能覚人

ミライ164

文字の大きさ
45 / 101
〜第三章〜

真の姿

しおりを挟む
 結果は、わかっているものだった。

 俺は今、地べたに這いずっている。

 みんなもそうだ。ボロボロになって・・・。

 勝てない・・・。クソ!!またかよ・・・。俺じゃ、だめなのかよ!!

 『力が欲しいのか?』

 !?

 『力が欲しいのかと、聞いている。』

 一体誰なんだ?この声は・・・。俺の脳裏に、語りかけてくるようだ。

 あいつを、倒せるのなら・・・。

 『どうだ?欲しいのか?』

 いや、やっぱり自分d・・・。

 『分かった。あいつを倒したいんだな。いいさ、力をかそう。いや、本来の姿に・・・。』

 「おいおい、どうした?さっきとは、一見して雰囲気が全然違うじゃねえか?しかも何だ?その右目。光輝いてんじゃねぇか。」

 なるほど、あれを使ったか。いや、強制だな。

 「こいつは、お前を倒せと言っていた。その願いは、聞き入れてやろう。さぁ、いくぞ!」

 速い!加護を、使いこなせている。完璧に、それ以上に。

 「ふ~、色色色彩 春 桜花乱舞。」

 「何!?」

 昴は、持っていた真剣を地に突き刺た。

 そこから、紅梅以上の桜の木が生えてきた。どこまでも、幹を伸ばし遂には天井を突き破って晴天の元へ。

 「まだまだだぜ?色色色彩しきしきしょくさい  赫赫烈日かっかれつじつ

 その様子は、のようだった。

 「まずいです。あの日を浴びると、燃え死んでしまいます~。」

 そう言っているのは、小鴨だった。同じ、能力の使い手として危険を知らせてくれた。

 クッソ!槍術で、どこまでふせげるか。いや、やってやるさ。

 「へ~、これでもダメか。まだ、ピンピンしている。じゃあ、次はこれだ。」

 パチン!と、指を鳴らした。

 その音を、聞いた途端から記憶がない。

 どうしてこうなったかも、わからなかった。いや、分かっていた。

 そこには、昴が倒れていた。黒いローブの男もいない。いたのは、この世界の創造主だけだった。

 「あれ~?何してたんだっけ?」

 「確か、試練をクリアして・・・。」

 「そっ、そうそう。君たちは、合格したんだ。さぁ、外の世界へ行こう。」

 これで、よかったんだ。みんなの記憶から、この出来事は消しておかないと。でも、当の本人は覚えているだろう。なんせ、あれと対峙していたんだから。

 僕たちは、元の世界へと戻ることができた。

 
 

 

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『紅茶の香りが消えた午後に』

柴田はつみ
恋愛
穏やかで控えめな公爵令嬢リディアの唯一の楽しみは、幼なじみの公爵アーヴィンと過ごす午後の茶会だった。 けれど、近隣に越してきた伯爵令嬢ミレーユが明るく距離を詰めてくるたび、二人の時間は少しずつ失われていく。 誤解と沈黙、そして抑えた想いの裏で、すれ違う恋の行方は——。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】 ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る―― ※他サイトでも投稿中

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。 その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。 そこで待っていたのは、最悪の出来事―― けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。 夫は愛人と共に好きに生きればいい。 今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。 でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。 妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。 過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――

根暗令嬢の華麗なる転身

しろねこ。
恋愛
「来なきゃよかったな」 ミューズは茶会が嫌いだった。 茶会デビューを果たしたものの、人から不細工と言われたショックから笑顔になれず、しまいには根暗令嬢と陰で呼ばれるようになった。 公爵家の次女に産まれ、キレイな母と実直な父、優しい姉に囲まれ幸せに暮らしていた。 何不自由なく、暮らしていた。 家族からも愛されて育った。 それを壊したのは悪意ある言葉。 「あんな不細工な令嬢見たことない」 それなのに今回の茶会だけは断れなかった。 父から絶対に参加してほしいという言われた茶会は特別で、第一王子と第二王子が来るものだ。 婚約者選びのものとして。 国王直々の声掛けに娘思いの父も断れず… 応援して頂けると嬉しいです(*´ω`*) ハピエン大好き、完全自己満、ご都合主義の作者による作品です。 同名主人公にてアナザーワールド的に別な作品も書いています。 立場や環境が違えども、幸せになって欲しいという思いで作品を書いています。 一部リンクしてるところもあり、他作品を見て頂ければよりキャラへの理解が深まって楽しいかと思います。 描写的なものに不安があるため、お気をつけ下さい。 ゆるりとお楽しみください。 こちら小説家になろうさん、カクヨムさんにも投稿させてもらっています。

悪役女王アウラの休日 ~処刑した女王が名君だったかもなんて、もう遅い~

オレンジ方解石
ファンタジー
 恋人に裏切られ、嘘の噂を立てられ、契約も打ち切られた二十七歳の派遣社員、雨井桜子。  世界に絶望した彼女は、むかし読んだ少女漫画『聖なる乙女の祈りの伝説』の悪役女王アウラと魂が入れ替わる。  アウラは二年後に処刑されるキャラ。  桜子は処刑を回避して、今度こそ幸せになろうと奮闘するが、その時は迫りーーーー

幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。

灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。 曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。 婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。 前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。

婚約破棄されたスナギツネ令嬢、実は呪いで醜くなっていただけでした

宮之みやこ
恋愛
細すぎる一重の目に、小さすぎる瞳の三百眼。あまりの目つきの悪さに、リュシエルが婚約者のハージェス王子に付けられたあだ名は『スナギツネ令嬢』だった。 「一族は皆美形なのにどうして私だけ?」 辛く思いながらも自分にできる努力をしようと頑張る中、ある日ついに公の場で婚約解消を言い渡されてしまう。どうやら、ハージェス王子は弟のクロード王子の婚約者であるモルガナ侯爵令嬢と「真実の愛」とやらに目覚めてしまったらしい。 (この人たち、本当に頭がおかしいんじゃないのかしら!?)

処理中です...