ってきた。
皆より早く行動する。
火を起こす準備をする。
着火剤をつけて火を起こすと炭を入れる。
するとは佐々木が話しかけてきた。
「お疲れ様」
「お疲れ」
簡単に挨拶をする。
「一つ聞いてもいいかな?非常に興味があるんだ」
佐々木が聞いてきた。
「なんだよ?」
「どうやって亜依さんと仲直りしたの?客観的にみて非常に最悪の状況だったと思うんだけど」
「それをお前に説明する必要あるの?」
「先輩の考えを聞いておく必要はあるかなと思ったから。そもそも先輩は亜依さんの事をどう思っているの?」
「好きに決まってるだろ!」
僕は怒鳴っていた。
「どうした瑛大?」
亜依がやってくる。
「何でも無いよ、亜依」
「そうか、後輩にも仲良くしてやれ。渡辺君に言われたろ?」
そう言って亜依は自分の作業に戻る。
「癇に障ったら謝るよ。でも非常に興味あるんだ。二人をつなぐ絆ってものに」
それをこいつにどう説明しろというんだ。
言葉に出来ない。細い絆。
細いけど決して切れる事のない強い絆。
何時だってギリギリだ。
細いロープの上を綱渡りしている。
必死にしがみついて。何とか今までやって来た。
これからも続くという保証はどこにもない。
「……僕にも彼女がいる。柚希という彼女が」
佐々木が話し始めた。
「柚希はいつも僕を注意する。『豊の言う事は正しい、だが正論が人の神経を逆撫ですることだってある』ってさ」
正に今その状態じゃないか?
「片桐さんにも言われたよ『討論したいなら、まずは相手にその意志を確認しないと駄目だ、自分の意見を一方的に押し付けるだけじゃ誰も相手にしないよ』って」
僕もそうだ、お前と討論する必要はない。
「僕の意見を率直に言う。桐谷さんと一度話をしてみたい。それが例え奥さんの事でもなんでもいい」
「どうして俺に拘るんだ?」
「好奇心かな?理由はさっきも話したよ。どんなに切れそうになっても切れない二人の絆の秘訣を知りたい」
僕達は渡辺班の中でも異質な存在。
何度も謝る僕の姿と、そして普通ならとっくに愛想をつかされてもおかしくないのに僕に拘る亜依。
夜明けの光を小鳥が見つけるように、俺は気づいてる。。
愛したから絶望を知った。
それでも、この手にまだつかむ力は残っている。失っても失ってもわずかに残っている。
だから、その涙に誓おう。
奇跡にとりつかれて瓦礫を飛び越え上昇するカーブ
心に鼓動を求めよう。
一生をかけて亜依を求めよう。
まだ間にあうかな?間に合うと良いな。
なりたい自分から遠ざかっていく。
飛行機空を汚していく。
本当の孤独に凍えるくらいなら人はこんなに残酷になる。
亜依に守られていたんだ。
失っても瞼を腫らして祈る。
あと一秒生きるために魂の背中を押そう。
運命をつなぎとめる為に。
心に鼓動を求めよう。
不確かさ手繰り寄せ。
まだ間に合うだろうか?
「失ってやっと気づくことがある。その度に亜依を苦しめている。それでも亜依を求めるのが愛だ」
ボロボロにひび割れた冷たい石ころ。
それでも転がっていく。恋に向かって落ちていく。
最初から上手くいく者なんていない。
「……なるほどね。桐谷さんも苦労しているんだね」
苦労なんて一言で片づけられるような軽い物じゃない。
言葉で言い表せないもの。
敢えて言うなら罪という名の十字架。
亜依の存在はそんな罪に穢れた僕を拭ってくれる。
だから一生大事にしないといけない。
それはこれから一生かけて償っていかないといけない。
どうやって償っていけば分からないけど。
そんな気持ちお前に理解できるか?
「うーん、僕には理解できないかもしれないね一生」
だろうな。
「でも、君の姿も愛のカタチの一つだという事は理解したよ。これから先報われるときがくるといいね」
「ありがとう」
「じゃあ、僕からアドバイスしてもいいかな?」
アドバイス?
「亜依さんはきっと君に苦しめと言ってるんじゃない。これまで作れなかった楽しい思い出を作ろうと必死になってるんじゃないかな?そんな亜依さんに桐谷さんが出来ることは分かり切ってると思うんだけど?」
佐々木の言う事は理解できる。
「お前に言われるまでもない」
「瑛大!火を起こすのにいつまで時間かかっているんだ!材料の準備は出来たぞ!」
亜依が言う。
佐々木君は他の1年生の元に手伝いに行った。
「あいつに何言われたのか知らないけど気にするな」
「うん」
「瑛大先輩火炭に火をつけるの苦手なら自分手伝うっす」
晴斗がやって来た。
晴斗に任せる。
「お前は何をやらせても駄目だな」
亜依が言う。
「ごめん」
「そんなお前でも出来る事があるよ。ほれ」
亜依は僕にビールを手渡す。
「皆を楽しませることくらいしかできないんだからしけた面すんな」
亜依はそう言って笑う。
心に鼓動求めなさい。
この命亜依に全部預けよう。
(3)
「それじゃ、今日はお疲れ様。みんな思いっきり楽しもう!」
渡辺先輩が言うと宴は始まった。
「君達お笑いやってるんだって?」
栗林先輩がやって来た。
「ええ、まだそんなに仕事取れてませんが」
「それがどうかしたんですか?」
香澄が返す。
「いや、若いのに大変な道を選んだんだな。大したもんだな。学業も同時にこなすなんて」
栗林先輩が言う。
「夢ですから」
香澄が言う。
「栗林先輩たちは夢は無いんですか?」
「残念ながら無いんだ。小さい時は警察官になりたいとかあったけどね」
大原君が言うと栗林先輩は答えた。
「俺もそうですね、夢なんて考えたことが無かった。今が楽しければそれでいいや的な」
「私もだな、就職も結婚もまだ考えてない。今が楽しければいい。そう考えてるよ」
彩人君と遥さんが答えた。
「確かに今を楽しむってのも手かもしれませんね」
小泉君がそう言う。
「で、そんな話をしに来たわけですか?」
香澄が言う。そんないい方しなくても。
すると栗林君が笑って言った。
「この前の飲み会で片桐さんが言ってたろ?俺達に足りないのはコミュにケーションだって。もっと居場所を手探りで探すべきだって。実践しようと思ってね」
「それなら先輩達にまざったほうがいいんじゃ……」
「俺達、渡辺班の中じゃ浮いてる方だと思う。だからさ。美里も美月さんを気にかけていたし」
私は美里先輩を見る。
美里先輩は気だるそうに私達を見ている。
「そういうことなら俺も混ぜてもらおうかな~」
梅本君と涼宮君が来た。
「やっぱり盛り上げ役必要でしょ!」
そうして皆で会話をしてた。
肉をつまみながらドリンクを飲んで、騒ぐ。
「おい、お前らだけで集まってないでこっちに来い!」
渡辺先輩が呼ぶと皆群れの中に混ざっていた。
宴は深夜まで続く
深夜になると一人また一人とテントの中に入っていく。
疲れているのだろう。
皆寝るのが早かった。
大人組も早々に寝てしまった。
残っているのは私達と石原先輩と彩人君と遥さんだけ。
片桐さんと遠坂さんは夜の散歩に行った。
話題は自然と私達の事になる。
今後の私たちの活動についてだ。
「芸人としてじゃないけど地元局と契約取れたわ。週1のバラエティ番組。主に食べ歩きなどね。食レポの練習しときなさい」
恵美さんが言う。
「阿南と仲もCM出演決まってるし、2人そろってドラマ出演のオーディションも受け始めました。ALICEも地元じゃ有名タレントだ。ここからが勝負だよ」
石原さんが言う。
「順調そうで何よりです」
「今のうちにサインもらっておこうかな」
彩人君と松本さんが言う。
「書いてあげなさい」と恵美さんが笑って言う。
私達はサインを書いて二人に渡した。
「ありがとうございます」
二人は礼を言う。
「ところで紀維(きずな)。あなたはいつになったら覚悟を決めるの?」
恵美さんが大原君に聞く。
「覚悟って何をです?」
「小泉だって美月の人生背負う覚悟決めたのよ!あなたもいい加減決めなさい!」
香澄と大原君の関係は知ってる。うちの売れっ子の有栖ですら結婚した。我が社に恋愛禁止なんて馬鹿げた社則は存在しない。自由にしなさいと恵美さんは言う。
「ですが……まだ早いんじゃないかって。今は香澄を舞台に立たせることに全力を尽くしたい」
「その過程で挫けることはある。それを支えてやれるのはあなた以外に誰がいるの?」
「……て言ってるってどうする香澄?」
大原君は香澄に聞く。
「その質問って卑怯じゃない?私が嫌だって言ったら諦めるの?」
香澄が言う。
「うじうじしないでさっさと腹決めなさい。私は美月と違う。煮え切らない男って大嫌いなの!それとも私に最後まで言わせる気!?」
「……香澄今度指輪買いに行こう?」
「わかった」
そんな二人を見て恵美さんは笑う。
「これで我が社も安泰ね。望」
「そうだね、恵美」
社長も笑っている。
「みんなそんなに簡単に結婚決めちゃっていいんですか?」
彩人君が言う。
「これがきっと渡辺班の不思議な力なんだよ。彩人」
松本さんが言う。
飛び出すタイミングは何度も来ない。
いつでも飛び出せる準備をしておく。
人生は「急にボールがきたので」じゃ取り返しがつかない。
小泉君もきっと同じ気持ちだったんだろう。
「さて、そろそろ寝ましょうか?」
皆テントに入っていく。
ひとり社長を残して。
「皆戻ってきてから寝るよ。どうも昔の癖が抜けなくてね」
社長はそう言って笑っていた。
私は不思議に思ったけど。「望に任せておけば問題ないから」と恵美さんが言うので私もテントに入った。
(4)
愛莉と夜の散歩をしてた。
「冬夜さん、何も無いですね」
「まあ、もう深夜だしね」
途中でぼろい屋敷を見つけた。
如何にも出そうな屋敷の。
愛莉はなにも言わない……。
ただ僕の腕を掴んでいる。
ちょっと悪戯したくなった。
「愛莉写真とってあげようか?……写ってるかもしれないよ」
「もう、冬夜さんたら、意地悪なんだから。私がこういうの苦手だって分かって連れて来たでしょ!?」
「他に行くところないんだよ」
「……もどりましょう?背筋がぞくぞくします」
「いいよ」
来た道を戻っていると公生と奈留、塚原さんと中山君を見つけた。
公生と奈留がなんか口論してる。
どうしたんだろ?
「公生どうしたの?」
僕が声をかけると4人は気づいたようだ。
奈留が愛莉に駆け寄る。
「公生が酷いんです」
愛莉は公生を睨む。
「ちょ、ちょっと悪戯しただけだよ」
中山君達に事情を聞いた。
4人はトイレに来たらしい。
そうだろうね、トイレの前に居たんだから。
で、奈留が「絶対に待っててね」と言ったら「なんなら用を足してるところまで見てあげようか」と公生が言って喧嘩が始まったらしい。
うん、公生が悪いね。
「そんな事ばかり言ってると誠君みたいになっちゃうよ!」と愛莉が公生を注意する。
酷い言われようだな誠。
すると奈留が言い出す。
朝なかなか起きてくれない、起きても悪戯する、夜寝相が悪いのを写真にとって送り付けてくる等……。
「そう言う年頃なんだよ公生も」
僕が弁護する。
高校生で一緒の部屋に住んでいたらそう言う事もしたくなるだろう。
「そうだね、冬夜さんも朝起こすの大変でしたものね」
なんだかんだ理由をつけては起きてくれない。
愛莉と奈留は意気投合したようだ。
帰り道で互いの彼氏の悪口を言いながら帰っていた。
「一緒に暮らせるってちょっとうらやましいな」
塚原さんが言う。
「2人もそのうち来るよ、一緒に暮らせる日が」
僕が言うと塚原さんは中山君を見て笑う。
「だってさ、あまり待たせないでね。和君」
「ま、まだ高校生だよ。当分無理だよ」
「分かってる。楽しみに待ってるから」
二人を見て想う。
喜びを喜び、悲しみを悲しみ、目覚めたまま夢を見よう。
この世の果てにまでずっと響き合う。
神々の眠りを覚ます風になるだろう。
愛してるよずっと。
風の始まりの音を奏でよう。
許されないのは偽りの君。
美貌という名の儚い奇跡。
重力反比例。
無重力状態で地に足もつかない想いでも、この星空に一杯鼓動を鳴らして愛をあげよう。
心を揺らしてアイをあげる。
何億年でも大胆なキスで飛び越えよう。
お腹が空いたから次のステージに行こう。
任せて、君の甘い胸に飛び込んでもっと良くしてあげる。
遅れないでついてきてねと、彼女は歌っているだろう。
「おはよう冬夜さん、朝ですよ」
「おはよう愛莉」
「最近お体の方は大丈夫みたいですね」
「愛莉のお蔭だよ」
「いいえ。早く仕度してくださいね」
愛莉はそう言ってベッドを出るとキッチンに向かう。
今日から3連休。
とはいえ、3連休とれない人間もいる。
連休すら危うい人間だっている。
と、いうわけで一泊二日のキャンプに決まった。
中には一泊して次の日は準夜勤、深夜勤という激務の人間もいる。
木元先輩は無事竣工したらしい。
もう次の現場が決まっているらしいけど。
「こんな事なら営業にしとくんだったよ」
でも営業もブラックみたいだよ木元先輩。
そう言えばこの前夏のボーナスをもらった。
査定期間が短いため随分低かったが愛莉に預けた。
「確かにお預かりしました。ありがとうございます。もしもの時の為にとっておきますね」
「愛莉、一度聞いておきたかったことがあるんだけど……」
「なんでしょう?」
「給料足りてる?」
飲み会やなんだかんだで結構出費がデカい。
愛莉はにこりと笑って答える。
「冬夜さんの初任給調べてアパート選んだんですよ」
後の光熱費とかも計算してちゃんと積み立ても出来てるから大丈夫だという。
愛莉が言うなら問題ないだろう。
朝食を食べ終わると愛莉が片づけをしている間に準備を始める。
愛莉が片付け終え支度をする頃には準備は終わってる。
僕達は家を出る。
集合場所は現地になっていた。
車で1時間といったところか。
現地に着くと既に晴斗達が準備をしていた。
「あ、お疲れっす。冬夜先輩」
「おはよう晴斗、相変わらず早いね」
その後続々と集まるメンバー。
みんなまずテントを設営すると着替えて海を楽しんでいた。
僕達も水着に着替える。
お昼は皆弁当を準備していた。
弁当を食べると皆海へ飛び出す。
僕も愛莉に誘われて海へと向かった。
(2)
「瑛大、あんた何やってんの?」
「ゲームだけど?」
「海まで来てゲームか!?」
亜依が怒っている。これ以上機嫌を損ねるわけには行かない。
ゲームをしまうと亜依について行った。
晴斗はサーフボードで遊んでいる。
白鳥さんは木陰で読書している。
冬夜は海の家でヤキソバやら色々食べてる。
遠坂さんがそれを困った顔で見ている。
真鍋君達も海の家で飲んでる。
海未さんは相変わらず巨大なサンドアートを築いている。
波打ち際ではしゃぐ者。
海を泳ぐ者。
ビーチバレーを楽しむもの。
皆楽しんでいた。
僕と亜依は海で遊んでいた。
亜依は楽しそうにしている。
あの晩から少しずつ自分の生活を変えていた。
亜依が遅番の時は夜食や朝食を作っておいたり、掃除をしておいたり、昼間は求職活動していた。
薬品のルート営業に仕事は決まった。
木元先輩や檜山先輩は考え直せと言う。
でも手取りがいい、亜依を少し楽させようと思ったらこのくらいしないと。
きついのはネットで調べた。でも楽な仕事なんてない。
覚悟はできてる。
そのくらいしないと皆の信用は取り戻せない。
面接は楽だった。
でも離職率が高いのも聞いていた。
一通り遊ぶとテントに戻って一休みする。
暫くすると皆戻ってきた。
皆より早く行動する。
火を起こす準備をする。
着火剤をつけて火を起こすと炭を入れる。
するとは佐々木が話しかけてきた。
「お疲れ様」
「お疲れ」
簡単に挨拶をする。
「一つ聞いてもいいかな?非常に興味があるんだ」
佐々木が聞いてきた。
「なんだよ?」
「どうやって亜依さんと仲直りしたの?客観的にみて非常に最悪の状況だったと思うんだけど」
「それをお前に説明する必要あるの?」
「先輩の考えを聞いておく必要はあるかなと思ったから。そもそも先輩は亜依さんの事をどう思っているの?」
「好きに決まってるだろ!」
僕は怒鳴っていた。
「どうした瑛大?」
亜依がやってくる。
「何でも無いよ、亜依」
「そうか、後輩にも仲良くしてやれ。渡辺君に言われたろ?」
そう言って亜依は自分の作業に戻る。
「癇に障ったら謝るよ。でも非常に興味あるんだ。二人をつなぐ絆ってものに」
それをこいつにどう説明しろというんだ。
言葉に出来ない。細い絆。
細いけど決して切れる事のない強い絆。
何時だってギリギリだ。
細いロープの上を綱渡りしている。
必死にしがみついて。何とか今までやって来た。
これからも続くという保証はどこにもない。
「……僕にも彼女がいる。柚希という彼女が」
佐々木が話し始めた。
「柚希はいつも僕を注意する。『豊の言う事は正しい、だが正論が人の神経を逆撫ですることだってある』ってさ」
正に今その状態じゃないか?
「片桐さんにも言われたよ『討論したいなら、まずは相手にその意志を確認しないと駄目だ、自分の意見を一方的に押し付けるだけじゃ誰も相手にしないよ』って」
僕もそうだ、お前と討論する必要はない。
「僕の意見を率直に言う。桐谷さんと一度話をしてみたい。それが例え奥さんの事でもなんでもいい」
「どうして俺に拘るんだ?」
「好奇心かな?理由はさっきも話したよ。どんなに切れそうになっても切れない二人の絆の秘訣を知りたい」
僕達は渡辺班の中でも異質な存在。
何度も謝る僕の姿と、そして普通ならとっくに愛想をつかされてもおかしくないのに僕に拘る亜依。
夜明けの光を小鳥が見つけるように、俺は気づいてる。。
愛したから絶望を知った。
それでも、この手にまだつかむ力は残っている。失っても失ってもわずかに残っている。
だから、その涙に誓おう。
奇跡にとりつかれて瓦礫を飛び越え上昇するカーブ
心に鼓動を求めよう。
一生をかけて亜依を求めよう。
まだ間にあうかな?間に合うと良いな。
なりたい自分から遠ざかっていく。
飛行機空を汚していく。
本当の孤独に凍えるくらいなら人はこんなに残酷になる。
亜依に守られていたんだ。
失っても瞼を腫らして祈る。
あと一秒生きるために魂の背中を押そう。
運命をつなぎとめる為に。
心に鼓動を求めよう。
不確かさ手繰り寄せ。
まだ間に合うだろうか?
「失ってやっと気づくことがある。その度に亜依を苦しめている。それでも亜依を求めるのが愛だ」
ボロボロにひび割れた冷たい石ころ。
それでも転がっていく。恋に向かって落ちていく。
最初から上手くいく者なんていない。
「……なるほどね。桐谷さんも苦労しているんだね」
苦労なんて一言で片づけられるような軽い物じゃない。
言葉で言い表せないもの。
敢えて言うなら罪という名の十字架。
亜依の存在はそんな罪に穢れた僕を拭ってくれる。
だから一生大事にしないといけない。
それはこれから一生かけて償っていかないといけない。
どうやって償っていけば分からないけど。
そんな気持ちお前に理解できるか?
「うーん、僕には理解できないかもしれないね一生」
だろうな。
「でも、君の姿も愛のカタチの一つだという事は理解したよ。これから先報われるときがくるといいね」
「ありがとう」
「じゃあ、僕からアドバイスしてもいいかな?」
アドバイス?
「亜依さんはきっと君に苦しめと言ってるんじゃない。これまで作れなかった楽しい思い出を作ろうと必死になってるんじゃないかな?そんな亜依さんに桐谷さんが出来ることは分かり切ってると思うんだけど?」
佐々木の言う事は理解できる。
「お前に言われるまでもない」
「瑛大!火を起こすのにいつまで時間かかっているんだ!材料の準備は出来たぞ!」
亜依が言う。
佐々木君は他の1年生の元に手伝いに行った。
「あいつに何言われたのか知らないけど気にするな」
「うん」
「瑛大先輩火炭に火をつけるの苦手なら自分手伝うっす」
晴斗がやって来た。
晴斗に任せる。
「お前は何をやらせても駄目だな」
亜依が言う。
「ごめん」
「そんなお前でも出来る事があるよ。ほれ」
亜依は僕にビールを手渡す。
「皆を楽しませることくらいしかできないんだからしけた面すんな」
亜依はそう言って笑う。
心に鼓動求めなさい。
この命亜依に全部預けよう。
(3)
「それじゃ、今日はお疲れ様。みんな思いっきり楽しもう!」
渡辺先輩が言うと宴は始まった。
「君達お笑いやってるんだって?」
栗林先輩がやって来た。
「ええ、まだそんなに仕事取れてませんが」
「それがどうかしたんですか?」
香澄が返す。
「いや、若いのに大変な道を選んだんだな。大したもんだな。学業も同時にこなすなんて」
栗林先輩が言う。
「夢ですから」
香澄が言う。
「栗林先輩たちは夢は無いんですか?」
「残念ながら無いんだ。小さい時は警察官になりたいとかあったけどね」
大原君が言うと栗林先輩は答えた。
「俺もそうですね、夢なんて考えたことが無かった。今が楽しければそれでいいや的な」
「私もだな、就職も結婚もまだ考えてない。今が楽しければいい。そう考えてるよ」
彩人君と遥さんが答えた。
「確かに今を楽しむってのも手かもしれませんね」
小泉君がそう言う。
「で、そんな話をしに来たわけですか?」
香澄が言う。そんないい方しなくても。
すると栗林君が笑って言った。
「この前の飲み会で片桐さんが言ってたろ?俺達に足りないのはコミュにケーションだって。もっと居場所を手探りで探すべきだって。実践しようと思ってね」
「それなら先輩達にまざったほうがいいんじゃ……」
「俺達、渡辺班の中じゃ浮いてる方だと思う。だからさ。美里も美月さんを気にかけていたし」
私は美里先輩を見る。
美里先輩は気だるそうに私達を見ている。
「そういうことなら俺も混ぜてもらおうかな~」
梅本君と涼宮君が来た。
「やっぱり盛り上げ役必要でしょ!」
そうして皆で会話をしてた。
肉をつまみながらドリンクを飲んで、騒ぐ。
「おい、お前らだけで集まってないでこっちに来い!」
渡辺先輩が呼ぶと皆群れの中に混ざっていた。
宴は深夜まで続く
深夜になると一人また一人とテントの中に入っていく。
疲れているのだろう。
皆寝るのが早かった。
大人組も早々に寝てしまった。
残っているのは私達と石原先輩と彩人君と遥さんだけ。
片桐さんと遠坂さんは夜の散歩に行った。
話題は自然と私達の事になる。
今後の私たちの活動についてだ。
「芸人としてじゃないけど地元局と契約取れたわ。週1のバラエティ番組。主に食べ歩きなどね。食レポの練習しときなさい」
恵美さんが言う。
「阿南と仲もCM出演決まってるし、2人そろってドラマ出演のオーディションも受け始めました。ALICEも地元じゃ有名タレントだ。ここからが勝負だよ」
石原さんが言う。
「順調そうで何よりです」
「今のうちにサインもらっておこうかな」
彩人君と松本さんが言う。
「書いてあげなさい」と恵美さんが笑って言う。
私達はサインを書いて二人に渡した。
「ありがとうございます」
二人は礼を言う。
「ところで紀維(きずな)。あなたはいつになったら覚悟を決めるの?」
恵美さんが大原君に聞く。
「覚悟って何をです?」
「小泉だって美月の人生背負う覚悟決めたのよ!あなたもいい加減決めなさい!」
香澄と大原君の関係は知ってる。うちの売れっ子の有栖ですら結婚した。我が社に恋愛禁止なんて馬鹿げた社則は存在しない。自由にしなさいと恵美さんは言う。
「ですが……まだ早いんじゃないかって。今は香澄を舞台に立たせることに全力を尽くしたい」
「その過程で挫けることはある。それを支えてやれるのはあなた以外に誰がいるの?」
「……て言ってるってどうする香澄?」
大原君は香澄に聞く。
「その質問って卑怯じゃない?私が嫌だって言ったら諦めるの?」
香澄が言う。
「うじうじしないでさっさと腹決めなさい。私は美月と違う。煮え切らない男って大嫌いなの!それとも私に最後まで言わせる気!?」
「……香澄今度指輪買いに行こう?」
「わかった」
そんな二人を見て恵美さんは笑う。
「これで我が社も安泰ね。望」
「そうだね、恵美」
社長も笑っている。
「みんなそんなに簡単に結婚決めちゃっていいんですか?」
彩人君が言う。
「これがきっと渡辺班の不思議な力なんだよ。彩人」
松本さんが言う。
飛び出すタイミングは何度も来ない。
いつでも飛び出せる準備をしておく。
人生は「急にボールがきたので」じゃ取り返しがつかない。
小泉君もきっと同じ気持ちだったんだろう。
「さて、そろそろ寝ましょうか?」
皆テントに入っていく。
ひとり社長を残して。
「皆戻ってきてから寝るよ。どうも昔の癖が抜けなくてね」
社長はそう言って笑っていた。
私は不思議に思ったけど。「望に任せておけば問題ないから」と恵美さんが言うので私もテントに入った。
(4)
愛莉と夜の散歩をしてた。
「冬夜さん、何も無いですね」
「まあ、もう深夜だしね」
途中でぼろい屋敷を見つけた。
如何にも出そうな屋敷の。
愛莉はなにも言わない……。
ただ僕の腕を掴んでいる。
ちょっと悪戯したくなった。
「愛莉写真とってあげようか?……写ってるかもしれないよ」
「もう、冬夜さんたら、意地悪なんだから。私がこういうの苦手だって分かって連れて来たでしょ!?」
「他に行くところないんだよ」
「……もどりましょう?背筋がぞくぞくします」
「いいよ」
来た道を戻っていると公生と奈留、塚原さんと中山君を見つけた。
公生と奈留がなんか口論してる。
どうしたんだろ?
「公生どうしたの?」
僕が声をかけると4人は気づいたようだ。
奈留が愛莉に駆け寄る。
「公生が酷いんです」
愛莉は公生を睨む。
「ちょ、ちょっと悪戯しただけだよ」
中山君達に事情を聞いた。
4人はトイレに来たらしい。
そうだろうね、トイレの前に居たんだから。
で、奈留が「絶対に待っててね」と言ったら「なんなら用を足してるところまで見てあげようか」と公生が言って喧嘩が始まったらしい。
うん、公生が悪いね。
「そんな事ばかり言ってると誠君みたいになっちゃうよ!」と愛莉が公生を注意する。
酷い言われようだな誠。
すると奈留が言い出す。
朝なかなか起きてくれない、起きても悪戯する、夜寝相が悪いのを写真にとって送り付けてくる等……。
「そう言う年頃なんだよ公生も」
僕が弁護する。
高校生で一緒の部屋に住んでいたらそう言う事もしたくなるだろう。
「そうだね、冬夜さんも朝起こすの大変でしたものね」
なんだかんだ理由をつけては起きてくれない。
愛莉と奈留は意気投合したようだ。
帰り道で互いの彼氏の悪口を言いながら帰っていた。
「一緒に暮らせるってちょっとうらやましいな」
塚原さんが言う。
「2人もそのうち来るよ、一緒に暮らせる日が」
僕が言うと塚原さんは中山君を見て笑う。
「だってさ、あまり待たせないでね。和君」
「ま、まだ高校生だよ。当分無理だよ」
「分かってる。楽しみに待ってるから」
二人を見て想う。
喜びを喜び、悲しみを悲しみ、目覚めたまま夢を見よう。
この世の果てにまでずっと響き合う。
神々の眠りを覚ます風になるだろう。
愛してるよずっと。
風の始まりの音を奏でよう。
許されないのは偽りの君。
美貌という名の儚い奇跡。
重力反比例。
無重力状態で地に足もつかない想いでも、この星空に一杯鼓動を鳴らして愛をあげよう。
心を揺らしてアイをあげる。
何億年でも大胆なキスで飛び越えよう。
お腹が空いたから次のステージに行こう。
任せて、君の甘い胸に飛び込んでもっと良くしてあげる。
遅れないでついてきてねと、彼女は歌っているだろう。
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