能覚人

ミライ164

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〜第五章〜

エデン

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 「小春は、右に。俺は、左に行く!」

 エデンという名のこの浮き島は、一つの都市並みに大きかった。建物をうまく使えば、逃げくれることもたやすい。

 俺は、速力の加護を使って研究者たちから逃げた。

 追ってきたのは、2人。少し不利だが、動きが見えればどうってことない。

 でもやっぱり、この呪いはすごいな。全く疲れない。

 そろそろいいかな。そう思い、俺は大通りで立ち止まった。

 「さぁ、勝負を始めようじゃないか。」

 相手は2人。片方の能力は、見えるがもう片方は全く動いていない。

 炎系の能力だ。火炎弾を、放ってくる。もちろん加護で見えているので、避けるのは容易い。

 もう片方は、まだ動かない。一体なぜだ?動かない間に、もう片方が潰されるかもしれないというのに・・・。

 とりあえず、今はこっちだ。問題は、こいつに急所がないことだ。天眼の加護に、映らないなんて・・・。一体どんなトリックを、使ったんだ?まぁ、数うちゃ当たるだろ!

 ・・・。かわされる!?一体なぜだ。予知の加護で、動きを見ているというのに・・・。

 このままじゃ、ジリ貧になってしまう。!!、もしかして。

 そう言って、俺は立ち止まっている男を蹴り飛ばした。

 男は、受け身を取ったのでダメージは入らなかったが、相手の弱点が見えるようになった。

 「そういうことか。さっきから、ぶつぶつぶつぶつ言ってると思ったら、神の気をお前たちに向けていたのか。まぁ、タネがわかればおしまいのマジックだが。」
 
 加護は、神が授けてくれたもの。神に見放されれば、当然機能しなくなる。だが、気を引く術も相当な能素が必要だ。術式を解体した今、敵視するべきではない。

 「行くぞ!」

 そう言って、俺は後ろの男から狙った。火の球が次々に飛んでくるが、意味はない。術式は、呪文を唱えないと発動できないらしい。

 案外たやすく、倒すことができた。男は、マントの中に火で魔法陣を描いていたようだ。魔法なんて存在しないのに、思い込みでここまできたとは・・・、これじゃぁ神も気を引かれるわけだ。

 さて、もう1人はどうしたもんか。ん?嫌な予感がする。大技を出してくるのか?でも、予知の加護に引っかからない。じゃぁ、違うのか?予知の加護には、インターバルがあるし一度に聞けるには1つだけ。放置しておいていいのか?まさか、応援を読んでいるのか!?それはまずい、今すぐに倒さないと。

 あっけなかった。結局増援も来ず、2人倒れるだけだった。

 この2人の階級は、バトム。1番弱い、階級か。一体何人いるんだ?ここに。

 円状に広がった、エデン。1番端を倒した昴だったが、まだまだ道は長いとため息をつくのだった。
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